とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫

10-14

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匿名ユーザー

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だれでも歓迎! 編集
―数時間後―

「パーティーの始まりだッ!!」





「「「「「「「「「「白雪レベル5昇格おめでとう!!」」」」」」」」」」
「いやー、みんなありがとう!!」

上条達クラスは盛り上がるときは徹底的に盛り上がるのだ!!

「ったく、さっきまでシリアスな話をしてたと思ったら、月夜の切り替えには恐れ入るぜい…」
「(それ入ったら土御門だってそうだろうが)」

「(そうだそうだ!!テメェは人を殺した後によくハンバーガーなんか食えンナァ!!)」
「(それ言ったらアクセラだってそうだにゃー!!)」

「こらー!!元春達ー!!私のパーティーなんだから参加しろー!!」
「「「はーい」」」

端っこにこそこそ喋っていた三人もやっと入ってきた。

「ねえねえ月夜ちゃん」
「ん?なあに赤音ちゃん?」

「あのさぁ、レベル5になった月夜ちゃんのチカラを見せて!!」

その言葉を聞きクラスメイトの視線はもちろん月夜に向いた。それはもちろん期待の眼差しだった。




「でも、建物の中だよ」
「なら外でやれば良いじゃん」
「分かったよ」
白雪の能力を見たく、ほとんどの人が店を出た。

「じゃあ行くよ」
「「「「「「「「「「早く見せて」」」」」」」」」」

「とりゃー!!」

まず、前にもあったようにそのまま吹雪にした。
このあと白雪が今日覚えた新たなる技を使った。
しかし、システムスキャンを見ていた人も驚くものだった。

「とりゃー!!」

白雪は雪の竜巻をなぜか四個も作っていた。
見ていない人たちはもちろん驚いていたが、見ていた土御門達も驚いた。

「月夜、一体何個雪の竜巻を作れるんだにゃー」
「わかんない。でも、システムスキャンの時は三個が限界だったよ」
「うそー。じゃあ、なんで四個作ろうとしたの?」
「できるかなーっと思ってやってみた」
あきらかにレベル5になっても成長している白雪だった。





 月夜のショータイムを見に、パーティー参加者の殆どが店の外に出て行ていった中、上琴は残っており、同じく残っていた初春にお礼を言っていた。



「ありがとな飾利。五和がこっちのパーティーに来ないように仕向けてくれてさ」
「仕向けるだなんて当麻お兄ちゃんったら人聞きの悪い。五和さんは最初から繚乱家政女学校の歓迎会があったんですから」
「でもあの人、月夜さんのパーティーに当麻が参加するって聞いてこっちのパーティーに参加しようとしたのを飾利が上手くやってくれたんでしょ? ホントにありがと♪」

 五和は当初、繚乱家政女学校の歓迎会を断り、こちらのパーティーに参加を目論んでいた。
 しかし初春との交渉(説得と当麻の幼少時代の写真一枚)の甲斐あって、繚乱家政女学校の歓迎会に向かったのだった。
 当麻の少年時代の写真が決め手と思われているが、実は初春のこの言葉に心を動かされていたのだ。

―護衛対象と仲良くなるのも護衛のうちです。五和さんのことは私も信頼してますから。どうか舞夏さんを護ってあげて下さい。それが当麻お兄ちゃんの世界を護ることにもなるんですから

 当麻の名前を出すのはずるいと思いながらも、初春の評価(五和基準)を少し上げた五和だがそのことは誰にも悟られないようにしていた。
 このようなやり取りがあったことは上琴は知らないが、初春に感謝の意を表すように初春の頭を撫でていた。

「う~、何だか当麻お兄ちゃんと美琴お姉さんに頭を撫でられるのってくすぐったいけど気持ちいいです~♪ でもちょっと恥ずかしいですね」
「二人とも、その辺にしてあげて下さい。飾利が困ってるではないですか」

 上琴の初春いじりを諌めたのは初春の学校の教師達の歓迎会を断って、こちら側に参加している神裂だった。
 またしても初春を自分の膝の上に乗せているが、上琴はツッコんだら恐ろしいことになりそうなのでスルーすることに。

「神裂さんって飾利達の学校の教師になったんですよね? そっちの歓迎会は行かなくて良かったんですか?」
「ええ、丁重にお断りさせてもらいました。なにせ飾利が参加しないのですからね。この子のお姉ちゃんとしては当然のことです♪」
(神裂、本当に何ていうか変な方向にバカになってるような……)
(最初にあったころのクールなイメージはもう見る影も無いわね。飾利限定でシスコン……分からなくもないけど)

 ここに来て初春を愛でるのに照れとか一切見せない神裂に上琴は呆れると共に、妙な親しみを覚え始めていた。
 4人が『喰わせ殺し』でのんびりとしている中、外では月夜のショータイムが更なる盛り上がりを見せていたのだった。



「ハッハッハ!!とりゃー!!」

空中に氷の塊を作り雪を動力にロケットの様に飛ばし、月夜自身が飛んでいる氷の塊に乗っかり夜の空を飛んでいる。

「いえ~い!!」

飛び方は危なっかしいのだが月夜自身余裕である。

「うぅ……、月夜ちゃんが…ヒッグ…すっかり立派に…ヒッグ…なっているんですよよ~…ヒッグ」
「いやー、白雪の奴、すっかりレベル5やってるじゃん。誰かさんと違ってキレイな能力じゃん」

「オイ待てゴラァ!!お前はケンカでも売ってるんですかぁ!?」
「暴力はダメ!!ってミサカはミサカは上目遣いでお願いしてみる…」

「うっ…」

輝いている、この少女は誰よりも何よりも輝いている。一方通行は本気で思った

「やっぱロリコンじゃん」
「…うっせェ」

特に否定はしないロリコンツンデレ一方通行だった。

そんなころ、少し経つと店の中にぞくぞくと人が戻ってきた。
その中に浜滝、青黒、絹旗、佐天も戻って来た。
そして、浜面の危機的状況が着々と近づいていた。
それは、滝壷のある一言から始まった。

「そういえば、はまづら。わたしを置いておいてどこに寄り道してたの?」
「えーとそれはですね…」

「滝壷さん、それは何時ごろの話なのよね?」

店の中にずっといた建宮がいきなり乱入してきた。

「えーと確か、三時頃から四時頃だった気がする」
「その時って、浜面は絹旗と白井が謝っている近くに居たのよね」

そのとき、遠くから聞こえていた絹旗と黒子が近づいてきた。
「浜面それは私達の謝っているところを超見たというのですか?」
「ち、違う。俺はただ単にその近くに居ただけだ!」
「では、なんでそんなに汗が出ているのですか?」

「そ、それは……」
何も言い返せなくなっていた。
さらに…

「はまづら、わたしを置いてそんなところに行っていたの」
滝壷も今回は絹旗、黒子の方についた。

「「(超)ぶ・ち・こ・ろ・し・か・く・て・い・で・す(・わ・ね)。浜面(さん)♪」」
浜面は転校初日に不幸な人生を送ることになった。






 さて、月夜のレベル5の祝宴に教師の小萌と黄泉川がどうしてこちらにいるか、それはいたってシンプルな理由だった。
 当初は芳川、木山、建宮の新入りトリオの歓迎会を午後7時から別の居酒屋で行っていたが、午後八時になったのでこちらのパーティーに来た、それだけだった。
 ちなみに新入りトリオ以外は完全に出来上がっていたので教師が二人抜けたことには全く気付いていない。



 そして芳川、木山、建宮も『喰わせ殺し』に向かうことを決めたのは時間を少し遡った、午後八時前のことだった。

「黄泉川も月詠先生も白雪さんたちの所に行ったわよね、間違いなく」
「そうだろうね。あの二人、彼女のレベル5昇格を我がことの様に喜んでいたからな。顔を出したくなる気持ちも分からなくもない」

 芳川と木山も小萌や黄泉川同様に、月夜のパーティーに参加して彼女の能力について色々見たいと思っていた。
 そこへ二人とは違う目的で月夜のパーティー参加をしたがっていた建宮から提案がなされる。

「だったらわしらも土御門の彼女のパーティーに行くのよな! この様子だと主賓がいなくなっても気にせず盛り上がってるに違いないのよね」
「言われてみれば確かにそうね。見た目と違っていい案出すじゃないの建宮さん」
「それは願ってもない提案だ。何だ、君はなかなか話の分かる男じゃないか。髪の毛は暑苦しいが」
(……くっ、褒められるのか貶されてるのか判断に迷うところなのよな。だがこれで飾利姫と一緒なのよね!)

 3人は同意した後で気付かれないように……する必要も無く堂々と店を出て行った。
 途中、芳川は木山に対して気になっていたことを尋ねる。

「そういえば木山先生は学校で何を教えるんです?」
「教えるのとは少し違うな。私は能力者の心理カウンセラーとして赴任してきた。あの花飾りの少女の言う通り、あの学校は面白い子たちが多くて楽しみだよ」
「花飾りの少女ってもしかして初春って子のこと?」
「ああ。ちょっと訳有りでな。彼女には色々と便宜を図ってもらっている。感謝してもし切れない位にな」

 芳川と初春はクリスマスの時に会っているので、木山の発言に対しても特に気にした様子は見られない。
 あの子なら何があってもそんなにおかしくない、芳川はそんなことを失礼と思いながらも考えてしまっていた。

「ま、その辺のことはパーティー会場についてから話せばいいのよね。……ところで会場ってどこなのよな?」

 仕切った建宮だが『喰わせ殺し』の場所が分からず困り果てていた時、チラシを持っていた木山に助けられることに。
 こうして芳川、木山、建宮も小萌と黄泉川から遅れること30分、無事に『喰わせ殺し』に到着したのだった。



「なんなのよな?……これは。」
「わけがわからない。ほんとに一体なにがあったんだ?」
「レベル5が3人集まるとこうなるということかしら?」

遅れて到着した芳川、木山、建宮を絶句させたその光景とは……!


浜面が地面に突っ伏している。
これは隣にいる絹旗、白井、滝壺の仕業だと理解できる。


だが!



「なんでほぼ全員ぶっ倒れているじゃん??」
白井達も浜面のすぐ近くで。

立っているのは
上条、御坂、一方通行、打ち止め、白雪
である。

「何でこういうことになったのか、説明してくれるか?」
「なンかよォ、気がついたらこうなってたンだァ。」

「「「ありえない(じゃん)だろそれ!!!」」」

「じゃあ一番まともそうな白雪か御坂さんに説明してもらうじゃん。」

「「私達も気がついたらこうなってました。」」
「「「ぬぁぬぃ!?」」」

「じゃあこうなった理由は永遠に謎なわけね…。」
「非常に気になるが、仕方あるまい。」
「ほんとに困ったもんじゃん。」

「ちょっと待って!!上条さん忘れられてませんか!?」
「「「まともな答えしてくるとは思えない(じゃん)」」」
「酷っ!!!上条さんはちゃんと説明できますのことよ!」

「じゃあ説明するじゃん。」

上条は説明する。
「そこらに倒れてるバカどもが『エキシビションだーっ!!』とか言ってレベル5の3人の技の競演をさせたんです。」
「ほう。」
「そしたらなんか変なことになって…こうなりました。」

「変なこととは何かな?非常に気になる。」

「雷のような形をした吹雪?が吹き荒れて…」
「月夜と御坂さんの能力が合わさった!?」
「「気になる!非常に気になる研究者として!!!!!!」」

「吹雪だけかと思ったら電気も入っていて…。」
「雪遊びしようとしたやつがそれでぶっ倒れてたなァ。」

「で、一方通行は何してたじゃん?」
「「「途中から打ち止めを抱きかかえて逃げ回ってました!!!」」」

「言うンじゃねェ!!!!!」

「「「やっぱりかこのロリコンモヤシ!!!!!!」」」
「モヤシじゃねェえええええ!!!!!!!!!!!」前半は否定しない。

「ところで土御門は?」
「いやー、一番安全な所に隠れてもらったよ。」
「「「「「「どこ?」」」」」」

「たぶんそこにある雪山のどれかの中。」
「それって『埋めた』の間違いじゃね?」

「しかもよォ、6つあるぞォ雪山…。」
「うん♪5つダミー♪」

「探すのが面倒になりそうね。」
「そんなことはないよ、それっ!」

白雪が雪山を制御すると。
それは見る見るうちに消えてなくなった。

パーティーが再開し、来るとまずい人間が到着するまで5分17秒。



「大丈夫ですか? 飾利。すみません、手が塞がってさえいなければあの雪くらい七閃で蹴散らしていましたのに」
「でも火織お姉ちゃんはあの雪の中、私を暖めてくれました。おかげで気を失わずに済みましたよ(抵抗する気が無いのは気のせいだと思うけど)」
「~~~~~っ! 飾利は何てお姉ちゃん思いのいい子なんでしょう!」

 神裂がその気になれば月夜と美琴の合作、雷混じりの雪から初春を護ることは出来たが敢えてそうしなかった。
 理由は簡単、すっかり初春のお姉ちゃんが楽しくなってる彼女は、初春から離れたくなかっただけである。
 仲良し姉妹と化した初春と神裂、正確には初春の言葉に嬉しくなった神裂がハグしたのを見た建宮が、嫉妬全開で二人に詰め寄る。

「あーーーっ! 何してるのよなプリエステス! 飾利姫から離れるのよね! むしろそのポジションをわしに譲ることを所望する!」
「ごめんなさい建宮さん。男の人とこうゆう風になるのはまだ慣れないので却下です♪」
「建宮、寝言は寝てから言うものです。それに私はあなたと違って邪な気持ちなどこれっぽっちも持ってません。お姉ちゃんだから当然ですね」
「申し訳ないけど今のプリエステスに説得力は皆無というものなのよな! どうか後生ですからわしとブフォッ!!」

 初春の優しい(?)否定と神裂の容赦ない物言いに、建宮はなおも食い下がるが後ろから殴り飛ばされてしまう。
 殴り飛ばしたのは初春の親友にして姉妹(義理)の絹旗と佐天、そして流れのままに加わった黒子だった。

「また建宮は超性懲りも無く。飾利に手を出すとしても最低でも10年は超早いんですよ。無事ですか? 飾利」
「飾利大丈夫だった? 建宮さんに泣かされたりとか変なことされなかった?」
「最愛さんも涙子さんも心配しすぎですよー。建宮さんはそんなことしませんよ。ちょっと変わってるけどいい人じゃないですかー」
(何だか佐天さんも絹旗さんも初春を中心に動いてるような気がしますわね……。初春、いつの間にこんな恐ろしい子にっ!)

 初春の周りに集まった神裂、絹旗、黒子を見た当麻のクラスメート達はざわつき、そして震え上がった。
 それもそのはず、彼らは当麻シメる会ならびに浜面狩りにおいて彼女達にボッコボコにやられ、心に恐怖を刻み付けられたのだから。
 ちなみに神裂にやられた男共は彼女とお近づきになりたかったが、絹旗と黒子が怖くて話しかけられない。

「気のせいでしょうか? 私達に向けられている視線に怯えが多く見られるのは」
「そうなんですの? わたくしたち、特に何かした覚えはないのですが」
「そんなの超気のせいですよ。私達のような人畜無害な女の子がそんなこと思われるわけ無いじゃないですか」

 当の本人達は昼間のことなどすっかり忘れているので、周りに怯えられている理由は永遠に分からなかった。
 その様子を見ていた当麻、土御門、青ピ、一方通行、浜面はクラスメート達を情けない思いで見ることしか出来なかった。

「……中学生の女の子と18歳のお姉さんに怯えまくるウチのクラスって情けないよな、普通に考えて」
「せやな。ボクが言うのもなんやけど、ちょっとヘタレが過ぎるような気ぃするで」
「でもまだ幸せだぞ、あいつら。あの中で一番おっそろしい初春の存在を知らねェんだからよォ」
「アクセラの言う通りにゃー。初春ちゃんに睨まれたらロクでもない目に遭わされるのは必至なんだぜい(情報屋は手遅れだけどな)」
「絹旗が人畜無害ってどのツラ下げて言ってんだあいつ? あん中じゃ一番ガフッ!」

 浜面の一言は絹旗が投げ飛ばした椅子がヒットしたおかげで最後まで言えずじまいに終わった。
 舞夏を連れた五和が『喰わせ殺し』に到着するまで後1分。


「何するんだよ。絹旗!」
「浜面は今言ったことを超分かってますよね。どう見ても私達は超人畜無害な女の子ではないですか」
「嘘だ!!お前らのどこが人畜無害な女の子なんだ!!」

「浜面さんそれは聞き捨てなりませんわね」
「白井さん、浜面は超懲りていないようです。どういたぶりましょうか♪」
浜面は、本日二度目の不幸を味わうことになった。

そのとき!!

「当麻さ~~~~~~~~ん」
五和と舞夏がやって来た。



 五和の脅威を知っている者達は彼女の登場に言葉を失う。
 そして五和の背中に乗っていた舞夏が降りると、そのまま土白の所へ向かった。

「おー月夜ー。このたびはレベル5昇格おめでとうだぞー。兄貴は本当にイイ女を彼女にしたなー」
「ちょっと待て舞夏。なんでお前がここに……というか五和まで連れてきたにゃー!」
「五和がな、私達の方の歓迎会が終わった後でこっちのパーティーで実地研修したいって言ってなー。わたしもそんな気分だったから連れて来ただけだぞー」

 シスコンの土御門としては舞夏が来てくれたことは心から嬉しかったが、五和まで来たのにはパーティーの危機を本気で感じていた。
 その頃、五和は初春と皆から離れた場所で話し込んでいるが、二人が醸し出す雰囲気に寒気のようなものを感じ始めていた。

「どうですか初春さん? 護衛対象の舞夏さんも一緒なら文句無いですよね? あくまでメイド研修の一環なわけですし」
「いやまあ、来るとしたらそんな理由ですから別に驚いてませんよ、私。出し抜いたって思われるのは心外です。帰れとは言いませんよ、ここまで来てくれたなら」
「(か、可愛げのない……!)じゃあ早速ですけど当麻さんへのご奉仕を始めてもいいですよね?」

 自分の中で考え抜いたここに来る口実は初春に読まれていたことに、悔しさを覚える五和。
 メイド研修の名目で当麻に接近しようと思っていたが、初春に止められることに。

「条件を飲むなら許可します。このパーティーはあくまで白雪さんの為のパーティーです。パーティーを台無しにする行為だけは控えて下さい。それとメイド研修の本分を忘れず、ご奉仕を一人に限定しないように」
「……分かりました。それに怖い人たちが私のことを睨んでますし。でもこっちも条件があります。そうしたら初春さんの条件を飲むことにします」
「いいですよ。ただし当麻お兄ちゃんと美琴お姉さんを別れさせろみたいなふざけた内容だったら即刻帰ってもらいますので」
「(チッ、残念)じゃあ、当麻さんと御坂さんのイチャイチャをパーティー終了まで禁止させて下さい。いいですよね?」

 五和としても月夜の為の祝宴を壊す気は無いので、初春の提案を受け入れることにしたが、決して上琴、神裂、建宮、一方通行、ステイルの視線が怖かったわけではない。
 しかし転んでもタダでは起きない五和の提案に初春は少し考え込んだ後で、了承することにした。
 その旨を初春は上琴に申し訳ないと思いつつも伝えることに。

「……というわけなんです。お二人には申し訳ないんですけど、白雪さんの為にも我慢してもらえますか?」
「う~ん、しょうがないか。五和に白雪主賓のパーティーをぶち壊されるのは俺としても困るし、ここは受け入れるとすっか。美琴もそれでいいよな?」
「本当は釈然としないけど当麻と飾利の頼みだから私も受け入れる。それにこの時間イチャイチャ出来なかった分は後で取り返せばいいだけだしね♪」

 こうして上琴はパーティー終了までイチャイチャ禁止を言い渡されるのだが、バカップル二人はこの状況さえも楽しむ余裕があったりする。
 五和と舞夏、二人のメイドによるご奉仕がこのパーティーで炸裂することに!


「なあ土御門?」
「なんだにゃー、カミやん?」

「舞夏は結構エリートだと聞いてはいたが…凄すぎじゃね?」
「失礼ですたいカミやん!我が妹ですからこれくらいのことはできて当然なんだにゃー。」
「むしろ凄いのはあの五和って人じゃない?」

土上の会話に白雪も加わる。
「まあ一度料理を作ってもらったことあるけど凄かったぞ。」
「にゃー。舞夏がライバル認定した数少ない一人だぜい。聖人よりも少ないにゃー。」

「「なるほどねえ。」」
白雪も魔術については土御門から教えてもらってるので「聖人」の意味はわかる。

本来ならここで上条さんが突っ込みそうなものだが。
そこに上条が突っ込む暇はなかった。

なぜなら。


「当麻、料理作ってもらったってどういうこと♪」

上条は恐る恐る振り返る。
そこには。


怒れる学園都市第三位のお姿が。

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