3スレ>>569


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トキワシティのはずれ、チャンピオンロード入り口近くの池
グリーンは釣り糸を垂らして座り込み、暇そうにあくびをする
その後方で彼のパートナーの一人、フーディンがその後ろ姿を眺めていた

 「……またですか?」
 「……………………」
背中に向かって問いかけるが、主は答えない。しかし否定もしない
旅をしているうちに、このキザな少年の無言は肯定の意であるとわかってきた

今、主は何をしているのか?
今日は出発前に
 「チャンピオンロードに挑戦しよう」
と確かにパーティの萌えもん達に言っていた
入場のためのバッヂもとっくに揃えてしまっている。それに、この主が臆することなどあるわけがない
そしてこの池に生息する萌えもんは全種類捕まえてあることを先日確認している
それなのになぜ主・グリーンはさっさとセキエイ高原への入り口に足を踏み入れようとせず
こんな町はずれの池で無為な時間を過ごしているのだろうか

 (本当に、どうしてわかるんでしょうね……)
このようなことは以前にも何度かあった。マサキの家へ行った後、ハナダのゴールデンブリッヂで立ち尽くしていたり
クチバに入港していたサントアンヌ号の船長から居合切りの秘伝マシンをもらったのに、船長室でいつまでもくすぶっていたり
ヤマブキのロケット団に乗っ取られた大会社の社長室に程近い一室でずっと転送システムを睨みつけていたり
 (もしかしたら彼にもエスパーの才能があるんじゃないでしょうか)
これらのことの共通点はひとつ。そうやって主が待っていると必ず一人の少年が私達の前に姿を表すのだ
 (確か、レッドという方でしたね)
主が待っているとまるで当然のように目の前に現れる、主の幼馴染であり、ライバルであるトレーナー
幾度となく戦いその度に主を下してきた少年を、彼をまた待っているのだろう
まるで決められているかのごとく巡り会う彼らを、驚嘆を通り越してもはや呆れて見ているのはフーディンだけではない
ボールの中の子達も主が何を待っているのかはとっくに理解していた

 (まったく。ご執心ですね)
そう思いつつ過去の戦歴を思いだして、そこから少年達同士のことについて色々と思考を流す
様々な考え夢想妄想を弄んでるうちに、ある一つのイメージがフーディンの頭の中で大きくなる
 (う……わ、わわわわわわ)
途端に顔に赤みがさし、慌てて主がこちらを見てないか確認する
 (じ、自重しろ、自重しろ私!!)
しかし、一向にそのイメージは消えてくれない。それどころか筋道立った展開までついて思考の大半を支配し始める
 (まずい……これはもう……)
主の方をもう1度見る。彼はアタリがきているのにも気付かず池の向こう側をじっと見ていた
そっと離れ、近くの木陰に逃げ込んだフーディンはどこからともなく種々のペンやら紙やらなんやらを取り出した
 「……戦闘中に集中できないよりいいよね…」
そう呟くと目を閉じて紙とペンにねんりきを送りだす
空中で動くそれらはフーディンのイメージを正確にすばやく紙へとうつしだしていく……
数分後、フーディンはすっきりとした気持ちで目をあけて、手に収まっている紙―漫画用の原稿用紙に目を通す
 「……これは!」
思いのほかいい出来だ、と感嘆する。
ちなみに漫画の中では彼女の主とライバルのめくるめく男色の世界が広がっている
 「うん。鮮明なイメージのおかげで絵にムラがない。ストーリーも無理がないし……これはオリジナルとして売れる!」
数回見なおした後、フーディンはその原稿をある場所に手紙を添えてテレポートで送り、拳をスプーンごと握り締めて一言
 「次の○コミはもらったわ!!」

彼女の主とそのライバルの邂逅まであと数分




ちなみに新チャンピオン誕生後、トレーナーファンクラブで新チャンピオンそっくりの同○誌がある、と
ある趣味の女の子達の間で話題になったのは余談。余談ったら余談
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