六節 双肩の意志9


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甲羅の中から、人とは異なる色をした血が流れ出す。
「これで……」
一人セシルが呟くと……
「あっという間でしたな」
いつの間にか近くにやってきていたヤンが驚きがちに言った。
「自分でも……驚いてるよ」
先程までの戦いの最中セシルには王を殺された怒りや悲しみが消えかけていた。
だからこそ、冷静に戦えたのだが……
「でも、僕は、これで終わりとは思えないんだ」
カイナッツォは最後に含みを残した言葉を言おうとしたように、セシルには聞こえた。
それに、何かを大事なものを何処かに置き忘れていたような気分。更には、思い出さなければ
いけないのに、全く思い出せないもどかしい気持ち。
その二つが混ざり合った気持ちがセシルを支配していた。
「気のせいだといいけど――」
そんなセシルの心配を打ち消すかのように豪快に扉を開ける音が聞こえてきた。
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