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こんこん。

まだ陽の昇りきらない薄暗い時刻、宿屋の一角で控え目なノックの音が響く。
ノックされた一人用の狭い個室には寝ている男が一人。

ごんごん。

またノックの音。今度は先ほどよりも少し強い。
しかし、旅の疲れで熟睡しきっている彼――ルロイは目覚めようとしない。
「ルーローイーさーまー」
ノックしていた少女がドアに声をかけた。
ふわふわの金髪にリボンをつけた、人形のような顔立ちの少女である。
その声を聞いてルロイはようやく目を覚ました。
眠い目をこすり、時計を見て一瞬眉をしかめるとゆっくりした動作でベッドから出る。
「ルロイ様ーってば!!起きてくださ―」
「もう起きてるよ、ユーリス」
ユーリスと呼ばれた少女が二度目の声をかけようとした時、鍵が開く音と同時にドアが開いた。
「ルロイ様!!」
ユーリスの目がきらきらと輝く。
髪に少し寝癖のついたルロイが、迷惑そうな顔でユーリスを睨んだ。
「今何時だと思ってるんだ…」
「えーと、4時過ぎくらい、かな?そんなことより、私凄いこと思いついちゃったんです!是非ルロイ様に聞いて欲しくて!」
ユーリスはルロイを押し込むように部屋に入り、後ろ手で鍵を閉めた。
「そんなの同じ部屋のフェティとルルアンタに聞いて貰えばいいだろう…」
「いいから座って話を聞いてくださいっ」
ルロイがベッドに腰掛けると、ユーリスも密着するようにルロイの隣に座る。
今までにないほど近くにユーリスがいることに、ルロイは戸惑いつつも悪い気はしなかった。
その不自然さに気付くほどまだ頭が覚醒しきっていなかったのだ。


「で、なに、話って…」
「簡単に言っちゃうと、私ルロイ様たちと旅するのもうやめようと思って!」
「…は!?」
驚きのあまり、ルロイは大声を上げると共にベッドから立ち上がった。
「ちょ、ちょっと待て!今ユーリスに抜けられたら困るんだよ!」
「私もうユニオンスペルも手に入れちゃったし、この大陸一って言っていいくらい凄い魔術士になっちゃったと思うの!ずっと私を蔑んできたアカデミーとか、この世界とかを見返す時がきっと今なんだと思う!」
開いた口がふさがらないルロイだが、ユーリスの言う事も虚言というわけではない。
今の自分のパーティはユーリスの魔法に大きく支えられている。
だからこそ、これから闇の勢力と戦わなければいけない自分たちにとってユーリスの存在は必要不可欠なのだ。
「今世界がどんな状況かユーリスだってわかっているだろう…そんなこと言ってる場合じゃないってことも」
「興味ないの、世界がどうなったって」
冷え切ったその声色に、ルロイの背筋がぞっと粟立った。
「ユーリス…?」
「座って、ルロイ様」
ユーリスは優しく言うとルロイの手を引っ張って座らせた。
「うふふ、ルロイ様はアトレイア様がいるこの世界を救いたいんですよね」
柔らかい手が、腕を這うように上ってくる。
「命がけで助けたお方ですものね…」
するりと顎の下を撫でられる。今までに無いユーリスの蒼く冷たい目に見つめられて、全身に危機感を感じながらもルロイは抵抗することが出来ない。
「!」
次の瞬間、ルロイは全身の力が抜けユーリスに押し倒されていた。
「ルロイ様が手に入らない世界なんて、私、いらないかも…」
何言ってるんだ、と声を上げようとするが喉に力が入らない。
モンスターの声を奪うことが出来る魔法を今自分にかけられているのだ。
しかしいつ呪文を唱えていたのかすらルロイには分からない。
(いつのまにユーリスはここまで魔法の腕を上げていたんだ…?)


しなやかな指が器用に服のボタンを外していく。
その手がベルトにまで伸びて、下半身の着衣を残らず脱がしていった。
ルロイの男性器を見て、ユーリスが満足そうな笑みを漏らす。
「ルロイ様、とっても大きくなってる…こういうシチュエーションお好きなんですね、きゃっ」
(そ、そんなことは…)
否定しようとするが声が出ないのではどうしようもない。
それに、少女に押し倒されるという未知の体験で自分が興奮しているのは否定しきれなかった。
ユーリスは次に自分の着衣に手を伸ばすと、ためらわずに脱いでいく。
華奢な身体に似合わない大きな乳房が惜しげもなく晒された。
その白くて美しい身体からルロイは目を逸らすことが出来ない。
やがて全て脱ぎ終えたユーリスの秘所からは既に透き通る蜜が太ももを伝って流れ落ちていた。
「ルロイ様…」
ユーリスはルロイの腰にまたがると、自分の乳房をルロイの胸に押しつけ上下にこすり合わせた。
柔らかく暖かいその感触が身体いっぱいに伝わってくる。
乳房の突起が時折ルロイの乳首に触れ、その度にルロイとユーリスは身体をびく、びくと震わせた。
「あぁっ、あぁ…ルロイ様…」
ユーリスの蜜がルロイの下半身をべったりと汚していく。
無抵抗のルロイも次第に理性を失ってその快感に酔いしれる。
ぬちゅ、という湿った音が部屋に響いて、ルロイの男性器が生温かく絡みつくようなユーリスの秘所に入り込んだ。
今まで味わったことにない頭の芯が痺れるような快感に、ルロイはわずかに動く自分の腰を浮かせて快感を求めた。
「ああああっ…ルロイ様、いい、イイです…も、も、もっと私の中に入って、あぁ、そこ、そこなの…」
ユーリスは涎を垂らしながら激しく腰をくねらせた。
次の瞬間ルロイの身体の緊縛が解け、たまらず目の前を揺れる大きな乳房を鷲掴みにして揉みしだいた。
もうルロイの頭には世界のこともアトレイアのことも残っていない。
ただ目の前の快感を貪るように、激しく腰を振ってユーリスの中を求める。
ぐっちゅぐっちゅ、と激しい水音が接続部から響く。
「わ、わ、私ルロイ様に愛されてる!求められてる!あぁ!私も欲しい!ルロイ様の全てが欲しい!」
ユーリスの膣がルロイの男性器をきつく締めあげ、たまらずルロイは自らの精をユーリスの中に吐き出した。


その全身の力を残らず吸い上げられるような感覚に、ルロイはぐったりとベッドに沈み込んだ。
(な、なんだ…力が入らな…)
「だ、ダメです、ルロイ様…」
荒い息を吐きながら、挿入したままの姿勢でユーリスは顔を近づけた。
「まだまだ足りないの…も、もっと…ルロイ…様…」
そしてそのまま口付ける。ぴちゃぴちゃと舌を絡めながら、腰をうごめかし、両手の親指でルロイの乳首を刺激する。
どうしようもない疲労感と、それを上回る快感に気を失いそうになるが、ユーリスがそれを許さない。
二人の唾液が混ざって、ルロイの口角から溢れていく。
ユーリスはただ緩く腰を揺らしているだけなのに、まるで膣が生きているかのようにぞわぞわとルロイの男性器を刺激する。
たまらずに、ルロイは二度目の精を吐き出した。
今度は一度目の比にならないほどの脱力感がルロイを襲う。
視界はぼやけ、頭は思考が出来ないほどに朦朧としている。
(あぁ、ユーリスが俺の力を文字通り吸い取っているんだな…)
最後の意識の中でルロイはぼんやりとそんなことを考えた。
「あッ、あああーーーー…!!!」
ユーリスも何度目かの絶頂を迎えたが、ルロイとは対照的にその瞳は爛々と輝いている。
「る、る、ルロイ様を全て私の中に…世界は二人のもの…うふふ…あはははははは!!!」
動かなくなったルロイの上で、ユーリスはいつまでもいつまでも腰を振り続けた。

 

「ルロイー?起きてよ~、寝坊だよー?」
ルルアンタがルロイの部屋の前で大声を出した。
もう15分もドアを叩いているが、ルロイの部屋からは物音もしない。
「あの下等生物はまだ起きなくて?」
フェティが呆れたように様子を見に来た。
「うん…ユーリスもいないし、どうしちゃったのかなぁ?」
「このワタクシを待たせるなんて!まったく信じられないわ!」
二人が騒ぐ部屋の中では、微動だにしないルロイが変わり果てた姿で横たわっていた。
ユーリスの姿はそこにはない。
それは世界の終焉の幕開けとなる、英雄ルロイの変死であった。

-END-