――任務、受領完了……
リイロクローン(Riiroclone)
『悲劇の断片』
【人物】
黒のボディースーツを着込み、目元をバイザーで覆っている、小学生ほどの少女
リイロ=M=ヴェイスの体細胞をもとに作り上げられた、クローン体
複数の個体が存在し、またその全員がサイボーグ強化を施されている
ヴェイス家当主である
シュバルツ=L=ヴェイスの指示によって、植物状態となった
リイロ=M=ヴェイスの血液を研究材料に、ヴェイス家の傘下の研究所によって生み出された
クローンサイボーグの試作体として生み出され、クローンサイボーグと言う存在の価値判断材料として扱われている一面がある
現在は、実戦テストを兼ねて、ヴェイス家当主の命令によって
暴蜂の準構成員として活動している
クローンによって生み出された上に、サイボーグ強化を施されているため、オリジナルである
リイロのような純粋さはおろか人間らしい精神にも欠け、どこか機械じみた言動が目立つ
また、クローンにはそれぞれ別個の改造が施されているため、区別のために額に刻印が刻まれ、髪の色が意図的に別々のものにされている
基本的に、命令の度に2~3人でグループを結成し、行動する
後に、『後期試験型』と呼ばれる、8体の新たな個体が生み出される。そのため、初期の15体は区別のために『前期試作型』と呼称されるようになる
なお、各個体の額に刻まれた刻印、コードネーム、髪の色は以下のとおりである
+
|
前期試作型 |
α:キラークイーン(金)(死亡)
β:インブレイスポーラスター(水色)(死亡)
γ:クレヤヴォーヤンスジュエル(ライトグリーン)
δ:ライトニングブレイダー(黄)
ε:スイートナイトメア(ピンク)(死亡)
ζ:ルナティックガンスター(青紫)(死亡)
η:ロンリームーンライト(銀)(死亡)
θ:フリージングブレイダー(青)(死亡)
ι:ディスオネスティープレイヤー(黒)(死亡)
κ:アブノーマルデイライト(灰)(死亡)
λ:ファナティックガンスター(赤紫)
μ:メルティングブレイダー(赤)(死亡)
ν:サイレントレクイエム(白)(死亡)
ξ:クレバーミッドナイト(漆黒)(死亡)
ο:ラ・グランドクロス(蒼黒)(失踪)
|
+
|
後期試験型 |
π:ユニバーサルブレイン(ブロンド)
ρ:不明
σ:キャピタルフィーバー(紅)
τ:不明
υ:クリスタルアビス(白金)
φ:不明
χ:サザンクロスセレナーデ(蒼)
ψ:不明
|
そして、オリジナルである
リイロ=M=ヴェイスと、その使い魔のファルガをそのまま流用した個体が、最後の1体として登録されている
………………ゴメンナサイ、ゴメンナサイ、ゴメンナサイ…………!!
リイロチャンノ為ニ、死ンデ下サイ!!
ω:オリジナルシン(オレンジ)(死亡)
『ヴェイス禁祭事術式伝書』の『人魔融合』によって、
リイロとファルガが一体化させられた上に、ファルガにサイボーグ強化を施された個体
ファルガの背に、
リイロの上半身が埋め込まれた様な恰好をしている
ファルガの胴体は、見た目よりもオートメーション化が成されているようで、『命令違反』または『敗北』を感知されると、
リイロもろとも自爆させられるプログラムが仕込まれている
命令により
レイド=E=ヴェイスを襲撃した際には、γ、θ、κ、οでチームを結成していた
結果、
レイドを重体に追いやるも、
レイアム・ハルドルらの抵抗によって撤退を余儀なくされる。その過程で、θ(フリージングブレイダー)が殿を務め、帰還不能になったために自爆して果てた
レイド捜索のさなか、α、β、ξが
メルフュレル・ファーザーに遭遇し、情報を引き出そうとするものの、非合法な活動を行っている事を悟られてしまい情報戦となる
結果的には追及を振り切って別れたものの、『
レイドという人間の命を狙っている人間たち』がいると言う事実を握られる事となってしまう
星の国にて、悪人を粛清すると言う突発的な騒動が起こった際には、
ガルンロード=イクシールと共に、β、ζ、οが『処刑人』と戦闘を行う。ここでは数の利を活かし、『処刑人』の殺害に成功する
カーネルの問罪のために、捕獲もしくは殺害を命じられ、ζ、ξ、χが
櫻の国の
ノクト・アルカディアに足を踏み入れた際に、
レイドと遭遇するものの、この時には
カーネル確保を優先するために、
レイド、そして援軍に現われた
天ヶ谷 昴と共闘する事になる
戦闘の中で、ζの火力を活かすために、ξ(クレバーミッドナイト)が自ら
カーネルに対して打って出るが、圧倒的戦闘能力のために返り討ちに遭い、胴体を刺し貫かれてしまう。それでもζへと望みを託し、ξはζのグレネードを
カーネルもろとも浴びて爆散する
更に、
カーネルの斬撃波を浴びて機動力を奪われたζ(ルナティックガンスター)は、χの援護によって3発のグレネードを
カーネルに向けて撃ちこむも、最後には任務達成のために
レイドと
昴への援護を優先させ、
カーネルの斬撃波を全身に浴びて、バラバラに切り刻まれて死亡する
χは、
レイドと
昴を援護しつつ、
カーネルへの止めの一撃に参加して、勝利に最後まで貢献した
戦闘後、
昴に対し「共闘した以上、これから自分たちの邪魔をしないなら優先攻撃目標のカテゴリーから外す。しかし
レイドと行動を共にするのなら、第二級へと引き上げる」と勧告し、可能であれば戦いは避けたいと言う意志を示すが、
昴は「
レイドを見捨てる事は出来ない」と、この勧告を受け入れる事を拒否した
その後、
暴蜂への反逆を疑われている子会社へと向かう
リーナ=ヴェイセシスに、β、εの二名が随行するが、途中から
昴に追跡を許してしまい、その結果
リーナを人質に取られる格好となってしまう
しかし、
リーナとβ、εの三名を
昴一人で相手するのは限度があり、βから注意が反れた瞬間、βはシールドを展開しつつ体当たりを浴びせ、
昴の≪ヴァイパー≫を浴びながらも
リーナを解放させる
直後、εが
昴を追いかけるが、隙をついて放たれた≪ヴァイパー≫の第二射によって、
リーナをかばったβ(インブレイスポーラスター)が致命傷を負わされてしまう。機能の故に仲間を護り続けた結果、わずかに芽生えた人間性のために、
リーナに対し笑顔を返しながら絶命する
ε(スイートナイトメア)も、応援に駆け付けた
東 銀鶏によって足止めを喰らい、
苦しませたくないと願う
昴の≪風駆≫と、
銀鶏の射撃による追撃によって即死させられる
暴蜂と
機関の連合軍による
風霊統主の城の攻撃の際には、α、κ、μ、ο、υの5名が出撃
αとυが、それぞれ
ガルンロードと
グルゴンのサポートに回り、残るκ、μ、οが、
貴宝院 織守との戦闘に入る
しかし、μ(メルティングブレイダー)は、かつて
アートマン使いの少女との戦闘で受けた精神的なダメージを回復しきっておらず、戦闘に及び腰になってしまい、
織守の『鬼折り紙』によって、腹部を刺し抉られて死亡する
更に、途中で手傷を負った為に持てるポテンシャルを発揮できない事態に陥ったκ(アブノーマルデイライト)も、
織守の『鉄刃怪鳥』によって胸部を切りつけられ、咄嗟に
織守への射撃を敢行しながら、機能停止に陥る
そんな中で、
リイロ本人であるωが戦闘の途中にて加勢し、場に居合わせた
レイドの右腕を切断。これは
シュバルツの命令は関係なく「
リイロを見捨てた
レイドへの憎しみは、偽らざる自分の本心だ」と叫ぶ
命を握られている状況の為、
森島の説得も受け入れずに、結局は
シュバルツの撤退命令によって、その場から立ち去る事になる
そしてその後、ホウオウシティ壊滅戦の際には、αが
グルゴンと共に、ωが単身
レイドとの決闘を行う
α(キラークイーン)は、
貴宝院 神衣と
謎の少年の2人を相手取り戦闘を行い、
グルゴンのサポートに徹しながら、両者を苦しめた
しかし、ダメージ蓄積の結果、戦闘行動を維持できなくなり、
貴宝院 神衣を巻き込む形で自爆を敢行。
貴宝院 神衣にダメージを与えて死亡する
また、ωは
レイドに敗北。致命傷を与えられて死亡する
この際、
レイドはω(オリジナルシン)の身体から『虹色の
魔玉』を生成し、増援に駆け付けたοに対して使用する。以後、ο(ラ・グランドクロス)は
暴蜂の前から姿を消してしまう
【所持品】
文字盤の裏側、手首の下に当たる部分に、3本の小さな矢が仕込まれているボウガン
手首の動きに合わせて射出される
有効射程距離は約20mと、やや飛距離に難はあるが、有視界戦闘における射撃武器としては、十分に及第点である
なにより、携行性、制音性に優れるため、暗殺用の暗器としても優秀な武器である
欠点としては、リロードに時間がかかる事が上げられる
そのため、戦闘中に撃ち尽くしてしまえば、戦闘が終わるまで使用する事が出来なくなる
振り出し型のロッド
近接戦用の武器として持たされている
ハーネットと名乗る青年から受け取ったもの
強力な麻薬の一種で、『天狼会』という組織を中心に、闇でばら撒かれている
現在は、ヴェイスグループの研究施設に預けられて、解析が進められている
【能力】
『内蔵武器:投擲武器』
ナイフやダーツ、チャクラムなど、敵に向かって投擲する事で攻撃する武器を、体内に大量に内蔵している
『バリア』
さして強力なものではないが、自身とその周囲をカバーするバリアを発生する事が出来る
『千里眼』
クレヤヴォーヤンスジュエルのバイザーは、他のリイロクローンとは別に作りこまれており、ズーム、暗視、X線カメラ、サーモカメラなどの様々な機能を内包している
『アナライズ』
得た情報を元に、分析を行う能力がある
『内蔵武器:電撃剣』
背面に、刀身に電気を纏う事の出来る剣を収納している
斬撃のほかに、生物への感電攻撃、機械のショートなどを行う事が出来る
『内蔵武器:薬剤散布』
催涙ガスや睡眠薬、神経ガスなどを散布する器官を備えている
主に生物を相手にしての仕様
『内蔵武器:重火器』
グレネードガンや手榴弾などの、比較的扱いの難しい火器を内蔵している
『ステルス』
光を制御し、自身の肉体を見えにくくする機能を有する
光に頼った視覚を欺く事が出来る
『内蔵武器:氷冷剣』
背面に剣を内蔵している
この剣は、超低温が維持されており、取り出すだけで周囲の水分を凝固させ、靄の様な物を出すほどである
相手を冷やしながら切りつけるため、切れ味は鈍いが、相手の体内深くに凍傷を負わせる事が出来るため、戦闘能力を奪う意味では強力な武器となる
『内蔵武器:自律火器』
本人とは別に、自律機動を行いながら敵を攻撃する子機を、体内に内蔵している
蜘蛛型(地上用・大型)と蝙蝠型(空中用・小型)の2種類があり、状況に応じて使い分ける
『内蔵武器:光学兵器』
左手の指先に、光線発射用のレンズを内蔵している
レーザーや閃光などの光を利用する攻撃を射出する事が出来る
『内蔵武器:軽火器』
ハンドガンなどの、扱いの簡単な火器を装備している
『内蔵武器:火炎剣』
高温を発する剣を、背面に搭載している
熱で溶断しながら敵を切るために、物理的な攻撃力に優れる
『内蔵武器:音響兵器』
胴体部に、スピーカーをいくつも繋げた様な『音波砲』を搭載しており、音を用いて戦闘を行う
敵に頭痛をもたらしたり、音の衝撃波を利用したりする
『内蔵武器:遠隔火器』
わき腹の部分に、ヨーヨーの様な形状をした2基の小型砲台を搭載している
ワイヤーで本体と繋がっており、空中に展開する事が出来る
敵の死角に回り込ませながら射撃の行うなどの運用法があり、腕を塞がれても攻撃を行えると言う利点がある
『内蔵武器:マイクロミサイル』
人の指ほどの大きさのミサイルを発射する
大きさの関係上、スピードや破壊力なども、対人用の枠を出ないそれなりの物でしかないが、地形の破壊などにも利用する事が出来る
『内蔵武器:アンカークロー』
近距離では直接敵を斬り、遠距離ではアンカーと言う形で射出して敵を攻撃する『爪』を持つ
遠近両方に対応が可能
『内蔵武器:クリスタルビット』
非常に運用性の高い、六角柱型のビットを内蔵している
詳細な構造は不明だが、腕に装着したり、複数のビットのエネルギーを集中させて強力なビームを放つなど、オールマイティーな動きを実現している
『内蔵武器:ディバイダービット』
攻防両方に転用可能な6基のビットを背面に内蔵しており、戦闘時に展開する
ビームによる射撃の他、壁状のバリヤを展開し、自分及び仲間を護ったり、エネルギーを纏わせてブーメランの如く中距離以遠から敵に斬撃を放つ事も出来る
ただし、エネルギーの消耗がやや激しいらしく、上手く取り回して行かなければ、途中で緊急チャージを強いられる場合もある
『電撃角』
頭部に一対の角を取りつけられており、この角から放電して、ミドルレンジの相手を攻撃する事が出来る
『内蔵武器:マイクロミサイル』
ο(ラ・グランドクロス)とほぼ同質のミサイル発射機構を備えている
【戦闘】
以上の様に、様々な特性を持つ者達が、2~3人のグループを組んで行動するので、状況次第、組み合わせ次第でその戦闘力は大きく変化する
しかし、基本的に兵器として作られた存在なので、その基本ポテンシャルは決して低くは無い
最終更新:2011年10月11日 22:04