天気がよかった夜はエーフィと月を見ながら今日の出来事を話す。
少し冷え込むのかエーフィは身震いをした。
それを見た俺は「やれやれ…」と思いつつ肩を寄せて、二人だけの時間を過ごす。
こうした事がすっかり習慣になってしまった。でも俺は「幸せ」だ。
エーフィはどう思っているのか、俺には分からない。ただ一つだけ言えることは、
「……きだよ、エーフィ」
耳元で囁く。そうするとエーフィは幸せそうな笑顔でしっかり抱きついてきた。
やっぱり俺は幸せだ。エーフィはどう思っているのかは分からない。でもそれが普通で、幸せな事だと思う。
やがてエーフィは寝てしまった。それを見た俺はつい、こう言ってしまう。
「やれやれ…仕方ないな、全く」
エーフィを抱えて部屋に戻ろうとした時、夜空に浮かぶ月が目に入った。
それは、全てを優しく包み込むような、青白い月だった。
一瞬その光に陰りが見えたような気がした。
「俺も疲れてるのかな…明日に備えて早く寝よ…」
そうして、また一日が終わった。
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短編ですが今回はセリフを控えめにしてみました。
ご意見、ご感想など、よろしければお待ちしてます。
最終更新:2008年05月24日 21:57