留学生のしおり

ただいま留学中!アメリカ編-1999

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ri2590shiori

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ただいま留学中!アメリカ編


■2008年度奨学生(マルチ2年)松重 和歌子
留学先:スタンフォード大学大学院
専攻:MBA・教育学


a 留学準備

ロータリーの皆様のサポートの温かさを感じた準備期間でした。初めは東海岸の学校をご指定いただいていたのですが、第一志望のスタンフォード大学から合格通知を受けた後、指定校変更のお願いをして、無事通していただくことができました。MBAと教育学修士のDual Degreeを2年で取得できる唯一の学校であること、現地の受け入れ状況にもある程度変更があったようであることから、希望を通していただけたように思います。ロータリアンの方々を始め、多くの方にアドバイスをいただき、大変感謝しております。


b 語学研修

英語は、学生時代も仕事でも常に向上に努めていたため、語学研修など特別な準備はしませんでした。ただ、ネイティブスピーカーのビジネスパーソンたちと対等にディスカッションやプレゼンテーションをしていかなければならないため、授業開始後は人一倍の努力と睡眠時間を惜しんでの準備が必要です。


c 学業面

ビジネススクールの授業の多くはケーススタディ(実際のビジネスケースを読んで分析し、クラスでディスカッションをする)で進められ、成績評価の約半分は、授業への貢献で決まります。そのため、ビジネスへの理解や業界、財務分析力に加えて、高度なディスカッションやプレゼンテーション能力が要求されます。これまでの日本の教育ではあまり鍛えられていない能力なので、苦労している一方、クラスメイトの優秀さや多様な洞察が刺激的で、毎日寝不足ながら楽しんでいます。秋学期(9月~12月)は、リーダーシップ(業界分析、組織分析、経営判断などのケーススタディ)、ファイナンス、グローバルビジネス、組織行動論、分析的思考力などの必修クラスを受講しました。冬学期(1月~3月)は、経済学、会計学、マーケティングなど、数的能力に特化した授業が多いですが、細かい知識よりも、経営者としてどのような判断をするかという視点で常に結論とロジックを求められます。12月半ば~1月初旬の冬休みは、学業の一環としてのStudy Tripで、インド(デリー、ムンバイ、ゴア)に行って、各種のビジネスミーティングを行い、年越しもしてきました。また、上海で、教育系のNGO(新型のInternational School)で、ボランティア型の短期インターンシップも行いました。なお、教育学修士の授業は本格的には来学期から始まるため、授業では今はビジネスに専念しています。


d コンピューター、メールなどのIT環境

シリコンバレーの中心にあり、数々の有力IT企業の産みの親であるスタンフォード大学なので、IT環境は世界最高といっていいと思います。(GoogleやAppleの本社も近くにあり、ITベンチャーの創業者たち、彼らに投資をするベンチャーキャピタリストたちも身近にいるという環境で、彼らが授業を教えに来ることもあります。)コンピューターは、学生ほぼ全員自分のノート型PCをいつも使っている(全て無線)ことに加え、学内や寮内にはどこにでも個人のIDで使えるPCや、プリンター等が整備されています。メールなども、PCからはもちろん、同じものがiPhoneなどの携帯端末からでもどこでも同時に見られるので、非常に便利です。


e 生活面

食べ物のサイズが何でも大きくて食べ過ぎやすいことと、栄養バランスが偏りやすいことが懸念点ですが、自炊を心がけていますし、日本の食材も車で20分ぐらいのところで手に入るので、不自由はしていません。気候もよく、寮も居心地がいいです。一番の問題は、学業に追われての睡眠不足だと思います。


f ロータリー関係の活動

地元ロータリー(Palo Alto)の例会やイベント、現地から出発する国際親善奨学生のオリエンテーションなどに参加させていただいております。スタンフォード大学内でも、ローターアクトの活動をしている学生たちがいるので、近いうちに参加させていただこうと思っています。卓話は、秋学期は例会の日程と私の授業の日程がなかなか合わなかったのですが、最も忙しいいちばん初めの学期であることもあり、学業に専念しなさいと温かいご理解をいただき、少しスケジュールをずらさせていただいています。またご報告致します。


g その他

中国やインドが躍進している中で、世界第二の経済大国であるはずの日本の存在感は明確に落ちてきています。私のMBAのクラスでも、約360人中、今や日本人は私を含めてたった3人しかいません(数年前までは15人ほどいました)。常に日本の代表として、日本のビジネス、政治、経済、文化を説明する立場にあるため、責任を感じているとともに、同級生や教授たちの日本関連の意見や疑問は全て私にぶつけられるため、客観的な視点から日本を改めて知るとてもいい機会になっています。この経験を通じての洞察を積極的に還元していきたいと思います。






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