5スレ>>859


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――分かっているのか!?あんな化け物に挑んだ所で勝ち目なんてないんだぞ!?

――分かってる!分かってるよ!!でも……でも、あれは――!!






「着くぞ、主」
主「サンキュ、ヨク」

ヨクに抱えられながら(まさに文字通り)、目の前に見えてくる孤島へと向かっていく。
この孤島、私有地なのだが居るのはポケモンだけのはずだった。しかも野生の。
それが変わったという報告を受けたのがついさっきのこと。

ヨク「しかし主、毎回思うのだが何故抱きかかえさせてくれない?
   ……非常に飛びにくいのだが」

主「いや、まぁ……確かにそうなんだけど」
ヨク「?」

やはり分かっていないヨクに軽く溜息をつき、とりあえず近づく大地に視線を向ける。

ヨク「久しぶりの主の帰還で皆が喜んでるみたいだな」
主「……」

まるで島が動いているようだ、そんな風に思えるほどの数のポケモン達が動いていた。
……俺らの方に向かって。
どうしてこんな風になったのかはいまいち分からない所だが、まぁ別に嫌われてないのでよしとする。

ヨク「到着っと……ととと!?」
主「よっと」

ポケモンたちの波に飲まれそうになるヨクを胸元に引き戻し、しっかりと立てるようにしてやる。

ヨク「す、すまん……///」

主「気にするな。悪いけど通してくれ、こっちは急ぎの仕事なんだ」

そういうと一斉に一本の道を作るかのように皆が横へとずれる。
出来上がった一本の道の先には小さな小屋があった。

主「入るぞ」

そう言って部屋に入ると……ん?誰も居ない?

「きぇぇぇぇぇぇ!」
主「っ!!」

後ろからの奇声に思わず体を一瞬強張らせ、すぐさま振り返ると

主「……エイ、そういうのはやめてくれって何度言えば分かる」
エイ「いやぁ、幽霊の性(さが)って奴だね、うん」
主「……はぁ」

俺が溜息をつくと、エイは楽しそうにケラケラと笑った。
――こいつは、エイ。ポケモンでいうならゲンガー。言うなれば俺の母親に近い。
両親が他界してから大きくなるまでずっと面倒を見てもらった。
今は孤島の管理……という名目で地底の調査を行ってもらっている。

主「で?誰が?」
エイ「この子だよ、この子」

テーブルの下からまるで猫を掴むかのように引っ張りだし、目の前に出されたのは……

「ひっ……」
主「分からん」
エイ「だろうねぇ」

いや、だろうねぇ じゃなくてだな。

エイ「ロコンだよ、ロコン。起きたらこうなってたみたいだね」
主「ロコン?」

そういえばこの髪のようなの、確かに面影がある。
尻尾らしきものもあるし、間違いはないだろう。

主「降ろしてやれ、首絞まるぞ」
エイ「はいはい」

そっと降ろしてやると、すぐにエイの足の後ろに隠れてしまった。

エイ「大丈夫だよ、この変なおじさんはあんたに危険なことはしないから」
主「変な言うな、変な」
エイ「じゃあエロい」
主「どうしてそうなった」

……何故そこで笑うか、エイよ。
色々と見透かされている気がして、エイとサラには勝てる気がしない。
まぁ、そんなことはさておき……

主「質問してもいいかな?」

ロコンの目の位置までしゃがんでからそう言った。

ロ「……(コクン」

隠れたまま小さく頷いた。

主「起きたときには既に変わっていたみたいだけど、何処で寝ていたんだい?
  それと、何か変わったことはあったかい?変わった夢とか」
ロ「……火山の麓(ふもと)の草原にある、自分のお家」

火山の麓……何かしらの影響を受けなくはないがなんとも微妙なところだ。

ロ「それと……怖い夢、見た」
主「怖い夢?」
ロ「何かが……何かが皆を襲ってるの……」

これは……つまり――

エ「似てるねぇ」
主「だな」
ロ「?」

あの時の彼女たちに似ている。
そう、グレン島でのあの戦いのときの彼女達に。

ヨ「……」
主「やはり生物の性としての本能、か……生きようとする意志が変化を促したのか……或いは――」
エ「力を欲したとき、ね」
主「力を、ね……あれは俺自身の甘さと力不足によるものだとは思うが」
エ「それでも! ……それでも、力が欲しいと思ったんだよ……」

部屋に妙な沈黙が流れる。
きっと、このロコンだけが理解してなかったに違いない。
俺とエイとヨクは、あのグレン島の事件を思い出していた。

静まり返った部屋に少しだけ何か騒ぐような音が届いた。

主「……? なんだ?」
エ「皆何を騒いでるんだろうねぇ?」
ヨ「確認してきます」

外に出るとすぐさま飛び立ちある程度の高さまで行くと、ヨクの顔が珍しく驚きの色に変わった。

ヨ「あれは……ロケット団!?」
主「何!?」
エ「っ!!行くよ!みんなが危ない!」
主「あぁ!」

俺達は走った、ロケット団から皆を救う為に。
この時、騒乱の影がちらついて思えたのは――何も間違いではなかったのだ。





『後書き的な』
随分遅くなったというか書いてなかったというか。
何してんだ自分……まぁノリで書いてるからどうせこんなもn(殴

『色々混ざってんね?』
キーポイントはやはり【過去】ですから、必然と絡まってきますね。
様々な意味合いでもっとも大きな事件は、間違いなく【グレン島での事件】です。
……自分でグレンの事件の内容考えてて思ったんですが、これあの有名な小説でも似た事が使われ(ry

なんにせよここまで読んでくださりありがとうございました。
以降キャラ紹介的なもの。





クロバット=ヨク:堅い口調に表情に乏しい子、ただし結構な寂しがりや。
         小さな頃にお月見山で出会い、育てるうちにそのまま進化した。
         グレン島の事件を件にもっと強くならなければと思うようになった。
         間違いなく本作で最も良識的な子。
         大抵書物を運んだり、手紙を渡したり受け取ったりの仕事をしていてあまり休む事はない。
         たまの休日はマサラを飛び回るのが日課。

ゲンガー=エイ:主人公が旅に出る前から居る最古参の一人。もう一人はサラ。
        作中でも言っているように、両親が他界してからはずっとエイが面倒を見ていた。
        「~~ねぇ」というような口調で喋る事が多く、おばさんくさい事をちょっと自分でも気にしてる。
        実は結構な悪戯好きでたまに主人公を驚かして遊ぶ。おもに地面からいきなり出てきたり後ろで奇声だしたり。
        孤島の地底調査を行うために孤島に訪れていたが、研究に忙しかった主人公の代わりに孤島の管理も引き受けていた。
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