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来日したデコイとサスーンは長旅の疲れを癒すためすぐにホテルに入った。
豪華ではないものの小綺麗なツインルームに荷物を放り出し、サスーンはさっさと服を脱ぐ。
見る間に凝った刺繍の施された黒の下着一枚になって、シャワールームへと入っていった。

サスーンとデコイは幼い頃からの長い付き合いで、彼女の裸体にそれほど驚きはしなかった。
(それに幾度か身体も重ねた……)
裏社会の仕事を女と共にしていれば堅物を体言したような男も情愛に焼かれることはある。
若気の至りもあるが、サスーンは美しい女だった。
しかし肉体関係以上の接点を持とうという気はデコイにはなかった。
都合のいい女。
それがサスーンに対する距離の置き方だった。

「デコイ、髪洗うの手伝え。」
ソファーでくつろぐ男をサスーンが呼ぶ。
「なぜ私がお前の頭などを洗わねばならん。」
苛立たしげな返事。
「爪が痛いんだ。」
ならば切ればよかろう、と思ったが拒否したところでごねることはデコイには分かっていた。
しぶしぶシャワールームに向かった。

シャワーカーテンを開けるとデコイは息を飲んだ。
湯気の中にすらりとした肢体が目に入る。
「さすがですよ、ヴィラル・サスーン。貴女は。」
濡れた髪は蜂蜜色に色を深めて、腕を組んでなお溢れんばかりの大きさを持つ乳房の脇に絡む。
きつくくびれたの後の締まった双丘はタオルで隠されてはいたが、身体のラインを覆うには不十分だった。
水気を帯びたタオルが所々透けて逆に色気を増している。
若くして売春街の女王として君臨する女の姿がそこにあった。

ほとんど裸の身体を見て固まるデコイをサスーンが目を細めて笑った。
緋色の爪に彩られた指先がデコイの胸板から肩を伝って後頭部で絡まる。
「また私が欲しくなったの、ロシウ?」
目と鼻の先で甘く囁く。
「ち、違う!貴女が髪を洗と言うから……」
心を見透かされたデコイは視線を泳がせ弱々しく反論した。

服を脱いで再びシャワーカーテンの中に入る。二人では少し手狭な空間で向かい合った。
シャンプーを手に取り濡れた髪に付けて指で泡立てる。
デコイの腕にすっぽりと収まりそうな女は、タオルを手で押さえながら気持ち良さそうに目を閉じた。
「覚えている?昔こうやってよく、洗ってもらったこと。」
「子供の時のこと……ですか?」
サスーンはこくんと頷いた。
デコイは久しく放ったらかしにしていた記憶を手繰り寄せた。
(確か髪を洗った時はいつもお約束で……)
「ロシウ、手が止まっている。」
目をつぶったままのサスーンが冗談めいて言った。
泡だらけになった指で鼻孔と口の間に触れる。
女の顔にまるで老人の口髭のような泡の塊をこしらえた。
普段から冷静な男として知られるデコイも、そのあまりのミスマッチに声すらあげて笑った。

「もう、ロシウ!」
デコイの笑い声を聞いたサスーンは口髭の仕返しと言わんばかりに、脇腹をくすぐる。
「こら、ヴィラル!」
デコイも負けじとくすぐり返す。サスーンが短く悲鳴をあげた。
まるで子供同士のようにふたりはじゃれあった。

児戯に夢中になりすぎてずり落ちたタオルを引き上げ、泡だらけになったサスーンは無邪気に笑う。
「こんなに笑ったのは久しぶり……」
肩をすくめる。
「……ファーストネームで呼び合うのは何年振りかな、ヴィラル・サスーン?」
売春用のきつい口紅と眉墨を落としたせいだろうか。
その微笑みは無垢な少女のそれのようで。
泡だらけの肩を抱き寄せられた女が耳元で甘くささやく。
「そう呼ばなかったのはロシウ・デコイ、貴方だけ。」
「そうか、そうでしたね。」
デコイは口付けと同時にシャワーのコックを捻った。

「んん……」
キスの味を苦くした石鹸がほのかな香りを漂わせる。
湯気がふわっと立ち上り、温かい湯が泡を洗い流した。
サスーンはデコイの首筋に手を回し、デコイは手櫛で彼女の髪の感触を楽しむ。
最後までサスーンを守っていたタオルが床に落ちた。

「ロシウ……」
不意にデコイが戒めを解いた。
サスーンの向きを変えデコイは腕の中にすっぽりと収めた。

状況を把握しきれていないサスーンの背中を抱き寄せて、肩に頭を乗せて身体を密着させる。
「ついでに貴女の身体も洗いましょう。」
「くすぐったい……」
そう言いながらも大人しく抱かれている女の頬に軽く口付ける。
デコイはボディソープを手にすくい取り、白濁した液を首筋に垂らした。
体液に似たそれを見て、まるで犯された後みたいだとサスーンは思った。
つぅーと伝って胸の合間に流れ落ちる様子をぼんやりと見つめる。
それをデコイの手が広げていく。瑞々しく柔らかい肌へ揉みこむように。
「ふ……」
首筋から、鎖骨、二の腕、手首、手のひら。それが終わったら反対側の手も。
「あなたとあろう人が、この程度の愛撫で感じているのですか?」
からかうとすぐに羞恥に顔を赤らめる。
「これはちが……あっ!」
ぬめぬめとした指を腰に這わせると背筋が跳ねた。
(プライドの高い女だ。)
けれどその分落し甲斐のある……

「どう違うと言うのです?」
新しい刺激でサスーンを黙らせたデコイは腹に手を移動させる。
一糸纏わぬサスーンの身体の変化にデコイは既に気づいていた。
形のいい胸の淡く色づいた頂が主張をしていることに。
ただ肝心の頂に触れるようなまねはせず、不規則な虐めで彼女をじわじわと快楽の海へと誘う。
デコイの尋問めいた質問に顔を横に振りかぶり、女は弱弱しくすすり泣いた。
「言ってごらんなさい。」
いい子だから。そう囁いて耳たぶを甘く噛む。
耐え切れずに腰を摺り寄せて喘ぐように強請った。
さわって欲しい。

デコイはにやりと笑うと双房に手を遣った。

「ああっ……!」
右手で乳首を弄ると嬌声が上がった。左手で液をたっぷりと足してやや乱暴に掴んだ。
液を乳房にまんべんなく塗りこめる。
てらてらした光を反射した肉体がデコイには卑猥なものに写った。
「いやらしい。」
そうどくづくと手に余る程の大きさの乳房ごと持ち上げ、淡く色づいた場所を弄くる。
液が潤滑剤となって指があちこち好き勝手にサスーンへ刺激を与えた。
「やぁ……ん……」
くにくにと親指と人差し指で弄っているだけで華奢な身体が跳ねる。
折れそうなほど細い腰に反して、柔らかい肉をたたえた乳房は男の手には収まりきらない。
「……他の男とも、こんなことをしているんですか?」

サスーンの声、涼やかな目元、しなやかな肢体、そして美しい髪。
どれひとつとっても完全無欠で。
それが毎晩淫らに男と交わっている。

(馬鹿だな、それが淫買の仕事というものだ。)
けれど、どこかでその理論に釈然としない。
この胸の取っ掛かりはなんだ?

片手を下腹部に移す。
サスーンは慌てて腰を引き、秘部をまさぐる手を除けようとあがく。
それでも強引にデコイは濡れそぼった穴へと触れた。

(省略されました。すまねえ、すまねえ、すまなかった!)