とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫

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匿名ユーザー

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「くっ、超悔しいです……竜神さんに負けるのはまだいいとして超アクセラに負けたことは心から悔しいです……。こんなことなら迷子呼び出しを超やるべきでした!」
「ちょ、そんな羞恥プレイをやるつもりでしたの! 中学生にもなって迷子呼び出しなんて恥ずかしくで死んでしまいますわ!」
「せやで! ボクかてそないなプレイは正月早々ゴメンやで!」

 絹旗の最終手段を聞いて驚く青黒だが、それをプレイと称する辺りは実に二人らしいとしか言いようが無い。
 敗北のショックから立ち直った絹旗は素直に自分の財布からお年玉を取り出そうとするが、

「竜神さん、あなたに負けたなら超許せます。超アクセラなら今でも超納得行ってないですけど。さあ、お年玉を超受け取ってください」
(コイツといい初春の奴といい、上条の義妹どもは俺に対して扱いが酷くねェか?)
「絹旗ちゃん、これは貰えないよ。絹旗ちゃんも私も一生懸命頑張った、それだけで充分だよ。でもアクセラおにーちゃんだったら貰ってるかも♪」
「竜神さん、超ありがとうございますっ!」

 乙姫の心の広い処置によって絹旗がお年玉を払うということは免れ、絹旗と乙姫は熱い友情という名のハグをした。
 その裁定にその場にいる者達はちょっとした感動を覚えていた、一人を除いて。

「ちょっと待てコラアアアアアッ! そんなことで納得出来るわけねェだろうがァ! 上条の従妹に払わねェなら俺に寄越しやがれェ!」
「……アクセラ、それはどうかと思うぞ。せっかく乙姫と最愛が仲良くしてるってのに」
「白い人は少しは場の流れを読んで欲しいかも。この空気でお年玉を渡せって言うのは人としてどうかと思うんだよ」
「こればっかりはあなたの味方をしてあげられないってミサカはミサカはあなたの心の狭さに悲しくなってみたり」

 もう一人のゲーム参加者の一方通行は乙姫の裁定に納得出来ず、しかも自分にお年玉を渡せと絹旗に迫る始末。
 それを諌める当麻、インデックス、打ち止めの言葉も今の彼には耳に入っていなかった。
 しかし次のオルソラの一言は一方通行だけでなく、当麻達も固まらせることに。

「あらあら、アクセラさんといいましたか? あなた様はおじいさんなんですからオトシダマをあげる立場ではございませんか? オトシダマは大人が子供に差し上げるおこづかいと聞きましたが」
「…………あ? 誰がおじいさンだァ?」
「あなた様でございますわ。その立派な白髪にその杖、どこからどう見てもおじいさんかと。あの、私、何か変なことを言いましたでしょうか?」



ブチッと、一方通行の何かが切れた…



「KILL YOU!!(ブッ殺す!!)」

一方通行が首のチョーカーの迷わず電源を入れる。

「一方通行、落ち着けええええええええええええええええええええ!!」
「ババァ神経のテメェには言われたかねェ!!」

一方通行は上条の言葉など耳に入ってなかった。ただ目の前のクソ野郎を殺すことしか考えてなかった。そのために一方通行は暴風を産み出す。

「「「「「「「「「「「「ちょっと待てぃ!!」」」」」」」」」」」」
「クッソ野郎!!スクラップの時間だぜェ!!」

一方通行は能力によって回りの風の向きを変えている為上条は止める事が出来ない。

そんな所に最後の希望(ラストオーダー)が舞い降りる。

「ちょっとストップ!!ってミサカはミサカはあなたの言語能力を奪ってみたり!!」

そして一方通行は崩れ落ちた……





 その後、オルソラは土御門から一方通行の髪の色について、一方通行はオルソラに悪気は無いことを当麻から説明されていた。
 なお一方通行は言語能力を打ち止めから返してもらったが、また暴れる可能性を考えて黒子の金属矢で近くの木に磔にされて説明を受けている。
 長い説明&説得が終わった所で一方通行は解放されたのだが、

「むおっ! な、何だァ!」
「アクセラさんには申し訳ないことをしたのでございます。あなた様の心の傷を抉るような真似をした私はシスターとして恥ずかしいです。せめて私の胸の中で心を癒すのでございますよ」
「あーっ! ちょっとその人に何するのってミサカはミサカはそのおっきなおっぱいを妬んでみたり!」

 土御門の説明をどう解釈したのか、オルソラは母性全開で一方通行を抱きしめ始めたのだ。
 打ち止めが足元でギャーギャー喚いてもオルソラが一方通行を離す気配は見られず、一方通行も初めて味わう未知の感触に戸惑っていた。

「……土御門、お前一体オルソラに何言ったんだ? アクセラを抱きしめるなんてよっぽどだぞ。オルソラだから不思議じゃないけど」
「いや、オレは普通にアクセラの能力が原因だって言っただけにゃー。オルソラがどう理解したのかは本人にしか分からないぜよ」
「オルソラだからとしか言いようが無いよ。僕も未だに彼女の考えや行動には理解に苦しむ所があるからね」

 当麻、土御門、ステイルが話してる間も一方通行、打ち止め、オルソラのプチ修羅場は今も継続中。
 しかしそこでインデックスの『ギュルルルル~~~~』といういつもよりは大人しい腹の鳴く音が昼だということを告げたので、

「あらあら、インデックスさん的な腹時計がお昼だって言ってるわね~。じゃあお昼ご飯にしましょうか」
「わーい! いつもよりはお腹空いてないけど早くお昼ご飯を食べたいんだよ!」

 インデックスが言ったことに浜滝とステイル以外の面々は驚きを隠せない。
 その影には浜面とステイルの犠牲と滝壺の努力があるわけだが、そんなことは知らないし当人達も話す気は無い。
 早速移動しようと思っていたが、オルソラが一方通行を抱きしめたまま動く気配が見られないので美鈴がこんな提案をする。

「とりあえずオルソラさん側とそうでない側の二組に分かれましょ。とりあえず大人の私と詩菜さんは別れるとして、あとは当麻君が決めてくれる?」
「俺ですか! いやでも俺なんかよりもこういったことは土御門の方が……」
「なーに言ってるにゃーカミやん。お前さんはこのグループの立派なリーダーぜよ。お前さんの判断には誰も反対しないぜい」
「そうよ当麻。それにリーダシップ執ってる当麻、とってもカッコいいよ♪」
「美琴がそうゆうならやるしかねーな! じゃあ……」

 土御門の言葉にステイルだけは異を唱えようとしたが、周りが納得していたので仕方なく言葉を飲み込んだ。
 美琴にも乗せられ、リーダーとして当麻が考えたグループ分けはこうだった。

「まず俺と美琴、土御門と白雪、一方通行と打ち止め、オルソラ、そして美鈴さんが一グループ」
「アクセラの暴走の可能性を考えるとカミやんと美琴ちゃんとオレがこっちにいるのは妥当だにゃー。カミやんもいい判断するようになったぜい」
「二グループ目は青ピと白井、浜面と滝壺、インデックスとステイル、絹旗と乙姫、そして母さん」
(インデックスを上手く操縦できる二人をこっちに持ってくるとはやるな、上条当麻)

 当麻のグループ分けに大きな異を唱えるものはおらず、グループ分けは無事に終了した。
 オルソラ達がまだ動きそうに無いので当麻は詩菜に先に食事できる所を探してもらい、その後で連絡するように頼み込む。
 かくして二グループに分かれた当麻達の賑やかな午後が幕を開けるのだった。





動きそうもない一方通行たちを置いて青ピたちは移動する。
「さて、何処がええやろか黒子はん。」
「○○様の良いところならどこでも…と言いたいのですけれど…」
そう言って黒子は暴食シスターを見る。

「あのシスターの胃袋を満足させられてなるべくお安く済む所が良いですの。」
「ソレが一番の超問題です。浜面達はどこがいいと超思いますか?」

「あ?まあ俺はどこでも良いけど、滝壺と上条の母さんが何とかしてくれるだろ。」
「滝壺さんと詩菜ママさんが?」
「ああそうだ。悔しいけれどあの二人しかインデックスの食慾を制御できないんだよ。」
「特に滝壺にそういう才能があったとは驚いたけどさ。」

くだんの御者二人は今。
インデックスの食慾を恒久的に抑えるために【レクチャー】をしている。
「いんでっくす、食べ物というのは作った人に感謝して食べるものだよ。」
「そーなの?」

「あらあら。滝壺さん良いこと言いますねえ 滝壺さんの言うとおりですよインデックスさん。」
「それに一口50噛みくらいしないといろんな病気に罹りやすくなるんだって。」
「ホント!?」
「そういえばテレビで言ってましたねえ。確か食道癌とか。」
「!!??」

「そうだよいんでっくす、噛んで食べないと食道癌で美味しいものが食べられなくなるんだよ。」
「そ、それはとっても困るんだよ!!」

「それじゃあ良く噛んで食べることですよインデックスさん。」
「分かったんだよ!」


こんな感じでインデックスを制していく二人を見た残り6人は。




「滝壺さん超飼育員ですか…」
「すっごい同感…」

「…あのシスターはん珍獣でっか?」
「…納得してしまう自分に疑問を持ちますわ…」

「…インデックスは人間扱いされていないのかい?」
「同情する!!あのシスターとお前に俺は心から同情する!!」

ちょっと遠くから聞いていたインデックスは…

「…何だか悪口を言われてる気がするんだよ…。」
「いんでっくすの気のせいだよ。」



一方、上条達は…
「その人から離れろってミサカはミサカは後ろから服を引っ張ってみたり」

打ち止めがオルソラの服を引っ張っていても、オルソラは一方通行を離そうとしない。
「土御門、どうやったらオルソラが離れるでせうか?」
「オレに聞かれてもなぁ。オルソラの対処法は全く以って分からないにゃー」

「ならどうすればいいんでせうか?」
「じゃあ、私がやってみる~」

「母さんどうするんつもりなの?」
「まあまあ任せなさ~い♪」

とりあえずオルソラの対処法がみんな見つからないので、美鈴さんに頼むことにした。
美鈴さんはどのようにするつもりなのか?

そう言って一方通行の方に歩いていって…

「ちょっと失礼~」

そう言いながら一方通行を抱き締めた。

「「「「「はいぃぃいいいいいいい!?」」」」」

「あら、美鈴さんもでございますか?」
「そうそう♪こういうのは知り合いの方がいいでしょ?」

そんなこんなで一方通行回収

「母さん!!何やってんのよ!?」
「何って母性の塊には母性の塊で対抗しただけど?」

そう言って自分の母性の塊の無さに悔しがってる白雪と、バチバチいってる打ち止めが…


「あらあら、打ち止めちゃんだけじゃなく月夜ちゃんも怖い目で見てるから離してあげるね」
「……母さん、もしかして最初から理由を付けてアクセラをオルソラさんから引き離すつもりだったでしょ?」
「分かった?(……それにしてもあの二人の視線、怖かったぁ)」

 美鈴は美琴の言う通り、最初から何かしらの理由を付けて一方通行を解放するつもりだったが月夜と打ち止めが少し怖かったことは秘密である。
 ようやく解放された一方通行だがオルソラと美鈴の胸の柔らかさを不本意ながらも堪能し、顔はやや赤らんでいた。
 そのことに気付いた打ち止めはふくれっ面続行中のまま、一方通行のすねを思いっきり蹴り飛ばす。

「いってえええええっ! テメェクソガキ何しやがンだァ!」
「おっきなおっぱいにデレデレしちゃって! ってミサカはミサカはあなたにミサカの発育途上のおっぱいを押し付けてみたり!」
「やめやがれえええええええっ! そんなこと人前でするもンじゃねェし、テメェにはまだ早ェンだよォ!」
「いいじゃんいいじゃんってミサカはミサカはあなたがミサカしか愛せないことをこの場で再度ぶちまけてみたり!」
「本当のことを人前で言うンじゃねええええっ! ……って何言ってンだ俺はァ!」

 痴話喧嘩から一転、なかなかの惚気話に突入した一打カップルを当麻達は微笑ましそうに見ている。
 美琴が何故か自分の胸を触り、それとなく当麻の方を見ているとそれに気付いた美鈴にからかわれる。

「な~に美琴ちゃん。もしかしてオルソラさんや私がアクセラくんにしてたこと、当麻くんにしたいのかしら~? 一線さえ越えなかったらそれくらいは許してあげるわよ♪」
「それが思春期の娘に対する母のセリフかーっ! ……って当麻、もしかしてして欲しいの?」
「そ、それは、その……。健全な男の子としてはそうゆうものも……でも美琴としかそうゆうことはしたくないからな?」
「当麻のエッチ……。でも、当麻がしたいなら……夜になるまでに考えておくね」
「いや~我が娘ながらここまで大胆になってくれて嬉しいわ~。パパには見せられない光景だけど♪」

 上琴のいちゃつきっぷりを心底羨ましそうに見つめる土御門が月夜の方をチラッと見た。

「元春もその……オルソラさんや美鈴さんがしたように胸に顔を埋めて抱きしめられたいの?」
「そりゃあまあ、男だったら一度はされて見たいと思うのが性ってもんですたい!」
「……元春がそこまで言うんなら私も考えておくよ。返事は期待しないでね」
(いよっしゃーーーーーーーーーーーーっ!!!)

 上琴と同じく土白もいい感じにいちゃついて、しかも愛を深め合っていた。
 しかしまたしてもオルソラの爆弾発言が空気を一変させ、ある人物の転機となることに。

「それにしてもとうまさんもみことさんも人が悪いのでございます。お二人にすでにあのような立派なお子さんがいたことをどうして教えて下さらなかったのですか?」

 オルソラは打ち止めを暖かい眼差しで見つめながら、上琴にのほほんと尋ねた。

「「な、なななななな、何言ってんだ(のよ)ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」」

「ま、まだしてないのにできるか!!」
「こ、この子は私の妹よ!!」
「ちょっと待って美琴ちゃん、ずーと思ってたんだけどその子何者?あり得ないくらいちっちゃい頃の美琴ちゃんにそっくりなんだけど?」

ビクッウ!!当麻、美琴、一方通行、打ち止め、ピンチ到来!!

「ねぇ、本当にその子何者?」
「ま、前にも言ったけどよォ、コイツが勝手に妹って呼んでるだけでよォ!!な、なァ!!」

「そ、そうなのよ!!ねぇ当麻!!」
「そうそう、そうなんですよ!!」

「本当にそうかしら?」

「ほ、ほんとだよーってミサカはミサカはポーカーフェむぐ!」
ぼろを出し過ぎな打ち止めの口をオリジナルでもある美琴が塞ぐ。

「そ、そうそうはち切れんばかりの笑顔で言うのよねー♪」
美琴サン隠し切れてません、特にあなたの額から滝の如く滴り落ちる冷や汗。

「美琴ちゃん、挙動不審だねー。」
「本当かどうか神の名のもとに真実であるという誓いを立てられますか皆さん?」

「「「「誓いますっ!!」」」」
即答。女性陣二人は後々神の名のもとに嘘ついたことを心配したりするのだが、男二人は
(まあ俺なんて聖人殴りまくってるし、十字教関連の物いろいろと壊したからいまさら嘘ついても関係ねえ!!)
(そもそも俺は天国なンて行けやしねェ!)
という感じで
何とも不思議な開き直りをしていた。

これを聞いたオルソラ

「では、あの子はとうまさんとみことさんの子でも妹でもないのでございますわね?」
「「「「そうです!!」」」」

「そうですか。誤解してすみませんでしたわ」
打ち止めの件は何とか事無きをえた。

「さてそろそろ向こうと合流しなくちゃな」
「じゃあ行くとしますか」

そう言って上条たちは青ピたちの後を追うことにした。
その頃の青ピたちは…

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