4スレ>>226


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「ふう、ようやく昼休みか・・・」
「お疲れ様です、マスター」
休息室で一息つく。
俺はヒロキ。萌えもんセンターで働く一職員だ。
萌えもんセンターというとジョーイさんが真っ先に浮かぶだろうが、
仮にも医療施設が人一人に萌えもん数人で回るはずがないのはわかってくれると思う。
「そういえば、マスター」
「ん?どうした、リーフィア?」
「萌えもんセンターって、無料で萌えもんの治療を行ってますよね。赤字じゃないんですか?」
「あぁ、そのことか・・・」
リーフィアの疑問ももっともだろう。
人間が病院で治療を受けると治療費がかかるのに、萌えもんが萌えもんセンターで治療を受けても代金を請求されない。
他の施設では代金を取っているといっても、トレーナー支援のための格安金額ではどう考えても足りるはずがない。
では、萌えもんセンターを運営するお金は一体どこから来ているのか。
単なる医療施設なだけでなく、トレーナーたちの旅の様々な助けとなる設備も備えている萌えもんセンター。
俺は、話せる範囲でその裏側の話をすることにした。



萌えもんセンターで働いている俺に普通に給料が出ている以上、治療がボランティアだったりはしない。そもそもそれでは成り立たないからな。
一方フレンドリィショップで売っている商品は多くが萌えもんにかかわるものばかり、タマムシには萌えもんグッズのデパートまであるくらいだ。
ヤマブキシティに本社を構えるシルフカンパニーなど、知らぬものがない位の萌えもんグッズの製作会社だな。
ロケット団に襲われるくらいだからその業績、収益は推して知るべしだろう。
つまりは、率直に言ってしまうと萌えもん(を戦わせるトレーナー)はいい金になるわけだ。
勿論、萌えもんセンターが無料で営業している以上直接は金が入ってはこない。
だが、ここが無料で営業していることがトレーナー達のバトルを盛んにし、金の移動を活性化し、シルフ社等の会社の利益に繋がる。
その代わりに、萌えもんセンターの運営維持に一役買ってもらっている、という構図だ。
ちなみに、実は萌えもんリーグからも援助は来てるんだ。
まぁ公式のジム戦や四天王戦、チャンピオン戦ですら萌えもんバトルのルールに従って賞金が渡されているから当然のことなんだろうな。
要約して言うと、ここが無料で治療してると他所が儲かり、その儲けの一部でここを無料で営業できるように援助してくれている、ということ。


「・・・とまあ、こんなところかな。完全にこう、ってわけでもないかもしれないが、大まかな流れとしては間違ってないはずだ」
「ふーん・・・そういうことだったんですね」
納得した様子のリーフィア。
「だから、普段節制節制って言ってるわけですね。・・・でも、それならあの医療装置をたくさん置いて人件費節約ー、とかはしないんですか?」
「その案もあったらしいけど、実際はそれは出来ないってことで今の形になってるんだったかな」
「出来ないんですか?」
「ああ。あれにもいろいろ問題というか、足りない点があってな・・・」
今度は萌えもんセンターの仕事周りの話に移っていった。



萌えもんセンターに入ってまず真っ先に見えるのがあの医療装置だと思う。
ボールに入った萌えもんたちをのせ、スイッチを入れておよそ1,2時間もすれば全快するというイメージじゃないかな?
仕組みまではさすがにわからないが、まぁこれが無い萌えもんセンターは無いだろうな。
だが、あれの特徴・・・本来利点である「1,2時間で全快」というのは、傷がひどいとより時間が掛かるのは当然として、
実は軽い傷でもほとんど短くはならないんだ。
早い話が、チャンピオンロードで戦って受けた傷とトキワ周辺の草むらで受けた傷とで、治療に掛かる時間があまり変わらないってこと。
なら大きな怪我をした萌えもんのほうに装置を使い、軽い怪我なら薬で治したほうが効率がいいだろう?
だから俺のような職員が裏にいるんだ。
萌えもんたちの中には外見も人そっくりで能力は遥かに上回っている種族も珍しくない。
が、彼女ら(彼ら、でもいいんだが)は何故だか人の作った道具の使い方を理解できない。
フーディンのような賢いことで有名な萌えもんですら薬を扱うことは出来ないんだ。
だから薬を使って治してあげるのは人の仕事になるわけだ。俺のほかにも職員が結構いるのは知ってるよな。
それに、複数のトレーナーの萌えもん同士が混ざらないよう一台につき6人までしか手当が出来ない、一度に手当てできる人数に対して大きすぎる。
機械で体の怪我は治せても、何らかのショックで精神面に傷を負った子は機械じゃどうしようもない。
そういった、機械ならではの欠点を補うためにも人間の従業員は欠かせないんだ。
で、肝心のその治療がだな・・・まぁリーフィアはそばで見てるからわかると思うんだけど。
一言で言うなら大変。いや、実際大変なんて言葉じゃ済まないんだが。
何しろ見知らぬ他人に薬を使われるわけだから信用ならないって言うのはわかるんだが、
何も取って食おうってんじゃ無いんだからそんなに暴れなくても・・・ねぇ?
職員が直接手当てするっていうのは比較的軽い怪我の子ばかりだから、その分手に負えないことがよくあるんだ。
まぁ、中には治療と称しては治療から外れたことをやらかして警察のお世話になる奴も、(極まれに)いるっちゃあいるんだけどね・・・
本来ならそんなことは絶対に起きないはずなんだ。
職員の資格取得試験の際に精神鑑定があって、不安な面が見られる奴は強く暗示を掛けられることになってる。
怪しかったら落とせばいいと思うかもしれないが、何処のセンターも慢性的に人手が足りなくてさ。
能力が足りてる奴ならどうにかして使いたいんだろうね。
ちょっとそれたが、トレーナー以外の人間に何か使われるのが許容できない子が割りといて、そういう子らとよく格闘まがいの事態になるわけだ。
格闘まがいといっても、まさか女の子であろうとカイリキーやサイドンとやりあって人が無事で済むなんてことはまず無い。
ボールで捕獲(と言っていいものかどうか)された萌えもんは、トレーナーの指示なしに人に危害を加えることが出来ないのだ。
捕獲された時点でボールに組み込まれたプログラムでそう暗示されているので、人間の職員がどうにか死なずに取っ組み合いできる・・・という話だ。
それでも嫌がってじたばたする萌えもんに薬を使う苦労は、もうやってみなくちゃわからないとしか。
人に直接危害を加えなくても暴れられて器物破損も時々起こるから、間接的に怪我することだってある。
ただ・・・いやいやながらも承諾して半分涙目になりつつも怪我を見せる萌えもんはたとえどんな種族でももう・・・かわいくってねぇ。
・・・て、なんだよその眼。あ、いやまて、何もおかしなことはしてないって、普通に治療してるってば。本当だって!
それに治療が終わってトレーナーの元に帰るとき、たまにお礼を言ってくれる子がいるんだ。
あれは元気がでるもんだ。この仕事の最も大きなやりがいだな。
「ところでマスター、時間は大丈夫ですか?
「む・・・そろそろ休憩も終わりか。よし、行こうかリーフィア」
「はい、マスター」



え?ここは何処の萌えもんセンターかって?・・・それは、今はまだ秘密。いずれ、わかるんじゃないかな。
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