変わる世界 交錯する言葉10


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「ちょ……待てっ! 待ってくだされ!」
慌ててルゲイエが横槍を挟む。
「それはどういう事ですかね?」
「言ったとおりだ。私は正々堂々とした勝負が好きだ」
「奴らにチャンスを与えるというのですか……」
「不服か?」
「それは、折角最悪の展開になっていたというのにのぉ……惜しい」
「残念だが、お前とは趣味が会わぬな。一方的な抑制などつまらぬ事この上無い。戦いとはお互い全力を
出してこそのものだからな」
そこまで言って再び王へと向き直り――
「幸い、この国にも相当な手練れがまだのこっているようなのでな……もし、貴殿が勝てば、我々は退こう。
勝てばこの国は我々がいただく。どうだ?」
王は静かに立ち上り、王妃へと手を差し出す。王妃も静かにその手を取る。顔色はいぜんに悪いままだが、
大分落ち着いてはいるようだ。そしてそのまま肩を抱え、後ろ側へと数歩歩き、王妃をゆっくりと玉座へと
座らせる。
「いいだろう」
王は背中越しの相手に、小さくも強く言い放ち、静かに振り返った。
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