初春と佐天が居なくなったボウリングフロアではある少女のきわめて重要な問題の解決が始まろうとしていた。
「ま、まあ飾利と涙子のことは二人に任せるとして……。最愛、私と当麻との同居の件の答え、聞かせてくれる?」
「うえ!?その事今話さなきゃ超いけませんか!?」
「……いいから、答えなさい」
「……いいから、答えなさい」
美琴はいつになく本気である。ここで冗談を言ってもすぐ見抜かれる。
なので絹旗は正直に言うことにした。
なので絹旗は正直に言うことにした。
「……超お断りです」
「え!?なんで!?」
「え!?なんで!?」
驚くのも当然、好きな人と近くにいれるチャンスをあっけなく逃してしまうというのだから。
「お兄ちゃんとお姉ちゃんがいちゃいちゃしてるのを見ながら肩身の狭い思いをしないといけないんですかぁぁぁああああああああああああああああああああ!?」
………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………あっ
当麻の近くにいるせいか美琴も少々鈍感になってしまったらしい。
当麻の近くにいるせいか美琴も少々鈍感になってしまったらしい。
「あの……なんか色々とごめん」
「はははは……超大丈夫です。超気にしないでください」
「本当にごめん……私、当麻と一緒にいる時間が楽しすぎて……最愛の事全然考えてなかった……」
「いや、あの、その………ポジティブに、超ポジティブにいきましょう!!」
「はははは……超大丈夫です。超気にしないでください」
「本当にごめん……私、当麻と一緒にいる時間が楽しすぎて……最愛の事全然考えてなかった……」
「いや、あの、その………ポジティブに、超ポジティブにいきましょう!!」
絹旗が上琴をポジティブにいかせようとしたが、
「「どうせ俺(私)なんか美琴(当麻)の事しか考えていなかったんだから…」
さらにネガティブになってしまった。
「こ、これは超どうすればいいのでしょうか?」
「きぬはた、こういう時はほっと置いた方が良いと思うよ。きぬはたが二人にさらになんか言ったらさらに余計悪くなる気がするから。」
「きぬはた、こういう時はほっと置いた方が良いと思うよ。きぬはたが二人にさらになんか言ったらさらに余計悪くなる気がするから。」
「でも、やっぱり私が二人を超何とかすべきでは…」
「滝壺がそう言っているとおり、何もしない方が良いんだって。」
「滝壺さんがそう言うのなら超そうします。」
「滝壺がそう言っているとおり、何もしない方が良いんだって。」
「滝壺さんがそう言うのなら超そうします。」
浜滝にそういわれたので絹旗は上琴に何もいわないことにした。
「なンか、さっきまでの雰囲気とはまったく違うンだが…」
「確かにってミサカはミサカはこの空気が重いところから早く出たいって言ってみたり。」
「じゃあ、土御門が居る卓球場に行くかァ。」
「確かにってミサカはミサカはこの空気が重いところから早く出たいって言ってみたり。」
「じゃあ、土御門が居る卓球場に行くかァ。」
一打はこの空気が重過ぎるので土御門達が居る卓球場に向かった。
「俺達もそっちに行ったほうが良さそうだな。」
「じゃあ半蔵様、私達もそっちに向かいましょう。」
「じゃあ半蔵様、私達もそっちに向かいましょう。」
一打に遅れて半郭も土御門達が居る卓球場に向かった。
その頃、佐天に連れて行かれた初春はと言うと…
場所はカラオケフロアのとある一室、初春は佐天に連れられてここに居た。
ちなみにカラオケフロア全室、完全防音なので外から音が漏れることは無い上に外からの覗き見も出来ないようになっている。
カラオケフロアを唯一監視出来る室内カメラはまだ完全に起動していないので証拠も残らない状況である。
ちなみにカラオケフロア全室、完全防音なので外から音が漏れることは無い上に外からの覗き見も出来ないようになっている。
カラオケフロアを唯一監視出来る室内カメラはまだ完全に起動していないので証拠も残らない状況である。
「あ、あの涙子さん? 重要な話って何ですか? 何だか今の涙子さん、ちょっと怖いです……」
「……そう? ご、ゴメンね。今から飾利に聞くことなんだけどあたしも受け入れがたいものだから、さ」
「涙子さんが受け入れがたい、ですか? どんなことなんです? 私なら大丈夫、答えられるものはちゃんと答えますから」
「……そう? ご、ゴメンね。今から飾利に聞くことなんだけどあたしも受け入れがたいものだから、さ」
「涙子さんが受け入れがたい、ですか? どんなことなんです? 私なら大丈夫、答えられるものはちゃんと答えますから」
初春の落ち着いた雰囲気に意を決した佐天は、真剣な表情で彼女に尋ねる。
「飾利ってさ、建宮さんのこと……好きなの?」
「建宮さんですか? ええ、好きですけど」
「建宮さんですか? ええ、好きですけど」
自分の問いかけに間髪入れずに答えた初春に、佐天はまさかとは思っていた答えに愕然とする。
しかし初春の答えには少しだけ続きがあった。
しかし初春の答えには少しだけ続きがあった。
「だってほら、建宮さんってお父さんみたいじゃないですか。お父さんを嫌いな人ってそう居ないと思いません?」
「……あはは、お、お父さん、ね。そっか……。よ、よかった~、飾利の好きがそういう意味で~」
「聞きたかったことってそのことだったんですか?」
「あ、うん。実はさ、建宮さんをてっきり異性として好きなのかなって思っててさ~。釣り合わないとか6年はとか言ってたし……あれ?」
「……あはは、お、お父さん、ね。そっか……。よ、よかった~、飾利の好きがそういう意味で~」
「聞きたかったことってそのことだったんですか?」
「あ、うん。実はさ、建宮さんをてっきり異性として好きなのかなって思っててさ~。釣り合わないとか6年はとか言ってたし……あれ?」
安堵した佐天がこぼした言葉を聞いて初春の様子が一変、昼間気絶した時のように顔を真っ赤にしていたのだ。
そして次の瞬間、初春に思いっきり肩を掴まれた佐天は初春の真剣な表情に少し怯んだ。
そして次の瞬間、初春に思いっきり肩を掴まれた佐天は初春の真剣な表情に少し怯んだ。
「……涙子さん、そのこと誰にも言ってませんよね? あと他に知ってる人は居ないですよね?」
「う、うん……。固法先輩は何を言ってこなかったから聞いていないはずだよ。……って飾利! 顔真っ赤で涙目だよ!」
「涙子さんのせいですよーっ! せっかく六年は意識しないようにしようって思ってたのにー! 建宮さんの顔、まともに見られないじゃないですかー!」
「え? え? 六年は意識しないようにって……え? 建宮さんの顔をまともに見られない……? ゴメン、ちょっと頭の整理させて……」
「う、うん……。固法先輩は何を言ってこなかったから聞いていないはずだよ。……って飾利! 顔真っ赤で涙目だよ!」
「涙子さんのせいですよーっ! せっかく六年は意識しないようにしようって思ってたのにー! 建宮さんの顔、まともに見られないじゃないですかー!」
「え? え? 六年は意識しないようにって……え? 建宮さんの顔をまともに見られない……? ゴメン、ちょっと頭の整理させて……」
初春から離れた佐天は先ほどの彼女の言葉を整理して導き出した、とても認めたくない結論に達してしまう。
返って来る答えは分かり切ってはいるが、それでも佐天は初春に聞かずに入られなかった。
返って来る答えは分かり切ってはいるが、それでも佐天は初春に聞かずに入られなかった。
「もう一度、今の飾利に聞くよ? 建宮さんのこと、男性として……好き?」
初春は言葉にする代わりに顔をこれでもかというほど赤くさせながら、コクンと頷いた。
それを見た佐天は認めたくない現実を前に逃避しようとしたが、そこに初春からこんな言葉が聞こえてきた。
それを見た佐天は認めたくない現実を前に逃避しようとしたが、そこに初春からこんな言葉が聞こえてきた。
「で、でも、今すぐ、恋人とか、そうゆう関係になりたいわけじゃないですよ。最低でも六年は待つ、つもりですから。そうしないと釣り合い取れないですし」
初春の言葉に我に返った佐天は彼女の気持ちの真実を聞き始める。
「えーっと、釣り合いが取れない、最低六年待つ……。つまりさ、飾利は六年経つまでは建宮さんと今の関係でいるってこと?」
「そ、そうです……。今の私と建宮さんだったら建宮さんが捕まりそうなので……。それに今の私じゃあ建宮さんと釣り合わないじゃないですか」
(その台詞、建宮さんが言うなら分かるけど、飾利が言うのってどうなんだろう?)
「そ、そうです……。今の私と建宮さんだったら建宮さんが捕まりそうなので……。それに今の私じゃあ建宮さんと釣り合わないじゃないですか」
(その台詞、建宮さんが言うなら分かるけど、飾利が言うのってどうなんだろう?)
とりあえず今の関係でいることを聞いた佐天はようやく安心すると、義理の姉妹として親友として興味津々に初春に色々と尋ね始める。
「でもさ飾利。『あの』建宮さんだよ? 変人というか変態というか、そもそもオジサンだよ? それに初対面の時のこと、忘れた?」
「あれは忘れられたくても忘れられませんよ、絶対。でも建宮さん、優しくて頼りがいがあってイイ人ですよ? それに少し渋いですし」
「いやいやいやいやいや! 飾利は眼科行った方がいいよ! 建宮さんって飾利には悪いけど俗に言うロリコンだよ! 飾利限定の変態だし……」
「……でも、それでも私は建宮さんのこと、好きですよ♪ それに私だって女です。男性にあそこまで想われたら嬉しいじゃないですか♪」
「あれは忘れられたくても忘れられませんよ、絶対。でも建宮さん、優しくて頼りがいがあってイイ人ですよ? それに少し渋いですし」
「いやいやいやいやいや! 飾利は眼科行った方がいいよ! 建宮さんって飾利には悪いけど俗に言うロリコンだよ! 飾利限定の変態だし……」
「……でも、それでも私は建宮さんのこと、好きですよ♪ それに私だって女です。男性にあそこまで想われたら嬉しいじゃないですか♪」
初春の言うことも確かに分かる佐天だが、彼女から見る建宮と自分から見る建宮が違いすぎるので納得出来ずにいた。
しかしそんな佐天を納得させる言葉を初春が彼女に向かって紡ぎ出す。
しかしそんな佐天を納得させる言葉を初春が彼女に向かって紡ぎ出す。
「建宮さんってああ見えて、怒る時はちゃんと怒ってくれるんです。それも私のこと、心から心配してるのが分かるくらいに」
「……飾利に甘すぎる建宮さんが? それって冗談……じゃなくて本当なんだね」
「ええ。事情はちょっと話せないんですけど、私がピンチの時に火織お姉ちゃんと一緒に駆けつけてくれて助けてくれたんです」
「……飾利に甘すぎる建宮さんが? それって冗談……じゃなくて本当なんだね」
「ええ。事情はちょっと話せないんですけど、私がピンチの時に火織お姉ちゃんと一緒に駆けつけてくれて助けてくれたんです」
初春は思い出す、初めて魔術師に襲われて重傷を負わされた日の事を。
その時助けてくれたのが神裂と建宮で、二人を心配させないように何でもない風を装っていた時に建宮に怒られたのだ。
その時助けてくれたのが神裂と建宮で、二人を心配させないように何でもない風を装っていた時に建宮に怒られたのだ。
「お二人を心配させないように振舞ってたら建宮さんが怒ってくれたんですよ。もっと頼っていい、もっと子供らしく怖がっていい。無理する必要は無い、素直に誰かに助けてもらえって……」
「あ~、建宮さんの言うこと、あたし分かるわ。最近の飾利、ちょっと頑張りすぎてたもんね。そっか、飾利はそんな建宮さんを好きになっちゃったのか……」
「あ~、建宮さんの言うこと、あたし分かるわ。最近の飾利、ちょっと頑張りすぎてたもんね。そっか、飾利はそんな建宮さんを好きになっちゃったのか……」
本当に初春のことを想っている建宮のことを聞き、これ以上は初春の気持ちに水を差すようなことは言わなかった。
ちなみに魔術師に襲われた後も初春は『裏モード』で頑張っていたので、建宮の怒りが報われたのかどうかは難しい所だが。
ちなみに魔術師に襲われた後も初春は『裏モード』で頑張っていたので、建宮の怒りが報われたのかどうかは難しい所だが。
「も、もういいですよね? 私、これ以上は限界で……。建宮さんの顔をまともに見られるまで時間がかかりそうなので待ってもらっていいですか?」
「それは別にいいけどさ、飾利。たとえば六年、これは最低の年月だけどその間に建宮さんに好きな人が出来たら……どうするの?」
「そ、それは、諦めると思いますよ……。私の気持ちを建宮さんは知らないですし、待っててくれってそんな虫のいい話、聞いてくれるわけ無いですから」
「それは別にいいけどさ、飾利。たとえば六年、これは最低の年月だけどその間に建宮さんに好きな人が出来たら……どうするの?」
「そ、それは、諦めると思いますよ……。私の気持ちを建宮さんは知らないですし、待っててくれってそんな虫のいい話、聞いてくれるわけ無いですから」
建宮なら何年でも初春を想い続ける、そして初春の本心を知ったらその虫のいい話を喜んで聞く、佐天はそう確信していた。
そして彼女は初春に本当に悪いと思いながらも一つの決意を固めることに。
そして彼女は初春に本当に悪いと思いながらも一つの決意を固めることに。
「ご、ゴメンね。変なこと言って。建宮さんならきっと大丈夫だよ♪(決めた! 六年以内に建宮さんと別の女性をくっつけてやる! 建宮さんに飾利はもったいないもん!)」
「そうだといいんですけどね。あ、それと今のこと、絶対に誰にも言っちゃダメですよ! 私と涙子さんだけの秘密なんですから!」
「分かってるって(というか他の人、特に神裂さんとシェリーさん、あとヴィリアンさんもだけど……。知られたら建宮さん、死にかねないし)」
「そうだといいんですけどね。あ、それと今のこと、絶対に誰にも言っちゃダメですよ! 私と涙子さんだけの秘密なんですから!」
「分かってるって(というか他の人、特に神裂さんとシェリーさん、あとヴィリアンさんもだけど……。知られたら建宮さん、死にかねないし)」
建宮のことを人としては認めたけど、初春と恋人になることは認めようとしない佐天は六年以内に別の女性と建宮を恋人関係にしようと決意した。
しかしその努力が全く報われないものになることを思い知るのはそれから六年後の未来の話なので、今の佐天には知る由も無いことだった。
こうして初春の一番とも言える秘密を世界でただ一人、知ってしまった佐天なのであった。
しかしその努力が全く報われないものになることを思い知るのはそれから六年後の未来の話なので、今の佐天には知る由も無いことだった。
こうして初春の一番とも言える秘密を世界でただ一人、知ってしまった佐天なのであった。
その頃、卓球フロアに到着した一打、半郭が見たもの、それは土白VSインデックス&ステイルのダブルスだった。
「いいかげんあきらめ……ろ!!」
「ふっ!こんなんじゃウォーミングにもならない……よ!!」
「そのルートは甘い……かも!!」
「ヒーハー!!そこは俺の領分だ……ぜい!!」
「ふっ!こんなんじゃウォーミングにもならない……よ!!」
「そのルートは甘い……かも!!」
「ヒーハー!!そこは俺の領分だ……ぜい!!」
今現在の土白四点、インデックス&ステイル四点……五点マッチではなかなかいい勝負である。
そして今、また土御門が点を入れようとしたとき、
そして今、また土御門が点を入れようとしたとき、
「小人のささやかなプレゼント!!」
ラケットから小さな火の玉が出てきてピンポン玉をとばす(対能力者用なので焦げひとつつかない)。
「にゃー!?かみやんに言いつけてや……る!!」
「君にしては甘いね土御門……どの部屋にも対能力者用で、ちっとやそっとじゃ被害なんて……出ないんだよ!!」
「しまった!!俺としたことが……」
「君にしては甘いね土御門……どの部屋にも対能力者用で、ちっとやそっとじゃ被害なんて……出ないんだよ!!」
「しまった!!俺としたことが……」
土御門ががっくりと肩を落としその場にうなだれる。今ピンポン玉は土御門の方へと向かって行く。
「僕たちの勝ちだ、土御門」
ステイルが勝利を確信した。
だが、
・・・・・・・・・・・・
「そんなこと言うと思ったか、馬鹿ヤロー」
「そんなこと言うと思ったか、馬鹿ヤロー」
そのとき、ピンポン玉が白い雪に包まれ、インデックスの方へととんで行った。
いきなりの事態にあわてるインデックス、何とか打ち返そうとするが雪のほうが力が強かったせいかインデックスのラケットが飛んだ。
そしてピンポン玉は……
いきなりの事態にあわてるインデックス、何とか打ち返そうとするが雪のほうが力が強かったせいかインデックスのラケットが飛んだ。
そしてピンポン玉は……
落ちた。
「な……!?」
「忘れたかにゃー?俺の魔法名は、背中刺す刃だぜい?月夜、ナイスプレーだったにゃー」
「いやー、元春の読みどおり最後の最後で魔術使ってきたねー!」
「全て……計画通りだったというのか……またか」
「忘れたかにゃー?俺の魔法名は、背中刺す刃だぜい?月夜、ナイスプレーだったにゃー」
「いやー、元春の読みどおり最後の最後で魔術使ってきたねー!」
「全て……計画通りだったというのか……またか」
ステイルがここまで悔しがるのには理由がある。それは昔からこういうゲームでは土御門に勝てないのだ。裏の裏を突かれて……
今度は自分が裏の裏を突いたと思ったがそれは違った。土御門は裏の裏の裏まで読んでいたのだ。
というかこの類のゲームでここまで燃えているやつなんて、ステイル位しかいないんじゃないのだろうか……?
今度は自分が裏の裏を突いたと思ったがそれは違った。土御門は裏の裏の裏まで読んでいたのだ。
というかこの類のゲームでここまで燃えているやつなんて、ステイル位しかいないんじゃないのだろうか……?
「あれ、アクセラ達いつからここに居るんだにゃー?」
「ほんとだいつから来たの?」
「ほんとだいつから来たの?」
土白は勝負に熱中でアクセラ達が来た事に気づいていなかった。
「こっちに来たのはちょっと前だけどなァ。」
「そうなんだにゃー。で、なんでこっちに来たんだぜよ?」
「そうなんだにゃー。で、なんでこっちに来たんだぜよ?」
一方通行はなぜこっちに来たのかを言う為にボーリング場で起きた出来事を話した。
「なるほどにゃー。それは部屋から出たくなるぜよ。そういえばそっちに浜面が行かなかったかにゃー?」
「来たけどなんか用があったのかァ?」
「来たけどなんか用があったのかァ?」
「いや、俺達が用があった訳じゃなくて浜面がお前達に見せるものがあったはずだけどにゃー。」
「土御門は浜面が何を見せようとしたのか知っているのか?」
「土御門は浜面が何を見せようとしたのか知っているのか?」
「知ってるも何もだって俺と月夜にも見せに来たからにゃー。」
「で、浜面は何を見せようとしているんだ?」
「で、浜面は何を見せようとしているんだ?」
半蔵がそう聞くと土御門はすぐに答えた。
「お前達にとって嬉しい事が書かれているメモだにゃー。」
「そうなのか?」
「そうなのか?」
「まあ、何を見せてくれるのかは浜面から見せてもらうとして、アクセラ卓球で勝負しないかにゃー。」
「いいぜ。俺も少し勝負したかったからなァ。」
「いいぜ。俺も少し勝負したかったからなァ。」
と言う事で土御門vs一方通行の戦いが始まった。
その頃、一打、半郭にメモを見せるのを忘れている浜面はと言うと…
「やっべ! アクセラ達にあのメッセージ伝えるの忘れてた!」
「大丈夫。あくせら達は後にしてきぬはた達に見せれば問題ない」
「大丈夫。あくせら達は後にしてきぬはた達に見せれば問題ない」
うっかりしていた浜面をフォローした滝壺の言うがままに、まだ美鈴のメッセージを知らない絹旗、建宮、ヴィリアン、レッサーに伝えることに。
「か、可愛いだなんて超恥ずかしいです……。でも美鈴ママさんのスケールの大きさとお姉ちゃん達を思う心、超伝わりました」
「全くよな。相変わらず御坂嬢のご両親は考えることがでかいのよね。友情は続くのよ、わしらがこうしている限りは」
「建宮が友人ということは私も友人を名乗っていいのですね、きっと。美鈴にはいずれお礼に伺わなくてはいけませんね」
「ヴィリアン様! その時は私もお伴させて頂きます!(私は……入ってないでしょうね。しかし御坂さんの母親、かなりの大物なのでしょうか?)」
「全くよな。相変わらず御坂嬢のご両親は考えることがでかいのよね。友情は続くのよ、わしらがこうしている限りは」
「建宮が友人ということは私も友人を名乗っていいのですね、きっと。美鈴にはいずれお礼に伺わなくてはいけませんね」
「ヴィリアン様! その時は私もお伴させて頂きます!(私は……入ってないでしょうね。しかし御坂さんの母親、かなりの大物なのでしょうか?)」
美鈴のメッセージを喜ぶ絹旗、建宮、ヴィリアンと違い、美鈴を知らないレッサーは置いてきぼりを食らった感じを受けていた。
なのでレッサーの思考は少し不埒なものへと移行することに。
なのでレッサーの思考は少し不埒なものへと移行することに。
「(それにしても絹旗が上条さん達の同居を断るなんて……。それってつまり私にチャンスが巡ってきた?)ここで私が同居を申し出ればあるいは」
「あー、レッサー、考えが途中から口に超出てますよ。それを今申し出るのは超KYなので止めた方がいいですよ?」
「やっぱりそうですよね……。せっかくヴィリアン様の直属になれたのに私ったら……」
「あー、レッサー、考えが途中から口に超出てますよ。それを今申し出るのは超KYなので止めた方がいいですよ?」
「やっぱりそうですよね……。せっかくヴィリアン様の直属になれたのに私ったら……」
そこへ美琴に打っ飛ばれた黒子をおんぶした青ピがボウリングフロアに到着、浜面はすかさず青黒にもメッセージを見せる。
青黒も他の者達同様に美鈴の心の広さに感動を覚えていた(黒子はおんぶされているが意識はある)。
青黒も他の者達同様に美鈴の心の広さに感動を覚えていた(黒子はおんぶされているが意識はある)。
「美琴はんのお母はん、ホンマに娘思いのええ人やな! それにボクらの友情も祝福してくれるやなんて!」
「やはりお姉様のお母様もまた、素敵なお方。安心して下さいましお母様。黒子とお姉様の友情は永遠不滅ですわ!」
「やはりお姉様のお母様もまた、素敵なお方。安心して下さいましお母様。黒子とお姉様の友情は永遠不滅ですわ!」
そして黒子は落ち込んでる上琴、こちらをヴィリアンの後ろから怯えるように見ているレッサーに気付く。
レッサーの方は自分がやらかしたことから察しがついていたが、上琴の方はさっぱり検討がつかないので浜面に尋ねる。
レッサーの方は自分がやらかしたことから察しがついていたが、上琴の方はさっぱり検討がつかないので浜面に尋ねる。
「ところで浜面さん。上条さんとお姉様、一体何があったんですの?」
「まあ、ちょっとな。詳しいことは当事者の絹旗に聞いてくれ。俺は今から滝壺と一緒に卓球フロアに行くから。行こうぜ滝壺」
「分かった。しらい、あまり変なこと考えたらダメだよ?」
「まあ、ちょっとな。詳しいことは当事者の絹旗に聞いてくれ。俺は今から滝壺と一緒に卓球フロアに行くから。行こうぜ滝壺」
「分かった。しらい、あまり変なこと考えたらダメだよ?」
滝壺は黒子にメッセージを残すと、浜面と一緒に卓球フロアに向かうのだった。
浜滝を見送った青黒は絹旗の所へ向かうと上琴の落ち込んでる理由を当事者の絹旗から聞きだした。
浜滝を見送った青黒は絹旗の所へ向かうと上琴の落ち込んでる理由を当事者の絹旗から聞きだした。
(絹旗さん、何ともったいないことを! ですがこれはチャンスでは? 私が同居を申し出ればお姉様は泣いて喜ぶに違いありませんわ! 上条さんの意見は無視ですけど)
あくまで美琴との友情を育みたい黒子、しかし考えはレッサーと殆ど似たようなものだった。
場所は変わって卓球フロアのとある卓球台、そこにいる当事者以外があえて意識から外してる場所で神裂とシェリーの死闘がウィリアム立ち合いのもと、続行中。
死闘といってもあくまで卓球の試合なのだが、あまりの本気っぷりにそう錯覚してしまうほど白熱していた。
死闘といってもあくまで卓球の試合なのだが、あまりの本気っぷりにそう錯覚してしまうほど白熱していた。
(卓球でここまで熱くなれる二人に驚くが一番の驚きはシェリーなのである。聖人たる神裂相手にここまで喰らいつくとは……)
そこへ美鈴のメッセンジャーにいつの間にかなっていた浜滝が卓球フロアに入ってきた。