「戦火の中犯される娘達」SS保管庫

革命の生贄

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“革命だ!革命だ!”

 何処からかそんな声が聞こえてくる。

民衆の権利と自由を求める声は、やがて国中をも揺るがす大きなうねりとなった。
当然、支配階級にとってこの事態は看過できるものではなく、各地で取り締まりや思想チェックが行われた。
最初のうちは手荒な真似は少なかったが、ある事件をきっかけにそれは民衆への弾圧となっていった。

“王族暗殺”

支配階級の頂点というべき王族、その王女が殺害されたのだ。
さっそくというか、まるで予め決められていたように民主運動に関わっていた人々が逮捕され、過酷な拷問の末、
全員に死刑の判決が下された。
事件はこれで収まったかのように思われたが、公開処刑を見物していた民衆は死刑囚のある言葉を聞いてしまった。

『俺たちは無実だ!これは冤罪だ!これから罪の無い人々がもっと殺されるぞ!』

そう叫んだ死刑囚は、その直後に首を斬り落とされた。
この言葉は噂となって人々の間に伝わり、やがて民衆はそれが真実だったと思い知ることになる。


「ん~、今日もいい天気ね~」

朝の日差しを浴びながら、少女は背を伸ばした。
この日の空も青く澄み渡り、不穏の兆しなどどこにも感じられなかった。
しかし、この光景が少女が幸せだったころに見た最後の空になったのだ。

「ミア、早く朝ご飯たべなさい、遅刻するわよー!」
「は~い!」
ミアと呼ばれた少女は朝の空を見上げたバルコニーから、朝食の待つダイニングへと向かった。
14になるミアはミドルクラスの3年生、今年が学校で勉強のできる最後の年だ。
貴族や豪商でない身分にはシニアへの進学は難しく、シニアから上のアカデミーなんて夢のまた夢である。
ミアは勉強というか学校が好きな少女であったが、身分も金もなく、成績も特に優秀でもないのでは進学は諦めるしかなかった。
ただ、学校の教師のヘレナはその制度を疑問視していたが、一教師の力でどうこうできるわけもない。
つまるところ、シニアを卒業したら、ミアは何処で働くか、結婚するしかないのである。

ダイニングに来たミアの鼻を朝食の香ばしい匂いがくすぐる。
「今日はウインナーもあるのね」
「弁当は作ってあるから忘れないでね」
「はーい」
ミアはさっそくウインナーと炒り卵を挟んだパンを頬張った。
「ふぇ、かあふぁん、ひょうにょふぇんほぉにゃに?」
「ミア、口に食べ物入れたまましゃべらないの、行儀悪いわよ」
「ふぁい」
不作法をたしなめられ、ミアは食事に専念する。
その様はまだ幼さの残る少女のそれであり、ミアの母マイアはやれやれとため息をつきながら、これではまだ嫁にはだせないわと内心呟いた。

「今日の弁当はカルツォーネよ」
「ふーん」
「それと……父さんはまだまだ帰れそうにないわ」
「そう…なんだ」
さっきまで明るかったミアの表情にやや翳りがさす。
父親のカルロは先月から国に召集され、あるモノを作る仕事に携わっていた。
何を作っているかは現場の箝口令のせいで知りようもなかったが、週に一度は手紙もくるし、給与も届けられるので特に心配は無かった。
しかしいつ終わるかも何を作っているかもわからない仕事のために父親から離されてるのは、母子にとって気持ちのいいものではない。

「ごちそうさま」
「カバンの中は大丈夫?忘れ物はないわね?」
「大丈夫よ、昨日で準備したんだから」
朝食前にすでに制服に着替えていたミアはカバンに弁当箱を詰めると、玄関へ駆けていく。

「じゃあ母さん、行ってきまーす!」
「行ってらっしゃい」
ミアが元気よく声を上げ、扉を開けたその時であった。

「おい、オマエ」
「え…?」
玄関の外には軍服を来た男たちが待ち構えていた。
突然現れた男たちに、ミアは困惑した。
「ミア=エッセンはオマエか?」
男たちは不躾にミア本人に尋ねてきた。
「え、ええ、わたし、ですけど、アナタたちは?」
「我々は国家治安維持隊の者だ。ミア=エッセン、これから貴様を連行する!」
「えっ?」
「貴様に拒否権はない。グズグズするな、来い!」
男たちの一人がミアの腕をつかみ、乱暴に引き寄せた。
「い痛い!痛い!何でよ!?何でわたしが連行されなきゃならないの!?」
「ミア、何を騒いでいるの?」
玄関が騒がしいのに気づき、やって来たマイアは目の前の状況に驚愕した。

「ちょっとアナタたち!!うちの娘に何するの!?」
「貴様、コイツの母親か!?」
「貴様とかコイツとかアナタたち一体なんなのよ!?うちの娘に乱暴しないで!!」
マイアは思わずミアと男たちの間に割って入った。
目の前で愛娘が見知らぬ男たちにつかまれてるのである。母親としては我が子をかばうのは当然である。
だが、このマイアの行動は男たちを怒らせてしまった。

「コイツ…犯罪者をかばったぞ」
「ならばコイツも共犯だな…」
「アナタたち、犯罪者とか共犯とか何言ってるの!?そもそもアナタたち何なのよ!?何の権利があってこん……ぶふェッッ!!」
「母さん!!」

男たちにくってかかるマイアの顔面に、男の拳が飛んできた。
殴られたマイアは勢いで地面に倒れ込んでしまった。
「母さん!しっかりして、母さん!」
「ぅぶ……ぐふッ……ミ…ア……」
ミアはマイアに駆け寄り、必死に声をかける。
先ほどまで平和で安穏とした日常が、今まさに崩れ落ちていく。

「ケッ、楯突きやがってクソアマが、とっととコイツらを連れてくぞ!」
「オラ、わかったら立て!とっとと来い!」
再び男の手がミアの腕をつかみ、乱暴に引き寄せる。
「待って、待ってよ!!なんで母さんにあんなことしたの!?わたしたちが一体何をしたのよ!?」
「ギャアギャアうるさいガキだな!これだから学校に行くような女はダメなんだ!」
「学校は関係ないでしょ!?アナタたちこそこんな酷いことが許されると思ってるの!?」
母親を傷つけられた悲しみと怒りで、ミアは必死に男たちに食い下がる。
男たちはいずれも軍服を着ていて、国家治安維持隊の身分を示す腕章と合わさって威圧的な雰囲気を放っていた。
この男たちは本物だとミアは理解していたが、何の説明もなく連行しようとしたあげく母親を殴られて
おとなしくいいなりになるような彼女ではなかった。
せめて理由だけでも知りたかったミアだったが、その願いに男たちは暴力で答えてきた。

ドスッッ!!

「ヴグッ?!」

ドスドスッッ!!

「グハァーッッ!!」

ズドンッー!!

「ッッゲェエエェーッ!!」

マイアを殴った男の拳が、ミアの腹に叩き込まれる。
衝撃と鈍い痛みがミアを打ちのめし、最後の一撃でミアは食べたばかりの朝食を吐き出し、母親同様に地面に倒れ込んだ。

「チッ、手間どらせやがって、さっさと連れてくぞ!」
「了解です!」
地面に倒れ、グッタリしているミアとマイアを男たちが担ぎ上げ、運んでゆく。
ミアの霞む目に、騒ぎを聞きつけ様子を見に来た近所の人たちの姿が見える。
彼らはミアとマイアを助けるわけでもなく、遠巻きに連行されるのをただ見ているだけだった。
(助けて…父さん……)

涙でぼやけたミアの目に、いかめしく重厚な作りの、車輪の付いた鉄の箱の姿が見える。
それはこの国でも珍しい『自動車』で、『オイル』を『エンジン』で燃やし、その力で車輪を回して動くらしい。
『自動車』の力は馬より強く、速さも馬以上だと父カルロが教えてくれたのだ。
心の中で父に助けを求めるミアだったが、願いも空しく、『自動車』の後方が観音開きに開き、その中へミアは放り込まれた。


「…ミア、大丈夫?ミア…?」
「あ…」
仰向けに横たわるミアを、二人の少女が心配そうに見ている。

「え…リーゼ…タニア…なんで……」
「他にもいるよ。フォリンにレシア、アレノアとか」
「みんな…なん…で…?」
「そんなのこっちが聞きたいわよ!ああ、もうムカつく!アイツら本当に最低!」
怒りも露わに返してきたのはアレノア=メイアス、ミアのクラスメイトの一人で、貴族を親戚に持つ彼女は来年にはシニア進学が決まっていた。

「みんな…あの国家治安維持隊に連行されたんだ…」
「そうだよ。学校に行こうとしたらいきなりやってきて連行するだって」
そう答えたのリーゼ=ラス、ミアたち他のクラスメイトと比べると、やや小柄で幼い感じの少女である。
「正直ワケわかんなかったけど、あたしたち何も悪いことしてないから大丈夫だよね?帰れるよね?」
「そうだと思う……でも……お腹すいた……死にそう……」
リーゼに続いて口を開いたのはタニア=レーンス、おとなしくおっとりさん、そしてクラスメイトで一番胸が大きい。巨乳である。

「朝ご飯どうしたのよ」
「アイツらね……私が起きたときに来てね……着替えるまで待ってたけど、朝ご飯食べさせてくれなかった……最低」
そこまで言うやいなや、タニアの腹の虫がグルグル鳴きだした。

「……」
お気の毒にと誰もが思う空気の中、ミアたちを載せた『自動車』が動き出した。

「ねぇ、これどこに行くのかしら…」
「外も見えないし、なんか怖い…」
そう言ったのは隅の方で寄り添う二人、フォリン=アールとレシア=モンティだった。

「あ…そういえば…」
ミアはゆっくり身を起こし、車内を見回す。
「どうしたの?」
「母さんが…母さんも連行されたはずだけど、ここにはいないの…?」
「?……」
ミアの言葉に、誰もが怪訝そうに顔を見合わせた。
「確か…私といっしょに連行されたはず…」
「ミア、おばさんがどうしたの?」
身を起こしたミアにリーゼが尋ねる。

「私が連行されそうになったとき、治安隊の間に入って止めようとしたの……そしたらいきなり殴られて、私もお腹を殴られて…」
「そんな…」
「ひどい…」
「アイツらが母さんを担いでいくのを確かに見たの。だけど、ここにいないんじゃ一体どこに…」
見えない母の行方を思い、ミアは途方にくれた。

「ミア…」
「だ、大丈夫だよ、おばさんならきっと無事だよ、」
ミアを気遣い、声をかけるタニアとリーゼ。しかし、それを否定するかのようにアレノアが口を開いた。

「まったく、考えなしに動くなんてアンタの母親はどうしようもないわね…」
「アレノア?」
「何よ…母さんが悪いっていうの!?」
母を馬鹿にされたと思い、ミアはアレノアにくってかかるが、アレノアは平然と話を続けた。
「国家治安維持隊はね、国王や貴族たちから承認と権限を与えられて行動しているの、ヤツらに楯突くってことは、最悪この国への反逆ととられても仕方ないわ」
「そんな!私を助けようとしただけなのに!」
「でも、結局何もできずに連行されたじゃない」
「じゃあ…じゃあ、一体どうすればよかったのよ!!母さんは悪くない!母さんは私を助けたかっただけなのに!」
「あのね、ミア、」
涙目で取り乱すミアに、アレノアが諭すように話す。

「逮捕されたからって、すぐに罰せられたりはしないわ。この国に司法があるのは知ってるでしょ?
取り調べや身辺調査で確かな証拠や裏付けがないまま犯罪者にはできないし、国民からおかしいって訴えられたら、国王だってほっとかないわよ」
「じゃあ、何で私たち、アイツらに、治安隊に連行されたの?アイツら、私を最初から犯罪者って言ってたのよ?」
「それは…」
「なんで、なんで何も悪いことなんかしてないのに、こんな目にあわなきゃならないのよ、なんでアンタはそんな平気でいられるのよ!」
「平気じゃないわよ!!」
ミアの言葉に、アレノアが声を荒げた。

「アイツら、私にも犯罪者って言ったのよ、お父様が治安隊のスポンサーだって知ってるくせに、その前で犯罪者呼ばわりしたのよ……」
悔しそうに顔をしかめるアレノアの目尻に、涙が浮かぶ。
「お父様は約束したわ、これは何かの間違いだから自分が掛け合って必ず助けるって。だってうちは貴族の家系だもの、国に逆らうなんてありえないもの、」
「ちょっと待ってよ……それじゃ貴族や金持ちじゃない私たちは疑われても当然だって言うの!?」
「そんなこと言ってないわよ!」
「言ってるじゃないの!!
アンタの話じゃ誰だってそう思うわよ、アンタが間違って連行されたなら、私たちは連行されて当然だってことじゃない!!」
「勝手に話を作らないで!私が言いたかったのは、この国の司法を信用してってことで…」
「アンタは貴族の血をひくお嬢様だから、助かるってわかってるから、そんなこと言えるのよ、違うんなら私たちも助けてよ…!」
「………」

怒りと悲しみの混じった眼差しが、互いを見据えている。
にらみ合うミアとアレノアの剣呑な雰囲気に圧され、周りの少女たちはただ傍観するしかなかった。

ガタン、ガタン、

少女たちが載る『自動車』がしたたかに揺れる。
この国では『自動車』はいまだ希少な乗り物で、そのため車道のインフラも未発達であり、アスファルト舗装のされてない公道での走行は快適なものではなかった。

さて、その『自動車』は“2台”走っていた。

ミアたち少女を載せている『囚人輸送車』、そして『囚人輸送車』の前を先導して走っている『人員移送車』であった。
『人員移送車』は治安隊こと国家治安維持隊の隊員たちの移動に使われる車両であり、十数人が乗車できる車内は『囚人輸送車』より乗り心地が配慮されていた。
その『人員移送車』には先ほどマイアとミアの母子を連行した隊員たち、そして“もう一人”が乗っていた。

「うわっちち!」
助手席の男が叫びながら手から払い除けたのは、飛び散ったタバコの火の粉だった。
「ったく、なんでこの自動車ってやつはやたら揺れるんだよ、ゆっくりタバコも吸えやしねえ!」
男は外にタバコを放りながら悪態をつく。
「でも今日の出動はこれで最後だ、本部に戻ったらゆっくり吸えばいいさ」
応えたのは運転手を務める隊員である。
「ああ、そうするよ。それにしても…」
助手席の男は後ろに目を向ける。
「アイツらこんなとこでよくヤッてられるな」
「ああ、“尋問”か…」
「まったく、あんなババアを“尋問”とか物好きにもほどがあるぜ、」
助手席の男は信じらんないと言いたげに両手を掲げた。
「あれをババアとは手厳しいな。やはり今日の“尋問”に加わるのか」
「たりめーよ、ババアよりはあのメスガキどもの方がヤル気が出るぜ」
「そうか、まあ俺も本部での“尋問”に参加するけどな」
「へへへ、今日はあの中からどいつを“尋問”するのかな?」
「お前は誰がいいんだ?」
「あのアレノアってのがいいな。お嬢様育ちで貴族の血筋っていうじゃねぇか。ああいう気位の高そうな女を“尋問”してえな」
「俺はタニアとかいう子だな。顔はまあまあだが、あの胸がいいんだ。ミドルのくせにあの胸は有り得ないだろ?
その辺をじっくり“尋問”したいもんだ」
「オマエ巨乳ならガキでもお構いなしかよ!」
『人員移送車』の運転手と助手席の隊員の話しぶりから察するに、本部に戻ってからの“尋問”を楽しみにしているようだった。
そして車両後部にいる隊員たちは、先ほど連行した母親の方を“尋問”しているという。

“母さんは自分を守ろうとしただけで何の罪も無いのだから許してほしい”
ミアはそう願った。

“国の司法は無実の人をきっと助けてくれるはず”
アレノアはそう信じた。

だが、現実は非情だった。

この時すでに、二人の少女の希望は残酷な形で裏切られていたのである。


『人員移送車』の後部、治安隊の隊員が乗車する長方形のスペースは左右に隊員たちが座れる長椅子を設けてある。
そこに他の隊員たちが腰掛けてニヤニヤ眺める中、数人の隊員たちが一人の女性を陵辱していた。

「オラオラ!オレのチンポの具合はどうだぁー!?オラぁー!!」
「ン゙ーッ!ン゙ン゙ーッッ!!ン゙ン゙ーッッ!!」
「へへへ、嫌がってるふりしてもマンコは正直だぜ~、チンポ突くたびにマンコの肉がチンポを締め付けてんだよ、わかるだろ~!?」
「ンン゙ッ、ン゙ッンンッ、ン゙~ッ!」
「ったく強情なババアだな、だったら素直になるまでガッツリハメまくってやるぜ~~!!」
「ン゙ン゙ン゙ン゙~~ッッ!!!!」
家事の邪魔にならないよう束ねてアップにした髪は解けて乱れ、着衣はボロ布と変わり、口にねじ込まれている。
両脚の間に入った男が腰を突き上げるたびに、肉付きのよい白い裸身がのけぞり、豊満な乳房が魅惑的に揺れる。

治安隊に連行され、今まさに“尋問”を受けている女性こそ、ミアの母マイアだった。
この“尋問”という名の陵辱はマイアが『人員移送車』に連行された時から始まっていた。

乗車スペースに下ろされてすぐに、男たちの好色と欲情の眼差しがマイアに向けられた。
殴られた目元に青タンができていたとはいえ、まだ30代のマイアは控えめながらも成熟した大人の色香が確かにあり、
主婦の着る地味な着衣の下には熟れた女の肉体が確かに息づいていた。それを目の当たりにした治安隊という名の
ケダモノたちは車両が出発するやいなや、マイアに襲いかかったのだ。

当然ながらマイアは抵抗した。あらん限りの力をふりしぼり、手足を千切れんばかりに振り回し、怒りの罵倒を吐きながら男たちに抗った。
しかし、体格も力も勝り、何より暴力に慣れた男たちの前にはマイアは非力だった。
マイアは男たちに取り押さえられ、もがく彼女の目の前で、着衣がビリビリと引き裂かれた。
白い肌が露わになり、乳房が弾みながらまろび出て、髪と同じ色の恥毛に飾られた秘所が男たちの前に晒された。

男たちは泣き叫ぶマイアの口に、さっきまで着衣だったボロ布をねじ込み、口ぐつわを施した。
言葉にならない叫びを上げる彼女の両脚を無理やり開き、白くむっちりとした太ももの間にオンナの形をした合わせ目が現れると、下卑た歓声が飛んだ。
しっかり者の母親でありながら貞淑な妻であったマイアにとって、夫以外の男に裸身を晒され、神聖な秘所を暴かれることは
想像を絶する衝撃と耐え難い恥辱であり、彼女は半狂乱となって男たちの前であがいた。
だが、マイアがあがく姿は男たちの欲情をさらに煽ってしまい、さらなる最悪の事態を招いた。

男たちの一人がマイアの前に立つと、ズボンを下ろしブリーフを脱いだ。

その男の股間からそそり立つモノを目の当たりにし、マイアのおぞましい予感は確信へと変わった。
首を横に振り、声にならない声で止めてほしいと哀願するマイア。
それでも男は侵入を止めなかった。

熱い切っ先を当てられた瞬間、マイアの全身が電気に当てられたように、ビクンと跳ねた。
熱くみなぎったモノが秘裂をこじ開けてマイアの中に入ってくる。
マイアは涙を流しながら子供のようにイヤイヤをひたすら繰り返した。

男が腰を引いた。

そして次の瞬間、マイアは熱い男のモノに深く貫かれ、絶望の叫びを上げたのだった。
そして、現在。

最初にマイアの“尋問”が始まってから、すでに2人がマイアの中に射精した。
本部に到着する時間から考えて、今マイアを犯している隊員が最後になると、他の隊員たちは予想していた。

「ああっ、たまんねーたまんねーな!ホントにガキを産んだマンコなのかよ、コレ!?」
「な、俺の言ったとおりだろ?なかなかいい具合だってな」
「まったくだ、こないだヤッた売春婦のガバガバマンコとは比べものにならないぜ!」
「これが人妻で母親だってんだから、たまらないよな、ダンナがうらやましいよ」
「でもそのダンナには下手すりゃ一生会えないかもな。だったらこの人妻の欲求不満は俺たちで解消してやろうぜ!」
「まあ欲求不満なのは俺たちの方だけどな、」

相変わらず揺れる車内では、他の隊員たちに見られながら3人目の男がマイアの“尋問”にかかっていた。
男はマイアの太ももを担ぎ、モノを奥まで挿れたまま腰を使っていた。
肉幹を飲み込んだ膣口で淫液がブチュブチュと泡立ち、密着した男とマイアの陰毛がザリザリと擦れる音を立てる。

「しっかし、ずいぶんおとなしくなったな」
「さっきまではやたら暴れてたのにな」
「そういや、コイツいつからおとなしくなったんだ?」
「ガスが中出しキメてからかな、暴れなくなったのは」
「ま、オレのテクが良かったのさ、きっとそうさ」
「何言ってんだバーカ!」
ちなみにガスとは、2番目にマイアを“尋問”した隊員である。

2番目の男に膣内射精をされてから、マイアは叫ぶことも暴れることも止めてしまった。
にもかかわらず、マイアはバンザイのポーズで両手首を押さえられ、着衣だったボロ布での口くつわをされたままである。
もしかしたら油断させるための演技かもとしれないと、隊員たちは用心しているわけだ。


「………」
ズップズップと淫らな音を上げてペニスが膣奥を衝き、胸の豊かな2つの丘がたゆんたゆんと弾んでいる。
マイアはそれを感じながら、まるで自分のことではないかのように思っていた。
確かに先ほどまで抵抗し、暴れも叫びもしていたが、2度目の膣内射精を受けた頃には体力気力ともに尽きてしまった。
それに力でかなわないのでは、男たちの陵辱を止められるわけがないのである。
力尽きてようやくそれを知って、マイアは男たちにされるがままに身を委ねることにした。
今、マイアの目に映っているのは、ガタガタ揺れる車内の天井だった。
男たちがマンコの具合がどうのこうのと言っているが、マイアは何も感じなかった。
それはマイアが冷静とかタフだからというわけでなく、貞操を失ったことによる圧倒的な喪失感、虚無感のせいであった。

これまでマイアは夫を、娘を何よりも愛し、愛する者たちに恥じない女性たらんと努めてきた。
娘ミアには一番身近な女性の手本として振る舞い、夫カルロには献身的かつ理解者として彼を支え、彼だけと愛し合うことを誓ってこれまで生きてきた。
だがそれは、治安隊を名乗るケダモノたちによってすべて踏みにじられ、壊されてしまった。

娘の目の前で殴り倒され、何もできないまま娘を連れ去られてしまった。
夫と娘にしか見せたことのない肌を、女性として大事なところを見られ、弄ばれたあげく
夫以外の男のモノをねじ込まれ、蹂躙され、胎内を欲情に汚され、犯されてしまった。
ケダモノたちは入れ替わり立ち替わり、マイアを犯し、その子宮に種付けようと禍々しいモノで彼女を貫いて、
膣肉におぞましい感触を刻みつけていった。

マイアは必死で懇願した。許して下さい。許して下さい。お願いですから。
あの人だけの私を汚さないで、ふしだらな淫売に堕とさないで。
娘に恥じない母でありたい、夫を愛する妻でいたい、その純粋な願いが壊されていく。
口くつわで言葉を奪われ、手足の自由を奪われ、女芯を貫かれてもなお声を上げ、あがき続けたのは、
それがマイアの心の叫びだったからに他ならなかった。

「ううっ、イク、イクぞ、イクぞ!」

マイアを貫いているモノが、突き上げるスピードを上げていく。

ズンズン、ズンズン、お腹の奥の赤ちゃんができる場所の入り口を乱暴に叩かれる。

マイアの中で、男のモノがギンギンに張り詰める。
マイアはいつかカルロが中で射精した時の感覚を思い出した。

「出るッッ!!うおおおおーッッ!!」

男のモノが深く突き立てられた瞬間、マイアの奥に熱い衝撃とともに、男の精が放たれた。

膣肉の中でモノがビクビク脈打ち、マイアの子宮に流し込まれた濃厚な男の精が、胎内を灼きながらジワリと染み込んでゆく。

その感覚に女体を震わせながら、マイアの意識は闇に沈んでいったのだった。
キキーッ!!

「!!」

 突如『自動車』が止まったのを感じ、ミアとアレノアはにらみ合いを中断した。

「着いた、のかな…?」
「着いたって、どこに?」
「たぶん国家治安維持隊の本部よ…」
少女たちの疑問にアレノアが答える。

「治安隊の本部!?」
「そうよ、逮捕されて連行されたら、みんなここに送られることになってるの」
「そんな…」
不安げに顔を合わせる少女たちの前で『囚人輸送車』の扉が、開いた。

「オマエたち、さっさと降りてこい!」
治安隊の隊員が扉の前で降りるように急かす。
「……」
「みんな、行くわよ。ここにいたって帰れやしないんだから」
「アレノア…」
「しょうがないね」
「行こう、レシア」
「う、うん」

アレノアを先頭に次々と降りてくる少女たち。
外の空気を吸って一息ついたのもつかの間、彼女たちはある光景に我が目を疑った。

「な、なにコレ…」
「大きい…」
「でもなんか気味が悪い…」
それを見た少女たちは、一様に不気味で不穏な感覚を覚えた。

「ねぇ、コレってまさか……」
「そうよ…」
アレノアが静かな口調で答える。
「あの建物が国家治安維持隊の本部よ……」


それはまるで灰色の巨大な墓標のように見えた。
丸々一個のとてつもなく巨大な石を加工したかのような外見は、外敵を想定した砦であることを誇示していた。
ところどころに窓があり、歩哨が巡回する外壁があり、建物の名称を記したプレートを掲げている。
この建物こそ、治安隊に連行された者たちの行き着く場所、そして墓標に似た外見が暗示するとおり、人生の最後を迎える場所。

「“国家治安維持隊本部”へようこそ!」

ニコニコ笑顔を振りまき現れた、場違いな感じの爽やかな青年が少女たちに声をかける。
「キミたちが今日連行されてきた子たちだね?」
「あ、はい…」
「ボクはネスティー=オイマン、ここの隊員さ。これからキミたちを案内するよ」
「そ、そうですか、」
「お願いします」
「よし、じゃあついてきて!くれぐれもはぐれたり変な場所に入ったりしないでね!」
ネスティーに案内され、少女たちは本部へと向かった。

(そうだ、母さんのこと聞かなくちゃ、)
ミアは母の安否をネスティーに尋ねることにした。だが、ミアは知らなかった。
ネスティーが『人員移送車』の運転手であること、その中で母に起きた悲劇を……。
“景色の向こうに初めてそれを見たとき、何かの石碑のようだと思った。”
“わが国における最新建築技術で作られたというその建物は、一切の装飾や意匠を排し”
“機能性と合理性を追求したという外見は四方とも継ぎ目のない灰色の石壁がそびえ立っていた”
“この堅牢なる要塞は民主主義を嘯く不逞の輩から我が国を守る盾であると誰もが信じていた”
“だが今ならわかる。あの建物こそヤツらが我が国に立てた巨大な墓標だったのだと”

『サンクトル王国、元国務大臣テリス=タス=ティーノの手記より抜粋』


   ****   ****

「さあ、こっちだよ!」

軍服の青年に導かれ、少女たちは灰色の巨大な建物へと向かう。
青年ことネスティーの後を制服姿の少女たちが並んでついていく様は、まるで社会見学に来ているようであった。
だが実際は、少女たちは犯罪者として連行されてきたのであり、ネスティーは彼女たちを連行しているところなのである。
これから向かう先は国家治安維持隊、またの名を治安隊の本部であり、少女たちはここに拘留されるのだ。

「おーい、ちょっと待ったぁー!」
「?」
本部に向かうネスティーと少女たちを突然、軍服の青年が呼び止めた。

「どうした、ライリー?」
「ネスティー、今そこにいる連中にアレノアって子はいないか?」
「…!」
ライリーなる青年に名前を呼ばれ、アレノアは一瞬身構えた。

「おい、アレノアはどいつだ?」
「アレノアは私ですが、何か、」
アレノアはライリーとネスティーの前に歩み寄り、自ら名乗りを上げた。
「キミがアレノアか?」
「そうですけど、私に何の用ですか?」
「なあに、ウチのボスからキミを連れてこいって言われたんだ」
「ボス?」
「タレル=モン=サントって言うんだけどな、知らないか?」
「タレル……あっ!」
タレルという名を聞いて、アレノアは何かに気づいたようだった。

「キミが連行されたって知って、ボスがキミに会いたがってるんだ。もちろん来てくれるよな?」
「………」
アレノアは考えていた。父の根回しがうまくいったのか。にしては、いささか早い気がする。
しかし、自分が治安隊に多額の出資をしているスポンサーの娘だとタレルは知っている。
そのタレルが自分に会いたいということは、考えられる理由は一つだった。
「……わかりました、タレル卿のところへ案内して下さい」
「おお~、やっぱそうこなくっちゃな、じゃあこっち…イテッ!」
「その手は要りませんから、ライリーさん」
馴れ馴れしく肩を抱こうとしたライリーの手を、アレノアは強かにはねつけた。

「さあ、行きましょう、」
「へいへい…」
アレノアはライリーを急かすと、ミアたちを置いて先に行ってしまった。

「やっぱ行っちゃったね~」
「アレノア…」
「お嬢様はいいよね」
「薄情者…」
去りゆくアレノアの後ろ姿を恨めしげに見つめる、リーゼ、タニア、フォルン、レシア。
同じクラスメイトでありながら、やはり生まれや親の立場で違うものかと、少女たちは悔しく、やるせない気分にさせられる。
しかしなにより、自分たちに何も言わずに去っていったのが悲しかった。
友達だったわけではないが、これまで同じクラスで席を並べていた間柄だったのだ。せめて、慰めの一言くらいあってもよかったのではないか。
そんなことを考えながら少女たちが立ち止まっていた、その時だった。

「みんな、行こう!!」

「!?」
「ミア?」
ミアが少女たちに呼びかけたのだ。
「こんなとこでグズグズしてもしょうがないよ、ネスティーさんも待ってるし、」
「でも、ミアは悔しくないの?おばさんのこと悪く言われて、私たちのことだって…」
先ほどの車内でのアレノアとの険悪なやりとりを知ってるだけに、リーゼはミアの言動がどうにも理解できなかった。
しかしミアの答えはリーゼの予想だにしなかったものだった。

「…あのねリーゼ、私ね、やっとアレノアがいなくなってせいせいしてるの。あの偉そうなお嬢様に
この先も説教されるのはもうたくさん!!」
「え…?」
「まったく、さっきまで悲劇のヒロインぶってたくせに、助かるってわかったら急にシャンって元気になってさ、
少しでも心配していた私たちがバカみたいじゃない。だからもうアレノアのことは考えるのやめようよ、」
「………」
「それにさ、アレノアが出られるってことはアレノアが正しかったってことでしょ?つまり、私たちも後から出られるんだよ!」
「!!」
「そっか!」
「だから、こんなところで腐ってないで私たちは私たちのことだけ考えよ?」
ミアのこの言葉に、少女たちのしょげていた心は元気を取り戻したのだった。
「ネスティーさん!」
ミアの明るい声が呼びかける。
「私たちも行きましょう!」
「あ、ああ、」
突然テンションの上がった少女たちを前に、ネスティーは一瞬たじろいでしまう。
本当は連行なのにな、と思いつつも少女たちに囲まれるのは悪い気分ではなかった。

だが───

(ミアは優しいね…)
タニアが心の中でつぶやく。ミアの真意を理解していたのは、少女たちの中で彼女だけだった。


 さて、そのころアレノアはというと、ライリーとともに本部の中にいた。

「なあ、エレベーターの乗り心地はどうだい?」
「………」
「コイツはなぁ、キミのお父様の援助で作られたんだ、外国から最高の技術者を呼んでさぁ…」
「ライリーさん!」
エレベーター内にアレノアの声が響く。

「少し黙っててくれませんか?」
「なんだよ、緊張してると思って気を使ってやってんのに…」
「結構です。何度も言わせないで下さい」
「ハイハイ、わかりましたよ…」
ライリーは渋々従うそぶりをするが、一分もたたないうちにまた口を開く。
アレノアはこの馴れ馴れしい不愉快な男にいいかげんウンザリしていた。
そもそも最初に会ったときから、アレノアはこのライリーという男にまったく良い印象を感じなかった。
案内を頼んで同行しているものの、この男の言動といい、態度といい、何もかもがアレノアの勘に障るものだった。
正直、同じエレベーターに同乗して室内の空気を共有するのも嫌で嫌でたまらないのだ。

しかし、アレノアはどうしてもタレルに会わなければならない。
タレルは自分を解放してくれるだろうが、アレノアは自分だけ解放されるつもりはなかった。
彼女は自分だけでなく、ミアや他の少女たち、そしてミアの母親も解放するよう頼むつもりなのだ。
それは司法を信頼していたからでもあるが、車の中でミアに言われたことがアレノアの心に深く突き刺さっていたからだ。

“アンタは貴族の血をひくお嬢様だから、助かるってわかってるから、そんなこと言えるのよ、違うんなら私たちも助けてよ…!”

そうだ、自分を解放するのなら、ミアたちも解放しなければならないはずなのだ。
アレノアが知る限り、ミアたちは決して危険な思想を持った人物ではないし、友人ではないが、同じクラスメイトなのである。
無実であろう彼女たちを見捨てるほどアレノアは薄情ではなかったのだ。
ミアたちには何も言わず別れてしまったが、言辞を弄するより実を示すことが何よりの“謝罪”だとアレノアは思っていた。
“謝罪”、それはミアや少女たちを置いてきたこと、そしてミアの母親を愚か者呼ばわりしたことへのせめてもの償いだった。

「さあ~、降りて下さい、お嬢様?」
「どうも…」
エレベーターが開き、ライリーが手を掲げてアレノアに降りるよう促す。
その馬鹿にしたような仰々しい身振りはただただ不愉快だったが、アレノアはおくびにも出さなかった。

(でも変ね…)
アレノアは怪訝に思った。
アレノアとライリーを乗せたエレベーターは、全20階の途中、15階で止まったのだ。
実際に行ったことはないが、タレルがいるとしたら、最上階の“あの部屋”のはずなのだ。
ライリーに尋ねようかと思ったが、今までの態度からしてマトモに教えることはないと思い、諦めた。
(それにしても…)
アレノアとライリーが進んでいるのは長い廊下だった。
照明も薄暗く、廊下の両側には鉄格子の小窓のついた扉が並んでいる。
それはまるで牢獄のようであり、本当にこんなところにタレルがいるのか、アレノアは少し不安になってきた。

「着きましたよ、お嬢様?」
やがて廊下を進んだ突き当たり、そこにある重厚なドアの前でアレノアとライリーは止まった。
ライリーがドアを開け、アレノアに入るよう指図する。

アレノアが入った先は、これまた薄暗い部屋だった。
あまりの薄暗さに周囲の壁がまったく見えず、天井からの照明が、床に大きな光の円を描いている。
その円の中央、そこに一人の男が椅子に腰掛けていた。

シルバーグレーの髪を7:3に分け、黒縁のメガネを掛け、目元や口元に細かいシワを刻み、垂れ目がちの目はいかにも柔和そうな印象を受けた。

「長官、アレノア=メイアスを連行しました!」
「──御苦労様」
「はっ!」
あのライリーが背筋をピンと伸ばし、信じられないほど真面目な顔で敬礼している。
その意外な様子に内心戸惑っているアレノアに、男が声をかけてきた。

「よく来てくれた、アレノア。とんだ災難だったね───」
50代の重い、バリトンの声がアレノアをねぎらう。

この男こそ、サンクトル王国の司法副大臣にして、国家治安維持隊の創設者、
並びに長官を務めている、タレル=モン=サントその人であった。
「お久しぶりです、タレル=モン=サント卿、」
アレノアはスカートの両端をつまんでソッと上げて御辞儀をした。
これは王族、そして貴族の女子に伝わる挨拶の作法である。
アレノアの両親は貴族ではないが、貴族の血をひく一族ゆえに、貴族の礼儀作法をしっかり学ばされていたのだ

「会うのは5月の私の誕生日以来ですね」
「ああ、キミのお父様には世話になってるから、顔くらい出さなければと思ってね。それにしても…」
眼鏡の奥でタレルの目が細くなる。

「綺麗に育ったね。そこらの貴族の子女より立派だよ」
「いいえ、そんなことありませんわ。でもお褒めに預かり光栄です、きっと父や母も喜ぶことでしょう」
下げた両手を重ねてお辞儀をするアレノア。
事実、今年15歳を迎えたアレノアはかなりの美貌の持ち主だった。

肩まで伸ばしたプラチナブロンドの髪は流れるようにサラサラときめ細かく、ブルーの瞳は宝石のように色鮮やかで、その肌は白磁のごとく
無垢で艶やかであった。
しかし、いくら弁を尽くしたところで彼女の美しさを伝えるのは不可能だろう。
その高貴と気品は言葉で語れるものではなく、直で見たものでしか感じ得ない、言葉にできないものだからだ。
もちろん身体のスタイルも抜群で、胸こそタニアに負けるが、それ以外は実に均整のとれた見事なプロポーションをしていた。
今は女学校の制服を着ているが、誕生日パーティーにドレスを纏った姿は、多くの来客たちを感嘆させたという。
そんな美少女と同伴させられたら、たいていの男はライリーならずとも気にならないはずがないのだ。

「だがしかし…」
少し間を置いて、タレルはため息をついた。

「こんなことになって実に残念だよ、アレノア。このことを父上に告げるのは私としても実に心苦しいよ」
「えっ…?」
「ライリー、やれ」
タレルが命じた次の瞬間、アレノアの両手首に手錠がはめられた。

「な、何を!?」
「あらよっと!お嬢様の一本釣りだ!」
突然のことにアレノアが狼狽えてるすきに、ライリーは天井から伸びたフックをアレノアの手錠にかけると、フックを引き上げた。

ギュイイイーン!

ウィンチにフックのワイヤーを巻き上げられ、アレノアは両腕を上に伸ばした姿で爪先が届く高さに吊されてしまった。

「これは一体何のマネですか!?タレル卿!!」
爪先立ちで立ちながら、アレノアは叫んだ。
「不満かね」
「これが納得してるように見えます!?今すぐ私を下ろして!!この手錠を外して!!」
「外す?そんなことできるわけないだろう」
「なぜ?なんでこんなことを…」
「そりゃあ今から犯罪者を“尋問”するんだ。拘束は当然の措置だろう」

“犯罪者”───それは今朝、アレノアを連行した男たちもそう言っていた。
「その…まさか…私が…」
「アレノア=メイアス、これからキミの“尋問”を始める。言っとくがキミに拒否権は無いから、そのつもりで」
「なんですって!?」
アレノアのこめかみに青筋が浮かび、全身が怒りに打ち震える。

「一体、何の根拠があって犯罪者扱いされなければならないんですか…!」
「根拠はあるさ。ライリー!」
「ヘへッ、よく見なよお嬢様!」
怒りに満ちた声で尋ねたアレノアの前に、ライリーが学生カバンを持ってきた。
そしてライリーは学生カバンの口を開くと、カバンを逆さにし、中身を盛大にぶちまけた。

「ああっ!?」
そのカバンはアレノアのカバンであった。
タレルはアレノアの足下に散乱するカバンの中身に手を伸ばすと、一枚のチラシをつまみ上げた。

「アレノア、これが何かわかるか」
「何って…」
「その綺麗な目でよく見てみろ」
タレルが突き出したそのチラシに見覚えはなかった。だが、そのチラシを読むうちにアレノアの顔が次第に青ざめてゆく。

「まさか…これって…」
「──そうだ、ゲア・デッチ文書だ。前に私が教えたはずだがね」

ゲア・デッチ文書、それは王女暗殺に関わっていた民主運動家たちが書いたと言われる怪文書である。
それには王政への批判と民主主義の啓蒙が記されたチラシであり、大衆に配布される予定だったが、民主運動家たちが検挙された際に
ほとんどが押収されたという。
しかし、一部が市井の民主主義信奉者たちの間に渡ったと言われており、ゆえにゲア・デッチ文書は民主主義者の証明と言われているのだ。

「なぜ、なんで、そんなものが私のカバンに──」
「しらばっくれるな。まさかキミが王女殺しの思想に汚染されていたとはね、実に残念だよ」
「知らない!私はそんなもの知らない!!私は民主主義者なんかじゃない!!」
「見苦しいな、アレノア。貴族の血筋に泥を塗っているのがわからないほど小娘だったか──」
タレルはことさら冷酷に告げた。
「そんな──」
タレルの言葉に愕然とするアレノア。
タレルは最初から助けるつもりなどなかった。アレノアに希望なんかないと告げるために此処へ呼んだのだ。
それはアレノアだけでなく、ミアや少女たち、ミアの母にとっても同様であった。

「タレル卿…一つ聞いていいですか?」
「なんだね」
「私と一緒に連行された子たちもゲア・デッチ文書を持っていたのですか…?」
絶望感に打ちひしがれながら、絞り出すように、アレノアが尋ねる。

「ああ、そうだ。キミのクラスメイトだったか、よくあんなにシンパを作ったもんだ、」
タレルはさも当然だろ?みたいな口振りで答えた。

「なぁアレノア、父上に何か言うことはないかね。詫びの一言なら言付けてやってもいいぞ」
「………」
話しかけるタレルにアレノアは応えなかった。
この男は何もかも自分の都合のいいようにデッチ上げてしまう。権威と組織の力でどうとでもできるのだ。
もはや自分の信じた法と正義はそこにはないと、アレノアは悟った。

ならば───アレノアは最後に信じるものに想いを込めた。

「タレル卿──」
「やっと決まったか、私はこれでも忙しいんだ、さっさとしてくれないかな」
アレノアに応えたタレルは、ふてぶてしく、あからさまに面倒くさいといった態度だった。
「父上に言付けてくれますか、」
「ああ、さっさと言え」

「……“貴方の娘は罪など犯していない”」
「──なに?」
「“貴方の娘は罪など犯していない”。お願いしますよ、タレル=モン=サント」
アレノアは臆することなく、毅然とタレルに向かってそう告げた。

「コイツ!少し甘い顔をしたら図に乗りやがって、卿を付けずに呼ぶわ、あげくにテメエの罪を認めないときた!ふざけやがって!」
「あらあら地が見えてますよ、タレル=モン=サント?」
「ライリー、このメスガキに犯罪者の立場というものをしっかり叩き込んでやれ!」
「へいッ!喜んで!」
怒りに顔を真っ赤にし、怒声を吐きながら部屋を出ようとするタレルに対し、拘束され吊されたアレノアは終始冷ややかな表情だった。

「ごきげんよう、タレル卿」
もうタレルの背中に、アレノアの言葉は届かない。

「もうおしゃべりの時間は終わりだぜ、お嬢様?お覚悟はよろしくて?」
そして発情した犬の目をした男が、アレノアの耳元で地獄の始まりを、告げた───
「まったく、ふざけやがって!」
エレベーターから最上階に降りたタレルは、まだ不機嫌のままだった。

「どうなされましたか、長官?」
足音荒く執務室に入ったタレルに、スーツ姿の金髪の眼鏡の女性が声をかける。
彼女はテーミス=ロア=ホードリ、タレルの秘書官を務めている。

「アレノア嬢の尋問に何かトラブルでも?」
「尋問はライリーに任せた!何も問題はない!」
「ではなぜそんな苛立っているんです?」
「私は苛立ってなんかいない!!」
タレルの拳が執務室の机を激しく叩いた。
タレルは何度も、何度も、机を叩き、机上のネームプレートが落ちてようやく拳を止めた。

「──さて、テーミス、私がいない間に何か変わったことは?」
「先ほどカールス=メイアス氏から長官への会見とアレノア嬢への面会の申し込みがありましたが、いかがなさいます?」
テーミスは床に落ちたネームプレートを机に戻しながら、さっきまで何事もなかったかのように平然と報告した。

「3日後に来いと言え。説得はキミに任せる」
「わかりました」
「あと、オーマ=エモナー伯爵に例のお楽しみまで、もう少し待っててほしいと伝えてくれ。それまでは他ので我慢してほしいとな」
「ではそのように伝えておきます」
タレルの命令をテーミスは淡々とメモに書き留める。

タレルは机上の葉巻ケースから葉巻を取り出すと、さっそく一服し始めた。
口元から紫煙を吐きながら、グリップに留められた数枚の書類を見る。
「では、私はこれからカールス氏に長官からの言付けを伝えに参ります」
そう言ってテーミスが出ようとした、その時だった。

「待て」
タレルがテーミスを呼び止めた。

「すぐ終わる。少し手伝ってから行け」
タレルの手がチャックを下ろし、中から男のモノを取り出す。そしてそのままシゴき始めた。
テーミスはやれやれと溜め息をつくと、スーツのスカートを下ろした。

「口は臭うので、こちらでお願いします」
テーミスはショーツを脱ぐと、尻を突き出し、秘所に指を添えて開いた。
開いた秘所の中は赤く濡れて、膣口がヒクヒク収縮している。
シゴいてビンビンに反り立ったタレルのモノはテーミスの膣口に穂先を着けると、力を込めて、ズブズブ挿入っていった。

「ぬううう~~」
「くぅっ…くっ…ンン……!」
膣内を貫く逞しい男のモノに、テーミスの表情が、切なげなオンナの顔になっていく。
「動くぞ!」
そう叫ぶやいなや、タレルはテーミスの細腰を押さえ、自身の腰を使い始めた。

ズンズンズン!パンパンパン!

タレルのモノがテーミスの中でズブズブ往復し、突き上げるたび、下腹部がテーミスの白い尻を叩く。
膣奥を叩き、尻を打つ衝撃に、テーミスは執務室の壁に寄りかかって堪えていた。

「くそう!くそう!」
タレルが叫ぶ。

「ふざけやがってメスガキが!何様のつもりだチクショウが!!」
まだアレノアに対してお怒りらしい。

「ここのボスはこのオレだ!オレがここのルールだ!逆らうな!無視するな!怒らせるな!オレを敬え!オレに愛想をつかえ!」
タレル卿は怒ると自分をオレというようだ。
「だいたい貴族の血筋といっても、元は貴族が借金のカタに商人に差し出した娘の子孫だろうが!売女の子孫が貴族ヅラするな!」
つまりは、タレルはアレノアをそういう目に見ていたということである。
「テメエ、今に見てろ、オヤジにテメエが民主主義者だと言ったらどんな顔するだろうなぁ~!」
どうやらアレノアが託した言付けは言うつもりはないようだ。
「一族から民主主義者が出たら、貴族だろうが豪商だろうが財産没収のうえ一族全員が投獄だ!だがオレは優しい男だからな!小娘一人で許してやる!」
無実の娘を罪人にでっち上げておいて、優しいもクソもありゃしない。
「そのかわり金はこちらの言うとおりに出してもらうぞ!娘の公開処刑は特等席で拝ませてやる!!」
とにかく金は出せ、娘は親の目の前で殺してやる、もう最低最悪である。

「出るぞ、出るぞ出るぞ、うおおおお━━ッッ!!」
「~~~~ッッ!!」
雄叫びとともにタレルの腰が打ちつけられ、テーミスの奥深くに突き立てられたモノはドクドクと欲情の汚液をぶちまけたのだった。


「では、失礼します」
テーミスは装いを直し、職務に戻った。
怒りを発散させたタレルは、いつもの柔和な人の良い顔に葉巻をくわえ、革張りの回転椅子にもたれながら、考えていた。

(革命に必要なのは血だ。罪無き血を流せば流すほど、民衆の怒りはマグマのように蓄積される。革命はその噴火口となるのだ…)

サンクトル国家治安維持隊長官、タレル=モン=サント。彼は後の歴史書にこう記されている。

“腐敗した王政から人々を解放し、民主国家を誕生させた民主主義の父”、と。
「さあ着いたよ、」

ネスティーについていくこと数分、少女たちは治安隊本部内にある留置室にたどり着いた。
彼女たちに割り当てられたのは5メートル四方の正方形の部屋で、両端に三段ベッドがあり、中央には
テーブルと6人分の椅子、入り口の鉄格子の横にトイレに出入りする扉があった。

「じゃあ、ここで降りようか」
「すみません…」
ネスティーの背中から、タニアが謝りながら降りてきた。

アレノアが去ったあと、少女たちはネスティーについていったのだが、途中でタニアが動けなくなったのだ。

『お腹すいた…もう限界…』

連行されたとき、朝食を取らせてもらえなかったせいでタニアにはもう歩く体力も気力もなかった。
そのため、見かねたミアはネスティーにタニアを背負ってくれるよう頼んだのだ。
ネスティーは快く引き受け、タニアをおぶって留置室まで運んでくれたのだった。

「どうも…ありがとうございます…」
「いいよ、気にしないで。これも仕事だから」
タニアのお礼をネスティーはサラリと返した。

「じゃあ、テーブルの上の服に着替えてくれ。ボクは仕事があるから、しばらくしたらまた来るよ。それから…」
ネスティーはタニアに向かって言った。
「今日は昼飯を早めに持ってくるよ。待っててね」
「!」
「じゃあ、また後でね」
ネスティーは入り口の鉄格子を閉じると、少女たちの前から立ち去った。


「私たちまだ犯罪者なんだ…」
閉ざされた重厚な鉄格子を見てレシアが暗く沈んだ声でつぶやく。
「なんでこんなことになっちゃったのかな…私、何も悪いことしてないのに…」
眼鏡の下の瞳が悲しげに揺れる。

「大丈夫だよ、レシア、だって私もいるじゃない、」
「フォルン…」
フォルンはレシアの手を握りしめ、寄り添った。レシアは少し安堵したのか、フォルンの肩に頭を寄せた。

「あー、お二人さんイチャつくのはいいけど、何か忘れてない?」
二人に茶々を入れたのはリーゼだった。
「あのお兄さんが来る前にサッサとコレに着替えないといけなくない?」
そう言ってリーゼは、テーブルの上に用意された着替えを広げてみせた。

「…でもコレ、なんかアタシのだけ大きくない?」
「………」
両手で広げた着替えを見ながら、微妙な面もちで首を傾げるリーゼ。
それはリーゼの方が小さいんだと、少女たちは内心苦笑したのだった。
カツン…カツン…

薄暗く狭い、人一人通るのがやっとの細い通路を足音が進む。

やがてその足音は、ある場所で止まった。

(おお、やってるな、)
ほぼ目線の高さにある横に開いた隙間から、光が差す。
そこに目を合わせて覗き込んだのは、なんとネスティーだった。
ネスティーが覗き込んだ隙間の向こう、そこは先ほど少女たちを収容した留置室だった。

「ねー、ミア胸大きくなった?」
「ん?なんで?」
「なんかブラきつそうだしー、」
「そうかなー、」
「あーもう、なんでアタシは全然大きくならないかな!」
「リーゼ…あなたまだ14じゃない、きっとこれからよ~」
「タニアっ、お前が言うかっこのっ!」
「ひゃああああっ?!」
「相変わらずタニアは大きいね…」
「でもアレと私たちは比べてはいけないと思う」
「そうだね…」
「もうリーゼ、いいかげんタニアから離れなさい!」
「まだだ、まだモミモミしてやる、おっぱいお化けめ~!」
「いや~!助けて~!」

着替えるために制服を脱いだ少女たちは互いのスタイルを見比べながら、まるで女学校の更衣室のノリで戯れていたのだった。
その無防備に肌を晒す少女たちの姿に、ネスティーは目を剥き息を荒げる。
その顔は、さっきまで少女たちに接していた爽やかな好青年とは思えないほど、下品で欲情にギラついていた。

ブラとショーツだけの少女たちの肢体は、いずれも十代ならではの瑞々しさと、これから熟していく果実のような独特の色気に満ちていた。
しかし、ネスティーが最も注目したのは、少女たちの中でひときわ胸の大きなタニアであった。
ブラに包まれた2つの大きな膨らみがリーゼの手でたゆんたゆんと大きく弾み、深い胸の谷間がみっちりせめぎ合う。
艶やかに張るその肌は、まぎれもなく十代の肌であり、それはこの乳房がボリュームに崩されていないと暗に示していた。
他の少女たちと比べてもタニアの胸は並外れた大きさであり、タニアにイタズラをしているリーゼに至っては、まな板よりマシという有り様である。

ネスティーは股間を熱くみなぎらせながら、あの巨乳をどう楽しむか、卑猥な妄想を巡らせていた。
正直、今すぐにでもあの魅惑的な果実にむしゃぶりつきたいのだが、少女たちの前ではまだ“いい人”を演じなくてはならない。
今ごろ同僚のライリーは楽しんでいるのかと思うと、なんとも歯がゆく、お預けをされている犬の気分だった。
(でも、焦ることはないさ)
ネスティーは自分に言い聞かせる。
もはや彼女たちは籠の中の小鳥なのだ。二度と出られない籠の中で、何も知らず囀り戯れる無邪気な小鳥たち。
いずれ誰もが羽を千切られ、恥辱と絶望に泣き叫ぶであろうその時まで、せいぜい騙してやろう。
自分が“いい人”の仮面を外したとき、少女たちは一体どんな顔をするだろうか。想像したら思わず笑みがこぼれてしまう。

少女たちが全員、簡易服に着替えたのを見届けて、ネスティーはその場を離れた。
昼食を届けに行くにはまだ時間がある。その前に彼は“独房”に行ってこのムラムラを発散させることにした。
上の“特別尋問室”でライリーの手伝いをしてもいいが、ネスティーとライリーはどうも楽しむポイントが微妙にズレている。

(まあしばらくはお嬢様と水入らずで楽しめばいいさ、)
そんなことを考えながら、ネスティーの足は“独房”に向かっていたのだった。


「ふーぅ……」
薄暗い部屋の中で、吐き出された紫煙がゆっくり天井に昇ってゆく。
ライリーは椅子に座りながら、ようやっとタバコの味を満喫していた。
何せ、朝早くから犯罪者の連行に駆り出され、『自動車』の助手席で一服しようしようとしたら、ひどい揺れで火が飛び散り、一服どころではなかったのだ。
だが、お嬢様を“特別尋問室”に連行し、タレル長官も帰って、ようやく一息つく余裕ができた。
お嬢様の尋問は楽しみだが、この一服はどうしてもかかせない。ニコチンを切らしてイライラしながら尋問しても楽しいわけがないのだ。

(あー、うめえなぁー…)
紫煙を吐きながらタバコの味を堪能するライリー。しかし、至福の一時は思わぬ一言で破られた。

「ねえ、ちょっといいかしら、」
「──あ?」
目の前で吊されてるアレノアがライリーに話しかけてきた。

「何だ、いま一服してんだ、邪魔すんな」
「ええ、のんびりしてて結構ね。でもどうしても聞きたいことがあるの」
「何だよ、」
「アナタ、私の尋問を任されたのよね、だったらいつまでこのままにしておくつもり?」
そう、アレノアは両手首の手錠ごと吊され、爪先立ちでなんとか立っている状態なのだ。

「もう手首は痛いし、足首もキツいし、辛くてしょうがないの、だからもう少し下げてほしいんだけど」
苦情を訴えてるにしては、なんだか偉そうである。
もっともアレノアにしてみれば、自分や少女たちは冤罪で連行されたのだから、へりくだり卑屈にふるまうのは
自ら犯罪者のレッテルを認めることになるのだ。
ゆえにライリーに対しても毅然とした物言いをしているのだが、それがライリーの嗜虐心に火を付けたとは、アレノアはまだ気づいていなかった。

「わかったお嬢様、これから特別な椅子に乗せてさしあげましょう、」
「特別じゃなくてもいいわよ」
「いや、“アレ”はきっとお気に召しますよ」
「“アレ”…?」
ライリーの言う“アレ”という言葉に疑問を抱くアレノア。
ライリーはタバコをくわえたまま薄暗がりの中に入っていくと、すぐに“アレ”を持ってやってきた。

ゴロロ……ゴロロ…

「!……」
床を行く四つの車輪。その車輪は木馬の脚に付いていた。
一見“アレ”は玩具の木馬に似ていたが、その乗座部分を見てアレノアは絶句した。
木馬の胴体は背が三角に作られた台座であり、背中にまたがったら、三角の山が股ぐらに食い込むようになっていたのだ。

「さーあ、お嬢様、遠慮せずに座ってくれよ、」
「こ、こんなの座れるわけないじゃない!」
「まったく、ワガママだなお嬢様は」
ライリーは手元のリモコンを操作し、ウインチを巻き上げた。

「きゃああっっ!?」
ワイヤーがアレノアの両手首を引き上げ、爪先が床から離れてゆく。
たちまちアレノアはライリーを見下ろす高さに引き上げられてしまった。

「おお、こりゃいい眺めだな、」
「止めて!!見ないで変態!!」
頭上のアレノアをニヤニヤしながら見上げるライリー。
そこからはアレノアのスカートの中が丸見えであり、ニーソックスを穿いた脚がばたつき、太ももの間には
レースがあしらわれたショーツが股ぐらとお尻にピッタリ張り付いていた。

「さすがお嬢様、パンツも凝ってんな」
「見ないでって言ってるでしょう!!早く下ろして!!」
アレノアの頭上では全体重の乗った両手首に手錠がキリキリと食い込み、アレノアを苦しめる。
アレノアは気丈な娘だったが、だからといって苦痛にいつまでも耐えられるほど辛抱強くもなかった。

「わかったわかった、下ろしますよお嬢様、」
そう言ってライリーがリモコンを操作すると、アレノアの身体が徐々に下へおりていった。
アレノアは一瞬ホッとしたが、足が床に着く寸前、ウインチが止まってしまった。
「ちょ、ちょっと!まだ床に着いてないわよ!?」
「床に着けるなんて言ってねえよ」
ライリーは2つの棒を持ってくると、それぞれを床の穴に差し込んだ。
そしてアレノアの片足首をつかむと、足首に手錠をかけ、対の手錠を床に立てた棒にかけた。

「何なの!?一体何のつもり!?」
「こういうつもりさ」
そしてもう片方の足首にも手錠をかけ、もう一本の棒に繋いでしまった。

「何よ…何なのよ…これ……」
左右に立った棒に足首を繋がれ、アレノアの両脚は閉じられなくなってしまった。脚を動かす自由すら奪われ、今まで感じたことのない不安がアレノアを襲う。

「いや~いい格好ですな、お嬢様?」
「これは何の真似!?これが尋問なの!?」
「知らないのか?これが俺たちの“尋問”なんだ、ぜっ!!」
「ッッ━━━!!」
ライリーの両手がアレノアの制服の胸元をつかみ、そして左右に一気に引き裂いた。
首もとの青いリボンが外れ、ブチブチとボタンが弾け飛ぶ。
その下からブラに包まれた胸の膨らみと、白磁の肌の上半身が露わになった。

「い、い……い…い……」
叫ぼうとするアレノアだったが、突然のことに悲鳴が喉につかえてしまった。

「あれ、お嬢様はこれくらい平気か。じゃあコイツも取っていいよな?」
ショーツとお揃いのレースをあしらったブラに男の手が伸び、ブラを力任せに引き剥がす。
すると剥ぎ取られたブラの下から、たゆん、と形の良い乳房がまろび出て、薄い桜色の乳先をツンと立てた。

「───い、いい、いやあああああああああ━━━!!!!」

上半身を、乳房をさらけ出され、腹の底から叫びを上げるアレノア。
これはまさにアレノアの想定や認識を越える異常極まる事態であった。

「うへへ、お嬢様はなかなかいいおっぱいをしてますなぁ、」
「いやああああッッ!!見ないで、見ないでよおおお━━ッッ!!」
「ははは、まさか見るだけですむわけねぇじゃねぇか、」
「ひィいいッッ?!」
ライリーの手が両の乳房を鷲掴みにし、ギュッと握りしめた。
手のひらいっぱいの乳房に食い込む指を乳肉の弾力が押し返し、包む手の中に乳先の感触を感じる。

「やめてえええ━━!!離してええええ━━━ッッ!!!!」
「お嬢様のおっぱいは揉み心地もいいですなぁ、それそれそれ、」
「イヤァアアアアア━━━!!!!」
アレノアの悲鳴はいつしか絶叫へと変わっていった。
「痛い、いたい、イタイ、いたい、お願い、もう痛いのイヤァアアー!!」
「ハァ?痛い?痛いのはこれからだよっ!!」
「ぅあ゙あ゙あ゙あ゙━━ッッ??!!」
ライリーはアレノアの乳房を思いっきり握りしめると、そのまま上へ持ち上げた。

「嫌あああ━━!!胸が、胸が千切れるぅ━━!!」
「この程度でおっぱいは千切れねぇよ、オラオラ!」
「ぁが゙あ゙あ゙あ゙━━ッッ!!下ろして!!下ろしてぇええ━━!!」
つかみ上げられた乳房を左右に揺らされ、乳房の根元に千切れるような激痛が走る。
それなりに育ってたとはいえ、15歳の少女の乳房にはまだ固さを残しており、乱暴な扱いに乳肉は痛みの悲鳴を上げていた。
だがそんなことはライリーの知ったことではないし、アレノアが恥辱と苦痛に喘ぎ泣き叫ぶ姿こそ、この“尋問”の楽しみなのだ。
もちろん、おっぱいだけ責めて終わるわけがない。ライリーはこの時、新たな趣向を考えていた。

「離すぜ、おらよっ!」
「あぐッ!!」
ライリーが乳房を離すと、アレノアの身体が落ち、両手首が手錠に食い込む。
乳房を責められてる間、泣き叫び、もがいていたアレノアは頭をうなだれ、荒く息をついた。
アレノアの手首は手錠に体重がかかっていたのと、乳房を責められていた時に腕を振り乱したせいで、アザばかりか傷までできていた。
今も足が着いていないため、手首は手錠に体重をかけたままであり、手首にズキズキと痛みが走る。
乳房への暴力は止んだが、アレノアは自分の胸を見て、その痛々しい様に愕然としていた。
形は崩れてはいなかったが、みずみずしい白い肌に指の食い込んだ痕がいくつも刻まれていた。中には血のにじんだ爪痕さえある。

「ぁあ…嫌あ…」
いまだ息が荒いアレノアの肩が震え、青い瞳が揺れる。
昨日まで何の不自由もなく、暴力や陵辱などと無縁に生きてきた少女にとって、それは受け入れ難い現実だった。
タレルに冤罪を負わされたと知った時は、何があっても屈しないと心から思っていたアレノアだったが、初めて受けた暴力の前には彼女はただの小娘でしかなかった。
手足を拘束され、柔肌を曝され、乳房を痛めつけられ、アレノアの心を恐怖と不安が蝕んでゆく。
このライリーというケダモノは一体どこまでやれば気が済むのか、アレノアには想像のしようもなかった。
キュィイイー……

「あ…」

ウィンチがワイヤーを下ろし、アレノアの足が床に着いた。
ようやく吊される痛みからも解放されたアレノアだったが、これは彼女への陵辱が終わったからではなかった。

「ゔっ!? ヴエッ、ゲホッ、ゲホッ、ゲホッ!」
突然、ライリーに紫煙を吹きかけられ、アレノアが咳き込む。
「な、何するの!気持ち悪い!」
「なぁお嬢様、一つ聞きたいことがあるんだけど、」
「そんなの普通に聞きなさいよ!」
さっきまで自分を痛めつけていた相手に懲りずに反駁するアレノアだったが、そのライリーの問いに、彼女は耳を疑った。

「なぁ、今日は何回オシッコした?」
「な…?オシッ…コ…?」
「ションベンだよションベン、もっと上品に言おうか?」
「知ってるわよ!なんでそんなこと聞くのよ!?」
「これからダンスを踊ってもらうからさ」
「ダンス…?」
なぜ今日のオシッコの回数とダンスが関係あるのか。
まったくワケがわからないアレノアの前で、タバコをくわえたライリーが紫煙を吐く。

「じゃあ今からダンスしてもらおうか」
「何言ってるの、こ、こんなところでダンスなんか…ひッ?!」
アレノアの腰のベルトが、スカートが手際よく外され、下半身がショーツ一枚だけになった。
可憐なレースをあしらった、腰の両端を結び目で留めた上品なショーツだった。

「色っぽくていい格好だぜ、お嬢様」
「あああ、また、また、何するの!?」
「だから言ったろ、お嬢様のダンスが見たいのさ」
そう言うやいなや、ライリーの指がショーツの上端を引っ張った。

「!!!!」
丸見えの下腹部のその下、髪と同じ色をした柔らかな恥毛が見える。もう少し下ろせばスジまで見えそうだ。

「な、なな、な、なにを、」
「こうするんだよ」
ショーツを開けられ赤面してうろたえるアレノアの前で、ライリーは火の点いたタバコをショーツの中に、投げ入れた。

「───ひィいいィイイいいィ━━!!!!」
一拍の間を置き、アレノアの絶叫が特別尋問室に響き渡った。

「あ、熱い!熱い!取って、お願い取って!!」
「あ~?聞こえんなぁ~?」
「アナタが入れたんじゃないの!!取って、取ってよ!!」
「バーカ、熱いんなら自分で消せ」
アレノアの懇願を、ライリーは冷たく突き放した。
「な、何言ってるのよ!手が使えないのに消せるわけないじゃない!!」
「だーかーらー、さっき聞いたろ、今日オシッコ何回したかって?」
「え……」

今日の小水の回数とショーツの中のタバコの火。
最悪の想像がアレノアの脳裏に浮かぶ。

「い、イヤ!!そんなこと、そんなこと絶対ムリ!!」
「俺は別にいいぜ、お嬢様の裸踊りが長く拝めるんだからな、」
「そんな、あああ、イヤァッ!熱い、熱い!アソコが焼けるからぁッ!!ひぃいいいい━━ッ!!」

ショーツの中の火に秘所を炙られ、アレノアがのたうち悶える。
今のアレノアの格好は前のはだけた長袖のブラウスに、下半身はショーツと白のニーソックスを穿いただけという、ほぼ裸のような姿だった。
その上、両手首を手錠で頭上に吊され、両脚は足首を左右に立った棒に繋がれたという有り様で、その状態で
プラチナブロンドのロングヘアを振り乱し四肢をバタつかせ、白い肌を晒して乳房を揺らしてのた打つ様は、まさに“お嬢様の裸踊り”であった。

「イヤァアアー!!イヤァアアアアーッッ!!お願い、取って、取ってよおおおお━━!!」
ひたすらライリーに懇願するアレノアだったが、ライリーは応えるわけでなく、椅子に腰掛け、タバコを吸いながら
アレノアの恥態をニヤニヤ見ているだけだった。

「あっ、あっ、いや、いやあああ!!」
アレノアが腰を盛んに振る。タバコはショーツと肌の間に挟まって動かないはずだが、それがどこかは入れられた本人しかわからない。

「お、お願いします!!私の、ショーツの中の火を取って下さい!!」
「オシッコしたら消せるだろ?」
「そ、それだけは、あッ!あ゙あ゙あ゙あ゙━━ッッ!!」
微かに毛の焼ける臭いがする。どうもタバコの火は恥毛の茂ってるところにあるらしい。

「お願い、お願いだから助けてえええ!!助けてくれたら何でも言うこと聞くからああああ━━!!」
「ん?今なんつった?」
タバコの火に焼かれ、熱さと恐怖のあまり口走った言葉にライリーが反応した。

「た、助けてくれたら何でも言うこと聞くって、い、言ったの!」
「へー、よくとっさにそんなウソを考えるもんだな」
「ウソじゃない、ウソじゃないから、この火を取ってえええ━━!!」
切羽詰まった感のある必死の形相で懇願するアレノア。もはや彼女に恥も外聞もなかった。
「やれやれ、お嬢様はもっとプライドの高い女かと思ってたぜ」
ライリーは腰を上げると、アレノアの前に行き、ショーツを留めている結び目をほどいた。
ショーツはスルリと外れ、床にハラリと落ちた。
そして火がくすぶったままのタバコの吸い殻がポトンと床に転がった。

「あ…───」
あれだけアレノアを恐怖で踊らせたタバコの火は呆気なく片付いた。
そしてアレノアは気づいた。ライリーの目の前に、自分の秘所を晒していることに。

「あーあ、結構焦げたな、それにヤケドもできてやがる。こりゃアソコも心配だなあ~」
ライリーはアレノアの股ぐらをジロジロ覗き込むと、慎ましく閉じた秘裂の会わせ目を指でなぞった。

「ひィイイ━━━」
アレノアは叫んだつもりだったのかもしれないが、それは叫びではなかった。
語尾の伸びた、なんとも間抜けな声。

脚は、動いていなかった。
閉じたくても閉じられないのだが、秘所を隠そうと、とっさに動いた様子などなかった。
怯えて硬直するアレノアの眼下で、ライリーがアレノアの秘裂を開く。
指で左右に開かれたその中は、鮮やかなピンク色で、男の侵入を許したことのない膣口が、ひっそりと息づいていた。

「おお、これがお嬢様のマンコか。さしずめ“お嬢サマンコ”だな、」
「や、や、やめ、やめ、やめ、」
「どうれ、“お嬢サマンコ”はどんな味かな」
「ッッ━━!!!!」

ライリーの舌が秘所を舐め上げた瞬間、電気に打たれたように、アレノアの肢体が跳ねた。
しかしライリーはかまわず、乙女の膣口を舌でねぶり始めた。

「いいいい嫌ぁああああ━━━!!!!」
恐怖と嫌悪が臨界点を越え、アレノアは再び苦悶のダンスを踊りだした。

拒絶と嫌悪の叫びが上がり、アレノアを拘束する手錠がガチャガチャ音を立てるが、ライリーは秘所にむしゃぶりつくのをやめない。
それどころか、ライリーはアレノアの太ももをガッシリ押さえながら、無垢の花弁を音を立てながら味わっている。

ピチャピチャ、ピチャピチャ、男の舌は純潔を守ってきた媚肉を丹念にねぶり、蜜が出るであろう花弁の奥を舌先でほじくり回す。
頭上で何やらわめき声が聞こえるが、そんなのはライリーにはどうでもいい。
男を知る前の花弁を味わえるのは今だけである。ライリーは一心不乱にアレノアの秘所をねぶり回した。
「い゙ぃい゙やぁあ゙あ゙ぁあ゙あ゙━━━!!!!」

目を剥き、必死の形相で叫んだ声はまるで断末魔のようであった。
いや、それはアレノアにとって断末魔だったのだろう。
彼女の神聖な、犯されざる乙女の秘苑は今、おぞましきケダモノの侵食を受けているのだから。

さっきまでタバコをくわえ紫煙を吐いていた口が秘苑にむしゃぶりつき、ぬめつく舌を伸ばして
彼女の指しか触れたことのない神聖な場所を汚れた息と唾液で蹂躙していく。
自分の嫌悪する異性に犯される、それは女性にとって殺されるに等しい蛮行だが、それがただ苦痛だけ
もたらすものだったなら、狂犬に噛まれたと思えたかもしれない。
だが、アレノアを本当に恐怖せしめたもの、それは決してありえない、あってはならないものだった。

「ひィー?!」
男の舌は、柔軟かつ大胆に媚肉をまさぐり、敏感なところを探り当てる。
グイグイとねじ込まれる舌は、女の指とは違う感触でアレノアの中を刺激し、その舌先で彼女の弱いところをつついてきた。

「ああ、そんな、ダメ、ダメ、」
うろたえ、おののくアレノアの中で嫌悪と不快以外の感覚が首をもたげ、這い上がろうとする。

ジュルルル~~!!

「ぃひィイイイィィ~~!!」
派手な音を立てて秘苑が啜られる。
ライリーの口が啜ったのは、肉の花弁を濡らした唾液だけではなかった。
花弁の奥から、ジワリジワリと、女の蜜は滲みだしていたのだ。

「んぅッ、くぅッ!も、もうっ、やめてっ!」
男の舌使いは、指で自分を慰めていたのとは違う感触でアレノアの中を掻き回し、性感をいたく刺激する。
アレノアの眉がハの字に寄り、紅潮し歯を食いしばる美貌から玉の汗がしたたり落ちる。
ライリーの舌が敏感なところをねぶるたびに、媚肉が締まり、溢れた蜜が唾液と絡まって秘苑を濡らしていった。

「あああ、お願い、やめてやめて、これ以上はもう、もう……━━━ッッ!!!!」
秘苑から、体の奥から、ゾクゾクと背筋を駆け上がるモノに堪えかね、懇願を口にしたその時、強烈な刺激に言葉が遮られ、再び肢体が跳ねた。
秘裂の上の端にある小さな頂きを、噛まれたのだ。

「あッ、あッ、イヤ、イヤイヤ、やめて、やめてやめてやめてやめてやめて、」
舌に代わって、ねじ込まれた二つの指が媚肉を掻き回し、中で愛液に塗れながらストロークを刻んでいる。
小さく勃った陰核を舌先がチロチロなぞり、当たる吐息に身体中がゾクゾク震える。
「やめてえ…」
怯える眼差しで懇願するアレノアの眼下で、彼女の陰核をライリーが、噛んだ。


「ッッァア゙ア゙ア゙ァア゙ア゙━━━━━ッッ!!!!!」

絶叫とともにアレノアの意識が白く弾けた。

全身の感覚が裏返り、舞い上がり、溶けてゆく。
思考が止まり、四肢が、身体が、デタラメに動かした操り人形のようにガクンガクンと振れる。
痺れるような陶酔が、アレノアの脳に全身に、深く染みてゆく。それは自慰でも感じたことのない、強烈な快感だった。

「ア゙ッ、ア゙、アッ、ア゙オッ、オ゙ッ、アオ゙ッ、ォオ゙ッ、オッ、」
「へへへ、クリでイッたか、エロお嬢様め」
目の前で顎をのけぞらし、舌を垂らしながら痙攣するアレノアを嘲笑うライリー。
その指はアレノアの媚肉の中を執拗に掻き回し、したたる愛液がアレノアの下で床を濡らしていた。
ライリーはアレノアの中に指を入れた手を股ぐらに当てると、股ぐらを揉み込むように指を突き立てた。

「ア゙ォオ゙ォオ゙オ゙オ゙ォオ゙━━━ッッ!!!!」

意識の飛んだアレノアは、強引な前戯に悦びの声を上げ、随喜の涙を流し、身悶えした。
グイグイと恥丘を揉み込み、蜜の溢れる媚肉を指で引っ掻く。塗れた愛液がグチョグチョと音を立て、泡立ちながら膣口から溢れ出る。

「オラ、またイケよ、エロお嬢様!」
「オ゙ッ、ォオ゙ーッ!ァォオ゙ーッッ!!ッッォオ゙オ゙ォオ~~~!!!!」
恥丘を揉み込む間隔がピッチを上げて間もなく、アレノアは全身を跳ねるようにのけぞらし。秘所から熱い飛沫を撒き散らした。
ライリーが手を離すと、アレノアは腰を突き出しながら、ジョロジョロと湯気の立つ小水の帯を放っていた。

やがて小水が治まるころを見計らって、ライリーは軍靴の先でアレノアの秘所を思いっきり蹴り上げた。

「あ゙ガあ゙ぁあ゙あ゙━━ッ!!」
秘所への強打で意識を取り戻したアレノアは 激痛に呻き、そして状況に戸惑っていた。

「わ…私…さっき何を…」
「覚えてねぇのか?俺の手をションベンで汚したくせによぉ、」
「ひッ?!」
小水と愛液に塗れた手を顔面に突き出され、うろたえるアレノア。
「こ…これを私が…?」
「そうだよ、クリを噛んだ後のイキっぷりは見ものだったぜ」
ライリーがニヤニヤ笑う。
「し、知らない!私、そんなの知らない!」
「俺も知らなかったぜ、お嬢様があんな派手にアヘっちまうなんてよぉ」
「アヘ…?」
「つまりな、オマエは男にオマンコ弄られて悦ぶ淫乱だってこった。知ってるか?民主主義者は性的に乱れてるんだぜ?」
「い…淫乱って……わ、私がおかしくなったのはアナタのせいじゃないの!私は決して淫乱なんかじゃ…」
「──なぁお嬢様、アンタ、オナニーしたことあるだろ?」
「──え?」

ライリーはタバコに火を点けながら続けた。
「初めてで意識が飛ぶほどイクとか普通ねぇんだよ。つまり何度かイッたことがあるからなんだ。なぁオマエさ、もうセックスとかしたのか?」
「したことないわよ!!学生なのにそんなこと許されるわけないでしょう!?」
「でも自分を慰めたりはしてんだろ?」
「そ、そんなことしてないわよ!!」
ライリーの質問を、アレノアは赤面しながら必死に否定した。

が、しかし。ライリーの言ったことは図星を突いていた。
アレノアは以前からオナニーを覚えていて、密かに自分を慰めていたのだ。
まあ最初は興味本位だったのだが、次第にクセになり、オーガズムを経験するほどになっていた。
やんごとなき令嬢でありながら、このような行為をすることに罪悪感はあったが、それがかえってタブーを犯しているスリルになっていった。
部屋の中で誰に憚ることなく秘所に指を這わせ、敏感な頂きをつまみ、悦びのツボを探って昇りつめていくのはまさに快感だったのだ。
もっとも、そのためにライリーに弄くられて淫らな恥態を曝すことになったのだが、アレノアとしてはそれを素直に認めるわけにはいかなかったのである。


「ふぅ~、そうかい、じゃあ今度はこっちで試すか」
ライリーは紫煙を吐いて一息つくと、腰のベルトを外した。

「試すってなに…を…??!!」
ライリーを見るアレノアの表情が、みるみる引きつってゆく。
アレノアの目の前で、ライリーはブーツを、ズボンを、トランクスを脱ぎ捨てた。
剥き出しの男の下半身を見るのは初めてだったが、アレノアを最も驚愕させたモノ、それは股間に反り立つ男のモノだった。

「!!……」
逞しく立ち上がった男のモノに、アレノアは言葉が出なかった。
知識では知っていたが、実物は知識通りでありながら知識にない禍々しさと卑猥さに満ちていた。
「コイツを見るのは初めてか?」
「そ、そんなモノなんか見せつけて恥ずかしくないの!?」
「マンコ丸出しのお嬢様とおあいこさ。それに俺は露出狂じゃないし、オナニーなんか糞食らえだ」
「な…!」
「今からオマエをオンナにしてやる。オナニーよりずっと気持ちいいぜ?」

その言葉を聞いた瞬間、アレノアは全身の毛が逆立つのを感じた。

「い…いや…!やめて!!来ないで!!」
「ジタバタすんなよ、覚悟を決めな、お嬢様」
「それでも、アンタとだけは、アンタなんかにやられるのは絶対イヤ!!死んでもイヤ!!」
「ああそうかい」

その直後、ライリーの拳がアレノアの鳩尾に叩き込まれた。

「がフッッ?!!」
鳩尾から突き抜けた衝撃に脳を揺さぶられ、アレノアの視界が白黒反転する。
さらに数発の拳がアレノアの腹部を打ち、苦悶の叫びを彼女に上げさせた。

「ぁあ゙ガァア゙ァア゙ア゙ア゙ァア゙ア゙━━━ッッ!!!!」

絶叫とともに肢体がのた打ち、柔肌から玉の汗が散った。頭が激しく振れ、全身をガクガク痙攣させてアレノアは沈黙した。

「やっぱ女をおとなしくさせるにはコレだな。じゃあイクぜ、お嬢様よぉ」
「──ぃやぁ……」

アレノアを吊すワイヤーが微かに振れる。
抵抗しようにも、腹部に受けた連続パンチで弱らされたアレノアは息をするのがやっとの有り様だった。

ライリーはアレノアの右足が繋がれている棒を引き抜き、右膝の裏を持ち上げる。
片足が上がり、白く艶やかな太ももの間の、恥毛に飾られたアレノアの秘所が露わになる。
ライリーは右手を自分のモノに添えると、アレノアの秘所にあてがった。

「ぁ…ぁあッ……ぁッ…!」
熱く固く張り詰めた切っ先が秘所の合わせ目をこじ開け、蜜で潤う花弁の中に入ってゆく。
苦痛と涙に霞むアレノアの目には、それはまるで肉の牙を入れられるような、おぞましい光景に見えた。

「さぁ、待望のロストバージンだ、しっかり受け止めろよ、」
「ぃゃ…ぃゃ……駄目…ダメェ……」
いまだ腹パンチの余韻に喘ぎながら弱々しく首を振って拒絶の声を上げるアレノア。
だが、そのあがきはライリーの欲情を煽っただけであった。


そして───

“ずっぶうううう━━っっ!!”

「い゙やあ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙━━━!!!!!」

純潔を失ったアレノアの悲鳴が、上がった。

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