第1章 SeeD-38


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構えを平青眼に戻し、ビッグスは言葉を続けた。
「決められなかったとはいえ、その傷、決して浅くはないぞ」
「ぬかせっ!」
「悪いことは言わぬ、剣をひけ。その体では、もはや貴様に勝ち目はない」
「見くびんじゃねぇぜ!」
サイファーは疾風の素早さで間合いを詰め、火の出るような強烈な突きを繰り出した。
そして、繰り出した勢いそのままに、一気にビッグスの後方まで走り抜ける。
「ぐふっ」
長剣をとり落とし、脇腹を押さえてうずくまるビッグス。
「なんと、蛇切剣とは・・・ぬかったわ」
蛇切剣、これも東洋に伝わる剣技の一つで、古名を「へび胴」とも言う。
サイファーは突くと見せかけてビッグスの長剣を払い上げ、ガラ空きになった
ビッグスの胴に、すれ違いざまの斬撃を見舞っていたいたのだ。
もしも相手が初太刀の突きを「虚」と見破って胴に備えれば、「虚」はたちまち「実」となって、
相手の喉に喰らいつくという、恐るべき剣技だ。
サイファー、侮れない奴・・・
ガーデンでの訓練で、サイファーの手の内は全て知り尽くしていると思っていたのだが、
まさか、こんな隠し球を持っていたとはな。
「見事だ」
ビッグスが苦しい息で言った。
「へっ、いい勝負だったぜ」
会心の笑みを浮かべて、サイファーが返す。
「ウェッジ大尉、あとは、頼む・・・」
そう言い残して、ビッグス少佐は床につっ伏した。
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