第20話 芸術 語り 観浦 悠太、加賀屋 花莉 次の話 第21話 牛丼

1日目 午後9時 

(観浦)三角州 E-5
去年の、勝負で逃げ切った俺をどうして
政府は見破った?
この戦いが始まってから、その疑問が脳内を埋め尽くしている。

去年、俺は、この戦いから、間一髪というところで
抜け出した。
多少無理やりではあったが、抜け出すことはできた。
今考えるべきことは、もうひとつ
参加者に、秋田がいること・・・俺が生きていることを知ったら・・・
考えたくない

観浦「・・・夜も遅い・・・」

どこかで銃声が聞こえる。それも近い。

観浦「?どこだ、今の武器はナイフしかない、勝ち目は小。」
起き上がり、
周りを見渡す。後ろを見ず、ほっと一息

???「後ろは、見なくていいの?」
銃口を観浦の背中に押し付ける。

観浦「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
硬直したかのように動きが止まる。
全身から、冷たい汗が出てくる。
今まで感じたことの無い危機。
死 その感覚が脳内をよぎる。

???「ただじゃ、殺さないって、手下なってくれるなら。」
後ろに振り向く観浦
ここでは、したがっていた方がいい。

観浦「・・・分かりました。」
柳田「じゃ、そういうことで決まり。
   護衛しなさいよ。」
観浦「まぁ、死ぬよりはましか・・・」
柳田「何か言った?」
観浦「いいえ、何も。」

芸術、それは、人の作り上げる何らかの美しきもの。

そして、もうひとつの芸術。

同時刻 港G-5
今の死体の前で加賀屋 花莉がうずくまっている。

加賀屋は、今と、付き合っていた
加賀屋「・・・・・・・・・・」
言葉にならない悲しみ、心がもう灰のように崩れている。
このまま生きてても仕方が無い、殺されるよりだったら、いっそ・・・
自分の手で、自分を。

今の死体の手を握り、港の埠頭から海に飛び込んだ。

愛という芸術。

1日目 午後9時半

夜というのは、境界線の無いこの区画には脅威である。

結城 琢は、夜道を彷徨っていた。
この、境界線の無い区画を歩いているときだった。
突如首輪が光りだす。
「ピピピピピー」
音が鳴り始め、慌てだす結城。
精神がもたなくなり、その場に倒れこむ。
声にならない悲鳴をあげる。
その後、首輪の爆発が起きたのは、言うまでも無い。


結城 琢
加賀屋 花莉 脱落 残り28人。



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最終更新:2010年04月21日 18:34