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**Two people meet you in a night town ◆7jHdbxmvfI 夜。 無数のネオンに照らされた明るい街。 通常であれば、人々の喧騒が絶えない深夜0時。 しかし今は、その常識は壊れ、人の話し声すらしない。 雑踏にまみれた無数の足音は無く、静寂が夜の街を包む。 相変わらずの明るいネオンがかえって不気味さをかもし出す。 今、この場所には自分が歩く足音しかしない。 それが当然恐怖を更に助長―― ここどこだろ。そういえばさっきおじいさんが話してたっけ? はあ、ネトゲログアウトしてないから、誰か話しかけてきたら困るんだけどな。 早く帰って続きしないと。 するわけがなかった。というか恐怖心なんて欠片もない。 泉こなたはこの程度で動じるようなやわな精神は持っていないのだ。 唯我独尊わが道を行く。 この言葉がこれほどまでに似合う女子高生は恐らく他に居ない。 そういえば私以外誰が参加してるんだろ。ちょっと調べよ。 泉こなたはバッグから名簿を取り出して、開く。 中には見知った名前が自分以外に三つあるのを確認する。 「かがみ達も呼ばれたんだ。どこにいるんだろ。……ってそうじゃないや。とりあえず家に電話と。お父さんに頼んでネトゲログアウトしないと」 相変わらずのマイペースでポケットから携帯を―― 「あっ。携帯自分の机の上だ」 ――取り出せなかった。 もっとも持っていても繋がる事は無いのだけど。 「……そうだ。かがみかつかさかゆきさんを探して携帯借りよう」 こなたは行動方針を定め、颯爽と歩き出す。 色とりどりのネオンが光る繁華街を、一人の少女が一歩一歩前へ進む。  そういえば、さっきの場所ってコスプレしてる人もいたような……会うの楽しみ。 相変わらず、どこか現状把握とずれがあるがそれは気にしない。 こなたはマイペースで歩き続ける。 そんなこなたを満月の月明かりが照らし出す。 まるでスポットライトのように。  ☆   ☆   ☆   一方、こちらは礼服の少年綾崎ハヤテ。 いち早く支給品を確認して、中身を銃と確認。 紙から取り出し、右手に持ちながら市街地を歩く。 慎重に、物陰に隠れ辺りを見回しながら。 ハヤテは知っている。 世の中にはエゴイストな人間は何人もいることを。 ましてやこの非常時。 悪魔の声に導かれ、悪い道に行く人は何人いるか分かったものではない。 クリスマスイブの夜にナギを誘拐しようとした自分自身のように。  落ち着け。僕はナギお嬢様を守るんだ。そしてマリアさんとヒナギクさんも守らないと。  その為には、自分の手を汚す覚悟で……駄目だ。全員で平穏な日常に戻らないと。  自分は手を血に染めず、ナギお嬢様にもマリアさんにもヒナギクさんにもそんな事はさせずに。  せめて気持ちだけでも、誰も襲ってこないうちは信じる気持ちを捨てずに。  かつて自分に優しさをくれたマリアさんのように、出来うる限りは優しさを持って―― 「ねえねえ、もしかして執事?」 考え事は突然の能天気な割り込みであっさりと打ち切られた。 ハヤテは気を取り直して、応対に務める。 「あっ、えっと……はい。三千院家で執事を務める綾崎ハヤテと申します」 一瞬しどろもどろしたが、すぐに立て直す。 丁寧な応対は既に職業病と言ってもいいかもしれない。 「おー。本当に執事っていたんだ。漫画やアニメの中だけだと思ってたよ」 「あのっ!……そのセリフは禁句ですよ。漫画やアニメって……いろいろ事情があるので」 「……おお、そうだった。えっと……うん、切り替えた。ところでハヤテは誰か探してるの?」 「はい、ナギお嬢様とマリアさんとヒナギクさん。マリアさんはメイド服を着てると思いますが、二人はちょっと服装は……」 ハヤテは言葉尻を濁す。 二人は私服と制服のどちらでいるのかがハヤテは分からない。 最初の部屋で、すぐにナギとヒナギクの姿を確認しておけばよかったと、今さらになって後悔する。 「お嬢様とメイド!?凄いじゃん。フィクションの世界だよ完全に。ハヤテが執事で更にお嬢様とメイド。うーんリアルも凄いなあ」 「はい。……まあ僕も色々ありまして。ところであなたは?」 ハヤテはここで気付いた。 まだ相手の名前を聞いていない事に。 「私は泉こなた。高校二年生だよ」 「えっ!?」 ハヤテはこれ以上に無いほどの驚愕の表情を浮かべた。 その場には一陣の風が吹く。 背後では雷が落ちたような、そんな気までした。 「……まさか飛び級?頭いいんですか?」 一応の確認を取る。だが事実は大きく食い違う。 「違うよ。普通に高校二年生」 「……………」 ハヤテは声が出ない。 まさか自分の目の前の少女が自分より年上とは。  信じられない。マリアさんと同い年なんて。ありえない。絶対にありえない。 ハヤテの頭が大混乱をおこす。  落ち着け。三千院家にはしゃべる虎だっているんだ。多少発育が遅れてる女子高生なんて……いや多少なんてもんじゃない。  中学生?いや小学生と言っても違和感が無い。でも……どうしよう、飛び級なんて軽率な事聞くべきじゃなかった。  傷つけてしまったかもしれない。 必死で心を落ち着かせようとする。だがそんなハヤテの姿を見て、こなたはすぐにハヤテがなにを考えているのか勘付いてしまう。 「……いいんだ。別に……それにこの体のおかげで映画とか子供料金だし」 「いえっ、そんな。別にそんな意味で言ったわけでは」 「いいんだ。本当に……ね」 少しだけ、こなたの表情に影が射した。 切ない表情を、泉こなたは見せていた。 【2-D 繁華街 一日目 深夜】 【綾崎ハヤテ@ハヤテのごとく!】 {状態}健康 {装備}.454カスール カスタムオート(7/7)@HELLSING {道具}支給品一式 13mm爆裂鉄鋼弾(35発) {思考・状況} 1:こなたさんを励ます 2:ナギお嬢様、マリアさん、ヒナギクさんを一刻も早く探し出し合流する 3:出来るだけ多くの人を助けたい 基本行動方針 全員で帰る 【泉こなた@らき☆すた】 {状態}健康 心に少し傷 {装備}無し {道具}支給品一式 不明支給品1~3(本人は確認済) {思考・状況} 1:どうせ私は幼児体型だよ。 2:かがみ、つかさ、ゆきさんを探して携帯を借りて家に電話。 3:ハヤテが探している本物のメイドとお嬢様に興味有り。 |000:[[オープニング]]|[[投下順>第000話~第050話]]|002:[[支給品に核兵器はまずすぎる]]| |000:[[オープニング]]|[[時系列順>第1回放送までの本編SS]]|002:[[支給品に核兵器はまずすぎる]]| |&COLOR(#CCCC33){初登場}|綾崎ハヤテ|032:[[しょってけ! ランドセル]]| |&COLOR(#CCCC33){初登場}|泉こなた|032:[[しょってけ! ランドセル]]|
**Two people meet you in a night town ◆7jHdbxmvfI 夜。 無数のネオンに照らされた明るい街。 通常であれば、人々の喧騒が絶えない深夜0時。 しかし今は、その常識は壊れ、人の話し声すらしない。 雑踏にまみれた無数の足音は無く、静寂が夜の街を包む。 相変わらずの明るいネオンがかえって不気味さをかもし出す。 今、この場所には自分が歩く足音しかしない。 それが当然恐怖を更に助長―― ここどこだろ。そういえばさっきおじいさんが話してたっけ? はあ、ネトゲログアウトしてないから、誰か話しかけてきたら困るんだけどな。 早く帰って続きしないと。 するわけがなかった。というか恐怖心なんて欠片もない。 泉こなたはこの程度で動じるようなやわな精神は持っていないのだ。 唯我独尊わが道を行く。 この言葉がこれほどまでに似合う女子高生は恐らく他に居ない。 そういえば私以外誰が参加してるんだろ。ちょっと調べよ。 泉こなたはバッグから名簿を取り出して、開く。 中には見知った名前が自分以外に三つあるのを確認する。 「かがみ達も呼ばれたんだ。どこにいるんだろ。……ってそうじゃないや。とりあえず家に電話と。お父さんに頼んでネトゲログアウトしないと」 相変わらずのマイペースでポケットから携帯を―― 「あっ。携帯自分の机の上だ」 ――取り出せなかった。 もっとも持っていても繋がる事は無いのだけど。 「……そうだ。かがみかつかさかみゆきさんを探して携帯借りよう」 こなたは行動方針を定め、颯爽と歩き出す。 色とりどりのネオンが光る繁華街を、一人の少女が一歩一歩前へ進む。  そういえば、さっきの場所ってコスプレしてる人もいたような……会うの楽しみ。 相変わらず、どこか現状把握とずれがあるがそれは気にしない。 こなたはマイペースで歩き続ける。 そんなこなたを満月の月明かりが照らし出す。 まるでスポットライトのように。  ☆   ☆   ☆   一方、こちらは礼服の少年綾崎ハヤテ。 いち早く支給品を確認して、中身を銃と確認。 紙から取り出し、右手に持ちながら市街地を歩く。 慎重に、物陰に隠れ辺りを見回しながら。 ハヤテは知っている。 世の中にはエゴイストな人間は何人もいることを。 ましてやこの非常時。 悪魔の声に導かれ、悪い道に行く人は何人いるか分かったものではない。 クリスマスイブの夜にナギを誘拐しようとした自分自身のように。  落ち着け。僕はナギお嬢様を守るんだ。そしてマリアさんとヒナギクさんも守らないと。  その為には、自分の手を汚す覚悟で……駄目だ。全員で平穏な日常に戻らないと。  自分は手を血に染めず、ナギお嬢様にもマリアさんにもヒナギクさんにもそんな事はさせずに。  せめて気持ちだけでも、誰も襲ってこないうちは信じる気持ちを捨てずに。  かつて自分に優しさをくれたマリアさんのように、出来うる限りは優しさを持って―― 「ねえねえ、もしかして執事?」 考え事は突然の能天気な割り込みであっさりと打ち切られた。 ハヤテは気を取り直して、応対に務める。 「あっ、えっと……はい。三千院家で執事を務める綾崎ハヤテと申します」 一瞬しどろもどろしたが、すぐに立て直す。 丁寧な応対は既に職業病と言ってもいいかもしれない。 「おー。本当に執事っていたんだ。漫画やアニメの中だけだと思ってたよ」 「あのっ!……そのセリフは禁句ですよ。漫画やアニメって……いろいろ事情があるので」 「……おお、そうだった。えっと……うん、切り替えた。ところでハヤテは誰か探してるの?」 「はい、ナギお嬢様とマリアさんとヒナギクさん。マリアさんはメイド服を着てると思いますが、二人はちょっと服装は……」 ハヤテは言葉尻を濁す。 二人は私服と制服のどちらでいるのかがハヤテは分からない。 最初の部屋で、すぐにナギとヒナギクの姿を確認しておけばよかったと、今さらになって後悔する。 「お嬢様とメイド!?凄いじゃん。フィクションの世界だよ完全に。ハヤテが執事で更にお嬢様とメイド。うーんリアルも凄いなあ」 「はい。……まあ僕も色々ありまして。ところであなたは?」 ハヤテはここで気付いた。 まだ相手の名前を聞いていない事に。 「私は泉こなた。高校二年生だよ」 「えっ!?」 ハヤテはこれ以上に無いほどの驚愕の表情を浮かべた。 その場には一陣の風が吹く。 背後では雷が落ちたような、そんな気までした。 「……まさか飛び級?頭いいんですか?」 一応の確認を取る。だが事実は大きく食い違う。 「違うよ。普通に高校二年生」 「……………」 ハヤテは声が出ない。 まさか自分の目の前の少女が自分より年上とは。  信じられない。マリアさんと同い年なんて。ありえない。絶対にありえない。 ハヤテの頭が大混乱をおこす。  落ち着け。三千院家にはしゃべる虎だっているんだ。多少発育が遅れてる女子高生なんて……いや多少なんてもんじゃない。  中学生?いや小学生と言っても違和感が無い。でも……どうしよう、飛び級なんて軽率な事聞くべきじゃなかった。  傷つけてしまったかもしれない。 必死で心を落ち着かせようとする。だがそんなハヤテの姿を見て、こなたはすぐにハヤテがなにを考えているのか勘付いてしまう。 「……いいんだ。別に……それにこの体のおかげで映画とか子供料金だし」 「いえっ、そんな。別にそんな意味で言ったわけでは」 「いいんだ。本当に……ね」 少しだけ、こなたの表情に影が射した。 切ない表情を、泉こなたは見せていた。 【2-D 繁華街 一日目 深夜】 【綾崎ハヤテ@ハヤテのごとく!】 {状態}健康 {装備}.454カスール カスタムオート(7/7)@HELLSING {道具}支給品一式 13mm爆裂鉄鋼弾(35発) {思考・状況} 1:こなたさんを励ます 2:ナギお嬢様、マリアさん、ヒナギクさんを一刻も早く探し出し合流する 3:出来るだけ多くの人を助けたい 基本行動方針 全員で帰る 【泉こなた@らき☆すた】 {状態}健康 心に少し傷 {装備}無し {道具}支給品一式 不明支給品1~3(本人は確認済) {思考・状況} 1:どうせ私は幼児体型だよ。 2:かがみ、つかさ、ゆきさんを探して携帯を借りて家に電話。 3:ハヤテが探している本物のメイドとお嬢様に興味有り。 |000:[[オープニング]]|[[投下順>第000話~第050話]]|002:[[支給品に核兵器はまずすぎる]]| |000:[[オープニング]]|[[時系列順>第1回放送までの本編SS]]|002:[[支給品に核兵器はまずすぎる]]| |&COLOR(#CCCC33){初登場}|綾崎ハヤテ|032:[[しょってけ! ランドセル]]| |&COLOR(#CCCC33){初登場}|泉こなた|032:[[しょってけ! ランドセル]]|

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