一節 闇と霧の邂逅20


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「だいっ嫌いっ!!!」
「…ッ!!!!」
「――セシルッ!」
巨人の振り下ろした足に大地が引き裂かれる音に、三者の叫びは呑み込まれた。
セシルは無我夢中に少女に覆い被さっていた。
地面が激しく傾くのを感じる。兜や鎧の上に止め処なく火の粉や砕けた石が落ちてくる。
少女は泣き喚きながら必死にセシルから逃れようと鎧を拳で殴りつける。
最早少女を連れてこの場を離れるだけの猶予も残されていない。
セシルは、例え自分の身が岩に潰されたとしてもこの少女を犠牲にするわけにはいかないと思っていた。

「……!…!……」
大地の発する轟音にかき消されたのは誰の叫び声だったのだろう。
守ってくれるものを失った少女か、信じてくれた友か。
この手で命を奪った者か、それとも自分自身か。

セシルはまるで自身が奈落に落とされるように感じた。
それはセシル自身の体が衝撃によって弾かれ感じたものだったのか?
彼の後悔が感じさせた幻惑だったのか、誰も知る由はなかった
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