5スレ>>701


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形ある物は必ずいつか崩れる。同じように、生きている物は必ずいつか死ぬ。
それは自然な事、それは避けて通れない道。彼女の場合、それが人より早い……





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「お疲れシャワーズ……夜遅くまで付き合わせてごめんな」
「いえいえ……マスターこそお疲れ様です。夜まで鍛錬なんて……」

私はそう言って手に持ってるタオルをマスターに手渡した。

私はシャワーズ。マスターの手持ちの一人としてマスター達と旅をしています。
それ以前の事はあまり言いたくないけど……その前はR団に生体実験の実験体として生かされていました。
R団の施設から脱走したところを保護され、マスターに引き取られて今に至ってます。

「鍛錬ってほどではないけどね……数日後のシルフ突入までに万全な状態にしないといけないしな」
「それはそうですが、限度ってものもあります……リザードさんが心配してましたよ?」

私はそう言ってマスターに釘を刺した。
マスターはリザードさんが好きだから……本人はあまり自覚がないですげど……

「そうはいっても……でも確かに今日はもう遅いし、自分の部屋に戻るか」
「そうですね、私も部屋の方に戻りますね。マスターも早く戻ってきてくださいね?」
「あぁ……シャワーズも体調には気をつけろよ……おやすみ!」
「おやすみなさい……マスター」

そう言って私はドアを閉めた。

「体調……か……」

そう言うと私は自分の胸に手を当てた。

ドクンッ

「……っ!?」

急に来た胸の痛みに、思わず身を屈めた。
1ヶ月ほど前から心臓の辺りが急に痛くなるという症状が現れた。

「くぅ……あ……!」

私は過去に……R団の実験体だった時にとある人が言っていた事を思い出した……

「コピーイーブイ、EE002以降の番号の被験体は寿命はあえてオリジナルのEE001より短くしてある……」

その人が言うには生きている期間を短くして、新しい被験体を作るサイクルを早めることでより多くのデータを採取出来るから……との事である。
私の当時付けられていた被験体番号はEE057……つまり、私はオリジナルから生まれたコピーであり、オリジナルより寿命も短いということになる。
心拍の乱れが始まると、その症状は段々慢性的になり、発作は出てから半年~1年後には心臓の機能が停止する……脱走する前に持ち出したマニュアルにはそう書いてあった。
実際に、私と同じように胸の痛みを訴え、その数ヶ月後にはに見かけなくなった仲間も何名かいた。
おそらくその仲間は……

「や……」

私は無意識に声をあげていた。

「やだ……いやだ……」

次第にその目に涙が貯まっていくのがわかった。

「わたしはまだ死にたくない……死にたくないよう……!」

訴えながら、目から涙がポロポロと零れてきた。
泣いてもどうしようもない……そんなことは私自身が一番わかっている。
でも今の私にはどうすることも出来ない。ただ泣くことしか出来なかった。





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シャワーズは暫く泣いた後、深い眠気に襲われた。
もしかしたらもう目覚めないかもしれない……そう思うと恐くなったが、今はせめて眠ることでこの恐怖から逃れよう。
そう言い聞かせながら、シャワーズは意識をフェードアウトさせていった。
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