- 電気/電子楽器の出力を直接ミキシング・コンソールに接続するために用いるインピーダンス変換器
エレキ・ギター、エレキ・ベースのような楽器は一般にピックアップの出力インピーダンスがハイインピーダンスであり、ミキサーの入力インピーダンスがローインピーダンスであることから、そのまま接続すると雑音の影響を受けやすくなる。またインピーダンスの不整合は周波数特性が変化し音色の変化が生じる。これを嫌ってハイインピーダンスからローインピーダンスに信号を変換しミキサーに直接接続できるようにする。
長距離の伝送においてアンバランス信号はノイズが乗る。そこでバランス信号に変換することでノイズの発現を抑える。
種類
パッシブ型
基本的にトランスを内蔵しただけのもの。昔はこれが主流だったが、入力インピーダンスを出力インピーダンスに比べてあまり高く取る事が出来ず、トランスによる音質劣化や音への色づけがある事から、最近ではあまり使われなくなっている。
アクティブ型
入力部にFETなどを使ったプリアンプを持つ。出力側はトランスもしくは電子平衡出力となっている。電源が必要で電池,商用電源もしくはファンタム電源を用いる。
よく使うDI
BOSS DI-1
- オート・パワー・オン/オフ回路を装備、入力信号がなくなると自動的に電源切れる。
- フェイズ・スイッチによりバランス・アウトの極性を切り替えることが可能
- 入力のパラ・アウト・ジャックを装備
電源 |
9V DC 006P×1またはファンタム電源24V~48V DC (グランドリフトをLIFT側にするとファントム電源から電源を供給できない) |
周波数特性 |
20 Hz ~ 40 kHz (+0.5/-1 dB) |
定格入力レベル |
-20 dBu/0 dBu/+20 dBu (切り換え) |
最大入力レベル |
+45 dBu (1 kHz), 390 Vp-p |
入力インピーダンス |
4.7 MΩ/37 KΩ/33KΩ 入力アッテネーターに対応して切り換え(オート・パワースイッチがONの時) |
出力レベル |
-18 dBu (定格、600Ω負荷、バランス・アウト)最大+8 dBu -20 dBu (定格、50kΩ負荷、アンバランス・アウト)最大+8 dBu |
出力負荷インピーダンス |
200Ω以上(バランス・アウト) 10kΩ以上(アンバランス・アウト) |
残留ノイズ |
-110 dBu以下(IHF-A) |
歪み率 |
0.05%以下 |
消費電流 |
6mA |
ブロック図
最終更新:2011年10月30日 15:43