sweet hideout 1-6
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辺りはすっかり暗くなり、
森の中も少し気味が悪く虫やら風のざわめきが響いている。
結局、ゴル姉の提案通りに押し切られて、
アルティナとゴル姉、そして俺の三人で
カムフラージュとしての共同生活を始めることになった。
納得の仕切れていないアルティナは
険しい表情を崩さない。
理由が理由なだけにそれも仕方ないとは思うけど……
【声】
「待ちなさーーーい!!」
突然、後ろのほうから
俺達に静止するように命令する甲高い声がする。
【カイナ】
「……! この声は……」
【ゴル姉】
「……さっき話したとおりのことがもう起こったなぁ……」
【アルティナ】
「まったく……折角の宵のささめきを台無しにしてくれて……
カイナ、狙いは貴方なんだから身構えて」
【カイナ】
「わ、分かった……でも、大怪我に繋がるようなことはパスな。
俺にもあの子にも、二人にも怪我なんてしてほしくないからさ」
だんだんと近づいてくる足音に体を強張らせ、
合図とともに俺達は後ろに振り向いた!!
【女の子】
「……今度はさっきのようにはいかないわよ! グラエナ!」
やっぱり声の主は昼間会った少女だった。
名はアトラ、雄の出生率の低すぎるこの萌えもん世界で
俺を攫いにきた少女。
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TO BE CONTINUED
最終更新:2011年05月03日 13:19