三節 山間45


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謝罪に浸る間もなくセシルの耳に入ってくる声色が変わった、そしてその内容もなにやら自分に
怒っているかのようであった。
「貴様よくここに来れるな!」
「あなたたちのせいで私たちがどれだけ苦しんだか……」
「バロンの…暗黒騎士だー!」
憎悪と恐れに満ちたその声は紛れもなくミシディアの人々である。
そしてその声をセシルは黙って聞いていた。
そうだ。自分は国に背けずに彼らを犠牲にした。その行為は我が身の可愛さ
余っての自己保身に過ぎない。こうして自分の過去を振り返っみれば、つくづく
自分はどうしょうもない人間だ。

――あなたはそんな人ではないわ!――

絶望に暮れるセシルを叱咤するかの様な声が聞こえてきた。
聞き覚えのある声だ。そう随分前から聞いていないがその優しい声は何よりもセシルを癒し、勇気づけた。
だがそれが誰の声だったのかさえ今のセシルには曖昧になってきていた。
ごめんね……思い出せなくて……そうセシルが心で謝ろうとしたとき……

バロンのセシルは――そんな弱音……吐かないはずよ!――

――私の……私の好きなセシルは――自分を蔑むような人間ではないわ――
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