2スレ>>765


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お月見山で旅の目的を主人から聞いて数十日が経った。
主人と私は無人発電所へと来ていた。
どうやら主人はカントー中を草の根分けても見つけるつもりのようだ。

「……流石に関係無いとは思うが、一応な」
「どこまでもお供しますよ」

主人と私は無人発電所の中へと入って行く。
電気の漏電する音だろうか、所々でバチっと小さな音が聞こえてくる。
タイプ相性が最悪なこの場所である。主人と私は慎重に、かつ迅速に行動する。

「……意外と狭いな」
「1施設ですからね」

裏口と思われる場所で主人と私で話して居ると……。

「!!」
「ぐっ?!」

まるで雷が落ちたかの様な轟音と共に私は吹っ飛ばされた。
飛ばされながら何とか体制を整えつつ、主人の方を見ると――

「何か騒がしいと思ったら……人間か」

全身が黄色の鳥形の萌えもん。羽ばたくと共にバチバチと火花が飛ぶような音が聞こえる。
狭い空間を最大限に生かして飛んでいる。

「く……、お前は?」
「人間なぞに名乗る名は無いさ」
「主人!」

私は主人の前に立ちその鳥萌えもんと対峙する。
―――強い。
私は直感的にそう感じる。
普通の萌えもんとは『何か』が違う
鳥萌えもんは私の姿を見て驚きの目で私を見る。

「……キングラー? ……人間、お前は阿呆だろう?」
「誰が阿呆だ…」
「この発電所は電気タイプが多いのにキングラーだなんて、
 普通なら引き返すだろう? それをノコノコと奥にまで来るのは阿呆以外の何者でも無い」

飽きれたのか何なのかこのやたらと強そうな鳥萌えもんは床へと舞い降りる。
そして、まるで『戦意は無い』とばかりに翼を仕舞う。

「残念ながら、ここで戦った事は一度も無いがな」
「……何だと?」
「主人は常に虫除けスプレー系を持ち歩いてる。ここの萌えもんとは戦ってはいない。
 ここの萌えもん達には害を与えては居ないはずだが?」

戦った事が無いのは事実である。主人は他者を傷付ける事を嫌っている。
野生の萌えもんが出ても大抵は逃げるか適当にあしらって逃げている。

「……ふむ? ……私を捕まえに来たのではないのか?」
「何を勘違いしている? 俺はただココに薬草が無いか見に来ただけだ」
「薬草……とな?」
「不治の病をも治す薬草の事だ。俺はソレを探してるだけだ」

鳥萌えもんは主人の言った言葉を考えている様子である。
何を思ったのか定かでは無いが顔を上げて言う。

「……それは悪かった。我を狙う輩がたまに来てな。
 それと勘違いしたんだ。悪かった」

何を思ったのか頭を下げて来た。
随分と話の判る萌えもんである。

「その薬草とやら、我の古い知り合いなら知ってるやも知れぬ」
「本当か?」
「あぁ……」
「その『古い知り合い』とやらの居場所を教えてくれるか?」
「条件がある」
「条件……?」
「我も連れてゆけ」
「はぁ?」
「はい?」

主人と鳥萌えもんの話を黙って聞いていた私も流石に声を上げた。
一応、私を連れては居るが主人は基本的に萌えもんトレーナーでは無い。
だから、萌えもんボールとやらは持ってない。
その旨を伝えると鳥萌えもんは笑いながら

「心配するな、勝手に付いて行く。そのキングラーと同様にな」

と言う。聞けばこの鳥萌えもん『サンダー』と言われている伝説の萌えもんらしい。
本人曰く『ただ長生きをしてたら種が滅びただけだ』とドライな意見。
伝説級の方の意見は何か凄い物を感じた。
――そんなこんなで主人は私とサンダーを連れて旅を続ける事になった。



サンダーとの出会い-Fin-
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