とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫

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第2部 第03話 第一章開戦前(3)


8月6日(木)

台風が抜けた後、気温が低下し、昨日は約1月ぶりに最高気温が30度を割り、秋めいた
が、今日は亜熱帯高気圧が勢力をぶり返し、多摩地方はまた34度という予報だ。
昨日はお休みだった、太陽が雲の隙間から地面を照らし、夏がぶり返す気配を
感じる。

明日は朝から1泊2日の旅行なので少し、気分がウキウキしている。
能力実演デモで、7月にロシアに行って以来の旅行。
ロシア旅行はとんでもない陰謀に巻き込まれ、結局核戦争を自分が阻止する
羽目になり、ある意味派手な能力実演デモになった。
まあ・・人助けは嫌いじゃないけど、毎回では疲れる。
今回は正真正銘のプライベートな旅行。しかも・・当麻と泊まり込みの旅行。
自然にテンションも高くなる。
学園都市の能力者殊に超能力者(レベル5)は、簡単には私的旅行は
許可されない。完全装備の陸軍1大隊に匹敵するとされるレベル5が能力を外部で
使用し、問題を起こせば深刻な外交問題になる恐れがあるからだ。
だが、外部から私への刺客2名の侵入を許した失態をネタに学園都市上層部と
交渉し私的旅行(デート旅行)の権利を勝ち取った。

さあ、問題は・・・この誓約書よね。
昨日取り付けた追尾用のナノ・デバイスはまあいい。どうせ・・軍事機密のレベル5は
常時衛星で監視されている。それが少々監視される手段が増えるだけだ。

誓約書の記載内容を見ると、原則として学園都市外での自衛目的以外の能力の使用禁止、
喧嘩の禁止自衛、目的で使用する場合でもレベル4相当までという制限が課せられる。
もちろん目的地が、日本国内なので銃刀法違反に該当する銃器所持もダメ。

小5以来学園都市のヒエラルキーの最上位に位置し、怖い物なしだった、自分に
とって自信の源泉だった「レベル5の能力」が使えないのは結構不安
なものだ。正直ただの少女に戻る錯覚さえ感じる。
まあ・・一般の日本国民はみんな、なんの武装もなく国家を
信頼して生きているのよね。普通てヤツを味わってみるか・・

それに・・アイツの右手・・いや右腕にかなうヤツなんて本当はいないんだから。
もちろん自分も含めて。

世界の基準点・・魔神の願いが作り出した、本来は最強の力を持つ謎の力。
「ドラゴン」あらゆる異能の力を喰い消化し、捻じ曲げた世界をまっさらに
できる究極の異能。だけど、その力はいまだ未成熟で、ただ異能を打ち消すの
が精いっぱい。だけど・・まあ十字教やアレイスタが私を抹殺する気がなければ
ま・・どうでもなるだろう。

ふふ・・当麻に守ってもらおう。1泊2日。そうよね。普通の女のコは彼に
守ってもらうでしょ。よ・・し楽しみだな。

そろそろ起こすか・・まったく。飯作るんでしょ。
さあ・・

「当麻起きて」
 ・・・
(まったく起きないわね・・一人暮らしの男なんてこんなもんかしらね)
「当麻おきなさい」
う・・・美琴・・・あと10分
「当麻 食事作る約束でしょう起きなさい。」
美琴・・もう少し・・
(ああ・・だめな彼氏ね。ここら辺からなおさないとダメだなこりゃ)
「当麻・・当麻は不幸という前に日常を変えるのよ・・ね」
 前髪での放電をはじめ威嚇を始める。
「さあ・・起きないと・・・怖いわよ」
当麻はトラウマなのか。。突然跳ね起きる。
「当麻・・おはよう」
「美琴 悪い。朝はあんまり強くないんだ」
「ふふ・・そうみたいね。でもいいわ。少しづつ変わろう」
「じゃ・・悪いけど、朝食頼んでいいかしら」


「ああ。。。すこし時間をくれ」
「じゃ・・終わったら連絡して書斎にいるわ」
私は、寝室から書斎へ移動し、パソコンをつけ、昨晩のニュースをチェックする。
欧州の報道機関のサーバへばらまいた情報と月曜日に欧州へ出国した食蜂の手で
工作した情報暴露は、少しづつ、特に資本市場と捜査機関へ拡散し、特にギリシャの
粉飾決算問題はついにギリシャ国債の暴落と欧州金融機関の株価暴落を引き起こした。

(さすが・・食蜂は有能ね。普段常盤台ででかい口をたたくだけの事はある。
  やり口が巧妙で弱いところを的確に攻めるわね。)
マスコミも堅いとこではなく、ムジナが生息する金融業界に拡散させるの正解だ。
元々、利にさとく、整合性の高い情報を好む金融業界は、蓋然性の高い財務データは
容易に拡散する。その情報は狭いロンドンシティーではあっというまに拡散し、
それが為替(円・ユーロ相場)を揺るがし、同時にリスクオフは株価特に
金融株を下落させる。
そうすれば金融業界経由で財界を揺るがし最後はブラッセル(EU本部)を動揺
させることになるだろう。

恐らく後1月もすれば、南欧と北欧特にドイツ・イギリスとの対立は決定的になる
だろう。元々バチカンとプロテスタントは水と油、容易には混じり合わない。
ドイツやイギリスは元々南欧人の怠惰や、政界の腐敗を問題にし、その背後にある
腐りきったバチカンを嫌っている。

この構造は根源的で容易には解消しないだろう。

データで見るところ十字教は、どうやら私を筆頭とするレベル5と幻想殺しを
有する学園都市を仮想的とみなし準備を進めているらしい。
その十字教を南北・東西で分断させひとつにさせない。これが当面の私の目標だ。

まあ・・攪乱すれば十分なんだけどさ・・
もう結構な成果も出てきたし、以外に効果ありだったわね、
すでに私と食蜂が投げた波紋はもともと紙の上に過ぎなかった欧州の一体性に
深い傷をつけ、修復不能になりつつある。

さあ・・バチカンのみなさんどうするつもり・・?

(そろそろ30分か・・)
「美琴できたぞ」
「当麻ありがとう」
「へえ・・今日はフレンチトーストとサラダか・・おいしそうね
 結構このコーヒも凝っているわね」
「上条さんの朝食スキルも舐めたもんではないですのよ」
「当麻ありがとう、じゃ・・いただくわね 」
「ああ・・めしあがれ」
(そうそうあの件を言わないと)
私は食べながら本題を切り出す
「当麻・・明日の旅行だけど、私の実家によっていいかな?」
「あ・・ああいいぞ。ところで場所は?」
「神奈川県横浜市神奈川区」
「へ?」
「どうしたの?」
「いや・・うちの実家に近いな。。てね」
「そう・・××町よ」
「え?近所じゃない・・いやね」
当麻はスマホを操作し、地図を私に見せる。
「うそ・・ごく近所じゃない」
(私は本当はすでに知っていたのを隠し、わざと驚いたふりをする)
「へえ・・まさに運命の出会いてやつ?」
「当麻ついでによっていい?」
「あ・・ああでもな」
「でもて何よ?」
「いや・・ごく普通の戸建てだし」
「私の家だって普通より少しいい程度よ」
「いや・・美琴の普通は結局信用できない」
「なによ・・いいわよ別に豪邸でなくても、私は当麻が大好きだから恋人なのよ
  別に当麻の実家が大富豪でなくてもいいわよ」
「そうか・・まあいいわ。美琴に見せても減るもんじゃないし」
「だから当麻明日は7時には家でよう」
「ああいいぞ。結構横浜から湘南は遠いからな」
「よかった・・でね、当麻お願いあるんだけど」
「え?何」
「実はね。私怖いのよ」
「はあ?完全無敵な1位サマに怖い物なんてあるの?」


「いやね・・私が都市外外出を行うさいに条件があるのよ・・」
「条件?」
私はクリアファイル一式を鞄から取り出し当麻にみせる。
そして誓約書を出す。
「当麻も書かせられたけど、誓約書に条件があるのよ」
「ああ・・そうだな」
「そこにね、ようは日本人と喧嘩するな、能力は使うな、
危害を加えられたときは正当防衛の
 範囲に限る。危害を受けてもレベル5の力は絶対使うなと
書いてあるのよ。」
「そうだな」
「確かに日本人は、銃さえ持つことはできない、
だからレベル5の力は過剰防衛だ
 理屈は分かる。でも当麻も知っている通り私は敵が多いのよ」
「ああそうだな」
「正直言って怖いわね。皮膚感覚にさえなった力が使えない怖さ。
  赤子に戻ったみたいだわ。だから助けてほしいのよ いい?」
「レベル4相当で怖いね・・でもまあ美琴は敵が多いか//ああいいぞ
 でも鉄砲とかはレベル4ならなんとかなるだろう。だから普通の武器は
 頼むぞ?いいか?」
「ええ・・いいわ」
「じゃ・・制約は多いけどお互いを守り合おう」
「ええ・・当麻頼むわ私もできる範囲で当麻を守る」
「美琴は海は久しぶりか?」
「小6の冬以来約1年7月ぶりかしらね」
「前はどこ行ったの?」
「インド洋 南緯40度、東経75度」
「へ?」
「私の2つ名超荷電粒子砲の実験でね」
「超荷電粒子砲?」
「ええ 私の正式の登録能力名」
「どんな能力?」
「軍事機密で詳細は言えない。1口でいえばビーム兵器ね」
「ものすごいんだな」
「ええ・・人口密集地では見せらないわね。すくなくとも日本では無理だわ」
「はあ・・水爆並みか?」
「そうゆう理解でいいわ」
(ふふ・・そんなちんけなもんじゃないけどね)
「美琴はそんなの能力で打ったのか?」
「ええ・・そうよ」
「はあ・・両手を切断するわけだ」
「あの件はごめん。私がどうかしてた。」
「いや・・もう謝罪しているし、気にする必要はないよ 美琴の誠意は受け取っている。」
「本当 ごめんね。」
「いいよ。美琴は律儀でいいよ」
「ありがとう。」
美琴と当麻は食器洗浄機へ食器を運ぶ

「当麻・・勉強している?」
「え?もう課題は提出したし・・ゲームざんまいだけど」
「バーチャロンだっけ・・?まあ息抜きはいるけどね。そうね・・
  来週から英語やろうか?」
 美琴はTOEIC問題集と書かれた本をひらひらさせる。
「え・・?」
「日本だけではもう食えない時代よ。ほかはどうでもいいけど英語だけはやらない?」
「え?英語?と^えいく?」
「トーイックて読むのよ。最近では企業や大学の入試でよく使用されている
     英語能力のテストよ。990点満点ね。平均は約600点で860点とればAランクね。」
     当麻1回受けてみない 高校生なら450点くらいかな」
「へえ・・で美琴は何点?」
「それ聞きたい・・あんまり言いたくないけどね」
「いいじゃん」
うーん まあいいか・・
美琴はごそごそ鞄から公式試験結果を出す。
「ハイ・・どうぞ」
「990点?」
「まあそうだろうな・・満点ね」
(当麻はあらためて美琴の異常なハイスペックを再確認する)
「美琴て結局何ケ国語喋れるの?」
「え。。そうね流暢になら英、仏、独、露、伊、西、中ぐらいかな日本語入れて8つ」
(当麻は、あらためて見かけは普通の美少女の異常性を再確認し、彼我の格差に
 打ちのめされる)
「はあ・・すごいね。」
「ありがとう。でもレベル5ならある意味標準かもね
              食蜂も6ケ国語喋るわね」


「レベル5か・・遠いな」
「いいのよ私を通訳に使いなせばいいだけじゃない」
「ああそうだな。有能な彼女をもって私は幸せです」
「でも英語くらいは当麻ならできる」
「そうだな頑張るよ」

 ・・・・・・・・・・

さあて当麻に私を守ってもらう約束はさせた。
だけど、私の性分としてただ守ってもらうだけの女は性に合わない。
レベル4相当か・・
レベルファイブの1位に慣れ切った自分。
レベル4なんて・・・忘れたわの世界だ。
だけど敵は少ないない自分、襲撃リスクは考慮しなければならない。
自分の能力をレベル4に落として可能なことを再点検する。

超荷電粒子砲・・論外
超電磁砲・・・無理だな。初速最低秒速1kmはないと戦力として意味がない。
砂鉄剣・・・可能かな。3億vあれば結構役には立つ。
電撃・・3億v100億jまでか・・動きは止められる。足止めには使える。
プラズマ作成・・十八番だけど無理だな
マイクロ波レーザ・・脳みそくらいは沸騰させられるか・・ある意味強力
ハッキング・・・きわめて有効。監視カメラは余裕で無効にできる。
        自動車の制御くらいはらくらく奪える。
        サイバーテロは可能
結構使えるわね、魔術の大物やレベル5以外なら楽勝だわ・・
電磁レーダは使用可能//精度は相当落ちるわね。でも夜間でも十メートルは見れる。
最悪の場合は、当麻担いで飛ぶか・・約10分あれば湘南からゲートまで移動できる。

まあなんとかなりそうね。
学園都市のレベル4でもこれほど手数の多い奴はいないと断言できる。
それにレベル5に外出予定はないのは確認済み・・

後は。。私はあるスパイさんへ電話する。
「もしもし土御門さんですか?」
「午後10時にいつものスターバックスで会いません?」

 ・・・・・・・

8月7日(金)

夏至から約45日を経過し、暦の上ではもう立秋
朝5時でも太陽は顔を出していない。
だがすでに予報どおり真っ青な青空が広がり残暑の厳しさを感じさせる。
昨日は、休み前なので少々きつめの実験を入れた。
恋査プロトタイプというAIM拡散力場出力放射器の性能評価を行う。
ついに出たか・・かという完成すれば究極兵器にもなりうるそれ。
ただ・・まだ完全にレベル5を再現したとは・・・いえない。
(まだ兵器としては試作品だな・・)
実験で破壊は禁止されていたので、少々不満がたまる。
壊すのは簡単だけどさ・・。それにあの程度の攻撃なら反射膜を使うまでもなく
かわすだけで全部さばける。

でも・・もう人が戦う時代はそのうち終わるな・・
はっきりわかる。超能力は解析されすでにほぼ兵器へ代用されつつある。
AI技術は、演算さえ再現しミクロの解析と自分だけの現実をベースとする
学園都市の能力は、遠からず、工業技術ですべて再現できるのではないか?

人間はもはや無用の存在ではないか?
正直 電子制御や人工知能の最先端にいる自分は、恐ろしくなる。
今やっている実験は本当に世のため人のためなのか?
学園都市の深淵に潜む本当の目的「SYSTEM」にいやでも体面する
日がくるだろう。私と一方通行と上条当麻は。

そろそろかな。
かれらも馬鹿じゃない。私のやったことに気がつくだろう。
わからずやが、行動開始するのも。

さあ当麻を起こすか・・
私はまだ眠っている、彼氏の顔を見る。
さあ 当麻 もう平和な時には終りが近いわよ。
あなたの右腕のドラゴンさんを使えないなんて幻想は
私がぶち壊すわよ。










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