二節 試練32


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 雲が晴れて、街を月が照らし出した。
 ジェシーはやわらかい月光から隠れるように、軒影にもたれこむ。 

「……なれるわけがない、あなたなんかに…なれるわけが……」

 その懇願を聞き入れる相手はいない。闇に濡れた壁だけが、空しく少女に返事を返した。
 やがて、法衣の袖で涙を拭うと、彼女は再び歩き出した。
 漆黒のローブを身に纏った少女は、やがて夜の黒と一つになって、その姿を消した。


 遠く遥かな東でその影を象る山だけが、全てを知ってなお、ひっそりと佇んでいた。
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