とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫

10-13

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kinsho_second

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だれでも歓迎! 編集
「本当に、本当にいいんだな?」
「何度も同じことを言わせないでよ。覚悟なら出来てるし、どんなことでも驚かないよ」
「……分かった。じゃあ先方には6時頃にそっちに向かうように伝えるぜよ」

 いつもの土御門の雰囲気と違うことを感じ取った青黒は、声をかけることも出来ずにそのまま土白を見送った。

「なんやボクが声かけづらい雰囲気やったなつっちー」
「そうですわね。まるで大晦日の時のようでしたわ」
「せやったらボクらは首を突っ込んだらアカンな。そっとしとこうや」
「賛成ですわ♪ パーティーまであと3時間ありますからその辺りで買い物と洒落込みましょうか」

 こうして青黒はパーティーが始まるまでの間、二人でショッピングを楽しむことに。
 ちなみに土御門、青黒が聞き耳を立てていたことは気付いており、内心で出てこなくて良かったと安心していた。





 時は午後6時、場所は昨日初春達が情報屋を呼び出したマンションの一室、月夜は土御門と共に訪れていた。
 月夜はそこに集まっていた面子を見て、驚きを隠せない様子。

「どうしたにゃー月夜? ねーちん達が居るとは思ってなかったぜよ?」
「いや、神裂さんや建宮さん、それに対馬さん、浦上さんは分かるよ? でもどうして初春ちゃんと木山先生が?」
「やあ、お邪魔してるよ」

 ここに集まっていたメンバーは土白、天草式学園都市支部、初春、そして木山だった。
 土御門も木山がここにいることは驚いていたので、おそらく連れてきたであろう初春に尋ねる。

「初春ちゃん、どうして木山先生がここにいるんだにゃー?」
「私はむしろ土御門さんが白雪さんを連れてきたことに驚いてますよ。もともと今日の集まりは木山先生にこちら側の事情をよく理解してもらう為のものですし」
「そ、そうだったのか。実はな、パーティーの開始時間が八時に変更になってさ、時間が出来ちまったぜよ。それで頃合いと思って、な」

 土白がここを訪れた理由、それは月夜にこちら側、つまり魔術側ならびに暗部の事情を話すのが目的だ。
 二人が来る前にすでに木山には事情、ならびに協力を約束させていたりする。

「他に禁書目録やステイル、それにカミやんやアクセラも俺達の関係者だ。まあオルソラの乱で見かけた人間は全て関係者って思ってくれていい」
「それってシェリーさんやオルソラさんも?」
「当然。他にも学園都市には関係者が何人かいるが、それは追々話すとしてだ。月夜、今なら後戻りできるけど大丈夫か?」
「う、うん。決めたから。私は元春と共に生きていくって。たとえそれがどんな世界だとしても気持ちは変わらないよ」

 月夜の強い決意を秘めた眼差しを見た土御門は、心の中でそれを少し嬉しく思いながら、魔術について、ならびにその世界がいかに危険であるかを話した。
 ちなみにステイルとインデックスはインデックスが『喰わせ殺し』で寝てしまい、ステイルも動けなくなったので参加していない。
 土御門の話を聞いた月夜はただただ驚くばかりで何も言えずにいた。

「というわけだ。……まあ月夜の反応は普通だな。むしろ初春ちゃんのように怖がりながら受け入れる方がいかれてブフォッ!」
「飾利姫に何てこと言いやがるのよ! あの方は人よりちょっと心が頑丈に出来てるだけなのよな!」
「まあまあ建宮さん落ち着いて下さい。土御門さんの言い分にはちょっと納得出来ませんけど……。それよりも白雪さんには見てもらいたいものがあるんです」

 初春のことを悪く言われた建宮が土御門を殴ったが、彼女自身はそれほど気にした様子は見られなかった。
 そして初春は神裂の膝の上から降りると、月夜と神裂を連れて別室へと連れて行くと突然上着を脱ぎ出した。
 何事かと驚く月夜だったが、初春の包帯が巻かれた体を見てまたまた驚くことしか出来ずにいた。

「やっぱり驚きますよね? これ、実は一昨日、魔術師に襲われて出来た怪我なんです」
「え? 襲われたって、どうゆうこと? どうして初春ちゃんが?」
「魔術、それに裏の世界に本格的に関わるとはこうゆうことです。飾利は殺されかけてますが、泣いたりはしませんでした。私が助けた後で震えはしましたが」
「土御門さんは白雪さんにこんな目に遭って欲しくなくて今まで遠ざけていたんでしょう。私は天草式の皆さんとの誓いがあるからここにいられます。魔術と科学が分かり合える日が来るまで戦い続けます」

 服を着ながら初春は月夜が今まで見たことの無いような真剣な表情で話し続ける。
 そこへ土御門が入ってきて、さらに真剣な様子で月夜の最終的な覚悟を確認する。

「月夜。初春ちゃんはもう引き返せない所まで来ちまってる。実際殺されかけて、それでもこちら側に残ると宣言した。天草式、特にねーちんと建宮の護り抜く意志を汲んで正式に仲間と認めた」
「白雪さん、あなたは確かに強い。ですが本当に死ぬような目に遭って、心が挫けないか心配です。飾利はあくまで特殊というか……か、飾利、そんな怖い目で見ないで下さい」
「まあ、そうゆうことだ。月夜、これで最後だ。俺達と一緒にこちら側の世界で生きていくならこの手を取って……!」

 土御門が言い終わるや否や、月夜は彼の手を強く握ってきた。
 初春は結果が分かっていたかのような顔を土御門に向けていた。

「確かに怖いよ。でも私は、何も知らずに元春を失うのが怖い。何も知らずに元春と付き合っていくのは辛い。だからお願い、一緒にいさせて」
「……ああ、分かった。これからはお互いに支え合っていこうな。たとえどんなことがあろうとお前は俺が護ってやる」


そして二人は誓いのキスをした――――――

「熱いですねー…」
「はい、とことん熱いです…」

「見ててあきれるのよね…」
「貴方の口からそのような事が出てくるとは驚きました。」

「プリエステス酷いのよね!!」
「確かに驚きましたね」

「姫まで酷いのよね~!!」
「ところで、木山先生はどうやって魔術の存在を知ったんですか?」

健宮は見事にスルー(ちなみに健宮は研修終了)

「ああそれはだな、『0930』事件の時に学園都市では数え切れないほどの人が意識不明で倒れたな、更には外にまで、そしてこれは外の能力者のチカラと来たもんだ。それで気になって調べたんだが…AIM拡散力場の反応が無かったんだ。それで新たなる違うチカラがこの世には存在すると知ったんだ。」

まあ魔術だとは思ってなかったけどな、と言って華麗なる推理を締めた…。

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