現在、特に行動方針と呼べるものは無く、フラフラとあちこちをうろついている
ただし、家族(特に妹)の事に関しては、常に気に掛けているらしい(妹の使い魔に嫌われている、とも話しているが)
「血のバレンタイン」事件の際に、故郷である
水の国において、電波により暴走させられた「狼」と戦闘
爆音、暴風、火炎の3つの「魔玉」を使用して「狼」を撃破した
が、その際に使い魔であるジェムが、下あごを失い、上あごにもひびが入るなど、重傷を負ってしまい、
彼を猛烈に気に入ってくれた少女には見せられない姿となった……ではなく、しばらく
水の国の家に留まる事になった
事件後、負傷して入院していた
華凛を見舞った際に、
アレルの引き合わせによって
霏雨 神耶と会談し、
神耶の「蘇生」を出来ないかと相談を持ちかけられる。この時、レイドには過去に死者蘇生を行った事、それが失敗に終わった事、現在各地を放浪している事の原因の一つである事が明らかになる。結局、ここでは様々なアドバイス程度の事で終わり、今後事態が進展した際の助力を行う事を約束した
その数日後、同じ森において
天ヶ谷 昴と再会する
しかし、その時既に
昴は『
卵』などの影響により著しく精神が不安定な状態と化していた
なるべくに
昴を刺激しないように。それだけを意識して過去に
カノッサ機関との数回の接触があった事を隠すための嘘をつく
正気と狂気の狭間で苦しむ
昴の姿に心を痛め、また
昴に「自分たちは『敵』ではない」と信じさせるために「もし
昴の殺意が自分たちに向いたら、
昴を殺害する」という誓いを立ててしまい、そして、
水の国、
華凛、
昴と、大切なものが次々に
カノッサ機関に侵されていく現実に、ついにレイドの心は限界を迎え、「己が全身全霊を持って、
カノッサ機関を破壊する」事を決意する。それは「妹を護る」「
水の国を護る」と言う事と同様の、最優先事項となる「行動原理」となった
こうしてレイドの心は「家族」「仲間」「故郷」「機関」の四つの要素で塗り固められてしまう事となる
かつて
水の国のダム防衛戦で共闘した
リロード・ザ・マジシャンと再会、また
ノビタと
ドラの二人と遭遇した際に、
リロードから『
卵』を見せてもらい、以前に
エルメアに『
卵』を見せてもらった際のデータと統合し、「仮説の段階を出ないが、魔力波長は掴めたので『
卵』は破壊可能だ」と言う結論を出す
その条件として「魔術師三人分の魔力をバックアップに回してもらう」事が必要だとジェムは口にする。レイドを除いて二人のバックアップがいなければ『
卵』の破壊には至らず、また諸々の実験も済ませなければならないとした
この接触の中で、
ノビタと
ドラの両名から「何故
カノッサ機関と戦うのか」と言う質問を受けるが、
華凛や
昴の事を公言できるはずも無く、ただ「復讐のため」とだけ答える
その後、機関と敵対するための情報を交換する仲間に入らないかと持ちかけられるが、
昴の兄である
天ヶ谷 双葉との接触がある事を
ノビタと
ドラの言葉から知り、「自分の事は
双葉には伝えないでくれ」と
昴に言われていた事もあり、返事を返す事を避け、ただ自分との連絡を取れるようにだけ
水の国の家の事を話した
後に
華凛とアレルと再会した際に、
兄と会ったと言う情報を得て、
二人をしばらくの間家に泊める事になる
それから少し経ち、ついに
兄と遭遇したが、レイドが魔術の訓練をしていた事で優勢に戦い、体よく追い払ったらしい(もっとも、レイド本人としてはここで止めを刺したかったようだが)
カノッサ機関への敵対のために、訓練に明け暮れていた所で、
ルカス・トゥアティと会う。
機関に対して良い感情を持っていない事と、自身の名前を明かすと、
ルカスは
ノビタを通じて、レイドが『
卵』を破壊する手段を掴んでいる事を知っていたと話し、その方法を実証するために協力する約束を取り付ける事に成功した
その直後、
森島 京と接触。知人である
ルシア・マリカが不審な行動を取り、行方不明になった事を知らされる。
ルシアが『
卵』を持っていた事、そして
ルシア自身から不可解な黒い魔力が感じられた事をジェムは伝え、
森島自身にも『
卵』が、しかも二つ埋め込まれている事を、自覚の無かった本人に伝え、知り合い同士である
森島と
ルシアの両名が
機関との関わりがある事を訝しんだが、結局
ルシアの捜索を手助けする代わりに、助力について考慮してもらうという交渉を成立させる
その数日後、
昴と会い、ヴェイス家に招いて、魔術の事など当たり障りのない話題に花を咲かせたが、この時
昴には「嘘をついた事実」を見破られており、それを追及されたレイド達は
昴から激しい攻撃を受ける。それでも、レイドは「もし
昴の殺意が自分たちに向いたら、
昴を殺害する」と言う約束を破棄すると明言し、あくまで
昴とは敵対しないという意志を表そうとした
だが、そこに
≪R.I.P.≫の人間である
カーネル・フェンダンスが来襲。
昴を狙撃し、瀕死の重傷を負わせてしまう。ここに至ってレイドは「自分の周りの人々が傷ついて行くのは、自分が不幸を振りまいているからだ」という考えに囚われてしまい、「護りたいモノが自分のせいで傷つく」と言う思考から、激しい自責の念に駆られ、それによって精神崩壊を引き起こしてしまう。結果、
カーネルがその姿を現す前に敵前逃亡する形となり、入れ違いにやってきた
リイロ達が
カーネルと戦う事になる
ジェムは
昴の傷の治療に、
リイロは
昴の心に働きかける事によって気力を支え、
ファルガが
カーネルと対峙する。その中でジェムは、レイドによって「主従契約を破棄されている」事に気付いた。結果的に、
カーネルの撃退には成功するものの、
昴へ止めを刺さんとして放たれた一撃をジェムがかばった事で、機能停止に追い込まれるほどのダメージを追ってしまう事になる
レイドは、
カーネル達の戦闘への横槍を入れた後、護りたいモノから、特に大切な者達(
リイロや
昴)から遠ざかるために、闇夜の森へと足を踏み入れ、激情に駆られたまま『恋慕色華(後述)』を用いて自刃しようとするが、精神崩壊をきたした魂と、妖刀としての力が不気味な共鳴反応を見せ、それを未遂に終わらせる
人との関係性を断ち、誰にも「不幸」が及ばない様に。それだけを念頭に置いて、以後のレイドは人里から遠く離れた土地を流浪する逃亡生活を続けていたが、自分を連れ戻しに来た
マントの男、偶然山岳地帯ではち合わせた子供である
サラなどとの遭遇によって、徐々に頭を冷やしていく。だが、その次に会った
ルクス・ソーヴァによって、逃げていると言う自分の行動は「友人を見捨てて裏切った」行為であると糾弾される。その言葉によって自らの過ちに気付いたレイドは、己の全てを掛けて償いをし、同時に
機関の構成員を、可能な限り殺戮すると決意する。だが、
ルクスに、それだけでは手ぬるいと諭され「疑わしきものは、護りたいモノを護るために全て殺す」という意志を持つに至る。その後、自らの足でヴェイス家へと帰還の途につく
機関を敵視し、自分たちの敵には容赦しないと言うスタンスは以前のレイドのままだが、この時から、レイドは己の破滅をも厭わず、敵を殺戮する事に何の躊躇も持たない、非常に危険な光を宿してしまう事になった。それは「個人のしての己の幸福をも排除し、己の全てを
機関の撃滅に賭ける」という、危険な思考と生き方の選択を、レイドに強いるものであった
そうして、
東 銀鶏、
ライク・ヴェルトゥスの手によってヴェイス家の屋敷へと帰ってきたレイドは、その日のうちに『ヴェイス禁祭事術式伝書』と言う書に従い、禁術による自己強化を図る
それは成功し、何らかの力を得たらしいが、引き換えに「子宮の機能不全」と「半年以内の『運命の終焉』」というペナルティを課されてしまう
その後、再び
森島 京と会い、彼が
機関員で、かつ
対機関連合の一員である事を知る。機関員ではあるが、自分たちに利になる存在であること、そして
妹が世話になった事を考え、殺す事を止め、自身の境遇を話して別れる
更に、友人である
石動らぶみと会い、やはり己の禁術についての話を打ち明け、謝罪する。そして、自身の死後、『
卵』を破壊する手段を持っているジェムを、
らぶみに引き取ってもらう事を約束し、共通の友人である
華凛から貰ったナイフを、
らぶみに託した
路地裏にて
護と言う少年と会った際、
機関に益を齎す一般人を二人殺していた現場を見られ、その行いを止めに入られる。「自分を信じろ」と言う
護に対して「信じるに値する証を見せろ」と返すと、
護は自らの足を切り裂いた。そのため、その後「無用に一般人を巻き込む」戦い方は極力行わない、と方針を固める
余談だが、この時に「左腕が触手化する能力」と「恋慕色華の妖気を操る能力」が確認されており、それがそれぞれ「子宮の機能不全」と「半年以内の『運命の終焉』」と引き換えた力であると思われる
その後、
機関昼の国支部の襲撃に参加。転移術式に巻き込まれ、
リロード・ザ・マジシャン、
兎(その正体は、変装を施した森島 京)、
エルフェス=ネヴィアと共に、
月輪 悠楽、
カリナトゥス≪No.2≫、バトラー≪No.72≫と戦闘に入る
レイド達は、因縁のある
カリナトゥスと対峙。
機関撃滅のために様々な犠牲を払った事を嗤われたりするも、基本優勢に戦闘を展開する。しかし、あらかじめ戦場に仕込んであった仕込みによって、砲撃によるダメージを受ける
その仕込みとは、かつて出会った
ルクス・ソーヴァ(その正体は、機関の≪No.14≫)であり、彼女の述懐によって、
機関に仇名す人間を一網打尽にするべく動いていた事、
対機関連合もその目的で設立に噛んでいた事、そして何より、
昴に『
卵』を埋め込んだのが
ルクスであった事を知る。そうして激昂したレイドは、砲撃によってダメージを受けたジェムをその場から逃がし、『恋慕色華』と触手を用いて二人に挑みかかる
その結果、レイドの触手が
ルクスの腹部を穿ち、致命傷を与える事に成功。更に
エルフェスの加勢により、逃げようとした
二人の妨害に成功し、
ルクスを殺害する
レイドが何よりも求めた『友人達の仇討ち』……それが成功したのを知るや否や、レイドは狂気的な哄笑を上げ、『復讐の悦び』に取りつかれてしまう。それは、憎むべき存在であった
兄の行っていた殺戮に嫉妬を覚えるほどのもので、
カリナトゥスの憎悪に満ちた視線すらも恍惚感に昇華してしまう、人間として大事な何かが壊れてしまった事を感じさせるものだった
結局、その後
エルフェスから治療薬を貰い、服用してひと眠りした後、転移先から脱出した
――――だが、
昴の情報を得るために、知り合いの情報屋の下を訪れていたところを
ライク・ヴェルトゥスに見つかり、更に
ライクの手によって、寿命を引き換えとした禁術の使用の事実を、
アストラと
リイロに知られてしまい、兄妹の同盟は破綻してしまう。更に、
ライクが突然の豹変をきたし、
アストラと共に戦う事になる。最終的には、
ライクを撃退したものの、
アストラは全身感電の大ダメージを与えられ、結局止めを刺さずに退散する事になる
だが、その直後、戦闘前に気絶し、
ファルガによって戦線離脱させられた
リイロが、植物状態で発見されたとの報が入る……
その後しばらくの間、無気力状態になっていたが、
アストラがレイドに、これまでの所業について謝罪し、更にレイドの『タイムリミット』を受け入れる事を話す。この事により、兄妹のわだかまりは解消され、今後の協力を改めて約束した
そして、
≪R.I.P.≫が
光の国を襲撃するとの情報を手に入れたため、
昴の手掛かりを探すべく、
アストラと共に発電所に向かい、そこで
エクレールと名乗る人物と戦闘になる。
昴の情報を得る事は叶わず、更に
エクレールが強敵であったため、防衛には失敗、撤退を余儀なくされる
――――そしてこの戦闘後に、レイドの左腕は触手状態から元に戻らなくなってしまう事が確認された
怪我を負ったまま活動を続けるレイドは、
ルカスと再会し、かねてからの約束であった『
卵』を受け取る
その時、
ルカスもまた
昴を助ける意志がある事を確認し合い、今後も協力体制を維持していく事を確認し合った
『
卵』を破壊するための手段と、実験サンプルとしての『
卵』を手に入れ、『
卵』を破壊するために必要なもう一つのファクターである『魔力を持った協力者』を得るため、古くからの知り合いと思しき
アーディン=プラゴールと接触する。だが、その中で突如『八福尽星』に『気化する
卵』を仕掛けられ、店から飛び出した所を、それを仕掛けた
シェン・ロンドに声を掛けられる
シェンは「部下が『
卵』を浴びて困っている」と言い、『
卵』についての情報を一部交換する。その中で、レイドは
シェンが、かつて
水の国のダムで戦った相手である事、現在は最高議会の一員である事を知らされる
その結果、かつて森で遭遇した
マントの男、レイアム・ハルドルと再会した際に、
スーツの男と
リイロクローンの狙撃手に襲撃され、狙撃を喰らったために致命傷とも言える傷を負わされ、倒れてしまう
その襲撃者たちは、
アストラや
レイアムらの奮戦によって撃退することに成功したが、ジェムが額を光線で穿たれてしまい、レイド自身のダメージの大きさも相まって、
レイアムの家に保護される事になる
ジェムや
レイアムの治療の甲斐もあり、どうにか一命は取り留めたが、未だ意識は回復せず、容体も一進一退の予断を許さない状況が続いている
1週間後にレイドの意識は戻り、
レイアムに、自身に掛かった術『ヴェイス禁祭事術式伝書』の『犠牲契約』の状態を解析してもらう
結果、〝Frozen Flower〟によって、寿命カウントが3ヶ月強で止まった代わりに、触手と子宮の治療は不可能に近くなっている事が分かる
そして、レイドは他の仲間たちとの連絡手段を手に入れるために、まだ一人では歩けない様な傷を抱えながら、敢えて安全な結界の中にある
レイアムの家を出て、
アーディン=プラゴールの『八福尽星』の門を叩いた
しかし、籠城するかのように、外界に対してひたすらに自分たちの存在を秘匿する日々が続き、精神的にダウンしてしまう
そんな中、偶然にも、肉体を失った
石動らぶみと再会する(この時
らぶみは、アニメチックなフィギュアに憑依していた)
事情により、
らぶみとの邂逅は一瞬に終わったが、その再会にレイドは非常に勇気づけられ、
昴のため、そして肉体を失った
らぶみのために、再起する事を誓う
その後、怪我も癒えて精神的にも復帰したレイドは、
アストラと共に、再び
昴を、そして
らぶみを探して活動を再開する
風霊統主の城にて、
アーディンの『
卵』の破壊の為の人を集っていた時、
銀鶏の知人である
シオン・エルミオール・オルテンシアに協力してもらう事になり、『
卵』の人体実験を敢行する
結果、『
卵』の除去には苦痛を伴い、それによって『孵化』する危険性があると言う事が分かったものの、『
卵』の破壊に成功し、これによって『孵化した『
卵』であっても無力化する手段』が確立される事になる
その後、「起死回生の策をようやく見出す事が出来た」と、うわ言のように述べながら、
アストラと共に
城の外へと出た所で、かつて
アストラが接触していた『天華会』の一味と遭遇する
人工宝玉を作る目的に穏やかならぬ気配を嗅ぎ取ったレイドだが、危険な匂いを感知して自身が『魔玉』の製作者である事を隠しつつも、持っていた『閃光玉』を進呈すると、それが『人工宝玉ⅲ型』として、生まれ変わる瞬間を目にする事になる
結局、代償として『人工宝玉ⅰ型』『人工宝玉ⅱ型』の一式を受け取る事になる
そうして、かつて
アストラの武器を製作した
フィリンの元を訪ね、「欠落した右腕を補う物を、今後右腕が回復しなければ注文するかもしれない」と、相談を持ちかける
後に、
アーディンの手配した医者によって、切り落とされた右腕を縫合手術してもらうが、もはや動かす事は困難であると言われ、先に
フィリンに申請しておいた義手を受け取る
レイド曰く、この義手は『最後のチャンス』であるらしい
最終更新:2011年12月07日 17:00