とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫

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匿名ユーザー

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一方こちらは『喰わせ殺し』の地下にある多目的ホール、エリハル弐号機のインパクトで巻き起こった叫び声も小康状態に。
 しかし次の驚き、エリハル弐号機が浜面の肩を砕き、滝壺がシェリーをぶん殴るシーンへと突入する。


「チッ、思い出したくないもん見ちまったね……」
「しょうがないですよ、恋する者は強いんですから。」
「飾利がそう言うなら~」
「さりげなく飾利に触らないでください。」

今更だとは思うが実はこの二人、同性愛者である。
神裂はその昔、インデックスにゾッコンだったが皆さんのご存知の通り色々あって諦めることに、
だが、それと同時に異性であこがれる存在ができた。羞恥プレイやその他モロモロ頑張ったのだが、恋人がいることを知り諦めるしかなかった。
そしてそんなところに自分の年齢をズバッとあてる初春にあってしまいそっちにゾッコンに…
シェリーも似たようなものである。

「うわー怖いよー!!ってミサカは、ミサカはー!!」
「はいはい、怖くありませんよ」

ヴィリアン王女は怖がる打ち止めを見て母性が疼いたのだろう。
すっかりお姉ちゃん気取りである。
打ち止めが羨ましい……そんな事を思う正真正銘のロリコン、ウィリアムがそこにいたのだった……。



 エリハル弐号機VS当麻達の最終決戦に入り、観客達も色々と盛り上がっていた。

「浜面が肩を超砕かれて滝壺さんが超殴る! そしてあの土御門モドキとお兄ちゃん達の超総力戦! 燃える、超燃えます!」
「いっけー当麻兄さーんっ! そこだっ! 一気に倒しちゃえーーーっ!!」

 佐天と絹旗は最初と同じで純粋にこの映像を楽しんでいた。

(人間らしい思考で行動すうだけでなく、人語を解するとは魔術というのは本当に奥深いものだな)

 木山は科学者として、知的好奇心の塊としてエリハル弐号機の性能に惹かれていた。

「オラ行けよ! よし今だ! あーっもうじれってーなー! 一気にぶっ倒しちまえよ!」
「あーあー、もう真昼ちゃんったらしょうがないなー。……おまけに真夜君は私の胸が背中に思いっきり当たってるのにも気付いてないし」
(凄いな、みんな。俺もいつかあれくらい強くなりたいなぁ)

 形は違えど、映画に夢中になってしまった井ノ原ツインズを赤音は微笑ましく思っていた。
 ただ、真夜が自分の胸に全く無反応(サイズは87のD)なことは少し残念に思っていたりする。

「なんか、本当に凄いですわね、どちらも……」
「せやな。こんな人らがボクらの友達やなんてちょっと信じられへん気分やわ」

 エリハル弐号機が現れてからようやく映像に見入り始めた青黒は、目の前の光景に驚きを隠せない。

「俺らはこの辺りから生で見てたけど浜面の奴、あんなの喰らって肩砕けたのか……。それでも最後まで意識失わずにいたってのは驚きだぜ」
「そうですね。浜面氏があそこまで凄い人物になっていたとは思いもよりませんでした。私、今度から浜面氏をちょっと尊敬しようと思いました」

 半郭は自分達がよく知ってる浜面の奮闘ぶりに驚きと敬意を抱くことに。

「ううっ、み、みんな、ここまで、立派に、ひぐっ、な、なっちゃって、せ、先生は、えぐっ、う、うれしいです~~~~」
「ほ、ほら先生、泣かないで下さい。僕のハンカチを貸しますからとりあえずそれで拭いて下さい」

 当麻達の頑張りに感極まった小萌が号泣したのを見て、ステイルはさり気なくハンカチを差し出す。
 その後で鼻を思いっきりかみ、大量の涙を拭ったハンカチを見て、最初はすぐに返してもらおうかと思ったが、洗ってもらおうか真剣に悩むことに。

「「素敵ですわーーーーーーっ! 月夜お姉さまーーーーーーーーっ!!」」

 泡浮と湾内、華麗に空を駆け、美しく戦う(あくまで彼女達の感覚で)月夜に乙女のあこがれを抱くことになる。

(あの殿方、あれだけ女性達にイチャイチャされながらも無反応で真剣に映像を観ているなんて……。すごい忍耐力ですわ。わたくし、あの方を誤解してましたわね。あとで謝罪をせねばなりませんわ)

 映像と真夜、交互に見比べている婚后はこの罰ゲーム上映会後のことで頭が一杯に。

(それにしても普段仲は良くても戦闘のコンビネーションは別物。それをあそこまで連携が取れるとは侮れないのよな。我ら天草式学園都市支部も負けてはおれんのよ!)

 建宮は土御門を司令塔としたコンビネーションの良さに対抗心が芽生え、珍しく真面目に自分達の連携の組み立ても考える決意をする。
 そして4時間が経過し、ここに罰ゲーム上映会は無事に幕を下ろすのだった。


 上映が終了したと同時に打ち止めを迎えに来た一方通行、最後まで上映会には参加せず、お腹一杯になったので地下へ降りてきたインデックスが現れた。
 一方通行はヴィリアンに抱かれながら、泣き疲れたせいもあって眠っている打ち止めの事情をヴィリアンに尋ねることに。


「アーそうゆう事ですかァ……ンじゃ、あの情けない大人も持っていかないと行けねェのかァ……ハァ」
「ウィリアム、あの二人を運んであげて下さい。私はこの子を運びますので」
「ウム、分かったのである。」

一方通行は打ち止めは自分が運ぶと言ったが、杖つきの人間に運ばせるのは危ない、
それとヴィリアンが呟いた「不敬罪」と言う言葉で家までの道案内をする事に、



その頃、特訓している月夜とは言うと、

「あー!!何で美琴ちゃんみたいにうまくいかないの!!」
「それはだにゃー、超電磁砲の場合は強力な磁力によって弾き出される為に体重とか関係ないんだぜい。
まあイメージ的には、一方通行の反射を思い浮かべるといいぜい」

「ううっ、全然私には出来ない話だ……。技のヒントにすらならない……」
「それじゃあ二つの技を一気に使うって言うのはどうかにゃー?」

「それどう言うこと?」
「例えばだにゃー、月夜が一直線に高速で飛ぶ、ほんでもって同じ速さで『氷結光線』を打ち出せれば、
月夜は空中に止まってるだけでふっ飛ばさずにすむにゃー!!」

「それ最初に言ってよ!!」「今思い付いたんだからしょうがないにゃー」
「しょうがない、それでやってみるか!!」


と言うと、白雪は氷の翼を出し高速で飛び、その速さのまま『氷結光線』を放った。
「とりゃ!!」

すると、白雪は『氷結光線』を放ったが、自分が吹っ飛ばずにすんだ。

「元春、吹っ飛ばされなかったよ!」
「月夜、やっと吹っ飛ばされずにすんだにゃ。」

「そうだね。でも、これってなかなか同じ速さを出すのって大変だよ。」
「でも、それはコツを掴まむしかないにゃ。」
「そうだね。じゃあ頑張ってみるよ。」

この後、白雪は『氷結光線』の速さと同じ速さを出すために何度が『氷結光線』を放っていた。



その頃、上琴は家具を選んでいるときにある人物と会ってしまった。


「珍しいじゃない、こんな所で会うなんて」
「大晦日以来だな、二人とも。エツァリが時々迷惑をかけているようで申し訳ない」

 そこに居たのは結標とショチトルという珍しい組み合わせだった。

「二人こそ何でここにいるんだよ? まさか結標、小萌先生の所から出てくのか?」
「何でそうなるのよ。私はショチトルに頼まれて海原……エツァリの方ね。あいつと暮らす部屋に置く家具を見てくれって頼まれたのよ」
「ホントに! ようやくあいつも諦めてあなたと一緒になるって決めたのね! おめでとう! 私、心から祝福するわ」
「残念だがそうではない。あのバカを大人しくさせるには強引な手を使うのも已む無しと判断したんだ。徐々に追い込んでいかないとあいつは止まらんからな。では失礼する」

 そう言うショチトルの顔はかなり本気で、これには上琴もちょっとだけ海原に同情した。
 結標も上琴に別れを告げてショチトルを追いかけていくのを見送った後で上琴は買い物を再開させる。

「よし、これで買い物は終わりだな。あ、そういえば後で飾利とヴィリアン王女が来るんだったっけ」
「すっかり忘れてたわ……って飾利からメール?」

 美琴が初春から貰ったメールは以下のようなものだった。

【今日は私もヴィリアンさんも行けそうにありません。後日、日を改めて伺うことにします。今日は二人っきりの時間を楽しんでください】

 気付けば時刻は夕方で、ヴィリアンは一方通行達と行動を共にすることになったので今日は無理だと判断した初春のメールだった。

「何か飾利もヴィリアン王女も来られなくなったって。それでさ、新居引越し一日目は二人っきりで楽しんでくれって書いてあった」
「それは助かるなー。引越し初日は二人っきりでのんびりしたいなーって思ってたし。あの二人はともかく、他の連中がなぁ……」
「……言わないで当麻。飾利とヴィリアン王女は来なくても黒子達が来そうな予感がするから」

 上琴は嫌な予感を忘れるように、上琴新居二号へと帰るのだった。



 一方こちらは『喰わせ殺し』、すでに初春達は全員会計を済ませて各々の家へと帰って行った。
 泡浮と湾内に先に帰ってもらうように促すと、婚后は悔しそうな顔をしながらも真夜に助けてもらったお礼を素直に言う。

「さっきはわたくしも大人げなかったですわ。あの時助けてくれたこと、本当に感謝してますわ。どうもありがとうございました」
「いいって別に」
「それではこの婚后光子の気が済みませんの! この借りはいつか必ず返しますので覚悟してくださいまし!」

 最後ま婚后節を発揮する目の前の女子中学生に苦笑しながらも真夜は婚后の言葉を受け入れた。
 去り際に婚后が真夜にとってちょっとだけ迷惑な言葉を残すことに。

「あなた確か真夜さんと呼ばれてましたわね。わたくし、あなたをこの婚后光子の新しいライバルとして認めて差し上げます! 光栄でしょう?」
「え?」
「いつか戦うことがあるならその時は覚悟するのですね。それまであなたの恋人、大切にするのですよ。わたくしもあなたより遥かに素晴らしい殿方を見つけますから! ではごきげんよう」

 婚后に勝手にライバル宣言された真夜は訳も分からず立ち尽くしていた。
 そこへ彼を待っていた真昼が駆けつけ、話の内容が気になったのか婚后の『感情のベクトル』を視認することに。

「なんだ、ただの友達ってだけか。てっきり俺は真夜が上条みたいに妙なフラグを立てたって思ったけど安心したぜ」
「友達? 勝手にライバルにされて宣戦布告されて? 何か最近の中学生って難しいなぁ……」
「人の考えは十人十色、価値観も違って当たり前。いいんじゃない? 私達みたいな関係もあれば、あの子みたいな考えもあるってことで」

 真昼より少し遅れてやってきた赤音の言葉を聞いて、真夜は頷くと二人と一緒に帰って行った。


「黒子はん、寮まで送ってくで」
「ありがとうございます○○様。きっとお姉様もわたくしの帰りを待っていることでしょうから急ぎましょう」

 黒子は知らない、美琴が上琴新居二号に引越しを済ませていたことに。
 そして青ピに送られて、自分達の部屋に帰った黒子が寮中に響き渡るような大声で絶叫する。

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