FF7AC Each heart, Each thought5


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すると、一瞬だけ、本当に一瞬だけ、それまでカダージュの顔に張りついていた甘い笑顔の仮面が剥がれた。
そこにあったのは凶暴性を向き出しにした顔。世界の全てを憎んでいるような、邪悪な顔。
「社長…気づいてるんだろ?」
言うと、彼は突然ルーファウスの目の前に跪いた。まるで忠誠を誓う騎士の様に。
そして、視線を上目使いでルーファウスと目を合わす。その時、ルーファウスは彼の目が、なぜか蒼色に見えた。
瞬間、ルーファウスは右腕に、先ほどとは比較にならない痛みを感じた。
同時に、こちらを見るカダージュの顔が、彼以外の誰かの顔の面影と重なる。
長い銀髪、冷たく蒼い、刺すような眼。それは紛れもなく―――

ドスッ。
クラウドは、倒されていたザックスの墓標を地面に刺しなおした。
「お前の分まで生きよう。そう決めたんだけどな」
そして、彼の形見のバスターソードに、誰にも聞かれない呟きを漏らした。いつものことだった。
もう、俺は長くないかもしれない。
そんなことをぼんやりと考え始めたのは、どのくらい前からだったか。
左腕を蝕む星痕は日に日に大きくなっていくし、それに伴って心はだんだん空虚になっていく。
もう1年と半年以上もみんなには会ってない。このまま死んで霧のように消えてしまうのも、それはそれでいいかもな。
最近では、そんな自虐的な考えも芽生え始めた。
自分勝手なのはわかっていた。だが、彼は今更どうすればいいのかわからなかった。
着実に体を蝕む不治の病、2年近くも絶縁状態になっている仲間、かつての罪。
彼もまた、苦しんでいた。
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