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千手観音


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千手観音
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』ほか


概略
千手観音 (せんじゅかんのん)は、仏教における信仰対象である菩薩のひとつ。サンスクリットではサハスラブジャと言い、文字通り「千の手をもつもの」の意味である。インドでヒンドゥー教の影響を受けて成立した観音菩薩の変化身(へんげしん)のひとつであり、六観音のひとつでもある。千本の手は、どのような衆生をも漏らさず救済しようとする、観音の慈悲と力の広大さを表わしている。

名称
千手観音の尊名について、日本語では「十一面千手観音」「千手千眼観音」「十一面千手千眼観音」など、さまざまな呼び方がある。千手観音像の中には十一面ではなく二十七面につくる像もあり、必ずしも「十一面千手千眼観音」が正しいとは言いきれない。また、文化財保護法による国宝、重要文化財の指定名称は「千手観音」に統一されている。密教?の曼荼羅では観音像は「蓮華部」に分類されている。千手観音を「蓮華王」とも称するのは観音の王であるとの意味で、蓮華王院三十三間堂)の名はこれに由来する。

像容
坐像、立像ともにあり、実際に千本の手を表現した作例もあるが、十一面四十二臂とするものが一般的である(和歌山・道成寺本尊像は例外で、四十四臂に表わす)。四十二臂の意味については、胸前で合掌する2本の手を除いた40本の手が、それぞれ25の世界を救うものであり、「25×40=1,000」であると説明されている。ここで言う「25の世界」とは、仏教で言う「三界二十五有(う)」のことで、天上界から地獄まで25の世界があるという考えである(欲界に十四有、色界に七有、無色界に四有があるとされる)。ちなみに「有頂天」とは二十五有の頂点にある天上界のことである。
蓮華王院三十三間堂)の本尊は、鎌倉時代の仏師湛慶の名作であるとともに、十一面四十二臂像の典型作である。42本の手のうち2本は胸前で合掌し、他の2本は腹前で組み合わせて宝鉢(ほうはつ)を持つ(これを宝鉢手という)。他の38本の脇手にはそれぞれ法輪、錫杖(しゃくじょう)、水瓶(すいびょう)などさまざまな持物(じもつ)を持つ。38手に何を持つかについては、像によっても異なり、必ずしも決まっていない。また、長年の間に持物が紛失したり、後世の補作に替わっている場合が多い。奈良・唐招提寺金堂像(立像)、大阪・葛井寺本尊像(坐像)は、実際に千本の手を表現した作例である。像高5メートルを超える唐招提寺像は大手が42本で、大手の隙間に無数の小手(現存953本という)を表わす。葛井寺像は、大手が40本(宝鉢手をつくらない)、小手は1,001本である。葛井寺像の小手は、正面から見ると像本体から直接生えているように見えるが、実は、像背後に立てた2本の支柱にびっしりと小手が取りつけられている。葛井寺像の大手・小手の掌には、絵具で「眼」が描かれていたことがわずかに残る痕跡から判明し、文字通り「千手千眼」を表わしたものであった。

日本における造形例
千手観音の造像例は、インドにはほとんど知られないが、中国では唐代の龍門石窟などに遺例がある。日本での千手観音信仰の開始は古く、空海が正純密教?を伝える以前、奈良時代から造像が行われていた。東大寺には天平年間に千手堂が建てられたことが知られ、同寺の今はない講堂にも千手観音像が安置されていた。日本における現存作例では、8世紀半ばの制作とされる葛井寺像が最古とされ、唐招提寺像も8世紀末~9世紀初頭の作品である。和歌山・道成寺の秘仏北向本尊像の胎内からは大破した千手観音像が発見されているが、これは道成寺草創期の本尊と思われ、奈良時代に遡るものである。その他、千手観音をまつる著名寺院としては、清水寺蓮華王院三十三間堂)、西国三十三箇所の粉河寺などがある。清水寺本尊は、33年に一度開扉の秘仏で、42本の手のうちの2本を頭上に挙げて組み合わせる独特の形をもち、「清水型」といわれている。同じ清水寺の奥之院本尊の秘仏千手観音像は珍しく27面をもつ坐像である。

日本における代表的な千手観音像

奈良時代(天平期)

大阪・葛井寺本尊坐像  国宝
奈良・唐招提寺金堂立像  国宝

平安時代

広隆寺旧講堂立像  国宝
蓮華王院三十三間堂)立像  重要文化財  ※創建時作の約120躯
教王護国寺東寺)旧食堂立像  重要文化財
和歌山・道成寺本尊立像  国宝

鎌倉時代以降

清水寺本尊立像
清水寺奥之院本尊坐像  重要文化財
蓮華王院三十三間堂)本尊坐像  国宝  湛慶
蓮華王院三十三間堂)立像  重要文化財  ※鎌倉期に後補の約880躯
奈良・興福寺旧食堂立像  国宝


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