モシリ大争議


登録日:2014/07/07 (月) 22:11:44
投稿先:未投稿
更新日:2014/07/07 Mon 22:11:44




概要


発生年代 基準時の17000年ほど前
主要舞台 ヤマノワ銀河系
主要関与組織 ジルムペル銀河連合、カムロード惑星統治機構
主要関与者
事件の性質 大争議(一部戦闘有り)

総説


ヤマノワ銀河系の新興勢力、カムロード惑星統治機構の統治手法は完成度が非常に高いものとして評価されている。
だが、カムロードの大規模化に伴い、その完成度にも水が漏れていた。その例が、モシリ大争議といった形で結実したのだ。
モシリ大争議は、モシリ宙域における利権確保を巡っての騒乱である。

モシリ宙域における背景


モシリ宙域を主たる統治領域にしていたヤムランは、長期間にわたる搾取的な支配を行っていた。
彼ら自身が自身の独善的な価値判断を押し付けていたのと、利権確保のためにモシリ宙域は犠牲になっていたところがあった。
さらにモシリ宙域の諸種族も結束が固くないため、これに対して組織だった手を打つのは遅れていた。
だが、いつまでもそんなことが続く訳がない。基準時のおよそ1万9000年ほど前から、不穏な流れはできてきていたようである。
しかし、モシリ宙域の結束力はそれでも高まらず、一部の暴走惑星が反乱を起こす程度であった。
事件の背景も十分に伝わることはなく、大艦巨砲を有するカムロードの巨砲によって黙らされることが続いていた。

とはいえ、それが2度3度と続くにつれ、流石にカムロードの世論が反応しはじめ、更にモシリ側も単純な反乱だけではどうにもならないことを悟った。
ここで、モシリサイドはジルムペル銀河連合に救助を要請するという対応を取った。
流石にジルムペル連合は直ちに一方の正当性を支持することは困難と判断(そもそもジルムペル自身カムロードの統治領域のことなのでさほど実情に詳しかったわけではない)。援軍を派遣するという方法は取らず、代わってジルムペル&その盟主格センゲンの名で仲介の上、調停の席を設けることを提案した。

ところが、モシリ宙域は寄せ集めで、この期に及んでも見解がまとまらなかったのである。
そして、元々成り立ちからしてカムロードはジルムペル連合へのライバル意識が非常に強い。
流石に何らかの話し合いを持つ必要性は分かっていても、ジルムペルに和解の席を設けてもらうことなど言語道断という意識が強かったのだ。

カムロード紛糾

しかし、これはカムロードに想定外な事態をもたらした。
ジルムペル連合の提案を蹴飛ばしたことで、モシリ宙域における統治に批判的だった勢力に、ジルムペル連合に今なお尊崇の念を抱くカムロード側の勢力が大声を上げ始めたのだ。
カムロードの統治手法は確かに大きな支持を受け、勢力拡大に貢献した。だが、それはあくまでもカムロードの統治の手法を気に入ったというのに過ぎない。
銀河内でなおも存続するジルムペル銀河連合とその盟主格センゲンのカリスマ性が、カムロードの屋台骨を揺るがし始めたのである。
カムロードはライバル意識が強いとはいえ、内紛の危機に意味もなくライバル意識を打ち出すほどバカではない。
やむを得ず、自分たちから蹴飛ばしたモシリ宙域との調停の仲介を再度申し入れるという「屈辱的事態」を飲むことを決めた。

カムロード暴走とスオウ級拿捕事件


だが、事態はこれでは済まなかった。
この措置が不服な一部の過激派が、カムロード最大の全長200㎞を超えるスオウ級母艦を使い、事態の元凶となったモシリ宙域に向けて発進。またしても力でモシリ宙域を黙らせようとはかったのだ。
これが逆効果であった。既にモシリ宙域の各惑星には、センゲンの恐るべき戦士たちが控えていたのだ。
センゲンとしては、この時点で別段モシリ宙域の味方をすることを決めていた訳ではなく、現にカムロード側の惑星にもセンゲンが監視役として派遣されていた。
だが、調停案が出されている最中に戦艦を使って黙らせるような行為はもはや善悪を問う必要もないレベルの行動であった。
センゲンの戦士たちは火山のごとき圧倒的な力をもってスオウ級の主要な砲やバリアを破壊。
大艦巨砲主義の弱点である小回りを、「戦闘神族の個体戦」で突かれてしまい、全長200㎞を超えるスオウ級は拿捕されてしまった
乗組員にも実力者が多く性能も非常に高いヴァーツの魔艦であれば、全長3分の1のヘルドレイガー級超大型戦闘空母であろうとこのような成果を得るのは不可能であったに違いない。
スオウ級は決して弱くはないが乗組員個々の実力が高くなく近時の戦争で使われることがほとんどなく、示威目的で使われることが多かったことも一因と見られている。

その後


カムロード勃興以降、特に見せられることのなかった盟主格センゲンの力を、カムロードはまざまざと見せつけられることとなった。
カリスマ性も、実力も、彼らがその気になればカムロードは太刀打ちできないこと、自分たちが平和的な侵略を行ってくることができたのは、カムロードが凄いからではなくただ単に彼らが自分たちの行動を黙認していたからに過ぎないという現実を彼らは思い知ることとなってしまった。(実際センゲンも、彼らの統治能力の高さから、カムロードの発展自体は否定的にとらえていなかった。配下に不穏分子がいないわけではなかったが、基本的に不戦主義であるため表に出なかった)

スオウ級拿捕事件は、カムロードにとって特大の借りとなり、カムロードは調停の席で「調停官」となったセンゲンからモシリ宙域に対する様々な提案を飲まされることとなった。
モシリ宙域の植民惑星の放棄、乗っ取ったスオウ級の返還請求権の放棄、戦犯の身柄引渡し&ジルムペルサイドでの処罰などなど、ジルムペルが仲介に入ったのでなければカムロードとして到底のめない提案も入っていたのだが、もはや彼らに選択の余地はなかったのである。
また、センゲンはモシリ宙域サイドにもこれまでバラバラで方針がまとまらず、まともな対応が打てなかったことの総括を求め、同地の小規模な星間連合であるモシリ同盟が成立する契機となった。

少数民族の弾圧事件は、思わぬ形で銀河社会の力関係を確認し、銀河社会に新たな均衡状態をもたらすこととなったのである。
(このような銀河のガタガタをセンゲンが解決して地を固めるということは、過去にもあったようである)


デザイン・プロフィール:「日本銀河」としてのヤマノワ銀河系に考案する事件として考えた少数民族の弾圧事件であり、日本の少数民族の代表格であるアイヌと倭人の歴史をモチーフにしてはいるが、銀河社会向けにある程度のアレンジをかけている
なお、搾取を行ってきたヤムランはGma氏考案の種族(大和撫子&日本男児。能力的に強大ではあるが精神論に傾倒しがち)であるが、一応ちゃんと許可はとっている(はず)。


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最終更新:2014年07月07日 22:11