心を縛るものを ひきちぎればすべてが始まる(後編)◆14m5Do64HQ



「では、私とヒナギクさんで先にS-3駅に先行しよう」
「村雨さん、かがみ、独歩さん、絶対に……絶対に会いましょうね!」
「おうよ!」
「わかった」
「ええ、ヒナギク達も気を付けてね」

S-7駅のホームで覚悟、ヒナギク、独歩、村雨、かがみが会話を交わす。
村雨の話が終わった後、彼ら五人は互いに情報交換を行った。
その情報交換の中でBADAN、BADAN側の強化外骨格、首輪、禁止エリアの先の暗雲、徳川光成について筆談を行った五人。
村雨の話からBADANには常識を逸脱した技術力は充分あり、異なる世界に住む自分達を集めたとしても可笑しくない事を全員は知った。
また、始まりの地で徳川光成が言っていた言葉、覚悟やヒナギクが以前から立てていた推測。
即ちBADAN側にも強化外骨格があるという事もどうやら間違っていないと五人は考えた。
現に以前、JUDOはどこか零の事を特に気にかけている様子も見られたからだ。
そして、以前かがみが水を使う事で偶然行えた首輪のステルス機能の解除。
ホームに備え付けられた水飲み場を使う事で、実際にその方法で一時的にもステルス機能を解除する事にも成功した。
また、独歩が知る光成とはとても似つかない言動からして彼は恐らくBADANに脅されている事。
零が暗雲の事について推測している事、即ち暗雲の先にはBADANの本拠地があり、あれを突破するにはかなりの速度が必要そうな事。
これらの事を五人はしっかりと頭に留めた。

「かがみ、本当に大丈夫? あまり無理はしない方がいいと思うけど……」
「大丈夫よ、ヒナギク! このくらいで立ち止まっていられないわ」
「じゃあ……お互いに頑張りましょう!」
「ええ! 負けないわ!」

結果は上々。
よって五人はひとまず分散する事を決めた。
今自分達がすべき事。
一つ目は友好関係に当たると思われる人物との合流し、来るべきBADANとの闘いにおける戦力を向上させる事。
情報交換でわかったのは津村斗貴子、パピヨン、アカギ、ケンシロウ、江戸川コナン、服部平次、神楽、劉鳳、ジョセフ・ジョースターの十人。
服部と神楽と面識がある者は居なかったがそれぞれコナンと志村新八の知り合いであると覚悟が知っていた。
そして独歩とかがみが首輪のステルス機能の事を斗貴子とパピヨンとアカギにも知らせるために、学校へ向かう事に決めた。

「村雨殿、いつか兄上の話でもいたそう」
「それは是非聞いておきたい。ところで葉隠、約束は覚えているな?」
「無論、その時が来れば私が貴殿を討とう。出来ればその時など来ぬコトを祈るが」
「ああ……」

二つ目は危険人物と思われる参加者を無力化する事であり、やむを得ない場合は殺す事。
同じように情報交換でわかった危険人物は範馬勇次郎、ラオウ、才賀エレオノール、川田章吾、マーティン・ジグマールの五人。
その内の一人、ラオウは現在神社で村雨を、強敵を待ち構えていると思われ、このまま放っておくわけにもいかない。
そのため、覚悟とヒナギクが地下鉄を使い、神社に最寄の駅。
S-3駅へ向かう事にしていた。
ならば、村雨と零はどうするのか?

「覚悟よ! 暫しの別れだが、また会おう! ここで死ぬなどあるまじき行為! しかと心に留めておけ!」
「もちろんだとも、零」
「へっ! 葉隠のコトが心配なら素直に言えってんだ」
「なに! 愚地独歩! お前は年長者でありながら、どこかふざけたような気を感じるぞ!」
「へいへい、そりゃあうれしいお言葉でェ」

村雨と零は村雨の強い希望で単独行動を取る事を決めていた。
その目的は劉鳳とジョセフに対し、接触を行う事。
村雨には彼ら二人には浅くは無い因縁がある。
恐らく村雨が接触を行えば、不要な争いも起きるだろう。
だが、村雨は四人に懇願し、彼らはそれを了承した。
また、単独行動とはいえども零が村雨に同行する事になっている
クルーザーの速度は速く、小回りも利き人の捜索にはもってこいだ。
しかし、更に効率よく彼らを探すために零の探知能力が必要だと考え、覚悟が村雨に託していた。
村雨は悪鬼ではない事は当然覚悟もわかっていて、彼に再び零を渡すのは何も問題はないと考えたからだ。
勿論、零の了承もとってある。
そして劉鳳とジョセフと協力を取り付けた後、覚悟とヒナギクと合流し、ラオウを倒す。
それが、彼らが取った作戦。

「では、全てが終わりし時、学校で再び落ち合う。異論はないだろうか?
……ならば――」

覚悟の言葉に四人が頷き、零も肯定の意志を示す。
周囲を見回し、異論がない事をしっかりと確認する覚悟。
少し、息を吸い込み、覚悟は再び口を開く。

「覚悟完了! 貴様達に対し、我らに沈黙を突き通す用意なし!」

ハリセンを宙に掲げ、覚悟は宣戦布告をする。
どこかで自分達の会話を盗聴しているであろうBADANに対し。
戦友、新八のハリセンに自分達のBADANに対する反逆を誓いながら。

◇  ◆  ◇

「ヒナギクさん、君にこれを預かってほしい」
「え? これって……」

S-7駅に停車した地下鉄の車内。
覚悟とヒナギクが肩を並べ、座席に座っている。
そんな時、覚悟がふとあるものを取り出し、ヒナギクに渡す。
言われるがままに受け取り、覚悟に渡されたものを見て、ヒナギクは驚く。

「これ、核鉄じゃない。どうしたの、こんなもの?」
「ああ、これは――」

ヒナギクの手に握られしもの。
それはシルバースキンの核鉄。
この殺し合いで鷲巣厳、アミバ、キャプテンブラボー、アーカード、アカギと多種多様な人間に渡った代物。
だが、ヒナギクには覚悟がどうして核鉄を持っているのかわからないため、不思議そうな表情を浮かべる。
そんなヒナギクの表情を確認しながら、覚悟はシルバースキンを手に入れた経歴をヒナギクに話し始める。
合流したアカギから、力が足りない者に与えるようにと託されたシルバースキン。
自分が無力な者と思われているのかと少しヒナギクは不満げに思いながらも、彼女は受け取った。
残念ながら、この殺し合いでは自分が弱者の部類に入る事はしかたのない事だからだ。

「覚悟くん、絶対に勝ちましょう! ラオウを倒した後は……川田くんも絶対に止めなきゃね」
「無論、そのつもりだ」

ヒナギクの言葉に短く返す覚悟。
やがて、地下鉄の発車の合図が響き、ドアが除々に閉まっていき、完全に閉まりきる。
発車の時は近い。
目的地、S-3駅へ向けて。
【S-7駅 地下鉄内 二日目 黎明】
【葉隠覚悟@覚悟のススメ】
[状態]:全身に火傷(治療済み) 胸に火傷、腹部に軽い裂傷。頭部他数箇所に砲弾による衝撃のダメージあり
    胴体部分に銃撃によるダメージ(治療済み) 頭部にダメージ、
    両腕の骨にひびあり、
[装備]:滝のライダースーツ@仮面ライダーSPIRITS(ヘルメットは破壊、背中部分に亀裂あり)
[道具]:大阪名物ハリセンちょっぷ
[思考]
基本:牙無き人の剣となる。この戦いの首謀者BADANを必ず倒し、彼らの持つ強化外骨格を破壊する。
1:川田を説得する。
2:ヒナギクと共にS-3駅 へ向かい、村雨と合流。その後神社に居ると思われるラオウを倒す。
3:劉鳳、ジョセフ、ケンシロウ、コナン、服部、神楽の捜索。勇次郎、エレオノール、ジグマールには警戒。
4:斗貴子を牙無き人々の一人と見なし、守る。
5:2が終わった後、学校へ戻る。
6:村雨が再び記憶を失い、殺し合いに乗るようならば倒す
【備考】
※パピヨンの詳細名簿からケンシロウ、独歩の情報を得ました。
※こなたの死を知りました。それが川田のせいである事も知っています。
※パピヨンとアカギを全面的に信用しています。
※神社、寺のどちらかに強化外骨格があるかもしれないと考えています。
※かがみから首輪のステルス機能の事、解除方を知りました。また零の暗雲についての推測も知りました。
※主催者の目的に関する考察
主催者の目的は、
①殺し合いで何らかの「経験」をした魂の収集、
②最強の人間の選発、
の両方が目的。
強化外骨格は魂を一時的に保管しておくために用意された。
強化外骨格が零や霞と同じ作りならば、魂を込めても機能しない。
※2人の首輪に関する考察及び知識
首輪には発信機と盗聴器が取り付けられている。
首2には、魔法などでも解除できないように仕掛けがなされている
※2人の強化外骨格に関する考察。
霊を呼ぶには『場』が必要。
よって神社か寺に強化外骨格が隠されているのではないかと推論
※三村とかがみについて
三村の吹き込んだ留守禄の内容を共有しています。
かがみと三村に対してはニュートラルなら姿勢です。
とにかくトラブルがあって、三村がかがみを恨んでいると事実がある、
とだけ認識しています。
※BADANに関する情報を得ました。
【BADANに関する考察及び知識】
このゲームの主催者はBADANである。
BADANが『暗闇大使』という男を使って、参加者を積極的に殺し合わせるべく動いている可能性が高い。
BADANの科学は並行世界一ィィィ(失われた右手の復活。時間操作。改造人間。etc)
主催者は脅威の技術を用いてある人物にとって”都合がイイ”状態に仕立てあげている可能性がある
だが、人物によっては”どーでもイイ”状態で参戦させられている可能性がある。
ホログラムでカモフラージュされた雷雲をエリア外にある。放電している。
 1.以上のことから、零は雷雲の向こうにバダンの本拠地があると考えています。
 2.雷雲から放たれている稲妻は迎撃装置の一種だと判断。くぐり抜けるにはかなりのスピードを要すると判断しています。
※雷雲については、仮面ライダーSPIRITS10巻参照。

【桂ヒナギク@ハヤテのごとく!】
[状態] 顔と手に軽い火傷と軽い裂傷。右頬に赤みあり。
[装備] バルキリースカート(核鉄状態)@武装錬金 シルバースキン(核鉄状態)@武装錬金
[道具]支給品一式、ボウガン@北斗の拳、ボウガンの矢17@北斗の拳
[思考・状況]
基本:BADANを倒す。
1:ラオウに復讐する。(但し、仲間との連携を重視) 、斗貴子については戸惑い
2:覚悟と共にS-3駅 へ向かい、村雨と合流。その後神社に居ると思われるラオウを倒す。
3:劉鳳、ジョセフ、ケンシロウ、コナン、服部、神楽の捜索。勇次郎、エレオノール、ジグマールには警戒。
4:3が終わった後、学校へ行く。
5:川田を説得する。

[備考]
※参戦時期はサンデーコミックス9巻の最終話からです
※桂ヒナギクのデイパック(不明支給品1~3品)は【H-4 林】のどこかに落ちています
※核鉄に治癒効果があることは覚悟から聞きました
※バルキリースカートが扱えるようになりました。しかし精密かつ高速な動きは出来ません。
 空中から地上に叩きつける戦い方をするつもりですが、足にかなりの負担がかかります。
※かがみから首輪のステルス機能の事、解除方を知りました。また零の暗雲についての推測も知りました。

【零の考察】
?ホログラムでカモフラージュされた雷雲をエリア外に発見。放電しているのを目撃。
 1.以上のことから、零は雷雲の向こうにバダンの本拠地があると考えています。
 2.雷雲から放たれている稲妻は迎撃装置の一種だと判断。くぐり抜けるにはかなりのスピードを要すると判断しています。
※雷雲については、仮面ライダーSPIRITS10巻参照。


「では、俺は行って来る」

S-7駅を出て、地上に出た村雨が口を開く。
村雨の傍らには、零が括り付けられたクルーザーが停車している。
そして村雨の視線の先にはかがみと独歩の二人の姿。

「村雨さん、ジョジョのコトはよろしく頼んだわ。あと、これありがとう。
有難く使わせてもらうわね。」
「勿論だ。あと核鉄の事は気にするな、かがみ。彼女を頼むぞ、独歩」
「わかってらァ、だから安心して行って来い! ちゃんとこの銃もパピヨン達に渡してやるからよ」

村雨にはZXへの、仮面ライダーへの変身能力がある武器は必要ではない。
そのため、村雨が所持していたモーターギアの核鉄を始めとする武器はかがみと独歩に譲っていた。
独歩が使用しない分はパピヨンとアカギに渡すように頼むのも忘れずに。
また、試したみたところモーターギアは両脚に使えば、機動力が増す事を知った村雨。
かがみがもし危険な目に遭ってしまった時、これがあれば逃走に用いる事は出来るだろう。
そう考え、村雨はかがみにモーターギアを渡し、かがみもある程度使い方は覚えている。

独歩に景気付けに両肩を叩かれ、村雨は怪訝そうな顔を浮かべる。
だが、それも一瞬の事。
ぎこちない微笑を浮かべながら、村雨は二人に背中を向ける。
直ぐにクルーザーに飛び乗り、アクセルを踏み、エンジンを吹かせ始めた。
その瞬間、三人の眼に、両耳に飛び込んでくるものがあった。
それは一発の花火が天に向けて昇った事。
そして――

『この戦いに参加する、全ての者に伝える事が有る!!』

一人の男、範馬勇次郎が咆哮を上げた事だった。

◇  ◆  ◇

独歩が無我夢中に走る。
村雨に譲ってもらった装備はニードルナイフ、454カスール カスタムオート、ベレッタM92の三種の武器。
それに加えてイングラムM10もあり、弾丸も武器も充分。
加えて何よりも独歩には生身の武器、そう鍛え抜かれた空手がある。
並大抵の相手には遅れを取る筈はない。
だが、独歩が今、向かっている人物はとても常識の範疇に収まろうとはしない人物であった。
その人物は恐らく、江戸川コナンを拘束していると思われる人物。

「勇次郎……ようやく、ようやく会えるぜェ……」

そう。今、独歩はかがみを村雨に預け、勇次郎の声がした方向へ走り出していた。
当然、勇次郎の咆哮は村雨とかがみも聞き、彼らは独歩に同行を願い出た。
だが、独歩の答えは断固としてNO。
さっさと劉鳳とジョセフとやらを探しだし、仲間にしてやれと独歩は一喝を行った。
しかし、それでも村雨とかがみは完全には引き下がろうとはしない。
二人の反応に独歩は業を燃やし、更なる言葉で二人をようやく引き下がらせる事に成功した。

『俺にはヤツを、勇次郎を必ず倒す手段がある! だから心配すんじゃねェ!
この愚地独歩が負けるハズはねぇからなァ!!』

独歩と勇次郎は同じ世界の住人である。
そのため、村雨とかがみはあまりにも自信満々な独歩の言葉に負け、遂に引き下がった。
だが、独歩には勇次郎に必ず勝つ手段など持っていない。
そんな手段があったら苦労はしない。
なにより相手は地上最強の生物、オーガの異名を持つ勇次郎なのだから。
しかし、独歩は二人に嘘を付いてまでも勇次郎と決着を着ける事を望んだ。

「勝つ見込みはねぇかもしれねぇ……だが、あいつらも未だケツが青いガキのくせに命をかけてやがる……。
けどよぉ、俺はどうだ? 空手家のくせにガキの一人も守れなかった俺は……
だからよォ――」

独歩が思い浮かべるのはこの殺し合いで痛い失態。
勝を勇次郎にみすみすと殺され、エレオノールにもナギを殺された独歩。
かがみの治療を手伝ったとはいえ、二人の子供の命を見殺しにした失敗は大きすぎた。
だから、独歩は決めた。

「てめェは俺が倒すぜ、勇次郎ッ!
これだけは譲れねぇ……俺自身のケジメをッ! キッチリとカタつけさしてもらうからなァッ!!」

勇次郎を倒し、コナンを保護する。
たとえ、この身が地に沈む結果となったとしても。
必ず勇次郎を倒す事を。
独歩は決意を固めていた。

【F-4 北部 2日目 黎明】
【愚地独歩@グラップラー刃牙】
[状態]:体にいくつかの銃創、頭部に小程度のダメージ、左肩に大きな裂傷
[装備]:キツめのスーツ、イングラムM10(9ミリパラベラム弾32/32)ニードルナイフ(15本)@北斗の拳454カスール カスタムオート(0/7)@HELLSING
13mm爆裂鉄鋼弾(35発)ベレッタM92(弾丸数8/15)
[道具]:なし
[思考・状況]
基本:闘うことより他の参加者 (女、子供、弱者) を守ることを優先する
1:勇次郎の声が響いた方向へ行き、 彼をなんとしても倒し、コナンを保護する。
2:ジグマールを見付け出し倒す。
3:学校へ行き、アカギと合流。鳴海の事を伝える。
4:ゲームに乗っていない参加者に、勇次郎の事を知らせる。
5:劉鳳、ジョセフ、ケンシロウ、コナン、服部、神楽の捜索。勇次郎、エレオノール、川田、ジグマールには警戒。
6:可能なら、光成と会って話をしたい。
7:可能ならばエレオノールを説得する。
[備考]
※パピヨン・勝・こなた・鳴海・覚悟・村雨・ヒナギク・かがみと情報交換をしました。
※刃牙、光成の変貌に疑問を感じています。
※こなたとおおまかな情報交換をしました。
※独歩の支給品にあった携帯電話からアミバの方に着信履歴が残りました。
※BADANの存在を知り、かがみから首輪のステルス機能の事、解除方を知りました。また零の暗雲についての推測も知りました。

【零の考察】
?ホログラムでカモフラージュされた雷雲をエリア外に発見。放電しているのを目撃。
 1.以上のことから、零は雷雲の向こうにバダンの本拠地があると考えています。
 2.雷雲から放たれている稲妻は迎撃装置の一種だと判断。くぐり抜けるにはかなりのスピードを要すると判断しています。
※雷雲については、仮面ライダーSPIRITS10巻参照。


「独歩さん、本当に大丈夫かしら?」
「独歩は強い、それに策もあると言っていた。今は信じるしかない……」

前方を真っ直ぐ見つめ、クルーザーを操縦する村雨。
村雨は劉鳳の居場所は見当が付かないが、ジョセフの居場所は見当が付いている。
その位置は神社周辺。
以前、村雨がかがみを拉致した時、神社に来いと言ったからだ。
ジョセフのような男がかがみを見捨てるはずもない。
そう考え、村雨は神社方面へクルーザーを走らせていた。
そして、村雨の後でクルーザーの速さに振り落とされないようにかがみは村雨にしがみついている。
かがみは片腕しかないため、しっかりと力をこめられないので村雨はクルーザーの速度を落としていた。
これでは覚悟達との合流はかなり遅れる事になるだろう。
だが、今のかがみを思えばそんな事はいっておれず、また言うつもりもない。
何故なら、村雨は純粋にかがみを心配しているからだ。
そして、村雨にはかがみに言いたい事があった。

「かがみ、劉鳳とジョセフに会う事が出来たら……お前は隠れ、決して何も言わないでくれ。
俺が一人であいつらと話しをつける」
「えっ!?」
「むっ!? 何故だ、良よ! 何故、敢えて困難な道を選ぶ!?」

かがみと零が驚くのは無理もない。
劉鳳とジョセフにとって村雨に対する印象は最悪。
特に劉鳳に関しては、彼の性格も相まって有無を言わさず戦闘を行う羽目になるかもしれない。
だが、どうみても弱者であるかがみを村雨が保護しているとすれば、劉鳳もジョセフも少しは村雨の話を聞いてくれるだろう。
しかし、村雨はその手段を否定する。

「わかっている。だが、俺はけじめをつけたいと思う……。勿論、俺はお前達と共にBADANと闘い続ける。
しかし、あいつらだけはどんなコトになろうとも……俺がこの身体を持ってしても償いたい。
それだけだ……!」

背中越しに語りかけてくる村雨の強大な意志。
その意志の強さにかがみは唖然とする。
だが、その表情もやがておだやかな微笑へ変わりゆく。
まるで、聞き分けの悪い弟の我侭を寛大に受け止める姉のように。

「わかったわ、私は何も言わない。
それでね、私のほうにもお願いがあるんだけど……」
「どうした?」

村雨の頼みを聞き入れ、逆にかがみが村雨にある頼みを話し始める。
かがみは何を頼むつもりなのか?
生憎、村雨には到底予想が付かない。
だが、自分が行えるのであれば出来る限り協力しよう。
そう、考えかがみがこれから言わんとしている言葉に集中する村雨。
そんな時だ


――ふいに村雨の背中の辺りからなにか水分が付着した。
「ごめんね、ごめんね村雨さん……」
「ッ! かがみ?」

――その水分の量は止まる気配はない。

「ほんの少しだけ……少しだけでいいから……泣かせて。
情けないけ……ど……、もう私……限界だから……………」

――肩を震わせながら、かがみが嗚咽を漏らす。

「こなた……なんで、なんで死んじゃったのよ……それに殺したのはつかさが好きになった川田君…………。
こんな、こんなコト……残酷すぎるわよ…………ひっ…………」

――やがて、かがみは大声をあげて泣き出し始める。
――村雨の大きな背中をしっかり抱きしめながら。


「かがみ……」

かがみの悲痛な様子を見て、零は何も言葉を掛ける事は出来ない。
きっとかがみはあの時、先程村雨を励ました時からずっとこなたの死、そして川田の凶行に立ち直る事は出来ていなかったのだろう。
だが、かがみは健気にも必死に耐え、遂に限界が来てしまった。
その事実に零は只、かがみを心配し、彼女をこんな目に合わせたBADANに対し、怒りを募らせる事しか出来ない。

「良よッ! 一刻も速く――」
「わかっているッ!!」

感情のあまり怒声を飛ばす零に村雨が更に大きい怒声で返す。
そう。村雨には零の言いたい事が、そしてかがみの苦しみを痛いほど感じていた。
人目を気にせず、大声を上げ、拳を何かに揮いたい程に。


(姉さん、すまない……俺はもう、姉さんのためだけには闘えない……)

――無意識的に更にアクセルを強める村雨。

(俺は……俺は……かがみを、全ての人々を守るためにあいつらと闘う!
俺を受け入れてくれたあいつらと一緒に……それが俺の償いだ……)

――歯が砕けんばかりの歯軋りを村雨は行い、腰に奇妙な十字が施されたベルトが出現。

(だから見ていてくれ。もう、姉さんを泣かせたりはしなせはしない……
誰も失わせたくはないから……)

――赤い閃光に包まれ、無音無動作によるZXへの変身を村雨は完了し――

(俺の償いを、闘いを……!)

――透き通るような涙を零しながら、ZXは一陣の風となる。

自分のやるべき事を成し遂げる為に。

【D-4とE-4の境界 2日目 黎明】

【村雨良@仮面ライダーSPIRITS】
[状態]全身に無数の打撲、頬に軽い腫れ 核鉄の治癒力により回復中
[装備]十字手裏剣(0/2)、衝撃集中爆弾 (0/2) 、マイクロチェーン(2/2) 核鉄(ピーキーガリバー)@武装錬金
[道具]地図、時計、コンパス、 女装服
    音響手榴弾・催涙手榴弾・黄燐手榴弾、強化外骨格『零』@覚悟のススメ
[思考]
基本:BADANを潰す!
1:ハヤテの遺志を継ぎ、BADANに反抗する参加者を守る
2:ジョセフ、劉鳳に謝罪し、協力を要請する。そのため、神社方面へ行き、二人を探す(場合によっては断罪されても文句はないが死ぬつもりはない)
3:2が終わり次第、S-3駅で覚悟、ヒナギクと合流し、神社に居ると思われるラオウを倒す
4:ケンシロウ、コナン、服部、神楽の捜索。勇次郎、エレオノール、川田、ジグマールには警戒。
5:頃合を見て、独歩の元へ駆けつける(時期は未定)
6:3が終わり次第学校へ向かい、パピヨン、アカギ、覚悟、ヒナギク、独歩との合流。
7:かがみを守る
[備考]
※傷は全て現在進行形で再生中です
※参戦時期は原作4巻からです。
※村雨静(幽体)はいません。
※連続でシンクロができない状態です。
※再生時間はいつも(原作4巻)の倍程度時間がかかります。
※D-1、D-2の境界付近に列車が地上と地下に出入りするトンネルがあるのを確認しました。
※また、零の探知範囲は制限により数百メートルです。
※零はパピヨンを危険人物と認識しました。
※零は解体のため、首輪を解析したいと考えています。
※記憶を取り戻しました
※独歩、覚悟と情報交換をしました。
※光成がBADANに脅されていると考えています。また、BADAN側にも強化外骨があると推測しています。
※勇次郎の放送を聴きました。
【零の考察】
?ホログラムでカモフラージュされた雷雲をエリア外に発見。放電しているのを目撃。
 1.以上のことから、零は雷雲の向こうにバダンの本拠地があると考えています。
 2.雷雲から放たれている稲妻は迎撃装置の一種だと判断。くぐり抜けるにはかなりのスピードを要すると判断しています。
※雷雲については、仮面ライダーSPIRITS10巻参照。

【柊かがみ@らき☆すた】
[状態]:全身に強度の打撲、左腕欠損(止血済み)、休息により(?)それなりに回復 、核鉄の治癒力により回復中、深い悲しみ
[装備]:巫女服
[道具]:モーターギア(核鉄状態)@武装錬金
[思考・状況]
基本:BADANを倒す
1:みんな元気になれっ……もちろん自分も
2:村雨と行動を共にする
3:ジョセフと合流。
4:神社の中にある、もう一つの社殿が気になる。
5:川田を止める
6:劉鳳、ジョセフ、ケンシロウ、コナン、服部、神楽の捜索。勇次郎、エレオノール、川田、ジグマールには警戒

[備考]
※光成がBADANに脅されていると考えています。また、BADAN側にも強化外骨があると推測しています。
※勇次郎の放送を聴きました。
※零の暗雲についての推測を知りました。
※かがみの主催者に対する見解。
①主催者は腕を完璧に再生する程度の医療技術を持っている
②主催者は時を越える"何か"を持っている
③主催者は①・②の技術を用いてある人物にとって"都合がイイ"状態に仕立てあげている可能性がある
④だが、人物によっては"どーでもイイ"状態で参戦させられている可能性がある。
※首輪の「ステルス機能」および「制限機能」の麻痺について
かがみがやった手順でやれば、誰でも同じことができます。
ただし、かがみよりも「自己を清める」ことに時間を費やす必要があります。
清め方の程度で、機能の麻痺する時間は増減します。
神社の手水ではなく、他の手段や道具でも同じことが、それ以上のことも可能かもしれません。
※ステルス機能について
漫画版BRで川田が外したような首輪の表面を、承太郎のスタープラチナですら、
解除へのとっかかりが見つからないような表面に 偽装してしまう機能のことです。
ステルス機能によって、首輪の凹凸、ゲームの最中にできた傷などが隠蔽されています。
※S1駅にハヤテのジョセフに対する書置きが残っています

【五人の共通備考】
※一通りの情報交換は終えています
※神社、寺のどちらかに強化外骨格があるかもしれないと考えています。
※主催者の目的に関する考察
主催者の目的は、
①殺し合いで何らかの「経験」をした魂の収集、
②最強の人間の選発、
の両方が目的。
強化外骨格は魂を一時的に保管しておくために用意された。
強化外骨格が零や霞と同じ作りならば、魂を込めても機能しない。
※五人の首輪に関する考察及び知識
首輪には発信機と盗聴器が取り付けられている。
首輪には、魔法などでも解除できないように仕掛けがなされている 。
首輪にはステルス機能があり、身を清め水を掛ける事で解除可能
※五人の強化外骨格に関する考察。
霊を呼ぶには『場』が必要。
よって神社か寺に強化外骨格が隠されているのではないかと推論
※BADANに関する情報を得ました。
【BADANに関する考察及び知識】
このゲームの主催者はBADANである。
BADANが『暗闇大使』という男を使って、参加者を積極的に殺し合わせるべく動いている可能性が高い。
光成は司会役として脅されている。
BADANの科学は並行世界一ィィィ(失われた右手の復活。時間操作。改造人間。etc)
主催者は脅威の技術を用いてある人物にとって”都合がイイ”状態に仕立てあげている可能性がある
だが、人物によっては”どーでもイイ”状態で参戦させられている可能性がある。
ホログラムでカモフラージュされた雷雲をエリア外にある。放電している。
 1.以上のことから、零は雷雲の向こうにバダンの本拠地があると考えています。
 2.雷雲から放たれている稲妻は迎撃装置の一種だと判断。くぐり抜けるにはかなりのスピードを要すると判断しています。
※雷雲については、仮面ライダーSPIRITS10巻参照。


228:進化 投下順 230:Reckless fire
228:進化 時系列順 230:Reckless fire
225:求めはしない 救いはしない 未来(あす)に望むものは―― 葉隠覚悟 231:悪鬼
226:愛すべき日々 村雨良 233:決戦
226:愛すべき日々 桂ヒナギク 231:悪鬼
226:愛すべき日々 柊かがみ 233:決戦
226:愛すべき日々 愚地独歩 231:悪鬼