「おまたせ打ち止め。じゃあ行きましょうか」
「はーいってミサカはミサカは愛しいあの人の力になる為に旅に出ますって言ってみたり!」
「はーいってミサカはミサカは愛しいあの人の力になる為に旅に出ますって言ってみたり!」
合宿参加の教師陣の中で最後まで学園都市に残っていた芳川は、準備を終えて打ち止めを迎えに来た。
打ち止めがいたのは最近、自分の遊び場の一つとなっているインデックスとステイルが勤める教会だ。
打ち止めがいたのは最近、自分の遊び場の一つとなっているインデックスとステイルが勤める教会だ。
「行ってらっしゃいなんだよラストオーダー。とうまに会ったらよろしくね」
「ステイル君とはまた後日ね。月詠先生が買ってるあなたの腕、期待してるわよ」
「じゃあ二人ともお土産期待しててねーってミサカはミサカはお土産なんか売ってないって分かっててもこの台詞を言ってみたかっただけだったり!」
「ステイル君とはまた後日ね。月詠先生が買ってるあなたの腕、期待してるわよ」
「じゃあ二人ともお土産期待しててねーってミサカはミサカはお土産なんか売ってないって分かっててもこの台詞を言ってみたかっただけだったり!」
騒がしい打ち止めがいなくなったことで安堵したステイルはインデックスの視線に気付く。
これはもしかしてと淡い期待なんかをする思春期真っ盛りの老け顔魔術師だが、そんなものは幻想だと思い知ることに。
これはもしかしてと淡い期待なんかをする思春期真っ盛りの老け顔魔術師だが、そんなものは幻想だと思い知ることに。
「ねえステイル。ステイルもとうまたちの合宿に参加するの?」
「ああ。何でも最終日に僕の他にも何名か合宿参加の生徒に差し向けるらしい。僕としては久々に腕を揮えるから何でもいいんだけどね」
「そっか。ステイルがいないとわたしどうしたらいいか分かんないんだよ……」
「……えっ? そ、それってつ、つまり……」
「うん。ステイルが出かけてから帰るまでのご飯、とってもとーっても困るんだよ!」
「ああ。何でも最終日に僕の他にも何名か合宿参加の生徒に差し向けるらしい。僕としては久々に腕を揮えるから何でもいいんだけどね」
「そっか。ステイルがいないとわたしどうしたらいいか分かんないんだよ……」
「……えっ? そ、それってつ、つまり……」
「うん。ステイルが出かけてから帰るまでのご飯、とってもとーっても困るんだよ!」
自分のことよりご飯を優先するインデックスにステイルは落胆すると共に、彼女らしいと思ってしまう自分がちょっと悲しかった。
しかしそれでもインデックスの不安を取り除いてあげたいステイルは、かなり無責任な提案をする。
しかしそれでもインデックスの不安を取り除いてあげたいステイルは、かなり無責任な提案をする。
「そ、それだったら御坂美琴か天草式の連中を頼ればいい。特に天草式の連中と一緒にいる初春なら君のご飯の悩みも解消してくれるはずだ」
「初春って確かわたしたちの新しい協力者だよね?」
「そうだよ。見た目は幼いけど精神面ではかなりタフだから心配は要らない。それにお人好しな所は上条当麻にそっくりだからね」
「とうまとそっくりな女の子……むむむ、想像出来ないんだよ」
「初春って確かわたしたちの新しい協力者だよね?」
「そうだよ。見た目は幼いけど精神面ではかなりタフだから心配は要らない。それにお人好しな所は上条当麻にそっくりだからね」
「とうまとそっくりな女の子……むむむ、想像出来ないんだよ」
ステイルの初春に対する印象を聞いたインデックスだがあの当麻とそっくりと聞いた時点で失礼な話、得体の知れない女の子とイメージすることに。
打ち止めがいなくなったことで暇になった二人はとりあえず食事に出かけるのだった。
その頃、合宿サイドでは当麻&土御門グループの対抗勢力の呼び声高い吹寄グループが動き始めていた。
打ち止めがいなくなったことで暇になった二人はとりあえず食事に出かけるのだった。
その頃、合宿サイドでは当麻&土御門グループの対抗勢力の呼び声高い吹寄グループが動き始めていた。
「貴様等!!準備はいいか!?」
「「「「「「「「「「「「イエッサー!!」」」」」」」」」」」」
「「「「「「「「「「「「イエッサー!!」」」」」」」」」」」」
今ここには一クラス分の人間がいる。もちろん同盟グループでは無い。ブッ飛ばした人間を従わせているだけである。
だが、
だが、
(*1)))))))))
そう、そうなのである。旗男抹殺も含めて同意したのである。
ちなみに、旗男は上条、土御門、一方通行、浜面、半蔵である(上条以外は可愛い女の子が近くにいるだけじゃないか!?)。
本当なら学校中の生徒がいるのだが見つからなかった。
そう、そうなのである。旗男抹殺も含めて同意したのである。
ちなみに、旗男は上条、土御門、一方通行、浜面、半蔵である(上条以外は可愛い女の子が近くにいるだけじゃないか!?)。
本当なら学校中の生徒がいるのだが見つからなかった。
「今から、上条達の陣地に殴り込みた。丘なんてぶっ壊してしまいなさい!!」
「「「「「「「「「「「「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」」」」」」」」」」」」
「「「「「「「「「「「「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」」」」」」」」」」」」
男達の嫉妬は世界を震わせる。
その嫉妬は幻想殺しで打ち消せるのだろうか?
今、男達の嫉妬が震える時、
幻想殺しを殺しにかかる……
その嫉妬は幻想殺しで打ち消せるのだろうか?
今、男達の嫉妬が震える時、
幻想殺しを殺しにかかる……
…………………………
「「「「「何か寒気がする(結構最もです寒い)………」」」」」
寝ている一方通行でさえ起き出すものだった……
カチッ
「何かヤバい予感がするんだけどよォ……」
「俺もだにゃー…」
「俺もだにゃー…」
「俺も殺される気がする……」
「いや、大丈夫だろ………多分」
「いや、大丈夫だろ………多分」
「心配だ…………」
心配なので監視塔に上がった土御門達。
そこで見たものとは。
そこで見たものとは。
「うじゃうじゃいるぜい。」
「なァ。同盟って一つだけだろォ?何で一クラス分くらいそれも男子ばっかりいるンだァ?」
「全然わかんねえよ。」
「なァ。同盟って一つだけだろォ?何で一クラス分くらいそれも男子ばっかりいるンだァ?」
「全然わかんねえよ。」
「あー、察するにだなー。」浜面が言う。
彼が頭いい発言するのは今回が初めてなので一同驚きつつも聞く。
彼が頭いい発言するのは今回が初めてなので一同驚きつつも聞く。
「ルールにこうあるんだ。『降伏した敵は降伏後自軍に組み込む事を許可する。ただしハンター投入前までに限る。』」
「将棋みたいだな。弱い者は強いものにくっつく…忍びの世界と同じさ…」半蔵が言う。
「将棋みたいだな。弱い者は強いものにくっつく…忍びの世界と同じさ…」半蔵が言う。
「にしてもどうすんだ?まんべんなく突っ込んできたら落とし穴で防げるけど一列で突っ込んできたら…」
「あァ。落とし穴は飽和してここまでたどり着いちまう。」
「あァ。落とし穴は飽和してここまでたどり着いちまう。」
「仕方ないぜい、ここは月夜、あいつら凍らせちゃってくれ。」
「了解♪」
「了解♪」
敵がどんどん凍っていく。
敵は全滅すると思われたが。
敵は全滅すると思われたが。
彼らは失念していた。
「凍らせる」事が出来るのは「目視できる」敵に限られる。
吹雪なら直接見えなくても制圧可能だが、凍らせるという手っとり早い方法を選択してしまったことで、彼らは迷彩服を着て岡の裏側を匍匐前進してくる吹寄以下8名の決死隊に気がつかなかった。
吹雪なら直接見えなくても制圧可能だが、凍らせるという手っとり早い方法を選択してしまったことで、彼らは迷彩服を着て岡の裏側を匍匐前進してくる吹寄以下8名の決死隊に気がつかなかった。
この作戦を立案した(させられた)のは情報屋。
おそらく土御門は吹雪と言う自分達の視界も悪化させる方法はとらないと彼は踏んだのだ。恐るべし情報屋。
吹寄は運が良いことに一発で上条達の陣地にたどり着いた。
「貴様等全員動くな!!」
何!?後ろから突如現れた声に戸惑ってる間に白雪、一方通行が襲われ二人はあっさり捕まってしまった。しかも拘束されて手足が使えない。
「貴様等全員降参しろ!!」
人質は卑怯じゃないか!?
人質は卑怯じゃないか!?
と、皆さんは思ってるだろうが忘れてはいけない。この二人が
実質的な超能力者だと言うことに!!
「甘いなァ」
床に転がっている一方通行が首を動かしカチッと、音がする。
「お前等すんげェ甘いなァ」
次の瞬間、八人は二人のレベル5のチカラによって出口に向かって飛んでった……。
そしてどんな風に持ち込んだは知らないがいつの間にか手のなかで持ち遊んでいいる郭がいた。
そしてどんな風に持ち込んだは知らないがいつの間にか手のなかで持ち遊んでいいる郭がいた。
「白雪氏、私にも遊ばせて下さいよ。」
「ごめんごめん、さすがに鎖鎌は危ないと思ってさ……。」
「ごめんごめん、さすがに鎖鎌は危ないと思ってさ……。」
そして上条達は誰もいないか確認して、二つ目の陣地に向かっていった。
「全員撤退したみたいだし取り敢えず見張りでも決めて寝るかにゃー?」
「確かに四日間起きてるのは辛いよねー」
「確かに四日間起きてるのは辛いよねー」
「それなら私がやります。そう言うのは私のシゴト♪」
何か鎖鎌を振り回して遊んでいるのが怖い……
「そんだったら俺も一緒に見張りでもするか」
「は、半蔵様!?そんな事半蔵様にさせることは出来ません!!」
「は、半蔵様!?そんな事半蔵様にさせることは出来ません!!」
何やらあわわわわ!!と慌てている郭に滝壺がそっとアドバイス
「(チャンス…)」
それだけ言うと浜面と一緒に寝てしまった。他の皆さんも次々と眠りに落ちていく。そして郭はなにやら決心したようにして……、
「わ、分かりました!!」
「よし、じゃあ行くか。」
半蔵もどうやって持ち込んだかは知らないが拳銃と弾を確かめると二人は監視台に向かって行った。
「よし、じゃあ行くか。」
半蔵もどうやって持ち込んだかは知らないが拳銃と弾を確かめると二人は監視台に向かって行った。
郭ちゃん、せっかくのチャンスだというのに…
(どうすればいいんですか…教えてください。白雪氏、滝壺氏ー!!)
何もできずに固まっていた…。
「おーい、郭」
「は、はい!!何でしょうか半蔵様?」
「は、はい!!何でしょうか半蔵様?」
「こっちは特に異常なしだがそっちはどうだ?」
「こちらも異常はありません!!」
「こちらも異常はありません!!」
「そうか、ならいい。」
「……………」
「……………」
「……………」
「……………」
「……………」
「「……………………………」」
気まずい、非常に気まずい沈黙。
(あー!!何で半蔵様は無反応なんですか!?熟女ですか!?熟女だけがヒットなんですか!?)
さすがに黄泉川は熟女の分類に入らないと思うのだが…。しかも半蔵とて意識はしている。
(落ち着け、落ち着け俺。郭が露出多いからって興奮するな!!ああ~ダメだ!!下着姿とか思い出してはダメだ~!!俺には黄泉川先生がいるだろとうがッ!!)
実は結構脈ありというのは郭は知らなかった…。
郭と半蔵のいちゃつきなど眼中に無く、吹寄軍団のやられっぷりを冷静に、しかし相手に気取られないように眺めているグループがあった。
「やれやれ。吹寄さんも意外と使えない」
「そうでもないでー。あれでむこうが完全な『待ち』の戦法やって分かっただけでも儲けもんや」
「そうでもないでー。あれでむこうが完全な『待ち』の戦法やって分かっただけでも儲けもんや」
吹寄達の敗北を眺めていたのは第三勢力の呼び声高い青ピ&姫神グループの二大リーダー。
「分かった所でどうしよーもねーのは事実だろ。ったく、落とし穴とかチマチマしたことしやがって」
「あのなーねーちゃん、これはサバイバルなんだから落とし穴だって立派な作戦だよ。真っ正面からってねーちゃんみたいなイノシぶふぉっ!」
「黙れ愚弟。とりあえず殴るだけで勘弁してやるがこれ以上口答えしたら……分かってるよな?」
「あのなーねーちゃん、これはサバイバルなんだから落とし穴だって立派な作戦だよ。真っ正面からってねーちゃんみたいなイノシぶふぉっ!」
「黙れ愚弟。とりあえず殴るだけで勘弁してやるがこれ以上口答えしたら……分かってるよな?」
兄妹げんかをしてるのは同じグループの井ノ原ツインズ(弟は無理矢理組み込まれた)。
その喧嘩に呆れた視線を送るのはこれまた同じグループの茜川。
その喧嘩に呆れた視線を送るのはこれまた同じグループの茜川。
「双子達、そーこまーで。下らないことで疲弊したらこの先やってけないよ。……それとも鼓膜破られたい?」
「「すいませんっしたっ!!」」
「茜川さん。機嫌悪いね。青髪君も機嫌悪いけどどうかした?」
「「すいませんっしたっ!!」」
「茜川さん。機嫌悪いね。青髪君も機嫌悪いけどどうかした?」
青ピ&姫神グループのメンバーはリーダーの二人の他は井ノ原ツインズと茜川だけで、あとのメンバーは吹寄の隊に勝手に付いて行ってしまって居ない。
姫神が茜川の不機嫌が気になってその理由を尋ねたが、代わりに答えたのは同じく不機嫌な青ピだった。
姫神が茜川の不機嫌が気になってその理由を尋ねたが、代わりに答えたのは同じく不機嫌な青ピだった。
「赤音はんの気持ちは痛いほど分かるで、ボク。赤音はんは月夜はんに、ボクはカミやん、つっちー、アクセラはん、浜面はんに裏切られたからな。……親友やのに」
「なるほど。私の場合は吹寄さんに忘れ去られただけだから。それほど気にしてなかった」
「「とにかく裏切り者の親友達に正義の鉄槌を!!」」
「なるほど。私の場合は吹寄さんに忘れ去られただけだから。それほど気にしてなかった」
「「とにかく裏切り者の親友達に正義の鉄槌を!!」」
月夜は土御門という恋人を、当麻、一方通行、浜面は戦力にならないとして、それぞれの親友を見限った(と当事者は思っている)。
実際は単に忘れ去られただけというとても酷い現実があったりするのだが。
その頃、沈黙に耐え切れなくなった郭が監視そっちのけで半蔵に迫っていた。
実際は単に忘れ去られただけというとても酷い現実があったりするのだが。
その頃、沈黙に耐え切れなくなった郭が監視そっちのけで半蔵に迫っていた。
「半蔵様……」
「何だよ……ってよよよよよよよー!?」
「何だよ……ってよよよよよよよー!?」
半蔵は今、慌てている。何故かって?それはさっきまで意識していた女の子が脱ぎ出したらそれはヤバいだろう。
「ふ、服着ろ服をー!!」
「半蔵様は、するのとされるの、どっちがお好みですか……?」
「半蔵様は、するのとされるの、どっちがお好みですか……?」
そう言いつつ……む、胸の谷間がーーーーーーーーーーーーー!?
「止めろ!!止めてくれ!!これじゃあ俺の理性とかその他もろもろヤバいだろうが!!」
「半蔵様になら……何されても良いですよ……?」
「半蔵様になら……何されても良いですよ……?」
「止めろ!!本当の本当に止めてくれ!!」
「半蔵様は………私の事お嫌いですか……?」
「半蔵様は………私の事お嫌いですか……?」
上目遣い&表現してはいけない格好をしている郭。これはヤバいだろうが!!
「私は好きです……半蔵様の事が……好き……」
「俺は……俺は……うわー!!」
「俺は……俺は……うわー!!」
―――理性が抑えられない!!
このまま襲いか
「にゃー!!交代しにきた……ぜい?」
「選手交替だ……よ?」
「選手交替だ……よ?」
非常に気まずくなった……