五節 忠誠と野心3


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「牢屋の方は此処から近いね。上手くいけば簡単にシドを見つけられるかもしれない」
しばらく感傷に浸った後、セシルはすぐに頭を切り換えた。
「どうするのだ……」
テラが訪ねる。
前もって、この城に潜入するという事は決めていた。そして、その目標も。
テラが聞きたいのは今から具体的にどう行動するかなのであろう。
目標の一つであるシドの救出にしても、彼が捕らわれている場所は未だに明らかになっていない。
かといって、城のなかをくまなく探すというのは、あまりに骨が折れるし、リスクが大きすぎる。
当然、セシルもただ潜入すればシドを助ける事ができるとは思っていない。きちんと次の行動を決めていた。
「おそらく、捕虜にされたのならば牢屋に入れられているはずだ。まずは其処を当たるべきだと思う」
テラの質問があらかじめ予測していたかのように的確に答える。
「それにこの場所から牢屋は近い。上手くいけば誰にも見つからずにシドを助け出せるかもしれない」
口でいうのは簡単だが実際に其処まで上手くはいかないだろう。おそらく、牢には看守が目を光らせているだ
ろうし、町の人の様子やレッシィの言葉を聞く限り、シド以外にも沢山の民が閉じこめられているはずだ。
それだけの大人数を一気に救出する事ですら困難であろうし、ましてや
「じゃあ……テラ達は牢屋に行ってくれ、シドもそこに捕らえられているはずだ。それに……ミシディアの
人たちも」
セシルがクリスタル強奪の為にミシディアに攻め入った際、王の指令により、セシル自身が捕まえてきた者達だ。
何故そんな事をさせようとしたのかは不明だが、ミシディアの魔導技術を獲得する目的だったようである。
「ヤン、城内の事は分かるか?」
洗脳時の記憶をおぼろげながら持っているヤンならバロン城の基本的な構想を知っているだろうと思い訪ねる。
「ああ……詳しくは分かりませんが」
「じゃあ。頼むよ」
「セシル、お前はどうするのだ?」
セシルのその言動に違和感を感じたのかテラが訪ねる。
「王に会う……」
以前、近衛兵に向かい、決然と言い放ったその言葉を、今度は仲間に、静かに言う。
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