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ヴィラルはフワフワとレースがかかったピンク色のリボンをしごく幸せそうに眺めた後、そっと寝床のクッションの中に隠した
これはとても大切な物だ


以前にも何度か経験した事なのだが、今回は何時にも増して驚いた
否、焦った
≪な!何だこれは!?肉球??しかも胸が平らに…これじゃあシモンに…って!シモンが起きたらどうしよう!?どう考えてもこの体で奉仕はできない><≫
所謂私の体は幼児(ネコミミ尻尾のオプション付き)に変化してしまっていた
そして私が自然に目覚めるような時間と言う事は、相手にしても同じ事で、もそもそっと身動ぎしていたシモンがむっくり起き上がった
「っっ!」
思わず息を飲むのが悟られたのか、彼がこちらを向くと、お互いに目が合う…しばらく確認するように見つめ合って唐突に飛び上がる
「な!何がどーなってんだ!?また螺旋力の暴走とかか?おい!」
急き込む様に問い質されるが、答える事ができずにいると、何を勘違いしたのかパチンと額を平手で打って天を仰いだ
「勘弁しろよ…こんな子供にあんな事できっかよ」
どうやら中身ごと入れ替わったと思ってくれた様だ…
ただ気にかかったのは、やはり子供にはできない様な行為をさせられていたと言う事だ…
しかし、それと同時にシモンにも良心があったと少し安堵した
こちらが何も言わない事に焦れったくなってきたのか、散々部屋を右往左往した挙句
「と、とにかく困った時はリーロンだよな」
と言って端末を科学班班長に繋げた
程なくしてその人物は現われた


「あらあら!可愛いじゃなーい」
確認するように触られたネコミミが逃げる様に数度パタリパタリと動く
「朝起きてからずっとこの調子なんだ…」
心底真面目な顔つきで心底真剣に状況を説明するシモンにリーロンは思わず口許を緩める
「あらぁ~心配なの?」
「んなことあるかよ!」
想像通りの返答が返ってきたので、ご褒美に現状を教えてあげることにした
「心配しなくても大丈夫w螺旋力の反作用みたいなものよ。今は別の次元の彼女になってるけど、在るべき物は在るべき所に帰る様にちゃんとなってるから」
説明終わりに彼に向けてウィンクをするが、本当に安心して気が緩んでいるのか大して嫌がられなかった
「そうか。戻るなら良いんだ」
「あぁ、それからシモン」
「ん?何だ?」
向き直るシモンにリーロンは確認するように指でソレを指示して問う
「可愛いのは分るんだけど、かぼちゃパンツ一枚だけって流石にどうかしら?」
「っっ!?り!リーロン何か服!とにかくこう!合いそうな感じの着せてやってくれ!」
大慌てでしどろもどろする『超銀河大グレン艦長』にリーロンは、思ほくそ笑んだ
「解ったわ、可愛いのバッチリ見繕っとくから任せといてwww」
そう言い聞かせて幼女の手を引っ掴むと有無を言う間を与えずに艦長室を後にした

そしてしばし廊下を進んだ辺りで彼女は歩を止めた
「アンタも罪な女ね」
「!?」
鳩が豆鉄砲食らったとは正にこの事だろうと言う顔で見つめられて、リーロンは意地悪く目を細めた
「そんな体でシモンに突かれたく無かった?」
「ち!違う!」
ブンブンと首を振って否定するヴィラルにリーロンは微笑んだ
「解ってるわ貴女が誰よりシモンの事心配してるって…彼を悪者にしたくなかったのよね?」
コクンとうなづく黄色い頭にそっと手を滑らせた
いくら中身が人間の敵であった獣人でも、幼子をレイプしたとあってはシモンの艦長としての信頼、尊敬、畏怖は失墜するだろう
シモンはただの欲に塗れた薄汚い男では無い
心に深く傷を負って屈折してしまっただけだ
そして、ヴィラルはその傷を付ける要因に荷担していた
「私はこれ以上アイツを悲しませたくない。独りぼっちにさせたくない!」
それが彼女のヴィラルの本音だった
自分はどうでも良かったただ、彼が悲しんだり苦しんだりすることが嫌だった…怖かった
「貴女の判断は間違っていない…でもね」
思わぬ肯定とその後に続く言葉が気になってヴィラルは固まる
「貴女だってシモンの大切な人なのよ」
その言葉に大いに首を傾げて見せるが、リーロンは「いずれ解るわ」と言って再び歩き始めた

プシュとエアの入り込む音と一緒にトテトテなんて不自然なリズムの足音が侵入してきた
「ん。やっと戻って来たか…!?」
振り返るとそこにはローゼンメイd…じゃなくて!ピンクのフリフリベビードールを着たネコ耳幼女がいた
「可愛いでしょwww」
とリーロンが笑顔満面で胸を張ると、子猫はクルリと一回転してみせた
いや…確かに可愛いんだが…何と言うか、踏み込んでは行けない領域に踏み込みそうに…
「あら?お気に召さなかった?やっぱり水銀燈のほうが良かったかしら?」
と真剣に呟かれる言葉にツッコミを入れるか入れないか考えあぐねた末に諦めた…
「あーっもぅ、解った。雛苺でいい!!」
半ば自棄気味に言い放って子猫を抱き上げると、ついでとばかりにものすごく少女趣味なリボンを手渡された
「雛苺でいいならそれ付けてあげてw」
俺が口では勝てないと解っているからか、リーロンは何時にも増して我を張った
「…チッ やりゃあ良いんだろ!」
渋々といった体で頭にそれを付けてやると、子猫はニコリと無邪気な笑顔を見せた
「気に入ったか?」
確認するように問い掛けると元気良くうなづく…
その姿に何故か少しだけ胸が痛んだ
「じゃあこれで用もすんだから私は仕事に戻るわ」
チャオ☆と明るく去って行ったリーロンを気にかける余裕は無かった…
終にこのフワフワ子猫と二人(?)きりになってしまった!気まずい…
「あ…えと、お前誰に飼われてるんだ?」
じーっと見つめて来る金色の瞳に思わず目を背けたくなった…純粋すぎる
「俺…なのか?」
子猫は素直にうなづく
「んじゃ、あっちの俺はもっと優しいんだろうな」
キョトンとする幼女にシモンは今なら言える気がした
「最初は本当に腹立たしかったんだ。だけど、冷静になってみりゃあただの八つ当たりだったんだ」
俯くシモンにヴィラルは悲しげに顔を歪めて彼の腕に頬寄せた
「アニキを殺したのはアイツじゃないのにな。解ってるんだぜ。解ってるんだけど、どうにもできなかったんだ…アイツはぜってー俺の事恨んでるよな」
子猫は必死に首を振って否定するが、シモンはぎこちなく頬をつり上げて笑って見せただけで、また俯いてしまう
「結局は力でねじ伏せただけなんだよ…アイツと俺の間にはソレしかないんだ……やっぱりいつかはアイツも俺の前かr」
完全に言葉を言い切る前に子猫の小さな唇が、口を噤ませた
「な!」
何をする!と言いたかったが、小さな体で必死になって自分の首にすがりつく、否自分を抱き締めてくれている存在を無下にはできなかった
「ありがとうヴィラル」
そっと引き剥がしてベッドに座り直させると、またもや不安げに見つめられて居心地が悪くなる
「ったく!俺を誰だと思ってるんだ!超銀河大グレンの艦長だぜ!多忙なんだよ!」
クシャクシャと頭を撫ぜると不安げだった顔が少し和らいだ
「大丈夫だよ。ブリッジにはブータもいるし…それに、お前のおかげで少し落ち着いた」
その言葉に柔らかく笑う子猫に幾分昔に忘れてしまった微笑むとかいう行為をしたような気がする
「んじゃ行って来る」
部屋を後にした辺りで、連れて来てクルーに自慢してやりゃあ良かったと後悔が津波のごとく押し寄せたが、とりあえず無視する
あれはどっか別の俺の物だ。きっとあっちの俺が誰かに自慢してるだろうから二番煎じは嫌だ…

シモンが出て行ってしまった後、ヴィラルは何だか頭がこんがらがって横倒しに倒れた
シモンは私をレイプしたことを後悔しているのか?私とシモンの間には本当に力による服従と言う関係性しかないのか?
あまりにも沢山の事がありすぎて、疲れた…
横倒しになったままそっと目を閉じる


次に目が覚めたのは真夜中過ぎ、シモンはまだ帰っていない様だ
ぼんやりと時計を見つめていてふと違和感に気付く…
目線が…上がってる!
胸に目をやる…ある!
服だっていつもの服だ!ィヤッター\(^o^)/
元に戻った!
わーいわーいとベッドで飛び跳ねているとタイミング良くシモンが現われる
「シモン!」
嬉しさ有り余ってそのまま呆然としている当人にダイブした
「ぐぎゃっ!何すんだこの雌犬がっ!」
ガッと髪を鷲掴みに去れ、引き剥がされるが、そんな事は障害にはなり得ない!嬉しくて嬉しくてニコニコが止まらない!
「元に戻ったんだ!」
「見りゃ解る」
「うふふ」
顔を首筋に埋めると、ややくぐもった「この淫乱」と言う罵りが聞こえた
ソレでも良い…シモンといられるならば、私は何にだってなれる

私感でしかないが、その日の夜はすごく丁寧に扱われた気がする