2スレ>>816


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灯火山の頂上、温泉の地熱により熱風が充満する中。
渦巻く炎の嵐の中に主人公達はいた。

「我、眠りを妨げる者、許さじ」

嵐の中心には1匹の萌えもん。赤き炎を見に包みしその華麗な姿の彼女は彼らに対し、怒りを見せていた。

「……っ!」
「マスター……! 怖いっ!」
「ど、どうするの御主人様……!」

主人の足にしがみつくピッピとプリン。

「いいか、一箇所にいると一気にやられる可能性がある! まずはバラバラになれ!!」
『了解!』





―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――




コトの始まりはピッピの持ちこんだ情報だった。

「ねぇマスター! 聞いて聞いて!!」
「ん?どうしたピッピ?」
「あのね、月の石があるって噂を聞いたの!!」
「月の石? ほぉ……で、何処にあるって?」
「えっと、ともしびやまのふもとにあるって!」
「灯火山……1の島か。なるほど……行ってみるか。」

こうして、一行は1の島へとやってきたわけだ。

灯火山から吹いてくる暖かい風がこの島を包み、年中温暖な気候である1の島。灯火温泉が有名な他、多くの萌えもんの生息場所でもある。

「いい所だなぁ。」
「日向ぼっこするには最適な所……ね。」
「にゅ、空気のいい場所なんだな~」 「なんだなぁ~」
「こういう所に来ると、走り回っちゃいたくなるなぁ!」
「むにゅう、気持ちよくて何だか眠たくなってきたの……」
「ねぇねぇ! 早く月の石探しに行こうよ!!」
「まぁまぁ、またとない機会なんだから温泉にでも入ってゆっくりしていかない?♪」

港から出て辺りの景色を見渡す主人。
腕を上に伸ばし伸びをするサンドパン。
空を見上げて無心になるヤドラン。
そわそわし放しのガーディ。
うとうとと頭を垂れそうなプリン。
早く見つけたいがために主人のズボンを引っ張るピッピ。
そしてマイペースなスピアー。

「そうだな、ここ最近連戦だったし、たまには観光気分で探すのもいいな。」
「え~! 早くしないとなくなっちゃうかもっ!!」
「……わかったわかった。それじゃあまず、月の石を手に入れてから観光するか。」
「わ~い!」



というわけで早速灯火山の麓にやってきた一行。
ピッピの話通りに山筋のなだらかな道を進む。

「あ、あった!!」

ピッピの指差す方に月の石はあった。
しかしちょっと崖から離れているので人間が行ける様なところではない。

「スピアー、取ってきてくれないか?」
「了解♪」

スピアーはある場所へ飛んでいき、楽々と月の石を持ち帰って来た。

「よし、これで2人とも進化することが出来るぞ。」
「わ~い!早く進化したいなぁ!!」
「私も私も!!」

キラキラ目を光らせる2人。

「まだまだ、進化したらそれ以上わざ覚えなくなっちゃうだろ? だから、その時までおあずけ。」
『え~!』
「早く進化できるように頑張らなくちゃいけないって事よ♪」
「そうそう、期待してるんだから。」
「……わかった!私、頑張る!!」
「アタシだって頑張るもん!!」
「それじゃ、用も終わったし温泉行くか。」




山から少し離れた所にある温泉は人間が使用する他、野生の萌えもんも入りに来るという有名所である。
一行が来た時はちょうど利用者が多い時間の合間だったのか、野生の萌えもんがちらほら見える程度でほぼ貸しきり状態だった。

「わ~い、一番乗り~!」
「あぁっ!私が一番になる~!!」

真っ先に温泉へと向かうピッピとプリン。

「おいおい、行くのはいいけど服はちゃんと畳んでおけよな……」



天然の温泉は絶好の癒しの場所であった。そのままの地形を保つために何層にも分かれており、小さい萌えもんにも配慮して底の浅い温泉もある。
野生の萌えもん達は最初警戒心を強めたが、襲ってこないとわかると気安く場所を開けた。


「むぅ~……」

ピッピがジロッとスピアーを見る。

「ん?どうしたの?」
「ないすばでーが羨ましいっ!!」
「つるーんでぺたーんってしてるから?」

プリンがからかう。

「つるぺたってゆーな! プリンだってつるぺたのくせに~!!」
「進化したらきっと大きくなるもーん♪」
「それならアタシだって!進化したらプリン以上になるんだからねっ!!」
「私の方が上っ!」

バシャンと水しぶきがあがる。

「わぁっ! やったなぁ~!! えいっ!!」
「ひゃっ! この~!!」
「ふふ、全く騒々しいんだから♪」

喧嘩しているものの随分と楽しそうである。
主人はそんな微笑ましい光景を目にしながら、ピッピ達とは違う場所の温泉に浸かっていた。
スピアーは所謂2人の保護者みたいな感じである。
ガーディはあっちの方で野生のポニータと何か話している。 タイプ一致なのか、それとも相手がポニータなのか、馬が合っているようだ。
ヤドランは……さっきから姿が見えない。
そしてサンドパンは、主人の横に寄り添って座っていた。

「どうだサンドパン? 日光浴と温泉、どっちが気持ちいい?」
「……どっちも。」
「そうか、ならよかった。」

主人が横を見ると、サンドパンは背丈1mの体で主人に寄りかかった。

「ねぇマスター。」
「ん?」
「私のこと、どう思ってる……?」
「どうって……俺の大切な仲間だ。」
「……それだけ?」
「それだけって……あぁ、じゃあ逆に聞こう。俺のこと、どう思ってる?」
「……! それは……私のこと大切にしてくれるマスターだと……」

サンドパンはもじもじし始めた。
やっぱりな、と主人は感じた。

「ほれ。」
「ひゃっ!?」

マスターはサンドパンの体を軽々と掴むと膝上に乗せた。

「な、何を……」
「髪、洗ってやろうか。」
「……あ……うん。よろしくお願い……」

主人が髪を流す。サンドパンは恥ずかしそうに俯きながら、主人が髪の毛を洗いやすくするようにする。

「……よし、終わr……!?」

突然、主人の股を水圧が襲った。

「にょ、変態ますたー! このすーぱーさぶまりん3号で撃退してやるにょ!」 「してやる~」

水面からヤドランが顔を見せた。なるほど、さっきまで姿が見えなかったのは潜っていたからか。

「こら! 水鉄砲は撃っちゃいけない所もあるんだ! 後でおしおきするぞ!!」
「わ~! ますたーの反撃だ~! にげるぞ~!」 「にげるぞ~」
「……全く。」

再び潜ってしまったヤドランを見て主人は溜め息をついた。

「……くすくす。」
「あ、笑ったな?」
「だって……面白いから……」
「笑った奴にはこうしてやる!」
「ひゃん! やめて……腰突かないで……そこ弱い……」


と、その時だった。



ドーンという大きな爆発と共に付近が揺れた。

「な、何だ!?」

明らかに何かの爆発する音だった。続けて2,3回、またも爆発音が響く。

「この音……」
「灯火山の方からか……! 行くぞ皆!」

一行は温泉から出ると、すぐさま灯火山へと向かった。





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