とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫

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匿名ユーザー

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「あー!!追え、追えー!!捕まえろ!!いや、殺せ!!」

やっと本来の目的を思い出した常盤台上琴反対派の生徒達は直ぐ様追い掛ける。

「だー!!何で思い出すんだコンチクショー!!殺るならさっさとかかって来いやゴルァー!!」

常盤台上琴反対派の生徒達は攻撃するが直ぐ様かき消される。

(んじゃこれを使うか)

心理掌握は常盤台上琴反対派の生徒達に暗示をかけた。


『何がなんでも殺せ』と、

上条は常盤台上琴反対派の生徒達の動きが変わったのに気づいた。
何だか獣を狩る漁師の様な目だった。

(まさか、そこまでして俺をどーこーしたいのかよ!!)

しかも、さっきと威力もはね上がってきている。
そのたびに肩やら足やらから苦い音がした。

「お前!!何で後輩をここまで使ってるんだ!?このままじゃ体がヤバイぞ!?」
「何でって言われてもねえ?レベル5がただの虫けらと付き合ってるなんて……レベル5の看板を汚してるだけでしょ?私まで軽い女だと思われるのが嫌なのよね~。」

彼女がそこまでするのは、ただそれだけだった。


「……っざけんな」
「はぁ?」
「ふざけんなって言ったんだよこのクソガキ! レベル5がそんなに偉いのか! この子たちを弄ぶ権利がてめえにあんのか! この子達はてめえの玩具じゃねえんだぞ!」

 心理掌握は当麻の『幻想殺し』の影響で彼の心は読めなかったが向けてる感情は理解出来た、あるのは純然たる他人の為の怒り。
 しかし心理掌握は能力のせいか、当麻の感情が理解出来ない人種になっていたのでその怒りを鼻で笑う。

「フフッ。何て青臭くて頭の悪い方なのでしょう。この子達を弄ぶ権利? この子達を玩具にするな? 分かっていませんのね。レベル5とはそれらを許容される存在。ゆえにその子達も本望なのですよ」
「俺の知ってるレベル5はてめえと違っていい奴ばっかりだったな。アクセラ、削板、そして美琴。てめえのような奴があいつらと一緒ってのは許せねぇな。俺がそのてめえの捻じ曲がった幻想、ぶっ殺して叩き直してやるぜ!」
「……出来もしないことを吠えるのはみじめでみっともなくて、そして愚劣です。あなた達、この男を血祭りに……なっ!」

 怒れる当麻を引き戻し、心理掌握を驚かせた光景、それは心理掌握に操られた上琴反対派生徒達が一人残らず気絶している異様な光景だった。

「君が手を下す必要は無いよ、上条当麻。ここからはネセサリウスの領分だ。君の右手はこんな幼稚な子供に対して向けるべきじゃあない」
「ステイルの言う通りです。ああ、更に催眠でこの子達を動かそうとしても無駄です。意識を完全に刈り取りましたし、動けたとしても体を麻痺させてますから」
「この子達に手荒な真似をするつもりは無かったのだがな。事が事だ、緊急措置を取らせてもらった」
「ま、魔術師!」

 心理掌握が『魔術師』というフレーズを口にしたことに驚いた当麻達だったが、駆けつけたステイル、神裂、闇咲は平然としていた。
 ちなみに半蔵と郭は3人に頼まれて、中に居る人間の足止めを任されてしまう。
 ステイル達がやって来た理由、それは実に魔術師らしいものだった。

「やっぱり貴女は私達の心を読んでいたのですね。でなければ私達から逃亡した際の怯えようは説明が付きません」
「さて、君は魔術の存在を知ってしまったわけだけど、もちろん無事に帰れるとは思ってないよね?」
「思ってますが? 私の能力ならあなた達をまとめて洗脳なんて……っ!!」

 魔術の存在をこのような相手に知られるのは自分達も相手もまずい、つまりお互いの為に魔術の秘匿を行うのだ。
 しかし心理掌握もレベル5の第五位、すんなりとステイル達の言葉を受け入れるわけが無い、いつも通りならばの話だが。
 それをさせたのは『透魔の弦』で姿を消し、心理掌握の延髄に梓弓を押し当てた闇咲だった。

「君が彼らを洗脳すれば私は『衝打の弦』で首をへし折らせてもらう。もっとも、君よりも私の『衝打の弦』や神裂の『七閃』の方が速いだろうがな」
「私は人を殺すような真似はしません。ですが、貴女がこれ以上、人の尊厳を弄ぶのなら死なない程度に斬り刻ませてもらいます」
「僕は優しいから殺すとか壊すとか、そんなことはしないから安心していい。ただ、この炎剣で君の顔を人前で見せられないように焼かせてもらうだけだから。痛みは後で取り除いてあげるから心配はいらないよ」

 魔術師三人のえげつない脅しに彼らを知ってる当麻、心を読んで彼らをそれなりに理解してしまった心理掌握、二人揃ってゾッとした。
 しかし心理掌握は彼らの心を覗いた際に見つけたあるものの存在を思い出し、脅しにかかる、それがいかに愚かなこととは知らずに。

「……あなた達、自分よりも大切な人がいるのでしょう? その方達を壊すなんて造作も無いんですのよ? それでもまだ私を脅すつもりですか?」
「そうか、君は知ってしまったんだね。でも僕らの大切な人に手を出したらどうなるのかまでは読んでいなかったようだ。さあ、読んでごらん、僕たちの今の心理状態ってやつを」

 ステイルに促されるまま、心理掌握は彼らの現在の心を読んだことを死ぬほど、いや死んだ方がマシと思えるほどに後悔した。
 脳裏に入ってきたのは口に出すのもおぞましいほどの仕打ちばかりで心理掌握はガタガタ震え出し、涙を浮かべていた(特にステイルで)。
 心理掌握は恐怖に震えながら、魔術の存在だけは決して口にはすまいと決意し、大慌てでその場から逃げて行った。


「……えっと、見せ場とか一切合財持っていかれ、しかも胸の中で燻ってる怒りを上条さんはどうやって発散させればいいのでせうか?」
「見せ場なら残してあるじゃないか。さあ、君の右手で彼女達にかけられた洗脳を一人残らずぶち殺すんだ」
「てめぇステイル! 人の決め台詞を勝手に使ってんじゃねぇ! あ、でも麻痺はどうすんだ? 俺の右手じゃあ麻痺とかは解除できないぞ」
「心配無用です。その麻痺も魔術によるものですからあなたの右手で解除されます。良かったですね上条当麻。さらに遣り甲斐が出て」

 付き合いの長い二人にこき使われることにムッとしつつも、当麻は『幻想殺し』で洗脳と麻痺の解除に精を出す。
 そして全員の洗脳と麻痺の解除を終えた当麻は心理掌握に対する三人のやり過ぎとも言える脅しに文句を言う。

「……それにしてもお前らさ、ちょっとやり過ぎだろ。いくらあいつが気に喰わないからってあんなになるまで追い詰めるってのは……」
「まあ、確かに少し過剰だったかもしれないね。でも僕らはこれでも被害を最小限に食い止めたつもりだよ」
「あれでかよ! ていうかそれ以上のことを…………やる奴らがここには一杯居たな」

 ステイルの発言にツッコミを入れた当麻だが、彼ら以上に危険な存在がここにいたことを思い出す。

「土御門、アクセラ、建宮、シェリー……。あいつらだったらさっきのが可愛いくらいのことやりそうだもんな、笑いながら」
「そうゆうことです。私達は彼女の身の安全を考えてあのような行動に出たのです。それだけは察して下さい」

 当麻が危険人物としてあげた仲間達の中に美琴と初春の名前が無かったのには理由があった。
 彼が名前を挙げた4人は洒落にならないレベルの危険性を持っていて、心理掌握が壊れかねないことを平気でやりそうな面子なのだ。
 本当なら初春の名前もコッソリ付け加えようかと思ったが、神裂に冗談抜きで唯閃される予感がしたのであえて省いた(美琴は自分の可愛い恋人という理由で削除)。

「では私は気絶しているこの子達を第二学区の外へと運んでくるとしよう。ステイル、悪いが手伝ってくれるか?」
「分かった。じゃあ僕らはこっちを片付けてから戻るとするよ。上条当麻、早く戻ってみんなを安心させるといい」

 こうして当麻は神裂と一緒にジャッジメント訓練所へと戻って行った。
 一方、逃げ出した心理掌握は心の中で悪態を付きながら寮への道を歩いていた。

(許さない! 絶対に許さない! あの生意気で無価値なレベル0! 今度こそ私の前に跪かせてやる!)
(あの魔術師どもが居ない所で今度こそ! 今度こそ私の偉大さを思い知らせてあげるわ!!)

 子供じみたプライドを持った学園都市第五位、彼女の辞書には『懲りる』とか『改心』の文字は入っていないようだ。



 その頃、第一七七支部では最近の固法の悩みの種こと絹旗が、ジャッジメントの腕章を付けてリラックスしていた。
 どうやら今回も押しかけジャッジメントをやるらしく、本人もノリノリな所へ騒動から一先ず先に抜け出していた黒子がやって来た。


「あれ白井さん、パトロールは超終わりましたの?」
「それどころじゃありませんでしたの。さっきまで、私の学校の生徒達に捕まるし、第二学区に連れて行かれたりして大変でしたの。」
「超何をしたのですか!?」

絹旗は黒子が何かしたのかと思った。

「いえ私が目的ではなく、上条さんとお姉様に目的があって、その人質にされていましたの。」
「でもなんで白井さんが超捕まらなきゃいけないんですか?ひょっとしたら超助けに来ないかもしれませんのに。」

「それは、あの二人の性格からにしてないでしょう。あの二人は誰かが助けを求めていたら助けにいくでしょうし、自分のせいで捕まっているのならなおさらです。」
「で、超当麻お兄ちゃんと超美琴お姉ちゃんに助けてもらったのですか?」

「いえ、助けてもらったのは他の人なんですけど、なんでAIMジャマーが効かなかったのでしょうか?」
「え!!能力者なのにAIMジャマーが超効かなかったのですか!?」
「そうなんですの。一体どうやったらAIMジャマーが効かないで済むんでしょうか?」

「「う~ん…」」

絹旗と黒子はどうしてAIMジャマーが効かなかったのか気になっていた。
そんなこと話していたら、固法が帰ってきた。


「あら、どうしたの二人とも。そんなに考えて。」
固法は、来てそうそう二人が考え事をしていてちょっとビックリしていた。

「固法先輩、ちょっと聞きたいことがありますんですけど。」
「どうしたの?」

「能力者でAIMジャマーが効かない能力者って居ますの?」
「そんな人聞いたこと無いけど。」

固法はAIMジャマーが効かない能力者なんている訳が無いと否定した。

「そうですよね。なら、あの人たちは能力者じゃないのでしょうか?」
「ねぇ、一体何があったのかまだ分からないんだけど。」

黒子は固法にパトロール中に何があったのか話した

「そう言うことだったの。ま、それは仕事が終わらせてから考えましょ。

という事で、三人はジャッチメントの仕事をするのだった。

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