FF5 2 隕石が導く出逢い

辺りがざわついている。

それもそう、今さっき起こった出来事に森に棲む生き物達もただ事ではないと感じたのだ。
鳥達は鳴きながら一斉に空へ向かい何処かへ消えてゆく。
木々はこの出来事を悲しむかのようにざわめき、泣くように緑の葉を落とす。
今さっきまであった平穏な自然がひとつの不気味な隕石により失くなっていた。

「よりによってこんな所に落ちるってーのもなぁ・・・」
バッツはしかめっ面しながらボソッと呟く。
丁度隕石の落ちた、バッツの向かっているポイントはタイクーン城へ向かう唯一の細い通り道の手前だった。
つまり、タイクーン城への道が閉ざされてしまった事を意味する。
タイクーンは昔からこの『自然の要塞』と言われた高い山々に囲まれ、他国の侵略から身を守ってきた。
しかしそれは遠い昔の事。
戦争と言う忌まわしいものが起きるはずも無い現代にとってこの自然の要塞は邪魔でしかなかった。

ただし、特にタイクーンに縁があるわけでもないバッツはその事を知る由も無く、
いくらかの自然が破壊されてしまった狭い場所に落ちた事による呟きだったのだろ
う。

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最終更新:2007年12月17日 02:20
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