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――― 軽快に資料作成をする事務担当


よんた藩国文房具産業資料




文房具産業成長のための準備


文房具で多くの人が慣れ親しんだものと言えば、やはり鉛筆と消しゴムであろう。
それらは子供のころによく使われるが、意外と大人になってからもお世話になる場面は多い。
文房具は、学校で、職場で、家庭で、大人も子供も関係なく身近な存在である。

その『文房具』を、よんた藩国は国内産業の一環として成長させることとなった。

文房具が成長させる産業として選ばれた経緯はいくつかあるが、主な理由はターン16が始まった時の皇帝陛下のお言葉である。

「産業の振興、国民の増勢、教育の充実。
 仕事と、子供と、勉強をがんばろうね。まずはおとうさんやおかあさんが働いて、面倒をみれるようにしようね。」

産業を伸ばすことで、教育に良い影響を与える方法はないものかと考えた結論が、文房具産業の振興であった。
学用品として広く使用される文房具が安く手に入り、その機能性を上げることが出来れば教育にもよいことではないかと考えたのである。


そうして、よんた藩国の文房具産業振興はスタートした。

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初めに、全ての文房具を商品化する上で基本的な方針が作られた。

  • 文房具は消耗品であるため、安くて相応に使い勝手の良いものにする。
  • 大人から子供まで幅広い年齢層が使うことも考慮し、安全性に妥協はしない。

特に2つ目の方針は、全ての関係者が徹底して守る事になっている。


方針が決定した後は、それに沿って産業が発展しやすいような環境の整備である。

安くするという最初の課題は、大量に同じものを一括で作ることによりある程度はクリアできる。

供給量が増えることで、価格は下がることになり儲けは減るかもしれない。
しかし、文房具が使用される場面は多いため、需要は決して少なくない。
結果的に、安定した収入を見込むことができるので、そう悪い商売でもなかった。

コストを抑える上で大事な事の一つが、材料費を抑えることである。
主に材料として使用される木材等の「生物資源」は、わんだっく市場内で安定して低めの価格で流通している。
それに加え文房具の一つ一つは小さいうえ、紙のように一度溶かす加工を施すことも多いため、材料が大きな塊である必要はない。
そのため木材の場合であれば、建築資材としては不適格な間伐材や加工時の切れ端などを使用すれば、さらに材料費を抑えることが出来た。


安さを確保できればあとは、「使いやすさ」と「安全性」の確保である。
まずは絶対条件である安全性の確保から始められた。

産業として成長する以上、様々な企業が参画することが予想され、またそうでなくては成長は見込めない。
基準もなく多種多様な文房具が作り上げられた場合、その中に安全性の低いものが含まれる危険があると考えられた。
そこで安全性を確保するための基準を国側で作ることとなった。

国の役員たちが頭をひねり、出来上がった規格は政策として国内に広く公布された。

国内流通時はもちろん、国外へ輸出する際もこの規格に違反することは許されない。
安全性の確保から始められた規格の作成であったが、これによりある程度の使い勝手も確保可能となった。


文房具を国の産業として成長させるための準備は、着々と進んでいた。


文房具市場の流れ

文房具と一口に言ってもその種類は多岐にわたり、それぞれ原材料、製造方法や流通は大きく異なっていた。

原材料

木材やゴムなど「生物資源」と言われる分類の資源が、主な原材料となっている。
その多くは帝國内の市場より買い付けられる。
古くから帝國市場での生物資源は低価格で安定していた。
そこに後述のレムーリアから追加される形で、供給量も増えていき、より安定感を増している。


製造方法

製造方法は主に「機械製造」「手作業」「職人による作成」に分かれる。

  • 機械製造
ベルトコンベアによる流れ作業など、自動化された機械を使用する方法でよんた藩国内において主流である。
材料から部品へと加工する際に多く用いられている。
大量に同一のものを作るのに向いているため、価格を抑えやすい。

自動化された機械とは言っても、材料の運搬や仕分けなど作業内容によっては人の手が加わっている。
木材を同じ形に削り出したり、大量の材料を混ぜ合わせたりなど、精密さや非常に強い力が必要な作業に向いている。

基本的には画一的な製品が出来上がるが、機械の精度・整備状態などにより、いくらかの確率で不良品が出る場合がある。
そのため、最後には人の目による検品が必要となる。


  • 手作業
文字通り、人の手によって製造する方法である。
機械製造の一部として組み込まれている仕分け作業などだけでなく、部品組み立ての内職なども含まれる。
機械を購入しない分、企業の設備投資額が低くなる。

ボールペンのように人の手で簡単に組み立てられるものは、内職として作業員を雇っている。
簡単で時間さえあれば出来る作業がほとんどのため、こづかい稼ぎなどに子供や主婦、冬でやることが少ない農家などの応募が多い。
ただし子供が応募する際は、大人の保証人が必要である。
事情により作業ができなかったり場合に、引き受ける人間を確保するためである。



  • 職人による作成
基本的に大量生産・低価格の路線で進められているよんた藩国の文房具産業であるが、例外として一部で高性能・高精度のものが作られている。
それらは主に“職人”と呼ばれるような業をもつ人の手で作り出されている。
人の手、と言っても1から10まで手作業とは限らず、作業用の機械を使用することも多い。
しかしその機械を操ることも含めて、職人の業である。

製図用の定規など正確さが必要なものや筆や絵の具など繊細さが必要なものは、このように作られることが多い。
その他に、万年筆など細工の細かいものも職人の手に頼る部分が大きい。


流通

工場・メーカーで製造された文房具は、その使用目的により様々な問屋・店舗・施設へと送られる。
代表的な配送先は「卸売問屋」「小売店」「施設・企業」である。

  • 卸売問屋
市場に流れる文房具の多くは、工場から卸売問屋が買い付ける。
保管倉庫 兼 小売店との仲介役である。
ここからさらに、問屋が取引のある小売店とやりとりし、小売店へと運ばれることになる。


  • 小売店
一般の消費者が買うお店である。
普通は卸売問屋から買い付けるが、稀に工場やメーカーに自ら発注をかけ直接買い付けることもある。
その場合、特殊な要望をつけたり、1個当たりの価格を抑えたりできるが、仕入れ量はぐんと多くなる。


  • 施設・企業
多くの文房具・事務用品を必要とする場所では、小売店や問屋を通さずに直接工場から買い付ける場合もある。
問屋に卸す量を使いきるのであれば、仲介がない分、経費を抑えることが出来る。
ただ、使用量がそう多くないものについては問屋・小売店を通した方が安くなることもあるため、ある程度取引のある納入業者は必要である。


産業関連政策

文房具産業がよりよい形で成長するように、いくつかの政策が整備された。

よんた藩国工業製品標準化法

【政策ページ】
国内で生産される全ての工業製品に標準規格を設ける制度で、通称YIS法。(YIS=Yonta Industrial Standards/よんた工業製品規格)
標準規格を設けることで、製品の品質に一定以上の水準を与えることを目的としている。

YISマーク

国の機関が専門家や関連企業の意見を聞いたうえで規格を作成する。
規格は安全性および環境への影響などに配慮し、消費者の視点に重点を置いている。
工業製品は国の機関で調査・試験を受け、合格した製品にはマークの表示が許可される。
この規格に合格できない場合、輸出することが出来ない。


教育施設への援助

【政策ページ】
子供たちに少しでも安く文房具がいきわたるように、国として出来る限りの援助がおこなわれている。
主に教育施設に納入する業者に対し減税などの税制優遇を行うことで、教育施設との取引価格を抑えるよう促している。
対象は教育施設(保育園・学校など)のほか、児童福祉施設(孤児院・託児所など)のような子供の生活にかかわる施設すべてとしている。
なお、対象施設はよんた藩国内にある必要はなく、NW全ての子供に関する施設が対象となっている。


自然環境維持法

【政策ページ】
工場などから排出される排水・排気・ゴミなどの適切な処理を義務付ける政策。

長年、自然環境の改善を行ってきたよんた藩国なので、産業育成とはいえ工場からの汚染は最小限に抑える必要があった。
そのため、工場から汚染の媒体となる空気や水などを排出するときは、環境に影響を与えない程度に処理を施すことが義務付けられている。


よんた藩国文房具産業における他国との連携


宰相府藩国

宰相府藩国に建てられた私立学校へ、学用品の納品を行っています。


土場藩国

長期補修契約を結び、工場の製造機器の整備をお願いしています。


後ほねっこ男爵領

後ほねっこ男爵領で成長している宝飾技術で、万年筆をはじめ贈答用高級文房具の細工を行っていただいております。


FVB

FVBの藩立学校へ、学用品の納品を行っています。


詩歌藩国

画材をはじめとする文房具の納品を行っています。


越前藩国

現在整備され始めているネットインフラで、それ用いた販売形式ができた場合、そちらにも出店する方向で進めます。


愛鳴之藩国

愛鳴之藩国で建設された学園都市へ、学用品の納品を行っています。

愛鳴之藩国の第2層に文房具の工場を建設します。
技術が必要なことについてはよんた藩国より人員を派遣しますが、基本的に現地の方に働き手となっていただきます。
環境配慮など各種規制はよんた藩国内の基準に準拠としますが、愛鳴之藩国の規制がより厳しい場合はそちらを優先します。
#工場の規模はイベント内で収まり、追加資金のかからない大きさで建設します。


涼州藩国

涼州藩国で建設予定の学園都市へ、文房具の納品を行います。
一部は入学祝いなどの贈呈品として使用されるそうです。

文房具工場で環境への影響を与えないようにする処理に、涼州藩国の触媒技術を使用しております。


レムーリア

レムーリアで生産された原材料を輸入し、より安定して原材料を確保できるように交渉を行っております。
なお、レムーリアとは資源採掘に関する荘園の造園も予定しております。


製品紹介

よんた藩国内で生産される文房具のうち、主要なものを紹介します。

鉛筆


小学校でもおなじみの、黒鉛と粘土から出来た芯に木でできた軸をかぶせた筆記具。
先がとがるように削り出して使う。
芯の硬さはBとH(HとHBの間のみF)と数字で表し、HよりHBが、HBよりBの方が芯は柔らかい。
Bは数字が大きくなるとより柔らかくなり、Hはより硬くなる。硬い芯ほど書いた時の色は薄くなる。

一般的にHB~2Bの芯が使われることが多い。
小学校などで文字の書き取りに使用する書き方鉛筆は、子供の力でも黒い線が書けるB~4B程度のものが使われる。
デッサンの描き始めなどでは、軽い力で書くことが出来、消しゴムで綺麗に消しやすい柔らかい芯(3B~)が好まれる。
製図では、逆に消えたりにじんだりしにくい硬い芯(2H~)が使用される。


消しゴム


多くの場合、鉛筆とセットで使われる文房具で、鉛筆などで書いたものを消すことが出来る。
消しゴムと言われるが、近年はプラスチックを原料としたものがほとんどである。
プラスチックである以上、捨てる時は燃えないごみへ。


ノート


複数枚の紙を束ねた文房具だが、目的に応じて罫線が印刷されていたりするため、非常に種類が多い。
一般的には表紙と裏表紙が付いている。

小学校などでの使用を想定し、教科ごとに選べる学習帳。無地のものは自由帳と呼ばれる。
大学や社会人の使用を想定した、大学ノートは等間隔で罫線が引かれており、罫線の間隔によりAやBなど種類が分かれる。
ルーズリーフは専用のバインダーに綴じることを前提としており、紙面の一辺に穴があいている。
大学ノートに準じる罫線が引かれていることが多いが、無地のものもある。


定規・ものさし


まっすぐな線を引いたり、長さを図る時に使う文房具。
定規は線を引くために使い、ものさしは長さを図るために使う。
四角の定規だけでなく、三角定規のほか曲線を書くための定規もある。
紙などを切る時に使用されることもある。


ホチキス


コの字形の針で紙を綴じる事務用品。書類整理や資料作成で大活躍する。
いくつかの大きさのものがあり、それぞれ主な用途は異なっているが、一般では小型のものが主流となっている。
連続して使用しても針がずれたり、詰まったりしないようにするのは意外と難しいため、製品開発者が苦労したという。


なお、よんた藩国の地下鉄車両「パッグす」に似せた物が売り出されている。


コンパス

円を書くための文房具。二本の足の片側に針と鉛筆が取り付けられている。
最近では、針のかわりに滑り止めが付いているものもある。


万年筆

ちょっと値は張るが、寿命の長い筆記具。その多くは職人の手によって作られている。
何かの祝いに贈答品として使われることもあり、中には非常に高いものもある。

高級品には、後ほねっこ男爵領の宝飾技術を用いて、使いやすさと華やかさのある加工が施されている。
高価ではあるが手が出ないほどではないため、大切な人への贈り物、がんばった自分へのご褒美などとして人気が高い。
受注生産のため、デザインの方向性などをデザイナーと相談し、世界に一つの自分だけの万年筆を作ってもらうことが出来る。


墨を用いて文字を書くための毛筆のほか、画筆も作られている。
毛の種類によって剛毛と柔毛とに分かれるが、それぞれの特徴があり使い分けられる。
よんた藩国では、長距離輸送システムに馬を用いていることから、馬の毛がよく使われる。


絵の具

合成顔料から作られた絵の具が主流。
資源の中に含まれる鉱物に顔料となるものが含まれているため、鉱物由来の天然顔料も作られている。




イラスト:坂下真砂、小野青空
テキスト:雷羅来