――――『生』も『死』も……意味の無い次元へ…………!!
私は『至る』…………貴様は『墜ちろ』――――――――ッ!!
イル・ディザスター(Ill Disaster)
『悪意持ちし災厄』
【人物】
くたびれたコートを着込み、ツンツンとした短い髪で、身体に黒い茨の様なものを巻きつけている、左目に眼帯を付けている深い青色の目をした男
人々の『魂』を、『負』や『闇』と言った要素で満たし、それを喰らう事で『黒い魔力』を生成し、世界から『命』を駆逐しようとしている
『命は醜いものだ』とする、異常な美学を抱いており、その実践のために行動している
『命』について『猥雑に蠢き、他に干渉する事でしか己の存在を維持できず、永続性も無い、不完全で醜い物』と言う考えを持っており、それを変えるために行動している
生前、何らかの『術』により、『命』の概念を超越し、肉体を必要とせずに存在維持を可能とする『高次元の存在』へと転生する
しかし、そのままでは世界中に存在する『命』を駆逐する事は出来ず、それを実行するための道具として、
ラギデュースの肉体を奪取し、活動している
その考えは徹底しており、世界を滅ぼすには必要な手段として認めながらも、自らも肉体を持っている事に嫌悪感をあらわにする一幕もある
既に人間の則を超越した存在であり、肉体の欠損(
ラギデュースの時に失われた左手首など)を逆用した戦法なども取る事が出来る
【足跡】
一般民衆を殺し、その魂を奪い取りながら、力を蓄えている
≪R.I.P.≫により、
櫻の国の『桜の天座』が襲撃された際に、その地の魔力を奪わんと打って出、
ブルーラインと
大嘴 櫻芽の2名と戦闘になる
20体の『レヴナン』と共に戦闘に入り『肉体の慣らしの為』と称し、直接
ブルーライン、
櫻芽に挑む(この際、同じ戦場に居た
エルメア=ミルフォードの気配を感知しており、それに一定の恐怖を感じていた)
しかし、強大な力を振るいながらも予想外の苦戦を強いられ、右肩と左腕を穿たれ、貫かれてしまう。その中にあっても、凶悪な魔力を行使し、
二人共に殲滅せんとするが、限界を迎えてしまう
その時、
ブルーラインが肉体本来の人格に干渉し、呼び起こそうとしたところで、
ラギデュースが「どうか自分もろとも殺してほしい」と願った為に、その『負』の力を得てディザスターが復活。構わず止めを刺そうとした
櫻芽をやり過ごすと、この時の己の居城(
雷の国の山村)へと引き上げる
【終焉】 ~英雄たちにお別れを/Good-bye my heroes~
そうして、先の戦闘で提示された情報は、偶然にも
ブルーラインから
ラベンダァイスへと直接伝えられ、「
エルメアに、殺してくれと伝えてほしい」と言う意志を汲んだ
ラベンダァイス、そして一時的にその保護者の役割を担っていた
アーディン=プラゴールが、
雷の国の山村へと現われる
地獄がこの世に溢れだした様な『死形』の山の中、
ラベンダァイスと
アーディンが『露払い』の役目を務め、
エルメアとディザスターの直接対決となる
「世界を汚す『命』は不要な存在である」と主張するディザスターと「『命』の無い、真理が支配する正しいだけの世界は、ただの『停滞』に過ぎない」と言う
エルメアとの戦いは熾烈を極め、最終的に己の過去を力に変えた
エルメアに、ディザスターは敗れる
事ここに至って、己の完全敗北を悟ったディザスターは『世界を無で清める』のではなく、『自分自身が無へと還る』事を選択
世界のために戦った英雄たちと共に在り続けた男の残骸は、ようやく真の安息を得る事が出来たのである――――――――
【所持品】
ハンカチと同じく、
エルメアから受け取った物
教会の位置や連絡先などが書かれている
人の魂を喰らい、そこから生み出す事が出来る、独特の魔力
普段は、身体に茨状にして巻き付けているが、これは一部に過ぎず、様々な応用を行う事が出来る
以下は、その一例である
『黒の魔力』を直接放出すると言う、分かりやすい攻撃
工夫の無い、シンプルな攻撃であり、防御・回避ともに複数の選択の余地があるが、破壊力とコストパフォーマンスのバランスに優れている
黒の茨の刺を伸縮させ、刺突攻撃を行う
至近距離からの、奇策として意表を突く方法や、自身に迫る射撃の迎撃など、応用の幅が広くまた隙も非常に小さい、攻防一体となったメインの攻撃手段の一つ
ラギデュースの『トリニティ・スレイヴァー』の変法
身に秘めた三種の魔力の混合ではなく、『黒の魔力』を直接使用している
性質が『直接誘導攻撃する黒の魔力弾を大量発射する』と言う物に変わり、施行の際の隙も大幅に減少した(1レス分の準備動作が必要無くなった)
その代わり、一つの魔力弾から複数発のビームを発射する事は不可能になっている
『タナトス・スレイヴァー』と同じく、
ラギデュースの『トリニティ・ブラスター』の変法
魔力を収束させ、巨大な光線として放つと言う性質は同じであり、収束に時間を要するという点も同じ(1レスの準備動作が必要になる)
しかし、他の能力と(ある程度ではあるが)併用が可能であり、その威力は『トリニティ・ブラスター』の比ではない
更に、『黒の魔力』を膨大に使用するため、『黒の魔力』本来の姿である『犠牲者の魂』としての、苦痛に呻く断末魔の叫びなどの幻聴までもが周囲に散布される
魂を抜きとり、抜け殻となった後の死体に『黒の魔力』を流し込み、私兵として作り変えられたもの
みな一様に、額に穿たれたような跡が残っている
基本的に、素体はただの人間であるため、特別強力な存在ではない
しかし、肉体に感覚は残っておらず、牽制や目くらましなどはほとんど効果がない
更に、肉体の主要部分(頭、背骨、足など)を破壊されない限り、行動が可能と言う利点も存在する
何より、殺された被害者の数だけ増えると言う、非常に厄介な物量を誇る
上記のレヴナン100体を寄せ集めて、巨大な球体状に成形したもの
強大な魔力、質量を持ち、広い射程まで延びる腕や触手、『黒い魔力』を直接放出する能力、更には『黒い魔力』を織り込み、浴びた者の生命力を削る血の雨などを降らせる能力がある
弱点は、球体中央部にある心臓の集合体
その為、外殻を攻撃して一部のレヴナンを削ぎ落とし、心臓を露出させて攻撃するのが効果的である
【戦闘】
彼自身は『魂狩り』に終始し、戦闘はほとんど手駒達が行うものだが、身に秘めている魔力の量などから鑑みるに、その戦闘力は非常に高いものである
熱によらずに触れたものを溶解させる黒い波動や、攻撃にも防御にも転用可能の茨、そして
ラギデュースそのものの能力をほぼ流用して使用可能な点など、その実力は計り知れない
世界から『命』を駆逐しようと言う大言を口に行動するだけの力は、それなりに備わっていると見るべきである
最終更新:2011年08月16日 16:19