ソール・アルバート・太郎

太陽のように────


自分の世界の森を歩いていたところ、いつの間にか新世界の方の森に来てしまった。
見知らぬこの世界に興味を持ち、元の世界に帰ることなどすっかり忘れて楽しく過ごしていたようだが
世界のことだけでなく、己の内面に関しても徐々に知り始めるようになり────


Ⅰ.人物

性別は男。癖のある金髪、灰色の瞳を持つ十代後半の青年。

暗いベージュ(カーキ色)のローブに、オレンジ色のロングベストを羽織り
ホルダーポーチのついた茶色い革ベルト、同じく革のブーツを履いている。
冒険者向けに厚く織られたその服は、旅人の服と呼ばれるもののようだ。
鞘にたすき掛け用のベルトをつけて、ドラゴンバスターという剣を背負ったその姿。
まるでどこか王道RPGゲームの中からやってきたかのような風貌である。


Ⅱ.性格・性質

何事にもひたむきで一生懸命。
明るく、様々なことに興味を持つので、何かを知ったり調べたり、人と接したりすることが好き。

手先はそこそこ器用で運動神経も中の上といったところ。たいていのことはそつなくこなすが
特にこれと言って得意なことがない器用貧乏。そのことに少々コンプレックスを抱いているようで
何か一芸に秀でている人を羨むことが多い。しかしながらそれは好奇心からくることもあるのであまり暗さは感じられないだろう。

良くも悪くも、全体的に年相応で、未熟な面が多い。
まだまだ甘さも残っており、冷静になりきれないところもあるが
波に乗れれば、その力を存分に発揮するだけの爆発力も持っている。

しかし未熟ということは、まだ精神的に伸びる余地があるということ。
幾多の能力者たちとの出会い、彼は『成長』への道を歩み出した。

ヴァンスという少年を手伝うために始めたお菓子作りの勉強は、今尚続けているようで
暇な時にはお菓子作りの教本を開き日々鍛錬に励んでいるようだ。


Ⅲ.持ち物

ビー玉 太陽光と魔力で出来ているビー玉 常に1ダースほど持ち歩いているようだ
似顔絵 日影乃 切絵という女性が描いてくれた自分の似顔絵
満面の笑みだが、ほんのちょっぴり不安そうな様子が伺える
ミスコンのチラシ 第一回ミスコンの案内が描かれているチラシ
謎のノート 76・56・74 57・46・51 445・396・405 など謎の数字が並んでいる
本雑誌 お菓子のジョーとタイトルがついている お菓子製作に関する教本のようだ
怪鳥の頭骨 普通の鳥のそれとは異なって、少し禍々しさすら漂う巨大な鳥の頭骨
無数の棘がついた角が生えていたが、そこの部分だけ焔裂に渡した
銀のハサミ ダラリスと名乗る者から受け取った、異様に切れ味の良いハサミ
たまにひとりでに動き始める
チョコの絵 日影乃 切絵という女性から受け取った、チョコの絵
まるで、描いた者がそのチョコの味まで知り尽くしているかのように、リアルな感じを受ける
アラクネの糸 不思議な仮想世界から手に入れたアイテム1
とても強い糸、アラクネにしか生成できないためかなり貴重品、理論上は鉛筆の太さで人工衛星が捕まえられる
ただ力の掛かり方次第で簡単に切れるうえに燃える
ドラゴンバスター 不思議な仮想世界から手に入れたアイテム2
言わずと知れた龍殺しの剣、切り殺した龍の力を奪う、既にアビリティ『メガフレア』取得済み
【メガフレア】
とにかくエネルギーを集めてぶっ放す技、拡散させたり集束させたりパターンは様々、
勿論エネルギーを集めるにはそれなりの時間がかかる
光属性の魔石 『ボスラッシュイベント』参加賞
魔力を込めると込めた魔力の属性に応じて様々な色に光る魔石
何色に光るかは込める人物の持つ魔力によって様々のようだが・・・彼の色はまだわかっていない
緑青色の鳥の羽 ある旅立ちの日、ヴァルトスラットが太郎の乗った船に向けて飛ばした綺麗な羽
表には『Valtsrat=Aiaroag・Gelt』と刻まれており、裏には『Thank you』と刻まれている
液体の入った瓶 青や緑、赤など様々な色の液体が入った複数の瓶
ヴァンスという少年の小屋から少し借りていった。お菓子に使うと、液体の色によって様々な効果が宿るようだ



Ⅳ.能力

  • 太陽光からビー玉を作り出す能力
太陽光と自分の魔力を混ぜ合わせてエネルギーのこもったビー玉を作り出し、その光熱魔力エネルギーを自在に放出できる。
一つの方向に集中して撃ち出せばそれはレーザービームとなり、全方位に拡散させれば閃光玉として使えたり、
少しずつ放出させることで、カイロや電球のように出来たりする。水を張ったお鍋の中に入れれば、あっという間にお湯が沸くかも。

エネルギーを放出し終わったビー玉は消滅する。何らかの形で破壊されたビー玉も、僅かな熱と光を残して消える。
ビー玉一つを作り出すのに必要な時間は基本的に一秒弱だが、日光の強さや精神状態に左右される。
言うまでもないが、太陽光がない場所では新たなビー玉を生成できない。

Ⅴ.戦闘


分類をするならば、中~遠距離タイプ。

戦闘の大きな要となるのは、ビー玉から撃ち出すレーザービームと、強い閃光による目くらまし攻撃。
レーザービームに人体を貫通するほどの威力はないが、殴りつけるぐらいの衝撃と高熱は伴うので、
上手く急所を狙えれば、それなりのダメージソースになりえる。

ビー玉から放たれたレーザービームが他のビー玉に当たるとそれを反射するので、
上手く狙えば、かなり多角的な攻撃を展開することも出来るが・・・青年はまだそれを行ったことがない。

ビー玉を複数消費することで広範囲・高出力のレーザービーム砲を放つことが出来るが、当然それには溜め時間が必要となる。
極端に多くのビー玉を使うとその分膨大な熱を伴うので、自身も無傷ではいられない上に、
もしも制御しきれなくなって暴発すれば、自分が蒸発しかねない。

ドラゴンバスターを手に入れたことで近距離での攻撃手段を得たが、彼に剣術の心得はないのでそれはまだ難しい。
剣と能力を併用した戦いが出来るようになるには、かなりの経験を積む必要がありそうだ。


+ 【技】
(これまでに使用が確認されたもの)
  • 超陽玉砲 [ソレイユ=カノン] Soleil Canon
彼が持つ技の中でダントツの威力を誇る必殺技。ビー玉を複数消費して極太レーザービーム砲を放つ。
消費するビー玉の数に応じて発射まで時間がかかるが、その分範囲と威力が増す。

  • 光天の裁き [ジュジュマン=ドゥ=スィエル] Le Jugement Du Ciel 
空中にビー玉をばら撒き、一気に下に向けて雨のごとくレーザーを放つ
威力よりも命中させることに重きを置いた技。

  • 波動式パイルバンカー
ビー玉を相手の体に押し付け零距離、または至近距離でレーザー射撃を放つ
パイルバンカーと名が付いているものの、確実に当てることと近距離での攻撃方法を補うことを目的としている技。
すなわち、結局は普通のレーザー攻撃なので肉体を貫通するほどの威力はなさそうだ。
とはいえ、鉄の棒で思い切り突くぐらいの威力ではあるので生身の人間がまともに受けた場合は悶え苦しむことだろう。

  • メガソレイユフレア
ドラゴンバスターに宿る『メガフレア』と自身の必殺技『ソレイユ=カノン』を同時にぶっ放す規格外の攻撃。
無論それだけ代償も大きく、生命力を大きく削り取る上に、放った後はほぼ戦闘不能に陥る。
多用すれば間違いなく早死にするであろう危険な技。目の前で殺された仲間を討つために一度だけ使った。



Ⅵ.近況・経歴

人を助けることに二度も失敗した彼は、己の様々な面での弱さを突きつけられて激しく苦悩、
やがて自棄になって何処かへと逃げ出したが、出会った人達の言葉で何とか落ち着きだけは取り戻し

自身を居候として住まわせてくれていたヴァンスという少年の小屋に戻ろうとしたが
瑠雪 晃から生れ落ちたという魔導生物、あきらんと出会い、ヴァンスの死を知らされる
そんな絶望のどん底で彼の精神はとうとう限界を迎えてしまい、森の中で廃人同然に彷徨っていた

そんなところで太郎はこの世界で初めて出会い拳も交えた人物──シモンとの再会を果たす
彼の持つ、人に直接声を響かせるという力によって紡がれた言葉は、外界との接触を全て拒絶していた太郎の心に届いた
そして太郎は、もう一度だけ、弱々しいながらも前へ踏み出してみることを彼に誓い、森を出た



しばらくして
不思議な仮想現実世界でのパーティー戦、強大な敵への力をあわせた勝利などを経て──

かつて模擬戦を行いそしてその目的も聞かせてくれた相手、ゲルト三兄弟が機関の建物へ突撃を仕掛けるところへ遭遇
龍を狩る者達を討つべく多数の兵が待ち受ける中へ飛び込んでいった三人と共に戦う
だが──その戦いの中で三兄弟が一人グラドウグがオルダン&ウィリーに殺されていき太郎は激昂
不思議な仮想世界で手に入れた龍殺しの剣を抜いて、同じく復讐の怒りを燃やすエアローグ・シーカイグと力を合わせ
何とかオルダン&ウィリーを撃破するが──その中でシーカイグも殺されていった……



・・・自分が会った人間は皆死んでしまうのではないのか。
過去を振り返って、青年は思った。

あの時ああしていれば、あの人は死ななかったのに。
この時こうしていれば、この人は死ななかったのに。

過去、過去、圧倒的に陰鬱な過去の中から青年は抜け出せなくなった。
もがけばもがくほどに、過去過去過去──

その青年に、『今』を齎す者が訪れた。
ユゥイ・アスラン・オールヒール、他者の傷を自身に転移させるという、
太郎が今まで見たことも聞いたこともなかったような能力を持った者との出会い──
自らよりも幼いにも関わらず、ユゥイの言葉と能力は──青年に『今』を齎した


──思えば青年は、今までずっと他者に助けられてばかりであった。
この世界に迷い込んだ時からずっとそうだった。

『今度』は、自分の番だ。今度は、自分が救いを与えられるような存在になるべきだ、と。
それが、『過去』から『今』へと繋げた彼の答え。『過去』の中で埋もれる日々は終わりは告げる。

もっと沢山の『今』を見なければならない、と。
自分自身のためでもあるが、何よりもこれからと今までの他者のために──

青年は出会った者たちに再会とお土産を約束して、『旅立ち』を決意し──大海原へと船に乗って旅立っていった。




──現在、その行方を知るものはいない。

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最終更新:2011年01月17日 01:25