とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫

Part07

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匿名ユーザー

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上条当麻の苦悩


だからだったのか。最近会えなかった理由はそれか・・・ただでさえ有名人の美琴がアイドルをするってなるとどうなるんだ?

外を歩いていた女の子達のゲコ太やファンシーグッズブームは美琴が原因だろう。いや、確実だ。
アイドルってことは雑誌のインタビューでもするだろう。恐らくインタビューで
「最近ハマっているものはありますか?」と聞かれて迷わず「ゲコ太!」と答えたのだろう。
ゲコ太の素晴らしさを散々語り、きっとそれを読んだ女の子達が「憧れの超電磁砲が好きなら私も!」となったのだろう。
でも何故俺はその情報を知らなかったのだろう?まあ、雑誌やテレビをほとんど見ない生活のため仕方がなかった。


「会えなかったり連絡もあまり取れなかったのは撮影やら取材やらで忙しかったの」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
「でね、この雑誌はもう発売されてるけどこの雑誌とCDはまだ発売される前で、いち早く当麻に見せたくて持ってきたの。ほら、他にもまだ雑誌あるんだ」
「凄い!短髪可愛いかも!!これも、この本も!」
「この話は黒子達にもまだ言ってないからね?まあ知っているだろうけど。明日はそのイベントがあるの。来てくれるよね?」
「ちょ、ちょっと待ってくれ。話が突然すぎて全く付いていけてない俺がいる。もう少しわかりやすく・・・」
「わかりやすくと言われてもそのまんまなんだけど・・・」
「アイドルって大勢の前で歌って踊るんだぞ?それともしかしたら際どい水着とか着させられるかもしれないんだぞ!?」
「大げさね。人前で歌うのは確かに緊張するだろうしちょっとフリフリしたスカートだけど私はこのCDジャケットの服好きだよ?
あ、アイドルは恋愛禁止って言われたけど当麻と付き合っていることは事務所の人たちは知ってるから。
でも公然には内緒にしないといけないから当麻にとって少し辛くさせてしまうかもしれないけど・・・大丈夫?」
「そ、そうか・・・気にするな。応援するよ」
「ほ、本当?ありがとう当麻!大好き!!」



気にするなと言ったが俺の心に何かが引っかかっていた。美琴がアイドルになって会えなくなるから寂しいとかではない。
美琴がやる気なら一番に応援してあげようとも思う。雑誌やCDジャケットを見ても俺からすれば生唾モノだ。
目の前で着てほしいとも思う。歌っている所を見たいし、サイン握手会があるなら俺も列に並んで握手とサインしてほしい。
今までより会う機会が減っても毎日雑誌やテレビやらで美琴の活躍を見られるのであればそれでいいし美琴は忙しくても
この1週間のように多少なりとも連絡もくれるであろう。

ここまで考えると俺の気持ちは美琴がアイドルになるのは大いに構わない。精一杯応援してやる。
なのにどこかズキっと心が痛んでいた。


「はい、これ明日のイベントのチケット。最前列よりも前のVIP席だからよく見えると思うわよ」
「あ、ああ。ありがとう」

美琴からインデックスと2人分のチケットを受け取り、手に取ったチケットを見てみる。

『御坂美琴デビューイベント LEVEL5~RAIL GUN~』とカッコいいデフォルトで書かれていた。

「あとは黒子と佐天さんと初春さんと春上さんに渡して・・・じゃあ最後に!」
「ん?」
「明日の私の衣装、特別に見せてあげる」
「んぉ・・・」

そう言い残すと美琴はバスルームにさっさと消え、数分後に再び俺とインデックスの前に現れた。

「お、おまたせ・・・///」
「おぉ~!短髪、カッコいいし可愛い!!」
「・・・・・・・・ゴクリ」

制服から衣装チェンジしてきた美琴は・・・これまたヤバイ。男性諸君の妄想を色々豊富にさせてしまうことを恐れて
あえてどんな衣装なのかは教えないでおこう。きっと妄想の衣装で間違いないから問題ないので心配するな。

「さすがにこれは・・・見てる俺が恥ずかしいかも・・・」
「私も着てみたい!!」
「あはは・・・明日が終わったら着せてあげるから。サイズ大きいかもしれないけど」
「うん!楽しみにしてるんだよ!!」
「で、当麻。そ、その・・・か、感想とかないの?」
「え、えっと・・・」

感想と言えば似合っている、可愛い、綺麗、それ以上の言葉があるなら教えてほしいくらいだ。
見とれていたせいで思考が停止していた。

「あの、なんていうか・・・すごく似合ってると思う」
「本当!?よかった~。えへへ」

思ったことをそのまま言っただけだが美琴は嬉しそうに笑顔を作った。

「じゃあ特別大サービスしてあげる。てい!」
「うぉわ!!」

俺からするとドキドキして仕方ない衣装のまま美琴が抱きついてきた。なんか肌が直接当たっている箇所が多いんですけど!?


「なんかこうするのも久しぶりだね?」
「そ、そうでございますね・・・」
「明日からこうやって遊んだりするのも減ることになってしまってゴメンね?」
「気にしないでいいですことよ?」
「だから私はこうやって当麻エネルギーをもらってるの」
「俺は生気を吸われているようだ・・・」
「えへへ。どこにいても私は当麻のこと大好きだから。忙しくてもあえなくても離れてるなんて思わないよ?」
「俺はわからんかもな。寂しくなるかもしれない。でも俺は応援してるから」
「うん、ありがとう。当麻」

俺も美琴を抱き返して幸せな空間を噛み締めていた。

「あ~あ、目の前でこんなにいちゃつかれても困るんだよ」


翌日の日曜日、美琴のアイドルデビューイベントの会場は学園都市で一番大きいであろうアリーナホール。
2万人は収容できる広さであり俺なら2万人の前で歌えと言われたらせいぜい「不幸だー!」と叫ぶのが精一杯だろう。

会場は既に満員。俺の予想通り比率的に男が圧倒的に多いがその中でわずかにいる女の子達がかわいそうに見える。
それもそうだろう。美琴が帰った後オークションサイトを見てみたらチケットの値段がバカみたいに高かった。
そこまでして見に来る女の子はきっと少ない。やれやれ、この嫌な熱気の中で美琴は歌って踊るのか。大丈夫か?


美琴が準備してくれた席に行くと俺とインデックスの席の隣には見慣れた顔がいた。

「あ!上条さんとインデックスさん!お久しぶりです!」

黒髪ロングの女の子が俺たちに声をかけてきた。確か佐天さんだったっけ。佐天さんの隣にいる花飾りをした女の子は俺を見てソワソワしているようで
その隣にはおとなしく俺たちのやりとりを見ている女の子が。

「こ、この人が御坂さんのか、か、かれ・・・」
「おっと!!ここで言うのは御坂さんのアイドルデビューに大きく響きそうだから我慢しようね初春?」
「は、はひ!すみません佐天さん!」
「全く、何故あなたのような男が・・・私は今日この日のために昨日お姉さまに教えてもらってから徹夜で法被を作ったというのに
あなたは私服ですの?せめてスーツとは言いませんが制服で来るのが義務でしょう?それがお姉さまの恋b・・・」
「おーっとぉ!?白井さんも興奮しないで言葉を選びましょうねー?」


白井は応援する気満々で背中に「お姉さま命」と書かれた法被を着て準備万端。しかし佐天さんは気が利くなぁ。
これからアイドルとして活躍する美琴にとっては恋愛事などタブーになるだろうし、しかもここで「この人が御坂さんの彼氏です!」
なんて言われたら全員からタコ殴りに合うかもしれん。


そんなことを考えていると全ての証明が突然消え、まだ美琴本人も出て来てないのに会場の盛り上がりは一気にヒートアップしだした。
会場にいる男達の御坂コールが響き渡り、少し耳が痛いくらいだ。でもその大御坂コールに白井たちも便乗して
「み!さ!か!み!さ!か!」とペンライトを振り回す。インデックスもこういうイベントは初めてのようで興奮を隠せていないようだ。

そして



ドーン!!

いきなり爆発のような花火がステージから何十発も上がり、煙幕があたりを包む。煙幕が薄れてくると・・・

「うおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」

野太い声が地鳴りのように会場全体を包んだ。そう、気づいたら美琴がステージに立っていた。前日俺に見せてくれた
あの衣装を着て、バックダンサーも従えている。

「むっひょぉああああああああああ!!!お姉さまぁぁぁぁぁ!!!」
「御坂さんかっこいい!!!本物のアーティストみたい!!」
「いや、もうなったんだけど初春・・・」
「短髪!短髪!私はここにいるんだよ!!」

白井は失神寸前になり、佐天さんと花飾りの女の子は何故か抱き合いながらステージを見て、
インデックスは美琴に気づいてもらおうとしているのか美琴に向かって必死に手を振っていた。
美琴が会場全体を見渡し、次第に美琴の視線は俺たちがいる所に、そして最後に美琴は俺を見て笑った気がした。



「それじゃ、いっくわよぉ!!!」


美琴の合図とともに音楽が流れ始めた。音楽に合わせ美琴とバックダンサーが踊りだしその動き一つ一つに全くのブレがない。

素人の俺から見ても美琴のダンスは完璧だ。いや、美琴のことだからよりその上を目指し練習していたのだろう。
これ、デビューイベントというより大規模なコンサートじゃねえか?そう思ってしまうくらい圧倒されるパフォーマンスだった。


この会場にいる人俺も含めて全員美琴の華麗で激しいダンスと歌に心を酔わせた。
美琴が話す言葉一つ一つに会場は歓声を挙げたり拍手をする。
見たことのない美琴が目の前にいる。心底可愛いと思った。これが俺の彼女なのか・・・
改めて思うと凄い人間と付き合っているんだと実感する。


でもここにいる人全員と同じように美琴に酔いしれいているのにも関わらず、俺は何故か素直に喜べなかった。


だって、他の男に可愛い美琴のこんなセクシーな衣装着て頑張ってる姿見られるのって・・・嫌じゃん?と上条さんは惚気てみたり。


「さて、初春、佐天さん、春上さん、シスターさん、お姉さまの楽屋に行きますわよ!」


イベントが終わってすぐ、白井がみんなを警備員がいる通路に促した。


「え?御坂さんに会えるんですか!?」
「お姉さまはそのために私たちにVIP席をご用意してくださったんですのよ?これで行かないなど非国民ですの!!」
「やったね初春!!御坂さんと写真撮っても~らおっ!」
「は、はい・・・私、御坂さんとお友達で本当によかったです・・・」
「短髪がいる部屋にお菓子があるの!?」
「どこをどう聞いたらそうなりますの?・・・あ、上条さん、アナタはすみませんがダメですの」
「えぇ!?」

俺もみんなと通路を通ろうとしたら白井から不意打ちを喰らうような言葉が飛んできた。


「きっとマスコミもいるでしょうしそこにアナタ一人男がいると色々嗅ぎ付回されるハズですの。
ここはお姉さまのためにも辛抱されてください」
「あ、あぁ・・・わかったよ・・・んじゃ、外で待ってるから出る時に連絡してくれ」

もちろんショックではあったが仕方ないと思うと意外と踏ん切りついたので俺はさっさと会場を後にした。

会場を出てたまたま近くで見つけた自販機でジュースを買い、ベンチに座って一息つく。素直に喜べなかったとは言っても
何気に騒いだから喉が少し痛い。ヤシの実サイダーの炭酸がちょうどいい具合に刺激してくれる。
周りに目をやると帰る連中でごった返し。小さい女の子から「うわぁ・・・」と嘆きたくなるような男、イケメンまで様々な人たちが
美琴を見に来たということだ。


「しっかし、まさかいきなりアイドルとはねぇ・・・俺に少しくらい教えてくれてもいいんじゃないの?」

誰にも聞こえないくらいの声で呟いたつもりだったが、

「全くその通りだぜい」
「っ!???」

反応されて驚き、つい慌てて周りを見ると・・・そこには土御門元春がいた。


俺と美琴の関係を学校で唯一知っている土御門だからか俺はほっと安心したが土御門は相変わらずニヤけた顔をしている。


「いんやぁ、カミやんの彼女に不覚にもときめいてしまったぜよ、あのステージはよかったにゃ~」
「誉め言葉として受け取ってやるよ。ていうか見たのかお前?」
「にゃ~。舞夏が超電磁砲からチケットもらったらしいんだけどにゃ~?
舞夏は今日メイド学校の実習があって行けなくてそれで俺が代打ってことだぜい」
「そうかよ。お前のことだから舞夏の代打ってだけでも嬉しいんだな」
「そんりゃあ!後でどうだったと聞かれたら詳しく教えてあげるのが兄の勤めぜよ。んで、どうして超電磁砲はカミやんに
このことを教えなかったと思う?」
「どうしてって・・・そりゃあ、美琴のことだから俺を驚かせようと思って黙っていたんじゃないか?」

俺の憶測を聞いた土御門は相変わらず笑っているがサングラスの奥に見える眼は笑っていなかった。

「それならどんだけいいことか・・・カミやん、超電磁砲とはどんなヤツか知っているだろ?」
「え?可愛いし優しいし料理もできる・・・いだぁ!!」


指を折りながら美琴がどんな子か思い出しながら答えていると土御門は俺の頭にゲンコツを放ってきた。


「カミやん視点じゃないにゃ~。学園都市だとどう言われているかってことぜよ」
「レベル5の第3位。学校の授業でも模範例に出されるくらいで知らない学生はほとんどいない?」
「アイドルで成功するとどうなるかにゃ~?」
「そりゃあ有名になるだろ」
「なら学園都市で知らない人間はほとんどいないのに何故アイドルになる必要がある?」
「え・・・」
「学園都市にいるほとんどが知っているなら上層部の連中は日本中、世界中と売り込むだろうな。学園都市のレベル5第3位のアイドルとして・・・」
「どういうことだ・・・」
「例えば大覇星祭は外の連中からすれば年に一度学園都市を見られるイベント。学生達が能力を使ってドッカンドッカンやり合うのを見せて収益を計っているがその反対に
見せしめている・・・という風にとらえることもできるんだぜい?」
「み、見せしめ!?」
「学園都市に歯向かうとこうなりますよ?ってとこかにゃ?」
「じゃ、じゃあ美琴は・・・」
「アイドルとしてバラエティー番組とかに出て超電磁砲でもぶっ放してみろい。普通の連中は凄いと面白がるだろうが
各国の首脳陣は縮み上がるだろうな。つまり、こんな凄い怪物が第3位でしかも上にあと2人いますよとアピールになるしな」
「それって美琴を脅迫変わりに使うってことか?」
「簡単に言えばそうなるにゃ~。海原が超電磁砲デビューというニュースに胡散臭さを感じたらしく調べてくれたらしいがな」
「じゃあ何故俺に教えてくれないことと繋がるんだよ!?」
「恐らく超電磁砲も脅迫されていると考えられるぜい。上層部の言う通りにしなかったら家族とカミやんと友人を殺す・・・とかな」
「・・・ふざけんなよ」


俺の中で怒りがこみ上げてきた瞬間だった。好きでやっていると思っていたのにまさか上層部の連中が美琴に手を出していたなんて・・・

「どうするんだカミやん」
「決まってるだろ。美琴を上層部から連れ戻す」
「残念ながら今は奇襲はお勧めしないぜい。上層部はカミやんが動くことに一番警戒している」
「じゃあどうすればいいんだよ!今すぐにでも・・・」
「いや、俺がタイミングを計って知らせてやるぜい。カミやんはその間超電磁砲が出る作品、テレビ、雑誌全て欠かさずチェックしてくれ。
何か変化が見えるかもしれないからな。あと、超電磁砲にも言ってはいけないぜい?」
「・・・・・わ、わかった」

今の俺は動く手段がなかったため土御門に従うしかなかった。
しかし土御門は終始口のニヤけをやめることはなかった。

「ん?」

怒っている真っ最中に俺の携帯が鳴った。携帯を開くと美琴からのメールが。

『見に来てくれてありがとう。当麻の姿バッチリ見えたよ。ていうかほとんど当麻を見ながら歌ったから(笑)
また連絡するね。当麻大好き!!』

その文章と一緒に写真が添付されていた。恐らく楽屋の中でみんなで撮ったものだ。
中央に美琴が立ち、その周りに白井、佐天さん、花飾りの子、一回も話さなかったおとなしい子、インデックス。
その他に御坂妹、打ち止め、そして何故か一方通行が写っていた・・・・・・・



それからというもの、俺と美琴が会える数はめっきり減ったがお互いメールでやりとりをし、夜寝る前に美琴が必ず電話をくれる。
撮影などで遅くなったりするが俺は電話が来るまで起きて待つ。
時にはまだ日が昇ってない朝方にメールで『今帰って来た。疲れたよ~』と来て慌てて俺から電話をかけたりもした。

まだ中学生なのに労働基準に思いっきり反した仕事をさせやがって上層部め・・・
そう思って美琴にやめてもいいんだぞ?と言ってみたこともあった。

でも美琴は、

「ううん、やめたくない。撮影とか楽しいし芸能界ってこれが普通らしいから。心配してくれてありがと。大丈夫だから心配しないで?
それにカッコいい役者さんとかと会っても私の一番は当麻だから」

と逆に俺が励ましてもらう始末。きっと上層部からの口止めされているのだろう。確かに俺なんかに正直に言えないよな。
もし言ったら俺やみんなが殺されるのかもしれないんだろう?


「とうま!!短髪が出てきたよ!!うはぁ!また綺麗なんだよ~」
「・・・・・・・・・・・・・・・・」

思いふけているとこうやって毎回インデックスが俺を呼んでテレビを見ろ!と言ってくる。デビューイベントから数週間が経ち、
今は美琴の姿をテレビで見ない日はないと言えるくらいの引っ張りだこ。音楽番組、バラエティー、ドラマ、ニュースのコメンテーターをやっていた時はさすがにびっくりしたが
老若男女どの世代の人達がテレビをつけて「超電磁砲の御坂美琴だ!」と外の人間でも認知するくらいの活躍っぷり。

「ねえとうま、この番組、学園都市外のテレビ局で作られてるバラエティー番組だよね?」
「ああ、そういえば最近人気の芸人達に口説かれまくっているらしいんだ。美琴を信じているけどそんな話を聞くとさすがに俺の心臓に悪いよ」
「短髪は大丈夫!シスターである私が断言するからもう大丈夫!!」
「何を根拠に・・・」


そんな他人事のように言うインデックスを見て少し怒りを感じるがきっと彼女なりの励まし方なのだろう。
しかしなんだかんだ言って俺もインデックスと一緒に美琴が出演している番組は全てチェックしていた。そして雑誌も。
女性誌まで買ってチェックするくらいだ。

というより雑誌で御坂美琴特集が組まれていないほうがおかしいくらいの美琴フィーバー。学園都市を歩いても
100メートル歩けば違う美琴のポスターなり大きい看板を見かける。

俺からでもこの活躍なら多忙どころじゃないとわかる。いつ帰っていつ寝ているのだろうか。帰った時は必ず連絡をくれるが
あれは俺に心配させないための嘘なのだろうか。


そう思い俺は常盤台の寮監に美琴は遅くてもちゃんと帰っているのかと聞きに行った。


「ああ。御坂はどんなに遅くなっても帰ってくるぞ。それが活動を許可した時の約束だからな」
「そ、そうですか・・・」
「ちなみに御坂にお前に聞かれたらこう言ってくださいなんて言われとらんからな?たとえそう言われても私は絶対に言いつけを守らん主義だからな」
「ありがとうございます。少し不安がとれました」
「私も一人のファンでもあるから御坂がテレビに出るのが楽しみなのだよ。君には負けるかもしれないがね」

寮監の話を聞いて安心できたのもつかの間、俺の不安を今まで以上に駆り立てる出来事をテレビの前で見ることになった。


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