私がとても好きな絵本がある。
それは父が昔旅をしているときに手に入れたものだという。
絵本ではあるがとても興味深く、父も気に入っているものだった。
小さいころから何度も読んでいるが、何回読んでも飽きないので父に譲ってもらった私の宝物である。
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それは、とても遠い世界のお話
ある場所に空間と時間を操る2人の神がいました
神達は様々な世界の監視をしていました
それを幾百、幾千と続けていました
ある時空間の神は言いました
「退屈だ」と
真面目な時間の神はこう言いました
「そんなこと言わずにちゃんと仕事をしなさい」と
しかし空間の神は退屈のあまり、1人の人間を別の世界へ送りました
その人間があたふたする様子をみて退屈を紛らわそうとしました
そう、すべては神のお遊びだったのです
震央出版「じかんとくうかんのかみさま」より抜粋
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本来絵本は子どもにもわかりやすいように、物語がハッピーエンドになるように改変してあることが多い。
(そうでないものもあるが。)
でもこの絵本は、元の伝説(いくつかある説の中の1つ)に忠実に描かれている。
これは私の想像だけど、この神様はどこかにいるんじゃないかと思っている。
18にもなってこんなことを考えてるのは幼稚だとか言われるけど。
それでもいるんじゃないかと思う。
いるのであれば会ってみたい。会っていろんな話を聞きたい。
今日は3月31日。
お父さんが少し遠出していない日だ。
チャンスは今日だけ。今日を逃したら次はない。
この日、私は家出を決行した。
※ ※ ※
「いくよ?みんなじゅんびはいい?」
「…オッケー。いつでもいい。」
と、ドククラゲ。
「こっちもいいよっ!」
こっちはリーシャン。
「あの、やっぱり止めときません?」
止めさせようとしているのはマグカルゴだ。
「…ん。私の私物。後で返すこと。これで手を打っとかない?」
ドククラゲがマグカルゴに写真を渡す。
写っているのは少女である。どんな写真なのかはここでは言わないでおこう。少女のためにも。
「うっ、鼻血が止まりません…でもわかりましたよ、いいでしょう。」
「なにしてるのかなぁ。クラゲちゃんとマグちゃんは。とりあえずこれはぼっしゅうねっ!」
これももういつもの光景となっている。
写真も何度取り上げたことか。
何度言っても聞かないうえに、毎回新しい写真なのだから少女もお手上げ状態である。
「…ああ、レア写真が…」
「うぅ、残念です…」
「もうっ!いいからいくよっ!さいしょはタマムシっ!レッツゴー!」
「…おぉー」
「たのしみだねっ!」
「うぅ~、やっぱり止めといた方がぁ~」
こうして、少女と仲間たちの旅は始まったのでした。
~あとがき~
はいどーも。元時系列ことひなです。
こんかいは2話ではなくて、1話を書いた後に思いついたプロローグてきなものです。
プロローグなのに1話をさきに読んだ方がわかりやすいので1.5話とでもいいましょうか。
1話の補填分なのでつっこみしないでー。けいかくせいなしとかいわないでー。
……こほんっ。
とりあえず設定をば。
少女と絵本
少女の旅の目的が不透明(1話時点で)なのでこういう形にしてみました。
……正直DPをやったことがないとわからない気がしますが、そこは目をつぶっていただけれb(ry
少女の手持ち
クラゲは前回書いたので割愛。
残りの2人、リーシャンとマグカルゴ。
愛称はリーちゃんとマグちゃん。わかりずらいとかいうn(ry
リーシャンは少女と(精神的な意味で)同い年。
マグカルゴは百合っ娘です。
2人は2話で活躍する予定です。
ではこのへんで。
ここまでのお付き合いありがとうございました。
|’’)ノシ
最終更新:2008年04月11日 21:39