純愛 ◆JsK8SvgrFA氏
黒沢はあてどもなく歩いていた。
背中に背負った女性、美心はまだ目を覚まさない。
どこか、落ち着いた場所で、この女性を休ませてあげたい‥‥‥。
歩いているうちに、目の前が開けてきた。
この島を一望できる、小高い丘の上。
そこに建つ、一軒の瀟洒な別荘らしき建物。
‥‥‥‥あそこなら、美心を静かに休息させてあげれるかもしれない‥‥‥。
目的地のできた黒沢は、とりあえずそこを目指すため足を速めた。
背中に背負った女性、美心はまだ目を覚まさない。
どこか、落ち着いた場所で、この女性を休ませてあげたい‥‥‥。
歩いているうちに、目の前が開けてきた。
この島を一望できる、小高い丘の上。
そこに建つ、一軒の瀟洒な別荘らしき建物。
‥‥‥‥あそこなら、美心を静かに休息させてあげれるかもしれない‥‥‥。
目的地のできた黒沢は、とりあえずそこを目指すため足を速めた。
黒沢が、建物にある程度近づいたときであった。
キィーーッ
一人の男が、細い鉄格子で出来た門を開けて、中から出てくる‥‥‥!
有賀研ニである‥‥‥!
有賀研ニである‥‥‥!
有賀がこの別荘に入ったのは、重過ぎる荷物を置くためであった。
武器も防具も食料も、有れば有るだけ越したことは無いが、多すぎる荷物は行動を束縛しかねない。
有賀は、持ち物を厳選した。
武器も防具も食料も、有れば有るだけ越したことは無いが、多すぎる荷物は行動を束縛しかねない。
有賀は、持ち物を厳選した。
‥‥武器として、ウージー。これは外せない‥‥。
‥‥グレネードランチャー。重い上に、弾はゴム弾である‥‥。人が殺せない。
‥‥‥それに銃火器はウージーで十分だ‥‥。
‥‥果物ナイフ。接近戦では有効だ。‥‥その上小さくて軽く、嵩張らない‥‥。
‥‥防弾ヘルメット。‥‥これは唯一の防具だ。必要。
‥‥木刀。重く嵩張る割りに、相手にダメージを与えにくい‥‥‥‥。
‥‥グレネードランチャー。重い上に、弾はゴム弾である‥‥。人が殺せない。
‥‥‥それに銃火器はウージーで十分だ‥‥。
‥‥果物ナイフ。接近戦では有効だ。‥‥その上小さくて軽く、嵩張らない‥‥。
‥‥防弾ヘルメット。‥‥これは唯一の防具だ。必要。
‥‥木刀。重く嵩張る割りに、相手にダメージを与えにくい‥‥‥‥。
‥‥‥‥通常支給品は一式持って居ればいい‥‥。水や食料品は嵩張る‥‥‥。
‥‥‥‥金は‥‥、チップだから嵩張らない。使うことは無いかもしれないが、何かに役立つかもしれない‥‥。
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥。
‥‥‥‥金は‥‥、チップだから嵩張らない。使うことは無いかもしれないが、何かに役立つかもしれない‥‥。
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥。
有賀は、所持品の中から携帯していく品々を選び終えると、建物内に隠した。
‥‥‥そして、別荘を出たのである。
‥‥‥そして、別荘を出たのである。
黒沢は、反射的に身を隠す。
なぜなら、有賀の装備はあまりにも物騒‥‥‥!!
頭には防弾ヘルメット。肩から提げたサブマシンガン。
‥‥‥そして、何よりも有賀自身から漂う物凄い殺気‥‥‥!!。
有賀は、周囲を伺う。
物陰に隠れた黒沢は息を殺す。
有賀は、黒沢達に気付かず、去っていってしまった‥‥‥!
‥‥‥‥どうやら、見つからなかったらしい‥‥‥。
‥‥‥黒沢は安堵した。
背中の美心は、まだ目を覚まさない‥‥‥。
いくら黒沢が屈強な男だとしても、意識を失った人間一人の重さは重く、時間が経つ毎にずっしりとのしかかってくる。
‥‥‥黒沢は少し迷った末に決断し、別荘の中へと入って行った。
なぜなら、有賀の装備はあまりにも物騒‥‥‥!!
頭には防弾ヘルメット。肩から提げたサブマシンガン。
‥‥‥そして、何よりも有賀自身から漂う物凄い殺気‥‥‥!!。
有賀は、周囲を伺う。
物陰に隠れた黒沢は息を殺す。
有賀は、黒沢達に気付かず、去っていってしまった‥‥‥!
‥‥‥‥どうやら、見つからなかったらしい‥‥‥。
‥‥‥黒沢は安堵した。
背中の美心は、まだ目を覚まさない‥‥‥。
いくら黒沢が屈強な男だとしても、意識を失った人間一人の重さは重く、時間が経つ毎にずっしりとのしかかってくる。
‥‥‥黒沢は少し迷った末に決断し、別荘の中へと入って行った。
黒沢は、寝室のベッドに美心を寝かせ、ひとまずホッとする。
美心は、まだ眠っている。
‥‥しかし、さっきの男は‥‥‥?
あの武装した姿から想像すると、おそらく他の参加者だろう。
見つからなかったのは幸運だ。
美心は、まだ眠っている。
‥‥しかし、さっきの男は‥‥‥?
あの武装した姿から想像すると、おそらく他の参加者だろう。
見つからなかったのは幸運だ。
‥‥だが、何の目的でこの建物に‥‥‥?
黒沢は急に不安になり、部屋の中を見渡す。
まさかまだ、この建物の中に誰かいるのか‥‥‥?
そう思うと、いてもたってもいられない気分になる。
寝室に美心を寝かせておいて、黒沢は建物の中を探索に出た。
黒沢は急に不安になり、部屋の中を見渡す。
まさかまだ、この建物の中に誰かいるのか‥‥‥?
そう思うと、いてもたってもいられない気分になる。
寝室に美心を寝かせておいて、黒沢は建物の中を探索に出た。
‥‥リビング‥‥キッチン‥‥バスルーム‥‥‥。
どの部屋にも、人の気配は無い。
黒沢は、とりあえず安心し、寝室に戻った。
どの部屋にも、人の気配は無い。
黒沢は、とりあえず安心し、寝室に戻った。
見晴らしのよい窓からは、夕日に映える海と空が一望でき、黒沢をセンチメンタルな気分にさせる。
‥‥そして、茜色に映える美心の寝姿を見ているうちに、黒沢はだんだん妙な心持ちになってきた‥‥‥!
‥‥‥改めて見回せば、二人きり‥‥‥! 寝室に‥‥‥、妙齢の女性と!!
黒沢の胸は高鳴ってきた。鼻息も荒くなるのを抑えられない‥‥‥!!
「いかんいかんっ‥‥‥!!」
俺は、この女性を介抱するためにベッドに連れてきたんだ‥‥‥!
決して、いかがわしい下心が有った訳ではっ! ないっ‥‥!
黒沢は寝室の中をうろつきまわった。
その時、美心の口からあえぎ声が漏れた。
「‥‥ふぅっ、ぅーんんっっ‥‥‥」
それは、覚醒に向けての呼吸であった‥‥‥がっ!!
黒沢にとっては‥‥、まるで悩ましい女神の吐息っ!!
黒沢、焦る!!
‥‥何をやっているんだ俺はっ!!
意味も無く部屋の調度に当り散らすっ‥‥! ガシガシとっ!
‥‥そして、茜色に映える美心の寝姿を見ているうちに、黒沢はだんだん妙な心持ちになってきた‥‥‥!
‥‥‥改めて見回せば、二人きり‥‥‥! 寝室に‥‥‥、妙齢の女性と!!
黒沢の胸は高鳴ってきた。鼻息も荒くなるのを抑えられない‥‥‥!!
「いかんいかんっ‥‥‥!!」
俺は、この女性を介抱するためにベッドに連れてきたんだ‥‥‥!
決して、いかがわしい下心が有った訳ではっ! ないっ‥‥!
黒沢は寝室の中をうろつきまわった。
その時、美心の口からあえぎ声が漏れた。
「‥‥ふぅっ、ぅーんんっっ‥‥‥」
それは、覚醒に向けての呼吸であった‥‥‥がっ!!
黒沢にとっては‥‥、まるで悩ましい女神の吐息っ!!
黒沢、焦る!!
‥‥何をやっているんだ俺はっ!!
意味も無く部屋の調度に当り散らすっ‥‥! ガシガシとっ!
その時‥‥!
たまたま手をかけた、ベッド脇のクローゼットの中から、何かが落ちてくる‥‥‥!
ドサドサドサッ‥‥‥!
それは、有賀が残していった大量の武器に支給品‥‥‥!!
黒沢、驚愕っ!!
思わず、手に取る‥‥‥。
たまたま掴んだのは、銃! グレネードランチャー!!
たまたま手をかけた、ベッド脇のクローゼットの中から、何かが落ちてくる‥‥‥!
ドサドサドサッ‥‥‥!
それは、有賀が残していった大量の武器に支給品‥‥‥!!
黒沢、驚愕っ!!
思わず、手に取る‥‥‥。
たまたま掴んだのは、銃! グレネードランチャー!!
「‥‥‥うーんっ。
ここはどこ?」
ここはどこ?」
背後で美心がつぶやく。
黒沢、ドキッとして、美心に駆け寄る。
「気が付いたかっ!」
起き上がった美心の手を、思わず握ってしまうっ‥‥!!
「‥‥きゃっ!」
小さく叫び声を上げて、美心は恥らう!
「‥‥‥いや~ん‥‥‥!!」
美心、困惑‥‥!
気が付けば、ベッドの上‥‥‥!!
‥‥‥黒沢と二人きり、手を取り合って‥‥‥!!
そして、目の前には息を荒げた黒沢の顔が間近に‥‥‥!!
「お、およしになってっ‥‥‥!
私は‥‥‥私にはっ‥‥‥!!」
カイジくんという、決まった男性がいるのよっ! と言いかけて、美心は口を閉ざした。
黒沢の手には、銃!!
‥‥‥美心ったら‥‥罪な女!
こんな中年男性まで魅了しちゃうなんて!
「きっと、私が思い通りにならなかったら、銃で脅して言うことをきかせるつもりだったのね‥‥!!」
「ち、違うっ!
俺は無実だっ‥‥‥!!
誓って何の悪意もありませんっ‥‥!」
黒沢、ドキッとして、美心に駆け寄る。
「気が付いたかっ!」
起き上がった美心の手を、思わず握ってしまうっ‥‥!!
「‥‥きゃっ!」
小さく叫び声を上げて、美心は恥らう!
「‥‥‥いや~ん‥‥‥!!」
美心、困惑‥‥!
気が付けば、ベッドの上‥‥‥!!
‥‥‥黒沢と二人きり、手を取り合って‥‥‥!!
そして、目の前には息を荒げた黒沢の顔が間近に‥‥‥!!
「お、およしになってっ‥‥‥!
私は‥‥‥私にはっ‥‥‥!!」
カイジくんという、決まった男性がいるのよっ! と言いかけて、美心は口を閉ざした。
黒沢の手には、銃!!
‥‥‥美心ったら‥‥罪な女!
こんな中年男性まで魅了しちゃうなんて!
「きっと、私が思い通りにならなかったら、銃で脅して言うことをきかせるつもりだったのね‥‥!!」
「ち、違うっ!
俺は無実だっ‥‥‥!!
誓って何の悪意もありませんっ‥‥!」
こういうとき、言い訳をすればする程、誤解をされるのが黒沢である。
美心は考えを巡らせる。
銃で脅されたんじゃ、抵抗はできないわ‥‥‥。
でも、純潔は‥‥‥‥、純潔だけは守り通さなきゃ‥‥‥カイジくんのために!!
それには‥‥‥この場は、ちょっとしたお芝居が必要ね‥‥‥!!
「‥‥うん、わかった‥‥‥。
私も、黒沢さんのことは素敵だなって、
最初に会ったときから思ってたの‥‥‥」
あまりにも思いがけない発言に‥‥‥黒沢‥‥舞い上がる!!
‥‥うら若き女性からの‥‥告白っ!!
夢にまで見た‥‥‥妄想っ!!
「‥‥だから‥‥‥そういうことは‥‥‥、
もうちょっと、お互いを良く知ってから、ね‥‥‥。
それまで、オ・ア・ズ・ケだぞっ!!」
黒沢は顔を真っ赤にして、ぶんぶんぶんと頷く。
美心は心の中で、カイジに謝る。
‥‥‥カイジくんごめんね‥‥でも、美心の本心はカイジくん一筋だからねっ!
大丈夫。カイジくんは、きっとわかってくれる‥‥‥!
美心は考えを巡らせる。
銃で脅されたんじゃ、抵抗はできないわ‥‥‥。
でも、純潔は‥‥‥‥、純潔だけは守り通さなきゃ‥‥‥カイジくんのために!!
それには‥‥‥この場は、ちょっとしたお芝居が必要ね‥‥‥!!
「‥‥うん、わかった‥‥‥。
私も、黒沢さんのことは素敵だなって、
最初に会ったときから思ってたの‥‥‥」
あまりにも思いがけない発言に‥‥‥黒沢‥‥舞い上がる!!
‥‥うら若き女性からの‥‥告白っ!!
夢にまで見た‥‥‥妄想っ!!
「‥‥だから‥‥‥そういうことは‥‥‥、
もうちょっと、お互いを良く知ってから、ね‥‥‥。
それまで、オ・ア・ズ・ケだぞっ!!」
黒沢は顔を真っ赤にして、ぶんぶんぶんと頷く。
美心は心の中で、カイジに謝る。
‥‥‥カイジくんごめんね‥‥でも、美心の本心はカイジくん一筋だからねっ!
大丈夫。カイジくんは、きっとわかってくれる‥‥‥!
* * *
その頃、有賀は、拡声器の声を聞いていた。
金が欲しくば奪いに来い、と。
有賀は、金には興味は無かったが、声の主には興味を持った。
「‥‥‥そんなに‥‥‥殺して欲しいのかい‥‥‥‥?」
かなり遠くから聞こえた声のようだった。
きっと、この声に誘われてくる者は多いだろう。
そして、声の主である獲物は誰かに獲られる可能性もあるだろう。
だが、その時は、この声におびき寄せられた他の者を標的にすればいいだけのこと。
金が欲しくば奪いに来い、と。
有賀は、金には興味は無かったが、声の主には興味を持った。
「‥‥‥そんなに‥‥‥殺して欲しいのかい‥‥‥‥?」
かなり遠くから聞こえた声のようだった。
きっと、この声に誘われてくる者は多いだろう。
そして、声の主である獲物は誰かに獲られる可能性もあるだろう。
だが、その時は、この声におびき寄せられた他の者を標的にすればいいだけのこと。
「‥‥‥殺してあげるよ‥‥‥。
君も‥‥‥、
あの子もその子も‥‥‥!!」
微笑んで、有賀は声のする方向へと向かって行った。
君も‥‥‥、
あの子もその子も‥‥‥!!」
微笑んで、有賀は声のする方向へと向かって行った。
【D-5/別荘/夕方】
【有賀研二】
[状態]:健康
[道具]:果物ナイフ 不明支給品0~3 サブマシンガンウージー 防弾ヘルメット
支給品一式×1
[所持金]:6800万円
[思考]:人を殺したい
【有賀研二】
[状態]:健康
[道具]:果物ナイフ 不明支給品0~3 サブマシンガンウージー 防弾ヘルメット
支給品一式×1
[所持金]:6800万円
[思考]:人を殺したい
【黒沢】
[状態]:健康
[道具]:グレネードランチャー ゴム弾×8 木刀 不明支給品0~10 支給品一式×8
[所持金]:1000万円
[思考]: 美心の好意(?)にとまどう 闘う
[状態]:健康
[道具]:グレネードランチャー ゴム弾×8 木刀 不明支給品0~10 支給品一式×8
[所持金]:1000万円
[思考]: 美心の好意(?)にとまどう 闘う
【坂崎美心】
[状態]:健康
[道具]:不明支給品0~3 支給品一式
[所持金]:1000万円
[思考]:黒沢に惚れてる演技をする 人殺し恐い カイジ、父に会いたい
[状態]:健康
[道具]:不明支給品0~3 支給品一式
[所持金]:1000万円
[思考]:黒沢に惚れてる演技をする 人殺し恐い カイジ、父に会いたい
046:混迷 | 投下順 | 048:思惑 |
046:混迷 | 時系列順 | 048:思惑 |
044:彼我 | 有賀研二 | 054:十に一つ |
040:見当 | 黒沢 | 058:想い |
040:見当 | 坂崎美心 | 058:想い |