5スレ>>195(3)


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ここは何処にでもありそうな洋菓子店。
しかし、この店は普通の洋菓子店と少しだけ違っていた。
その洋菓子店は"萌ッ娘洋菓子店"と呼ばれ、
 その店の洋菓子は萌えもん達が作り、萌えもん達が販売しているだ。


「そろそろ、時期ですねぇ」

店の奥カウンターには喫茶店のマスターが着る様な服を着た人が立っていた。
顔は中性的で背丈は男性にしては低く女性にしては少し高いぐらい。
この店は洋菓子店だが、店の中でも洋菓子を楽しめる様に奥には喫茶スペースもあった。

「マスター、手が動いていませんよ。
 口を動かす前に手を動かしてください」
「ああ、判ったよ。マッスグマ」

マスターと呼ばれた人はウェイトレスの格好をしたマッスグマに注意されていた。
ウェイトレスの格好をしたマッスグマはマスターの手持ち萌えもんの1人で、
この店のフロアチーフを担って居る萌えもんである。

「それで、何が『時期』何ですか?」
「ええ。もう2月だなぁって思いましてね」

何だかんだ言って優しい娘である。
マスターの独り言にも律儀に反応する。

「…2月、もうそんな時期なんですね」
「その様ですね」
「今年もやるんですか? バレンタインフェア」
「ここ数年はやってますからね。
 もう少しで毎年の恒例…と言える様になるでしょうから」
「…そう、ですね」
「はい、5番さんにカフェオレ」
「あ、はい」

委員長タイプなマッスグマは即座に業務へと戻る。
マスターはその後ろ姿を見て『もう少しフランクでいいのに…』とか考えている顔である。

「マスター、追加分持って来たわ」
「あぁ、ルージェラか。いい所に」
「ん、何かしら?」

今、裏の厨房から出て来たのがサブパティシエのルージェラ。
メインパティシエのニドクインとタッグでこの洋菓子店の味を決めている娘である。

「今年もフェアをやろうと考えてるから、承知しておいてくださいね」
「バレンタインフェア? そう思ってニドクインとも相談済みよ」
「それは話が早くて助かります」
「それじゃあ、わたしは厨房に戻りますね」

そう言ってルージェラは厨房へと戻って行く。
それを見送ったマスターはグラスを拭く作業に戻る。

「お兄さんお兄さん、追加注文だよ」
「……お兄さんと呼ぶのは止めませんか? ベロリンガ」
「やだもん。お兄さんはお兄さんなんだよ」
「ふぅ…、そうですか。注文書をくださいな」

マッスグマと同じウェイトレスの制服を着たベロリンガが居た。
ベロリンガは注文書をマスターへと渡す。
可愛い女の子らしい丸文字が書かれている。

「今年もバレンタインフェアをやる事にしましたよ」
「バレンタインフェア…?」
「君は新人だから知らないかも知れないですけど、この店で毎年やってますから」

マスターは注文書を見てテキパキと注文の品を揃える。
そのついでに業務連絡をしてしまう。

「はい。コレ。3番テーブルへお願いしますね」
「判ったんだよー」

マスターに渡されたトレイを持ってベロリンガがお客様の元へと向かう。
元気なのは良いがその元気がたまに裏目に出るベロリンガである。
その後ろ姿をグラスを拭きながら内心ハラハラしつつ見守るマスター。

「ますたー、お客様2名様ご来店にゃー」
「7番テーブル空いてるからそこに案内してください、ニャース」
「はいにゃー。猫に着いて来てくるにゃ。案内するにゃ」


ニャースを見送ったマスターはグラスを拭く作業へと戻る。
お客様が来てくつろげる空間を演出するのもマスターの仕事である。

2月14日はバレンタインフェア。
貴方もぜひこの機会にご来店ください。

-注文はそれほど多く無い洋菓子店 Fin-
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