「了解。座標○○ね。じゃ ブチッ 所でアクセラ君、どっちの弾(どっちも直径3メートル)にする?」
「は?どっちってテメエのクラスター弾に種類もクソもねえだろォ?」
「は?どっちってテメエのクラスター弾に種類もクソもねえだろォ?」
「それがあるんだなー。今試作段階なんだけど。普通私は弾丸作ったらその弾丸からすぐ手を離すでしょ。」
「ン、確かに。」
「でも今私が触っている弾は作った後ずーっと触ってる。何でかわかる?」
「ン、確かに。」
「でも今私が触っている弾は作った後ずーっと触ってる。何でかわかる?」
「…さァな。なんか変なもンでも入ってるのかァ?」
「正解。液体酸素と液体水素・簡易式時限信管が入ってま-す♪」
「なっ!?オイてめえ史上最強の爆弾じゃねェか!!って言うかンなもン入れてたらすグに気化して破裂するだろォ!」
そう。液体酸素、液体水素ともに融点が低くすぐに気化してしまう。
だから氷などの密閉物に入れたら氷のほうが耐えきれずに破裂するはずなのだが。
だから氷などの密閉物に入れたら氷のほうが耐えきれずに破裂するはずなのだが。
「そこは私の能力。ちょっと特殊な氷なんだ。私が触ってる間と手を離してから12秒間は破裂しないの。」
「…ちょっとじゃねェぞオイ。」
「…ちょっとじゃねェぞオイ。」
「で、アクセラ君に質問。元春の言った目標に貴方は何秒で弾丸をぶち込める?」
アクセラは少し考えて
「10秒だな。」
「オッケー、んじゃタイマーを携帯でセットしてと。」(クラスターの中の信管は携帯からの信号でセットできるように半蔵がプログラムしていた。)
「オッケー、んじゃタイマーを携帯でセットしてと。」(クラスターの中の信管は携帯からの信号でセットできるように半蔵がプログラムしていた。)
ここにアクセラが投げるものが決まった。
【水素酸素爆薬使用クラスター弾】である。
その威力は…
「「「おお、神よ…」」」
退避していた偵察隊にこう言わさせるほどのものであった。
退避していた偵察隊にこう言わさせるほどのものであった。
まず10秒後に信管が作動。
少しだけ余裕を持たせて詰め込まれていたため一部気化していた水素と酸素の混ざったものに引火。
少しだけ余裕を持たせて詰め込まれていたため一部気化していた水素と酸素の混ざったものに引火。
その爆発で子弾は破裂し、ほんの一瞬のうちに残っていた液体部分も気化。
そして気化した部分にさらに引火して…。
そして気化した部分にさらに引火して…。
250メートル四方を文字通り、
「焼き払ったにゃー。」
「ってかおい!さすがにこれは死人が出るだろ!」
「焼き払ったにゃー。」
「ってかおい!さすがにこれは死人が出るだろ!」
「大丈夫だにゃー。爆風が凄過ぎて一瞬で火は消えちまうし。酸欠で倒れるか軽いやけどで済むと思うぜい。」
「確かにあまりの爆風で火事も起きてない。」
「確かにあまりの爆風で火事も起きてない。」
「さて、今晩はこれぐらいで良いにゃー。さっさと撤収するぜい。いまにギャラリーが来るからにゃー。と言う訳で5分後にもう一回ここに砲撃だにゃー。」
「…お前って怖えな。マジで。」
「…お前って怖えな。マジで。」
当麻達が帰った後、襲撃された青ピ&姫神グループに奇跡が起こっていた。
「あたた……。な、何やったんや? えらい爆発があった思うたけど無事みたいやな。他に無事な人返事してやー」
「こっちも何とか。所々火傷したけど。動く分には問題無い」
「今のは上条達か……。ふざけた攻撃しやがって! 赤音とおまけで愚弟。無事か? ……どうした? 赤音」
「真夜君が、真夜君が……」
「こっちも何とか。所々火傷したけど。動く分には問題無い」
「今のは上条達か……。ふざけた攻撃しやがって! 赤音とおまけで愚弟。無事か? ……どうした? 赤音」
「真夜君が、真夜君が……」
【水素酸素爆薬使用クラスター弾】によって青ピ&姫神グループは戦闘不能で脱落してるはずだったが軽傷程度で無事だった、一人を除いて。
真夜が砲撃をいち早く察知し、縛られていた縄を『肉体強化』で引きちぎり、身を挺して他のメンバーを守ったのだ。
あれだけ虐げられても真昼は大切な姉、茜川は大切な想い人になりつつあったので、この二人とおまけの青ピと姫神を守った真夜の顔に悔いは無かった。
真夜が砲撃をいち早く察知し、縛られていた縄を『肉体強化』で引きちぎり、身を挺して他のメンバーを守ったのだ。
あれだけ虐げられても真昼は大切な姉、茜川は大切な想い人になりつつあったので、この二人とおまけの青ピと姫神を守った真夜の顔に悔いは無かった。
「へ、へへっ、ね、ねーちゃん、あ、赤音さん、あと青ピと、ひ、姫神さん、ぶ、無事だった、よう、だね……ガハッ」
「ぐて……真夜ーーーーっ! ねーちゃんが悪かった! もっと真夜のこと大事にするから! だから死ぬんじゃねーっ!」
「そうだよ真夜君! 死ぬなんて許さないから! どうして私のこと急に名前で呼んだこととか、君の気持ちとか、知りたいことは山ほどあるんだから!」
「ぐて……真夜ーーーーっ! ねーちゃんが悪かった! もっと真夜のこと大事にするから! だから死ぬんじゃねーっ!」
「そうだよ真夜君! 死ぬなんて許さないから! どうして私のこと急に名前で呼んだこととか、君の気持ちとか、知りたいことは山ほどあるんだから!」
前のめりで倒れた傷だらけの真夜を虐待しまくっていた真昼と茜川、彼の決死の行動に心打たれてしまうことに。
それを見ていた青ピと姫神は疎外感で一杯ながらも、倒れた真夜を担いでこの場を離れることを真昼と茜川に促す。
それを見ていた青ピと姫神は疎外感で一杯ながらも、倒れた真夜を担いでこの場を離れることを真昼と茜川に促す。
「ほら二人とも呆けとらんでここ離れるで。つっちーのことやから、もう一発来るかもしれんからな」
「けどよ! 俺の弟がやられたんだぞ! 仇を取って天国のあいつの手向けにしねーなんてそんなヘタレな真似できっかよ!」
「落ち着いて。真夜君はかすかだけど。息をしてる。彼の能力なら明日の昼には回復してる」
「……良かった、ホントに良かったぁ」
「けどよ! 俺の弟がやられたんだぞ! 仇を取って天国のあいつの手向けにしねーなんてそんなヘタレな真似できっかよ!」
「落ち着いて。真夜君はかすかだけど。息をしてる。彼の能力なら明日の昼には回復してる」
「……良かった、ホントに良かったぁ」
ここで説明が必要なので説明に入るが、真夜の能力の『肉体強化』は体の耐久力を上げる、筋力を強化する以外にも自然治癒力を上げることが出来る。
土御門の『肉体再生(オートリバース)』も能力的には上なのだが、真夜の『肉体強化』はどれか一つしか行えないという不便さを兼ね備えている。
全ての強化を一度に行えればレベル4にまで到達できるのだが、真夜の『肉体強化』こと『瞬間超人(リーンフォースセレクション)』ではレベル2~3くらいなのだ。
話を戻って青ピ&姫神グループは速やかに自分達の陣地から離脱、五分後に元いた場所から爆音が聞こえてきたのを受けて二人の女性が覚醒する。
土御門の『肉体再生(オートリバース)』も能力的には上なのだが、真夜の『肉体強化』はどれか一つしか行えないという不便さを兼ね備えている。
全ての強化を一度に行えればレベル4にまで到達できるのだが、真夜の『肉体強化』こと『瞬間超人(リーンフォースセレクション)』ではレベル2~3くらいなのだ。
話を戻って青ピ&姫神グループは速やかに自分達の陣地から離脱、五分後に元いた場所から爆音が聞こえてきたのを受けて二人の女性が覚醒する。
「おのれ土御門! 俺の真夜を人の許可無くいじめやがって! 妹萌えのバカに姉の偉大さを骨の髄まで叩き込んでやる!」
「月夜ちゃん、いいえ白雪月夜。真夜君にここまでするあなたを合宿中は親友とは思わない」
「「首を洗って待っていろ!!!」」
(*1)
「月夜ちゃん、いいえ白雪月夜。真夜君にここまでするあなたを合宿中は親友とは思わない」
「「首を洗って待っていろ!!!」」
(*1)
体を犠牲にして二人の女性にフラグを立てた(一人は双子で実の姉)真夜の犠牲は、真昼と茜川の怒りに火を点けることに。
その様子を見守っていた青ピと姫神もまた、二人に触発されたのか打倒当麻&土御門グループを心に誓うのだった。
その様子を見守っていた青ピと姫神もまた、二人に触発されたのか打倒当麻&土御門グループを心に誓うのだった。
「な、何が起こったじゃん??」
最初の爆発で飛び起きた教師たちは5分後の爆発を見て肝をつぶした。
最初の爆発で飛び起きた教師たちは5分後の爆発を見て肝をつぶした。
「爆発ね。それも相当の。」冷静に分析する芳川。
「とりあえず、調査と脱落者の回収が必要だな。あれだけの爆発をくらって脱落者0なわけがない。」木山も冷静である。
「あ、あのあたりは姫神さんたちの所なのですよーっ!」半泣きの小萌。
「とりあえず、調査と脱落者の回収が必要だな。あれだけの爆発をくらって脱落者0なわけがない。」木山も冷静である。
「あ、あのあたりは姫神さんたちの所なのですよーっ!」半泣きの小萌。
翌朝までかかって判明するのだが、脱落者は21名に上っていた。
うち20人がギャラリーであり、残る1人は2発目を喰らって再起不能と判定された井ノ原弟であった。本人は「昼まで待ってくれ!」と言ってたらしいが災誤にたてついて無事なのはアクセラと上条だけなのである。(泣かせた事すらあるのだが…。)
うち20人がギャラリーであり、残る1人は2発目を喰らって再起不能と判定された井ノ原弟であった。本人は「昼まで待ってくれ!」と言ってたらしいが災誤にたてついて無事なのはアクセラと上条だけなのである。(泣かせた事すらあるのだが…。)
3日目朝
「昨日はよく眠れたにゃー。見張りご苦労ぜよ半蔵。」
「良いってことよ。それにしても夜は気付かなかったが見ろよ、昨日ぶち込んだ地点。」
「良いってことよ。それにしても夜は気付かなかったが見ろよ、昨日ぶち込んだ地点。」
彼らの地下陣地は丘の掘られたもので半蔵たちのいる監視台は丘の頂上付近にあって平たい島を遠くまでよく見通せる。
そして半蔵に指さした地点は…。
「黒ずんでるなァおィ…。」起きて来たアクセラが言う。
「7時、つまりあと20分後の放送で昨晩の脱落者、つまりうちらの戦果が判明するぜい。」
「7時、つまりあと20分後の放送で昨晩の脱落者、つまりうちらの戦果が判明するぜい。」
「無事だといいな赤音ちゃん…。」
「大丈夫だぜい月夜。あれには鉄釘とか尖ったものは入ってないから刺さったりせず吹っ飛ばされるだけだにゃー。」
「…そう、…だといいけど。」
「大丈夫だぜい月夜。あれには鉄釘とか尖ったものは入ってないから刺さったりせず吹っ飛ばされるだけだにゃー。」
「…そう、…だといいけど。」
「大丈夫だよ白雪。毎年派手にやってるけど死者は出てないみたいだし。」
上条が言う。
だが、
だが、
浜面が考えずにこんな事を。
「でも水素と酸素を混ぜた爆弾使ったのは俺らが初めてだろ?」
「でも水素と酸素を混ぜた爆弾使ったのは俺らが初めてだろ?」
直後。
バニー好き男は8人からの強烈なアッパーを喰らって宙を舞った。
その後の全島一斉放送で死者がいないと確認されるまで白雪は結構落ち込んでいたりする。
…だが女は強い生き物で、其の夜も派手にアレをぶち込むのだが…。
…だが女は強い生き物で、其の夜も派手にアレをぶち込むのだが…。
「すごすぎじゃん被害が。」
「大体夜の攻撃は相撃ちになったり同仕撃ちをするものだが…。」
「大体夜の攻撃は相撃ちになったり同仕撃ちをするものだが…。」
「今回は見事な射撃だったようだな。射点も発射した人間も不明。ただ撃ち込まれた所だけが分かっている。」
「何が爆発したんだ結局?と言うより砲撃である証拠は?姫神たちが誤って自分たちのを爆発させたのでは?」
「何が爆発したんだ結局?と言うより砲撃である証拠は?姫神たちが誤って自分たちのを爆発させたのでは?」
「被害の状況からして爆発物は空から降ってきたらしい。更に同一地点で同規模の爆発が2回、これは事故ではなく射撃を受けたと考えるのが自然だろう。」
「さらに爆発物の残骸がほとんど残っていない。その他採取サンプルからして水素と酸素の混合気体が爆発したのだろう。そんな爆発物、姫神たちが持っているわけがない。」
「さらに爆発物の残骸がほとんど残っていない。その他採取サンプルからして水素と酸素の混合気体が爆発したのだろう。そんな爆発物、姫神たちが持っているわけがない。」
「では、誰が?あんな真夜中に正確な射撃をしたのですかー?」
「おそらく何名かが偵察に出て狙撃場所を報告したのだろう。正確な射撃を行えるのは一方通行のベクトル操作だけだから彼だろうな」
「なるほど、アクセラちゃんのベクトル操作ならそれ位はた易いですねー」
「なるほど、アクセラちゃんのベクトル操作ならそれ位はた易いですねー」
木山の推理に小萌だけでなく他の教師陣も納得していた。
それを受けて、しばらくは大きな動きも無いだろうと思い、教師陣は核シェルターに戻って朝食を食べ始める。
そんな中、黄泉川が独身女性らしからぬ心配事を口にする。
それを受けて、しばらくは大きな動きも無いだろうと思い、教師陣は核シェルターに戻って朝食を食べ始める。
そんな中、黄泉川が独身女性らしからぬ心配事を口にする。
「そーいやぁ打ち止めのやつ、ちゃんとご飯食べてるのか心配になってきたじゃん」
「黄泉川先生、すっかりあの子のお母さんになっちゃってますねー」
「そ、そんなんじゃないですよ。ただ、私はあの子とおまけで一方通行の保護者として当然の心配をしただけじゃんよ」
「黄泉川先生、すっかりあの子のお母さんになっちゃってますねー」
「そ、そんなんじゃないですよ。ただ、私はあの子とおまけで一方通行の保護者として当然の心配をしただけじゃんよ」
慌てる黄泉川を横でクスクス笑っているのは芳川で、彼女の笑いにムッと来た黄泉川が芳川に詰め寄る。
しかし芳川の次の一言は黄泉川を安心させると同時に当麻&土御門グループにちょっとしたピンチをもたらすものだった。
しかし芳川の次の一言は黄泉川を安心させると同時に当麻&土御門グループにちょっとしたピンチをもたらすものだった。
「打ち止めのことなら心配無用よ。あの子には昨日ここを出る時にちょっとしたことを吹き込んでおいたから」
「吹き込んだって何をじゃん?」
「打ち止めに『あなたはあっちのゲストでVIPなんだから気兼ねなく、好きなように食べ物食べても大丈夫よ♪』って」
「吹き込んだって何をじゃん?」
「打ち止めに『あなたはあっちのゲストでVIPなんだから気兼ねなく、好きなように食べ物食べても大丈夫よ♪』って」
そして芳川の言いつけをちゃんと守った(?)打ち止めのおかげで、当麻&土御門グループの陣地から当麻、土御門、一方通行、浜面、半蔵の叫び声が響き渡ることに。