とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫

13-12

最終更新:

匿名ユーザー

- view
だれでも歓迎! 編集
 上琴は主犯と思ってる一方通行、彼の恋人の打ち止めと話をする為にグループ分けを提案すると、近くの席へと移動した。

「つまりなんだ、ストーキングはお前の独断じゃなくてみんなで決めた。そう言いたいのか? アクセラ」
「だから何度もそう言ってンだろうがァ! 打ち止めだってちゃんと証言してンだろ!」
「そんなの分かんないじゃない。あんたが脅してそう言わせたって可能性の方が高いんだし。ねー、打ち止め♪」
「今回はあなたの普段の素行のせいだからこれ以上はフォロー出来ないってミサカはミサカは諦めるしかないって思ったり」

 料理が運ばれて食べ終わる間、一方通行は当麻に右手で能力使用不可状態のまま、何度も先程の行動について聞かれていた。
 なお、当麻は手がふさがってるので美琴に食べさせてもらっている。

「けどま、これで許してやるか。そもそも五和が一緒の時点で独断じゃないって分かったんだし」
「だったら早くそれを言いやがれェ! つーかてめェら、引越ししねェで何やってやがったンだァ!」

 一方通行の言葉で彼らが自分達を尾行していた理由を察した上琴は、ここに来た経緯を説明した。

「青髪の普段の行動を他者の視点でねェ……。それで良くあの寮監とかいう女があいつのこと認めたな」
「そこはほら、黒子と同じ人種だからってことで納得したのよ。……変態は変態に惹かれる、とか?」
「おお、ママが友達がいが無いことを言ってることにミサカはミサカは戦慄してみたり……」

 すっかり落ち着いた上琴、一打のテーブルではまったりとしたティータイムが展開中である。
 そこで当麻は一打に今後の予定を尋ねると新居二号への招待を提案する。

「招待っていっても引越しの途中だから手伝ってもらうことになるけどさ。良かったらどうだ? 二人とも」
「ミサカはもちろん大賛成ってミサカはミサカはパパとママのラブラブっぷりに混ざる決意をしてみる!」
「ま、打ち止めがこう言ってンだ。俺も構わねェぜ」
「じゃあ決まりね。もう少しここでゆっくりしてから皆で向かいましょ♪」

 しかし上琴は知らない、絹旗が大張り切りで引越しをしたお陰でやることが殆ど無くなっていることに。



 こちらは土白、浜滝、青ピ、泡浮、湾内のテーブル。
 本当ならここからさらに人数を分けようとしたのだが、とある二人がそれを認めずこの店で一番広い席に座ることに。

「それにしてもさすがは月夜お姉さまの殿方! お見事でしたわ」
「いやいやそれほどでもあるぜよ♪ 俺は天邪鬼(ウソつき)だからにゃー、相手が嘘を吐いてることくらいはお見通しぜよ」
「月夜お姉さま、月夜お姉さまの殿方をただ殿方と呼ぶのは少々失礼かと思いますので、何とお呼びすればいいのでしょう?」
「えっ? えーっと元春……これは絶対ダメ。無難に土御門さんでいいと思うよ、湾内さん……」

 一緒の席を熱望したのは昨日の罰ゲーム映像を見て、月夜に『乙女のあこがれ』を抱いた泡浮と湾内の二人だった。
 土御門はこの現状に満更でもない様子だが、月夜は初めての事態にただただ戸惑いを隠しきれない。
 あらかじめ言っておくが、泡浮と湾内は黒子がかつて美琴に抱いていた邪な感情は持ち合わせていないのであしからず。

「つっちーめ、嘘ついただけでお嬢様二人にチヤホヤされよってからに……。井ノ原弟と同じく狩りのターゲットに加えたろかな?」
「狩りって青ピ、その井ノ原弟でさえ狩るどころか毎回毎回返り討ちに遭ってんだろ……」
「まひるとあかねがわとしんや、今のあの三人を狩るのは夢のまた夢」

 泡浮と湾内にチヤホヤされてる土御門に嫉妬してるのは青ピで、そんな彼に浜滝はただ呆れていた。
 確かに青ピはサバイバル合宿後、トライアングルカップル(正しくは真夜限定)を狙うが悉く失敗中なのだ。

「では土御門お兄さまとお呼びしてもいいでしょうか?」

 そこに先程から土御門の呼び方を考えていた湾内が月夜にこんな呼び方の提案をした、もちろん他意は全く無く。


「喜んd
「ダメェェェええええええええええええええええええええ!!
それだけはぜッッッたいダメ!!」

さっきまでの優雅に話していた月夜がいきなり叫んで唖然とするお嬢様の二人。
その隣でやれやれとしている三人。

「………………元春、ちょっと来て」
「え?何?俺は何にも悪くないよねうん、それなのに何で連行?ちょっと待って月夜?
話せば絶対わかるはずゥゥゥうううううううううううううううううううう!!」

そんな叫ぶ二人においてかれまたもや唖然とするお嬢様の二人。

「世の中には知らない方が幸せなこともある。だから私達は放っておいた方がいい。」

と滝壺に言われたので、食事を待つことにした。


「元春、その呼び方は私がいやだから普通に土御門って呼んでって言っといて。」
「なんでか分からないけど月夜がそういうならそうするにゃー。」

「じゃあ、戻りますかって元春、電話がなっているよ。」

元春は月夜にいわれて、携帯から電話が鳴っていることに気づいた。

「あ、本当だにゃー。じゃあ先に戻っておいてにゃー。」

というと元春は月夜だけを咲きに戻すと電話に出た。

「もしもし、誰ですかにゃー。」
『土御門ちゃんですか、そこに白雪ちゃんいますか?』

「今、電話がかかってきたから少し離れているぜよ。」
『そうですか。なら白雪ちゃんに伝えておいてください。白雪ちゃんは再度システムスキャンをすることになったのですよ。』
「な、なんでそうなったのにゃ-!!」

土御門はせっかく月夜のレベルを4にさせたのに再度システムスキャンをしなければならないのだから相当驚いていた。

『それがですね、合宿のときに白雪ちゃんが雪玉クラスターを使ったじゃないですか。それがどう見てもレベル5並みだと統括理事会がいってきたのですよ。』
「そ、そうなのかにゃー?(さすがに統括理事会の一人二人を説得しただけじゃ駄目だったかな。)」

『それで日時と場所なんですけど、2月14日で場所は常盤台中学になりました。それと、統括理事会の人が一人くるようなので。』
「何ですと!?(これじゃあ俺が策略できないじゃないかにゃー!!)」

『ではこのことを白雪ちゃんに教えておいてください。あと、もうひとついいですか?』
「なんだにゃー?」
『今回の白雪ちゃんのシステムスキャンのことなんですけど、統括理事会の方からもう三人私たちの学校から連れてきてほしいと言われたのですけど土御門ちゃんは誰がいいと思いますかね?』

小萌は元春に電話したついでにあと三人は誰がいいのか聞いてみた。

「それは木山先生に聞いたほうがいい気がするけどそうだな、井ノ原姉弟と茜川はどうぜよ?」
『それはいいですね。じゃあこのあと電話するので切りますね。』
「わかったにゃー。」

というと元春は電話を切り、月夜たちのところに戻った。


(2月14日……上のやつらめ、皮肉にも程があるぜよ。月夜とのデートが台無しにゃー。
それに2月14日と言ったらカミヤンにとって悪夢の日……こりゃいったい何の伏線ぜよ?)

2月14日、それは毎年毎年上条のフラグがフル活用される日である。

(あれは社会的な問題になってない方が不思議ぜよ、去年は俺も被害に会ったからにゃー。
……しかも中1のときのあれでカミヤン2月14日はひきこもっちまうからにゃー。
でも今年は歴代のトップの記録になるに違いないにゃー。)

一応言っておくが上条は夏休みより前の事を全て忘れている。だから今年も不幸なため外に出てしまうことだろう。
………そんなこと土御門は知らないが。

(しかもカミヤンあれを嫌がらせだと勘違いしてるからにゃー……あー思い出したら腹がたってきた。後で殴るか)

そんな不条理な事を考えながらも土御門は席に戻りに行くとするのだった。


「お帰り元春。電話、何だったの?」
「それがな、月夜のシステムスキャンをどうゆうわけかバレンタインに行うって話ぜよ。しかも常盤台で」
「本当ですか! ああ、なんと幸運なのでしょう。こうして月夜お姉さまとお食事できたうえに、バレンタインに常盤台お越し下さるだなんて!」
「そうですわね湾内さん。バレンタイン当日、私達常盤台の生徒総出で月夜お姉さまを歓迎いたしますわ!」

 時期はまだまだ先ではあるが、常盤台で月夜の勇姿が見られると知った泡浮と湾内は普段の彼女達らしからぬテンションの上がり方を披露する。
 年下の女の子に慕われることは嬉しいのだが、慣れていない月夜はさり気なく二人を嗜める。

「いや、あのね二人とも……。そんなに張り切らなくても大丈夫だよ。そうゆうのは気持ちだけで嬉しいから」
「そうですか……残念ですわ」
「そんなに残念がる必要も無いぜよ二人とも。月夜お姉さまは照れてるだけだにゃー♪ これはお姉さまのちょっとした照れ隠オフッ!」

 土御門のからかいに少しイラッと来た月夜は泡浮と湾内に気付かれないように、自分の彼氏の脇腹をフォークで小突く。
 痛がる土御門を心配する湾内だが、先ほど月夜に『土御門お兄さま』呼びを却下されたので今度はこんな呼び方をすることに。

「だ、大丈夫ですか? 土御門さま」
「あ、ああ、ちょっとビックリしただけだにゃー……土御門、さま?」

 湾内が自分のことを『さま』を付けて呼んだことで呆然とする土御門。
 彼らは知らないが基本的に泡浮と湾内、目上の人間には『様』を付け、知り合いや友人は『さん』付けである。
 婚后も年上ではあるのだが、彼女は友人というカテゴリーなので『さん』付けにしている。

「あ、あのね湾内さん。元春に『様』なんて付けなくてもいいよ? そんな大層な人間じゃないんだよ、意外と。むしろ土御門って呼び捨てでも」
「とんでもございません! 月夜お姉さまの殿方なのですから敬意を持って接するのがマナーですわ! 呼び捨てなどど恐れ多い!」
(月夜にボロカスに言われ、美琴ちゃんの後輩には敬意が見え隠れする接し方。喜ぶべきか悲しむべきか……)

 その後、月夜のお願いもあって泡浮と湾内には結局、無難に『土御門さん』と呼ばせることに。
 それからは土白は泡浮と湾内の質問攻めに遭いながら、浜滝と青ピはまったりしながら料理を堪能するのだった。

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

目安箱バナー