とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫

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第2部 第01話 第一章開戦前(1)


8月3日(月)

日本海を台風が北上しているせいだろうか、今日はやや強めの
南西風が吹いている。目で見ても窓の外の街路樹が、揺れているのがわかる。
ただ、今日も太陽は全快で一点の陰りもなく、しばらく有給休暇の
取得はなさそうだ。朝の天気予報は、フェーン現象のため多摩地区の最高気温
が40度になると言っている。ここ数年加速中の地球温暖化が益々猖獗をきわめて
いるのだろうか、真夏の暑さはひどくなる一方だ。
だが高級そうな空調は、律儀に設定温度26度を維持し、外の暑さはまったく
感じない。

快適な室内から外の強烈な日差しを見て嘆息する。
はあ・・暑そうね。
私は視線を変え、日曜日に転居した新居を見回す。約130平米の3LDKマンション
の約33平米(20畳)のリビングで、バナナと牛乳で作った特製juiceを飲みながら
食パンを1枚食べる。
昨日の引っ越し作業は無事終わり、部屋は整然と片付いている。
ふふ・・まあ彼のおかげよね。ずいぶん稼いでくれたしね。
あ・・起きたわね。
「当麻おはよう」
「美琴おはよう」
「当麻、パンとバターとジャムはあるから適当に食べていいわよ。ジュースはそこだから」
「ありがとう・・美琴明日から朝飯と昼は作るぞ」
「え・・悪いわね。いいの?でも正直うれしいわ・・」
 (へえ・・男の料理なんてどんなもの。まあいいわ・・食えるなら朝・昼なんかどうでもね)
「美琴はパン派?ご飯派?」
「うーんパンかな。常盤台は基本フランス料理 メインだしね」
「ごはんはダメか?」
「ふふ当麻はごはん派なのね。いいわごはんでも私は好き嫌いはないし」
「じゃ・・明日からな」
「ふふ まるで夫婦みたいね」
「へ?」
「だってさ・・会話が朝食とかさ・・
 でもいいわ。本当当麻は気が利いて助かるわ」
「え。。そうか でも美琴もすごいよな?
 あんな重たいベットやタンスを軽々持ち上げてさ・・」
「ああ・・あれね。生体電気・体内酵素を調整して、筋力を最大10倍にできるのよ
 握力なら350kgくらいにはできるわよ。5分くらいしか維持できないけどね」
 (上条はひきつった顔で美琴をながめる)
「350kg?ゴリラなみじゃない?」
「ええ・・まあレベル5だからね。そのくらいはできるでしょ ふつう」
「絶対喧嘩できねーな」
「ふふ するつもりもないわよ。当麻ダイスキだもん」
「まあ・・美琴に喧嘩する命知らずなんていねーだろう?
          一位に喧嘩するなんて自殺行為だよな」
「まあね。でもたまにいるのよね。女だからとか軽くみるやつがね」
「へえ・・」
「そんな奴は、いつもはアンチスキルに通報して、お引き取り願うんだけど、
 アンチスキルではどうにもならない奴が1名いるのよ、いつも多忙を理由
 に断ってきたんだけどさ・・どうしても断りきれなくてね・・今日10時
 に多摩川の河原で試合すると約束したわよ」
「美琴・・大丈夫か?相手の方は」
「あーら 私の心配はしないの?
 そーね殺さずに済ましたいけどね。相手が結構強いから自信ないわ
 レベル5間の直接戦闘は条例違反だからやりたくないけどね」
「美琴。その勝負俺でいいか?」
「へ?」
「聞いていなかった?相手はレベル5よ」
「美琴は、相手を物理的に傷つけたくないんだろう。
 それにそんなストーカ野郎に美琴を煩わせたくない。
 俺がけりをつける」
「正直巻き込みたくないけど、助かるわ・・
 バトル馬鹿と喧嘩して、いい事なんて何もない
 だけど当麻 相手は7位だけど 強いわよ 相当
 本当にいい?」
「美琴よりは弱いだろう、それだけわかれば十分」
「わかったわ。でも無理しないでね。無理ならすぐに代わってね?」
「ああ、わかった。相手のために頑張るよ」
「はは・・は 私そんな怖い?まあいいわ。本当ありがとうね」
「じゃ・・美琴は俺が守る」
「頼りにしてますよ 当麻 ありがとう」


 ・・・・・・・・・・・・・・・
午前10時 多摩川の河原 

「久しぶり 削坂さん」
「御坂美琴さん よろしく
 ところで隣は?」
「上条当麻といいます 私の彼です。
 今日は本人の希望で私が削坂さんと勝負する前にどうしても戦いたいそうです・
 本人曰く、美琴と戦いたいなら俺を倒せとゆうことです。」
「そうか・でそいつの根性は保証するか?」
「いやがる女に無理やり勝負を強いる人よりは、根性あると思いますけど」
「そうか・・わかった保証するんだな じゃいい」
「ありがとうございます。
 ではルールは15分一本勝負、どちらかが参ったと言うまででいいですね」
「おお・」「ああ」
では私の時計で30秒後に始めます。

では・・開始。

(まさか・・当麻がここまで私を気遣うなんて想定外だわ・
  でも・・当麻の実力を見るにはちょうどいい相手ね。
  規格外の削坂軍覇にどれだけ太刀打ちできるか楽しみだわ)

美琴は戦う前に削坂軍覇の能力を説明した。
一見すると念能力で放出系であること。
(確かすごいパンチだったかな)・・まあ解析不能だったわね。
身体能力がきわめて高いのでスキがあまりないこと。
強靭な肉体をもち、打撃に強いこと。ただしある程度強力な攻撃をすべて
防御できるほどの耐久性はないことを説明した。
(正直な話 当麻とはあんまり相性はよくないわね。放出系は打ち消すだろうけど
当麻のソゲブで倒れるとは思えないしね。肉体言語勝負では負けるわね 
さあてどうするか・・まあいいわ みましょ)

削坂は、右手でパンチングフォームをとり
「すごいパンチ・・」といい高エネルギー念弾を発射する。
 それは ばーんと大きな音を発し当麻の右手にあたりはじける 
「へえ・・根性あるな上条、じゃこれはどうだ」
「超すごいパンチ」・・
1回目の何十倍もの高エネルギー弾が発射され上条はからくも右手で打ち消す。
高層ビルでも破壊できそうなパワーは瞬間で雲散する。

美琴(はや・・ほとんど光速じゃないの?無茶くちゃね
   でも出力は数億kw秒か・・まあなんとかなるわね 幻想殺しの処理落ちはないわね)
上条は、削坂の攻撃の速さに驚くが、出力がなんとか幻想殺しで
打ち消す範囲で安堵する。
「はん・・たいしたことねえな・・美琴は俺の両手を簡単に切断したぞ」
「上条・・おもしれーな、俺のすごいパンチがきかねエ?
 さすが御坂美琴が根性を保証するだけはあるな 
 でも・・これはどうだ・・」

削坂は、気合いをこめ念弾を練る・・

 「ウルトラ・エキセントリック・メガ・ギガすごいパンチ」
ずーーーどーーん・・
轟音と衝撃波があたりをつつみ、上条は右手で受け止める
も、あまりの衝撃波で数十m
吹っ飛ばれる。あたりはもうもうと煙に包まれる。
「上条・・・よくがんばったな。でも俺の勝ちだ、じゃ。。御坂美琴、根性みせてくれるか?」

美琴は削坂の前に進み、事実を告げる。
「削坂さん、まだ早いわよ。私の当麻はそんな弱くないわよ」
「え?」
上条は、よろよろとなんとか立ち上がる。
右手を突き出し、まだ戦えると強調する
「オイ削坂・・お前の攻撃は大したことねーな
       何度も言うけど美琴は俺の両手を切断したんだぞ

 さあこいよ・・削坂


 美琴はな、お前なんか瞬殺できるけど、お前を傷つけたくないと
 戦いを拒否しているんだ。お前は美琴が根性ないと思っているなら
 そんな幻想は俺がぶち殺す」
当麻は手招きし、削坂を挑発する。

削坂はすっかり冷静さを失い、何度もすごいパンチと繰り返すが
出力はあがらず、単調な攻撃を当麻は右手を使うまでもなくすべてかわす。

そしてその間に時間は経過し、両者が気が付かないうちに15分が過ぎる。

(終りね・・当麻さすがね)
美琴は時計を確認し終了を告げる
「双方。。やめ 引き分けです。」
削坂はまだあきらめきれないのだろう。
美琴に食い下がる。
「御坂さん・・まだ俺の根性はこんなもんじゃない。あと5分延長させてくれ」
「削坂さん約束違反はダメですよ。」
「それでも・・」
「いい加減にしなさい、それ以上からむと・・」
美琴は、頭の上に直径数十mの巨大なプラズマ球体を精製し、まばゆう光を放ち始める。
核爆弾にも匹敵する莫大なエネルギーがまがまがしい光を放ち始める。
表面が磁場でブロックされていなければ恐らく爆風で瞬時に数キロの範囲がクレータと
化すほど莫大なエネルギーが異様な雰囲気を醸し出す。
「さあ、死にたいならいいわよ、アンタが約束を破った以上、刑法36条の正当防衛
 であんたを殺すわよ」
削坂は無言だが脳の奥底で危機を感じ、ぶるぶると震え始める。
だが・・ふらふらの上条の思わぬ声が怒り狂った美琴を正気に戻す
「美琴・・いい。俺はお前に殺人をさせたくないんだ
       だから削坂の気がすむまで、戦わせてくれ」
「当麻・・本当にいいの?そんなぼろぼろで」
「ああ・・お前に殺人させるくらいなら
  俺が耐えたほうがましだ」

 削坂は2人の絆に根性を感じたのだろうか、両手を上げ 降参ポーズをする。

「御坂さん、上条 2人ともいい根性だった。
 俺の負けだ・・・でも御坂さん、上条いつかお手合わせしてもらっていいか?」
「ええ。。いいわ」
「おお・・いいぞ」
削坂は口を開き以外なことを語り始める。
「上条当麻、御坂さんを大事にしろよ」
「ああ、美琴は俺が守る」
「御坂さん、上条を守ってください」
「ええ・・当麻は私が守る」

じゃ・・またな
軍覇は片手を振り、2人に別れを告げる。


 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「当麻、ありがとうね」
「美琴・・俺が弱いせいで迷惑かけたな、すまね」
「とんでもないわ、危うく私が殺しかけたのを止めてくれて本当ありがとう」
美琴は目に涙を浮かべ、当麻に抱きつき抱擁を始める。
「当麻、正直な話私に敵は多いわ。学園都市1位の私はいつも誰かに狙わている。」
「そうだろうな」
「私は敵を殺したくはないけど、いつか殺すしかない場合も
 あるかもしれない。だけど当麻と一緒なら何とかなりそうな気がするの
 だから一緒にいて?いい?」
「ああ。俺も美琴のきれいな手を血で汚させたくない」
美琴は口を当麻の顔によせ恋人の覚悟を問う。
「当麻、き・・キスしていい?」
「キス?・・・いいさ・・美琴なら」
 2人の距離が0になり、お互いを見つめ合う、
その瞬間 美琴は、当麻の口をふさぎ、2人は河原にお互いを抱擁したまま
無言で接吻をかわす。
 5秒くらいの時間だろうか・・2人は抱擁しながら、接吻を続ける。
「当麻・・続きは家でしょうか?」
「ああ・・いいぞここは外だしな」
「じゃ・・ちょっと背中にのってくれる?」
「え・・?」
「ふふ・・こうするのよ」
 美琴は川沿いの超高層マンションに狙いを定め、磁力でぴょーんと移動し、
そこの屋上から自宅マンションへ1直線で移動する。
その間わずか20秒 その間に3キロ移動する。
美琴はバイオメトリック認証とさらにワンタイムパスワードを確認入力し、ドアを開ける。
速やかに寝室へ移動しキングサイズのベットに腰かける。
「じゃ・・いいかな」
「ああ・・じゃ続きな」
「何する気?」
「え・・そうゆうのは口で言うのもなんですので
  後のお楽しみにで」
「ふふ後1時間で終わるかしら、
      私は社会人なのよ、遅刻は厳禁なのよ?」
「善処します・・・」
「ダメ政治家ね、いいわ」
  2人はベットで、初めてのソレを始める。
 はじめての2人はぎこちない手つきで、美琴は本の知識を思い出しながら
 当麻は土御門所有のビデオで得た知識で情事を始める。
「ふふ・・私も下手だけどアンタも下手ね」
「え・・?」
「まあ最初からベテランも変よね。少しづつ2人で時間を刻もう」
「ああ・・美琴なら いいぞ 俺のすべてをささげてやる」
「本当うれしいわ・・・当麻ダイスキ」
「もう・・たまんねーな 美琴たべちゃうぞ」
「あら・・まあ私食べられちゃうの?ま・あ当麻ならいいわ」
2人はぎこちない手つきで、しかしながら濃密な時間を過ごす。
60分は瞬く間に経過し、無常にもアラームが終了を告げる。

「当麻ごめん もう時間よ。」
「ああ・・仕事だよな。」
「当麻、今晩延長戦イイ?」
「まったく美琴は甘えん坊さんだな、いいぞ」
「じゃ・・午後10時に帰るからね。延長戦いいわね」
「ああ  じゃ・・な」
美琴は急いでシャワーを浴び、クローゼットから常盤台の夏用制服一式を取り出し
違和感に気が付く。
ああそうか・・もう常盤台は卒業したのよね。
でもいい私服がないわね


そうだ・・
「当麻・・明日買い物しない?」
「え?」
「もう常盤台の制服着る必要がないけど、いい私服がないのよ」
「そうか・・で 私服を買いたいのか?」
「ええ・・それで私服を当麻に選んでほしいのよ」
「いいのか・・お嬢様のセンスなんて俺にはわかんないぞ」
「もうお嬢様は終わりよ・・ただの社会人兼大学院生よ」
「そうだな。わかったいいよ。で時間は?」
「朝 10時開店だから9時30分にでればいいでしょ?}
「美琴ならどこでも1分でいけるだろう?」
「ばーか・・当麻と一緒にタクシー乗りたいのよ」
「そうか・・いいぞ 」
「ありがとう」
美琴は、朝作ったホットドッグ3つを電子レンジに入れ、
冷蔵庫からのPETの2Lのアイスティーを出し
グラスへ2人分注ぐ。
「当麻・・足りないかもしれないけど2つ食べて」
「ああ・・悪いな。ありがとう」
「足りないときは、昨日のビザ冷凍庫にあるから
              レンジでチンして食べて」
「美琴は手際いいな」
「それほどでもないわ
 でも・・明日から当麻の朝ごはんと昼飯をたのしみにしているわ」
美琴は、2分ほどで食べ終わりごみを捨てる。
「まあ・・いいか」
独り言をいい、常盤台の制服を着る。
「ふふ 結構かわいい制服ね。まあ1日くらいならいいわ。」
でも・・そうね。
美琴は午前の出来事を反芻する。
今日は当麻の力を確認できた。決して相性のよくない削坂に
五分以上の戦いに持ち込んだ。
右手は予定通り、いや予定以上の力だ。
美琴は自分が打った手を反芻する。

よし 欧州での工作も明日くらいから芽がでる。
上条当麻の心の声も聴いた。
もうすぐすべてが揃う。
御坂美琴さあもうまったなしよ。
行動開始よ。










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