とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫

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匿名ユーザー

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だれでも歓迎! 編集
「ところでよォ、これからどーすンだァ?」
眠そうな一方通行が言う。
ちなみに彼が残したものは5秒前にインデックスが片付けた。

「ぼちぼち体が動くようになったしな。何処が良いんだ?」
上条が答える。
こちらもインデックスのおかげで綺麗に片付いている。

「初詣には行ったし。」
美琴が言う。彼女の前も(以下省略)
「昼食は食べましたし。」
黒子の前もきれいそのもの!

「しらい、ちょっと待って。今インデックスが親御さんたちのを片づけてる真っ最中。」

「モグモグ…大丈夫なんだよ!今終わったところ!!」
「「「「「「「「「「「「早っ!!」」」」」」」」」」」」

インデックスの食慾を抑えようと頑張った二人の努力は
『喰わせ殺し』によって打ち砕かれていた…。




「またなーーーーっ! インデックス嬢ちゃんとその友達よぉ! 今度は学園都市で会おうぜ!」

 『喰わせ殺し』の店長に見送られ、当麻一行は店を後にした。
 昼食代はタダ、しかも『喰わせ殺し』の無料券を人数分貰うなどインデックスの食欲が珍しく役に立っていた。
 ステイルにおんぶされて眠っているインデックスを見て、当麻が呟く。

「にしても最後の方は食への感謝とか一口50噛みとか完全に忘れてたよな、インデックス」
「大丈夫、いんでっくすは食への感謝を忘れていないし一口50噛みもちゃんと守ってた。いんでっくすが進化した、それだけのこと」
「それ何ていうダメ進化ですか! あ~、今年も上条さんの家計は火の車決定ですよ、トホホ……」

 食べることに関しての進化を見せたインデックスに、未だに一緒に住んでいる当麻は頭を悩ませた。
 最近では当麻とインデックスは一緒に住んでいないが、単に彼女一人でロンドンに行っているだけで同居はまだ終わっていないのだ。
 美琴に頭を撫でられている当麻に土御門が救いの手を差し伸べる。

「その件は安心していいぜいカミやん。禁書目録はステイルと一緒に学園都市で活動することが決まったぜよ。住まいもこちらで確保するから心配しなくて大丈夫にゃー」
「マジですか! でも、それってインデックスはうんって言ったのか? そんな勝手なことしたら怒るんじゃないのか?」
「心配いらないさ。インデックスは君と君の恋人の関係を認めたんだ。君達のことを考えて自分から出て行くよ、きっとね」

 ステイルの言っていることは正しく、インデックスは近々当麻の家を出て新しい居候先を探そうとしていたのだ。
 もちろんそれは当麻と美琴のことを思っての行動だが、新居が決まりかけていることは寝ている彼女は知る良しも無いことだ。
 そうなると心配なのはステイルのお財布事情だが、それに救いの手を差し伸べるのはインデックスの扱いの第一人者になりつつある滝壺だった。

「大丈夫、すているには私がいんでっくすの食の抑え方をレクチャーする。とはいえ私も新たに考えるけど」
「ありがとう滝壺、いや師匠! あなたに師事し、インデックスと上手くやっていけるように努力するよ!」
「任せて。それに『喰わせ殺し』が学園都市にオープンしたら食費も浮くと思うし、私達もお金のことで力にはなれるから。ね、はまづら」
「へ……? あ、ああ、も、勿論だぜ? 滝壺の頼みだ、力になるぜ……(くそぅ、滝壺の上目づかいに逆らえねぇ自分が情けねぇ……)」

 滝壺とステイル、二人の新たな師弟関係が結ばれた裏で浜面が犠牲になったが巻き込まれたくないので誰一人として触れなかった。
 色々と騒がしかった昼食を終えて時刻は午後2時30分というちょっと半端ではあるが、当麻達は相談して今後のことについて話し合いを始める。




「忘れてるかもしれないけど今日は正月だぜい?正月らしい遊びがしたいにゃー!!」
「そんなこともあろうかと思いまして、じゃじゃーん!!『能力者専用カルタ』!!これは能力を向上させるために作られたカルタですの!!」

「黒子はんって何でも出せるんとちゃう?」
「そんなことはありませんの」

「でもよお、これってレベル0は関係無いんじゃ…」
「さっきから言ってますけど能力を向上させる為のカルタですの、ですからそんなことは関係ありませんわ」

「でも私達は能力開発自体やってないしな~」
「私も~」

そこは何と詩菜が説得

「あらあら、能力を使ってカルタなんて面白そうじゃないかしら?」

「それはまじゅ―――」
「オルソラ、君の発言で話をこじらせないでくれ。」
「ンじゃあ決定だなァ!!その前に罰ゲーム決めようぜ!!」
「また超罰ゲームするんですか!?」

 ゲームに何かと罰ゲームを求める一方通行にこの場にいる誰もが呆れていた。

「ンだよぉ、何か罰ゲームとか無ェと盛り上がンねぇだろうがァ!」
「まあアクセラの言うことも一理あるよな。でもさ、この人数で個人戦だったら一枚も取れない人が複数出ないか?」
「それだったらすぐに解決できるにゃー。2人1組のグループ、もしくはカップルの対抗戦にするだけぜよ」

 土御門の提案を受けて『能力者専用カルタ』取りはチーム戦で執り行うことに。
 そこで更に土御門から罰ゲームの内容が発表される。

「最下位のグループにはオルソラにロンドンまでの飛行機代、そしてお年玉をプレゼントにゃー!」
「あらあら、それはとても嬉しい申し出でございますわ。では土御門さん、私に飛行機代とおとしだまを」
「待つにゃー! それはこのカルタ取りの敗者から貰うぜよ! 頼むから大人しく待ってて欲しいぜい。さあ、どうするにゃー?」

 土御門の提案した理不尽としか言いようが無い罰ゲームに参加するつもりだった者達はやる気を出し、土御門の提案した罰ゲームを受け入れることに。
 残るはチーム分けなのだが、ここで色々と問題が起こり始める。

「じゃあグループ分けだけど~、私と美鈴さんはみんなの晩ご飯作るからパス。後は学園都市に通っていない乙姫さんも無理ね~」
「だったら私が読み手やるー! あと参加出来そうに無いのは寝てるインデックスちゃんと打ち止めちゃんかな?」

 詩菜と美鈴はご飯作り、乙姫は学園都市に身を置いていない一般人なので読み手に、インデックスと打ち止めは昼ご飯の後のお昼寝中。
 ちなみに打ち止めは一方通行におんぶされており、その表情はとても穏やかだ。
 それを見た土御門は少し考えた末にチーム分けを発表する。

「じゃあチームはそれぞれカミやんと美琴ちゃん、オレと月夜、青ピと黒子ちゃん、浜面と滝壺ちゃん。ここまではカップルだぜい」
「なあ土御門、アクセラはどうするんだ? まさか一人でやれとか言わないよな?」
「心配無用にゃー。アクセラは絹旗、ステイルはオルソラとそれぞれ余り者同士で組んでもらうぜよ♪」

 カップル達は文句が無いどころかむしろこの展開はいちゃつけるとあって大歓迎だ。
 しかし余り者として組まされた2組のうち一方通行、絹旗、ステイルだけは納得しておらず、抗議を開始する。

「ちょっと待てェ!なんでコイツと組まなきゃいけねぇンだァ!」
「私も何でアクセラと超組まなきゃいけないんですか!?」
「そもそも何故僕がオルソラと組まなきゃいけないんだい?」
3人共、組む相手が嫌らしい。

「仕方ないぜよ。少しでも接点があったほうがいいと思ったからにゃー。それにアクセラと絹旗ちゃんの2人はオルソラと組みたいのか?」
「どういうことだァ?」

「つまり、オルソラと組んでもし負けてしまったら飛行機代とおこずかいを1人で払わなきゃいけないんだぜい」
「それは超困ります。それならこいつと組んだほうが超マシです」
「そうだなァ。このままの方がマシだなァ」
一方通行と絹旗はしかたなく納得した。

「そういうことだにゃーステイル。ステイル以外みんな賛成なんだぜい」
「ちょっと待て、もし僕達が負けたら僕1人で払わなきゃいけないのか?」
「そうなるにゃー。でも後で必要悪の教会から貰えば済む話だと思うけどにゃー」
「……その手があったか」

ステイルも納得した。





 グループ分けも決まった所で上琴新居に帰って来た当麻一行。
 詩菜と美鈴は早速みんなの晩ご飯を作る為にキッチンへと移動し、残る面々はカルタ大会の準備を始める。
 眠っているインデックスと打ち止めはそれぞれステイルと一方通行が自分達が泊まっている部屋の布団に寝かせて戻ってきた。

「あー、そうだ。みんなに言っとくことがあるからよーく聞いてくれよ。能力を使うのは構わない、けど家を壊したら……分かってるよな?」
「当麻と私の愛の巣に傷を付けるのも許さないわよ。やった犯人はもれなく超電磁砲をプレゼントするからそのつもりで♪」
「「「「「「「「「サーイエッサー!!!!」」」」」」」」」
「当麻おにーちゃんたち、怖い……」
「とうまさんもみことさんも本当にやる気でございますのね~。私も頑張るのでございますわ」

 上琴新居の主の二人の怖さをよく知ってる面々は素直に従い、読み手の乙姫は当麻の初めて見せる一面に怯え、オルソラはマイペースにやる気を見せる。
 準備も滞りなく済ませていよいよ始めようという時に青ピがさらっと言ってのける。

「せやけど罰ゲームしかないんはちょっとやる気が出えへんなぁ。一位には何か褒美があってもええんちゃうかな?」
「でしたらこうゆうのはどうでしょう? 一位のグループは学園都市でバーチャル結婚式を挙げるというのは?」
「私とこの超アクセラがバーチャルでも結婚式? 超冗談じゃないですよ!!」

 オルソラの一位の賞品発表に異を唱えたのは一方通行と無理やり組んでる絹旗だ。
 しかしオルソラにしては非常に珍しく、絹旗の不満を抑える言葉を言った。

「ではきぬはたさん達が一位になったらきぬはたさんは最下位の人からおとしだまを貰い、アクセラさんは打ち止めさんとバーチャル結婚式ということで」
「……それなら超納得です(最下位のグループには悪いですが飾利と涙子のお年玉も超貰うことにしましょう)」
「オルソラ、僕達が一位になった場合はどうするんだい? まさかお年玉を貰ってそれで終わりとでも言うんじゃないだろうね?」
「私はどの道貰えるから必要無いのでございます。でもその場合はステイルさんはインデックスさんとバーチャル結婚式でございますわね」

 オルソラの提案を聞いていたカップル達(特に女性陣)とステイルは賞品の内容を思い描き、俄然やる気に。
 ただ一人、一方通行だけは恥ずかしいらしくやる気になっていいのかどうか真剣に悩んでいた。
 かくして一位のバーチャル結婚式を狙うべく、当麻達のカルタ大会の戦いの火蓋が切って落とされる!




「じゃあいくよー。『犬も歩けば棒にあたる!!』」
「「「はいっ!!」」」

この声はデルタフォースの彼女達の声である。

「この勝負貰いましたわ!!」

と空間移動の黒子が意気込んでいるが、

「甘いわよ黒子!!」
「あふんっ!!」

美琴が電撃でぶっ飛ばす。(もちろん家が壊れない程度に)

「しかしその札は私が取る!!」

そして白雪の吹雪で視界を悪くする。(この程度の吹雪では家は傷付かないので問題ない)

が、

「あー!!私までどこにあるか分かんない!!」
「にゃー!!これじゃ+どころか-だにゃー!!」

が!!

「はい、取ったぞォ。これでいいンだよなァ?」
「「「「「「「「「「えーーーー!?なんで取れてんの!?」」」」」」」」」」

「吹雪の前に札がどこにあるかは覚えてたからなァ。後はこの吹雪のベクトルを操って取らせてもらっただけだぜェ?」
「ぎゃー!!逆手に取られたっ!!」

「にゃー!!次だ次!!」
「乙姫ちゃん次お願いしますぅ!!」

だが乙姫は固まっていた。何故なら、

(能力ってこんな事ができるんだ!!すごいすごい!!)

と感激していたからである。

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