68 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/08(月) 06:52:12.92 ID:Ni8hKwIiO
唯「ねえねえムギちゃん、あのコの頭ピンクだよ?まっピンク!」
唯「ねえねえムギちゃん、あのコの頭ピンクだよ?まっピンク!」
紬「あら可愛いじゃない」
93 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/08(月) 07:10:49.88 ID:Ni8hKwIiO
澪「ゆ、唯、やめようよ」
澪「ゆ、唯、やめようよ」
唯「はい!そこのあなた!」
茜「は…はい?あたしですか?」
唯「それは地毛ですか?」
律、澪「いきなり単刀直入キタ―――――――――――!?」
茜「え?あ、あの…えと、そ、そうですよ、悪いですか?」
唯「おお」
律、澪「うわ、地毛なんだ…」
茜「…何この人達?」
240 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/08(月) 11:49:53.12 ID:Ni8hKwIiO
唯「憂ー!」
唯「憂ー!」
憂「あ、お姉ちゃ……って、あ、ピンクの転校生のコだ」
茜「…うう…」
憂「あぅあ…えと…その…あの…、あはは、えと、その、ごめんなさい…」
唯「だよねーすごいよねーまっピンクだよー。地毛なんだってー」
茜「あの…髪の毛、触らないで欲しいんですけど……」
唯「ピンクでふわふわー。デビちゃんの髪の毛
ふわふわでお日様みたいな匂いがするんだよー、憂もやってみなよー気持ちいいよー」
ふわふわでお日様みたいな匂いがするんだよー、憂もやってみなよー気持ちいいよー」
憂「デビちゃ……ん?」
茜「あの……その呼び方もやめて欲しいんですけど」
唯「ふわふわー」
246 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/08(月) 12:29:31.08 ID:Ni8hKwIiO
紬「はーい、今日はマドレーヌにしてみました」
紬「はーい、今日はマドレーヌにしてみました」
律「うほ!きたきた!」
唯「わーい」
梓「先輩、練習しましょうよ…」
律「そういえばさ茜んちってさ、どの辺?」
茜「え?」
唯「はいはーい、律っちゃん隊長!それあたしも気になります」
茜「えと、その…、あの、駅前の、こ、公園の近く…かな?」
唯「へーそうなんだー」
茜「って言うか、公園の…………げふんげふん!
な!なんでも、ありません!あははは」
な!なんでも、ありません!あははは」
澪「?」
254 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/08(月) 12:51:38.74 ID:Ni8hKwIiO
澪「ん?それって?」
澪「ん?それって?」
茜「あ、すみません、タッパーです。 紬先輩のマドレーヌすごく美味しかったので、
その……お母さんにも分けてあげようかな、なんて」
その……お母さんにも分けてあげようかな、なんて」
梓、澪、律「ピンクなのに、いい子だー!」
唯「でも、ホント美味しいよねー、ね、ムギちゃんもういっこ頂戴」
紬「はいはい、まだあるから、足りなかったら言ってね?」
茜「え!あ、あの!その!あたしも…モウヒトツモラエマスカ!!?」
唯「おお!デビちゃん本気の目!?」
256 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/08(月) 13:05:57.53 ID:Ni8hKwIiO
澪「じゃあ今日はそろそろお開きかな」
澪「じゃあ今日はそろそろお開きかな」
唯「ええ、もっと食べたいー」
梓「うう…今日も練習できなかった……」
律「じゃあ、あたしは鍵返してくるから、みんな先に行ってて」
さわ子「はい、お疲れ様ー」
茜「あの、先生?」
さわ子「はい?」
茜「軽音部っていつもこんな感じなんですか?」
さわ子「そうねえ、だいたいこんな感じかしら」
梓「こんな感じじゃ困るんだけどな……」
茜(…食料が手に入る……食料が手に入る……しかも売店に近い…)ブツブツ
さわ子「三浦さん?」
260 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/08(月) 13:24:22.86 ID:Ni8hKwIiO
公園 段ボールの家
公園 段ボールの家
茜「お母さんただいまー」
茜母「おかえり茜」
茜「見てお母さん、食べられる草、こんなにたくさん取れたよ」
茜母「まあまあ、茜、頑張ったね」
茜「えへへ、それとね、はいこれ」
茜母「まあ、どうしたのこれ」
茜「学校でね友達にもらったの、一緒に食べよ?」
茜母「そうね、それじゃちょっと早いけど晩御飯にしましょうか、 茜悪いんだけど噴水の水を汲んできてくれる?」
茜「わかったー!そういえばお父さんと連絡ついた?」
茜母「それがまだなの、ごめんね茜」
茜「アフガニスタンだっけ?」
284 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/08(月) 14:51:38.54 ID:Ni8hKwIiO
唯「律っちゃん隊長!あれを!」
唯「律っちゃん隊長!あれを!」
律「おお!あれに見えるはピンクデビ軍曹ではないか!…って何やってんだ?あいつ」
茜「んしょんしょ、ふーっ、アカザとノビルとカタバミがこんなにたくさん採れたよー
えへへ、お母さん喜んでくれるかなー」
えへへ、お母さん喜んでくれるかなー」
律「やっほー茜ー」
唯「ねえねえ、デビちゃん、こんなとこで何してるのー?草むしり?」
茜「げっ!?せ、先輩!?いや、これは、あの、その…」
律「ふむ、誰にも何も言われず、自ら公園の草むしりをするとは、
なんと立派な行為だ!どうれ、あたしも手伝ってやろう」
なんと立派な行為だ!どうれ、あたしも手伝ってやろう」
唯「それじゃあ、あたしも手伝うよー。みんなでやればすぐに終わるよ。ね?」
茜「い、いいですよ。って、あー!それはオニタビラコ!それはこっちです!
そっちは捨てるヤツだから、そこに混ぜちゃダメです!」
そっちは捨てるヤツだから、そこに混ぜちゃダメです!」
律「オニ???」
唯「へえ、デビちゃんてこういうの詳しいんだねー、ピンクなのにすごいよねー」
茜「いえ、あの、その……って、あの、髪の毛ネタ、いつまで引っ張る気ですか?」
唯「だってふわふわだもんー」
322 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/08(月) 18:33:12.11 ID:Ni8hKwIiO
唯「ねえ律っちゃん、あずにゃんさ、昨日デビちゃん家に行ったんだって」
唯「ねえ律っちゃん、あずにゃんさ、昨日デビちゃん家に行ったんだって」
律「へえ、どんなだった?」
梓「え?あ…あの…え…えと…それが…その…、昨日、茜さん、学校お休みだったじゃないですか
……その……プリントを届けに行ったんですが……」
……その……プリントを届けに行ったんですが……」
~~~回想~~~公園 段ボールの家
梓「……………………こ…ここ……ここここけ………」
茜「…げっ、…な…中野さん?」
梓「あ…茜さん?こ……こここ……れは………」
茜「……あの……ごめんなさい、びっくりしたでしょ?」
茜母「あら、茜のお友達?わざわざこんなとこへ」ゴホゴホ
茜「あ、もう!お母さん、身体の調子悪いんだから寝てなきゃダメよ」
茜母「ごめんなさいね、ちょっと風邪気味で」ゴホゴホ
梓「……あの…これって……」
茜「立ち話もなんだから入って?」
梓「入れるの……かな?」
茜「大丈夫だよ、……4人までなら。あ、今何か出すね?と言っても噴水のお水しかないんだけどね」
梓「ははは……あ、これプリント………」
~~~回想終わり~~~
唯「……あずにゃん?」
梓「……え?…ふ、普通の家でしたよ?は、ははは」
律「何故そこで目を逸らす?」
333 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/08(月) 20:27:50.61 ID:Ni8hKwIiO
和「ねえ、唯」
和「ねえ、唯」
唯「なあに和ちゃん」
和「最近、軽音部に入り浸ってる、あの転校生のコ…えと、なんて言ったっけ?」
唯「ん?デビちゃんのこと?」
和「んー、そんな名前じゃなかったような…、とにかくあのピンク色のアタマのコよ」
唯「だからそれデビちゃんだよ、三浦茜ちゃん」
和「……そうそう、そのコ、ってか、普通に茜ちゃんって呼んであげたら?」
唯「それがねあのね、デビちゃんさ、あの髪の毛さ、地毛なんだって、もうびっくりだよね」
和「だからなんでデビ……いやそうじゃなくて」
唯「ん?」
和「あのコ、軽音部への入部届けまだ出てないんだけど、いいの?」
唯「え、律っちゃんがもう出したって言ってたよ」
337 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/08(月) 20:59:33.14 ID:Ni8hKwIiO
和「ホントに律ったらしょうがないわね。いいわ、私から律に言っとくから」
和「ホントに律ったらしょうがないわね。いいわ、私から律に言っとくから」
唯「ごめんね和ちゃん」
和「それはそうと」
唯「なあに和ちゃん」
和「ねえ、あれって本当に地毛なの?」
唯「え?デビちゃん?そうだよー地毛だよ、なんかもうお日様の匂いがしてふわふわなんだよー」
和「ふー、世の中わからないことだらけだわ」
342 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/08(月) 21:54:53.25 ID:Ni8hKwIiO
憂「あっ!梓ちゃーん、こっちこっち」
憂「あっ!梓ちゃーん、こっちこっち」
梓「ごめーん、まった?」
憂「ううん全然平気、それじゃ行こっか」
梓「うん、今日は春物の服見るんだっけ」
憂「あ、そういえばさ、こないだ三浦さんをね、これから行くデパートの地下で見たよ」
梓「えっ?茜さん?」
憂「なんかね、こう、タッパーにね、試食の串をねさささっと」
梓「……………」
憂「でね、何してるのかなーって声かけたらね、びくーっとして、
違うんです!料理の勉強に使うんです!って言いながら振り返らずに逃げちゃったの」
違うんです!料理の勉強に使うんです!って言いながら振り返らずに逃げちゃったの」
梓「……………」
憂「三浦さん、ああいうとこで料理の勉強してたんだなあって。なんか悪いことしちゃったかな」
梓「……うう…」
憂「あれ?梓ちゃんがなんで泣くの?」
357 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/08(月) 23:16:45.34 ID:Ni8hKwIiO
律「進路相談の三者面談かー」
律「進路相談の三者面談かー」
澪「もうすぐ受験だもんねー。あーあ、高校生活もあっという間だなー」
唯「ねえねえ、そーいえば、デビちゃんのお父さんって何してる人?」
茜「ふえ?」←ケーキを食べるのに夢中
梓「…あ……」
~~~回想~~~公園 段ボール家の中
茜「ごめんね、家ってお父さんが外国で行方不明になっちゃってて
仕送り止まっちゃって、前に住んでたアパート出ることになっちゃったの」
仕送り止まっちゃって、前に住んでたアパート出ることになっちゃったの」
梓(いきなり重いのキタ――――――――――!!)ドーン
茜母「私が働くから」ゴホゴホ
茜「いいよ、もうちょっとしたらあたしがバイト始めるからお母さんは休んでて?」
梓「…あ…あぅあぅあぅ………」
茜「あ、あのね、お父さんね、死んじゃってるわけじゃないと思うの、多分」
梓「え?」
茜「だってお父さんこないだまでサウジアラビアで傭兵やってたんだもん」
梓「は?」
茜「今はアフガニスタンだっけ、スリーピングなんとかって言ってたもん、多分大丈夫だよ、あはは」
梓「……………………」
~~~回想終わり~~~
律「で、茜のお父さんってどんな人?」
茜「え…えと……」
梓「わーわーわ―――――――!ひぐっ、ぐすっ、えぐっ!うわああああああああ!」
唯「あ…あずにゃん?」
366 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/08(月) 23:53:48.50 ID:Ni8hKwIiO
和「こら律!三浦さんの入部届けまだ出してなかったでしょ?」
和「こら律!三浦さんの入部届けまだ出してなかったでしょ?」
律「あ…」
澪「…お前、まだ出してなかったのか?」
律「……あー、えへへ、それがー、そのー、まだ……だったりして」
茜「う…ひぐっ、や、やっぱり、あ…あたし、いらないコ、だったんですね!?どうせあたしなんて髪の毛ピンクだし!」
唯「あー、律っちゃん、デビちゃん泣かした!」
梓「律先輩ひどいです!」
368 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/08(月) 23:54:44.28 ID:Ni8hKwIiO
律「だ、大丈夫!ここにあーる!」
律「だ、大丈夫!ここにあーる!」
唯、梓、澪、紬「うわぁ、くしゃくしゃだー!」
和「…もう、仕方ないわね。いいわ、後で私が書き直してあげるわよ」
律「やっぱりあんたいい人だー!」
紬「これでようやく茜ちゃんも、軽音部の一員ね」
律、唯「ようこそ!軽音部へ!」
梓「…え?このタイミングで?!」
澪「……」
茜「あ、はい、あの…よろしくお願いします」
唯「そいえばさ、茜ちゃんて何を演奏するの?ギター?ベース?」
茜「あのう、ユーフォニアムなんですけど」
澪、梓、律、紬「え"っ?」
唯「ゆ……ゆーふぉ?」
375 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/09(火) 00:20:20.98 ID:AihTWHZ6O
茜「あの…これ、なんですけど」
茜「あの…これ、なんですけど」
唯「おおお!オーケストラだよ、律っちゃん!」
律「へえ」
紬「うわぁ綺麗」
澪「すごいな、これ」
茜「はい、これお父さんのなんです」
梓「あ…」
茜「あの…今のところに引っ越すのに、これだけは持ってきたんです」
澪「え?これだけ?」
梓「あぅあぅあぅわーわーわああああああ!」
唯「あ…あずにゃん?」
紬「あのう……ところで、これってバンドで使えるのかな?」
澪、梓、律、茜「あ……」
唯「……え?使えないの?」
455 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/09(火) 12:53:14.84 ID:AihTWHZ6O
唯「ゆ……ゆーふぉにあむ?」
唯「ゆ……ゆーふぉにあむ?」
澪「そう、ユーフォニアム。こういう金管楽器のひとつだよ、トロンボーンのいとこみたいなもんかな?
ユーフォニウムって言い方もあるみたい。私もね、実際に見るのは初めてなんだけどね」
ユーフォニウムって言い方もあるみたい。私もね、実際に見るのは初めてなんだけどね」
唯「へえ。なんかこうオーケストラって感じだよね」
梓「オーケストラというか、クラシックジャズというか…」
茜「そ…そうですよね、ロックバンドでこういうの、やっぱり変ですよね?」
律「…でもさ、こういうのも意外とアリなんじゃね?」
紬、梓、澪「えっ?」
澪「そ、それは軽音部としては、ちょっと新し過ぎるんじゃ…」
456 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/09(火) 12:55:29.78 ID:AihTWHZ6O
唯「ねね、デビちゃん、ちょっと吹いてみて?」
唯「ねね、デビちゃん、ちょっと吹いてみて?」
茜「え?あ、あたし、そんな……」
唯「いいから、ね?」
茜「それじゃ…あ、あの、…あたしのお父さんもね、
こうやってこれ吹くの好きだったの」
こうやってこれ吹くの好きだったの」
梓「あ…」
……ぶ……ぶお
梓「?!」
……ぼぶおおおおぼええええええええええええええ
梓、紬、澪、律「ひどい騒音キタ―――――――!」
唯「……えと…ホラ貝?」
460 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/09(火) 13:56:07.38 ID:AihTWHZ6O
茜「ふぅ……あ、あの……どうでしょう?」
茜「ふぅ……あ、あの……どうでしょう?」
律「い、いやあ、実に個性的な音色だねえ!あは、あははは」
紬「そ…そうねえ」
澪「もうちょっと音に高低差を付けるといいんじゃないかな?ね?梓もそう思うでしょ?」
梓「え?えーと……」
唯「ね、ね、デビちゃん」
茜「は、はい、何でしょう?」
唯「デビちゃんてさ、下手くそだね」
茜「はぐぅ!」
澪、梓、紬、律「バッサリだー!」
461 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/03/09(火) 14:14:42.18 ID:AihTWHZ6O
唯「でも、これを吹いてるときのデビちゃん、すっごい楽しそうだったよ。
だからあたしは、デビちゃんはこのラッパでやるべきなんだと思うよ」
唯「でも、これを吹いてるときのデビちゃん、すっごい楽しそうだったよ。
だからあたしは、デビちゃんはこのラッパでやるべきなんだと思うよ」
茜「え?」
梓「唯先輩…」
澪「ラッパじゃなくて、ユーフォニアムな」
律「まあ唯がそう言うんだったら仕方ないか、この分じゃ、猛練習が必要みたいだけどな」
茜「はい!」
紬「じゃあ、みんなで練習しましょうか」
唯「おー」
茜「あ、一曲だけできる曲があるんですよ?」
ぶおぶえびーべぶお、ぶおべびべぼぶええええええ
梓「じゅ、重低音チャルメラ………」
唯「おお」
澪、律、紬「お前もか――――――!」